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映画監督 村川透 (和製ハードボイルドを作った男)(書籍) | |
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1984 | |||||||||||
1983 | |||||||||||
1982 | |||||||||||
1981 | |||||||||||
1980 | 薔薇の標的 監督 | ||||||||||
野獣死すべし 監督 | |||||||||||
1979 | 処刑遊戯 監督 | ||||||||||
蘇える金狼 監督 | |||||||||||
白昼の死角 監督 | |||||||||||
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1978 |
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殺人遊戯 監督 | |||||||||||
最も危険な遊戯 監督 | |||||||||||
1972 | 哀愁のサーキット 監督 | ||||||||||
官能地帯 悲しみの女街 監督 | |||||||||||
白い指の戯れ 監督 | |||||||||||
濡れた唇 助監督 | |||||||||||
1970 | スパルタ教育 くたばれ親父 助監督 | ||||||||||
1969 | 嵐の勇者たち 助監督 | ||||||||||
1968 | 昭和のいのち 助監督 | ||||||||||
あゝひめゆりの塔 助監督 | |||||||||||
1937 | 3'22 山形県で誕生 |
タイトル | |||||||||||||||||||||||
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野獣死すべし 1980 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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通信車のカメラマンとして世界中の戦争を経験してきた伊達邦彦(松田優作)。彼は大胆不敵に警部補を襲って銃を奪取すると、次にその銃を用い、暴力団の秘密賭博場を襲う。同じ臭いを感じ、仲間にした真田徹夫(加賀武丈史)と共に彼が狙うは大がかりな銀行襲撃だった。だが、彼を疑う刑事柏木(室田日出夫)が執拗に彼らを追う… いやはや。凄まじい。さすが松田優作。静かに狂気に墜ちていく伊達邦彦の役は彼しか出来ないだろう。 詩を口ずさみつつ、銃をぶっ放すとか、彼に惹かれる令子(小林麻美)を撃ち殺すシーン、そしてリップ=ヴァン=ウィンクルの話を語り聞かせつつのロシアン・ルーレット。全て背筋がゾクゾクとしてくる。しかもその大半が静かに過ぎ去っていくと言うのがあまりに凄まじい。 ちなみに原作は私も大好きで、読んだのは中学生の頃だったと思うけど、そのパワーに圧倒されたものだ。 美しく、静かで、そして狂気に満ちた作品だ。 |
蘇える金狼 1979 | |||||||||||||||||||||||||||
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朝倉哲也(松田優作)は、昼間は平凡なサラリーマンを装っていたが、裏では裏社会から始めて世界的な成功者となる野望を秘め、虎視眈々と機会をうかがっていた。ついに銀行の現金輸送車を襲い1億円を強奪する事に成功した朝倉だが、彼の野望はそれだけには止まらない。次々と悪を重ね、その度毎に莫大な金をせしめていくのだった。 この映画を最初にテレビで見たのが確か小学生の時だったと思う。なんだかよく分からなかったが、松田優作の演技がコロコロと変わり、気が触れたんじゃないか?と思った記憶がある。 その後、原作を読んで大藪春彦に惚れ込んだが、今から思えばこの映画こそが私にとっての大藪春彦初体験作品だったんだな。 その後再見して、これは原作と同じものとして見てはいけない事を知るようになる。ストーリーこそ踏襲はしているが、この映画は松田優作を見るための映画に他ならない。ぶすっとした表情が一転して集中力の固まりになり、又画面が変わるとけたたましく笑う…この人の表情見てるだけで本当に飽きない。特にラストシーンの意味不明の会話の後に崩れ落ちる演技は、壮絶なのに何故か笑ってしまったほど。しみじみと思うが、不思議な魅力に溢れていた人だったんだな。 しかし、監督の狙いなのか、本作は無茶苦茶な演出が多々出てくるトンデモ映画でもある。これも70年代の作品なんだな。 けっこうこれが子供の頃の記憶に強く残ってたりするから始末が悪い。 松田優作が風吹ジュンを犯すシーンがあるけど、それが朝食の最中だったと言うことで、ジュースなんぞをその背中に置いて時折それを飲みながらとか、真っ赤なカウンタックを買った時など、走行中のカウンタックのハンドルから両手を離し、手を叩きながら「わっはっはははは」と大口開けて笑うシーンとか、サラリーマンに変装するのに、カツラをかぶるシーンでは、アフロが隠れてなかったとか…次の瞬間にはちゃんと七三分けした髪の毛になってる。原作とは異なり最後は飛行機の中で死んでしまうのだが、末期の台詞が「ジュピターには、いつ着くかな?」だった。いろんな意味で子供心に衝撃を与えてくれた作品だったな。 |
最も危険な遊戯 1978 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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日本の財界の大物達が相次いで誘拐されるという事件が起こり、東日電気社長の南条信隆も誘拐されてしまった。犯人は複数であるという以外の手がかりはなく、東日電気会長の小日向(内田朝雄)は始末屋である鳴海昌平(松田優作)に南条社長の救出を依頼する。折しも防衛庁の国防計画で、東日グループと五洋コンツェルンが激しく競い合っていることを知った鳴海は五洋グループへの接近を図るが…シリーズ第1作。 松田優作主演による遊戯シリーズの第1作。腕は確かなプロフェッショナルながら、助平で任務以外についてはどこかすっとぼけた性格を持つ主人公の姿はまるで「太陽にほえろ」のジーパン刑事を思い起こさせるが、テレビよりも遥かに活き活きと、しかしどこかとぼけた主人公を松田優作が実に上手く演じている…ひょっとしてこれが素?と思わせてくれるほどで、少なくともキャラクタを魅力的に撮影するという意味においては邦画における屈指の作品であろう。 こういったプロフェッショナルはもっとストイックで洗練された人物を思わせるのだが、それは80年代の価値観で、むしろ70年代の人物像はこういった人間味溢れる人物を描くことの方が多く、実際今の目から見ると、かえって新鮮味溢れている。改めて松田優作は格好いい男だと再認識。 ただ、問題はそれ以外が本当にどーしようもない物語だという点なのだが。 ストーリーは変転が激しく、訳が分からないカオス状態になってるし、演出面もとにかくしょぼい。鳴海が持つ拳銃はマグナムなのに、まるで豆鉄砲のようなぱちんという音しか出さないし、アクションも大雑把。全般的に観ても本当に苦笑もの。まあ、この大雑把さが受け入れられたからこそ、Vシネマなる亜流が後に乱発されることになるし、それが邦画のパワーを支え続けた訳だが… 少なくとも、松田優作の魅力を再確認するためには是非観て欲しい作品ではある。 ちなみにこの作品の助監督には崔洋一の名前がある。 |