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ムトウユージ

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鑑賞本数 合計点 平均点
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wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
_(書籍)
クレヨンしんちゃん(19Y)
<A> <楽> 演出・絵コンテ
wiki
2008 クレヨンしんちゃん(17Y)<TV> 監督・演出・脚本
2007 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾! 監督・絵コンテ
クレヨンしんちゃん(16Y)<TV> 監督・演出・脚本
2006 クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ! 監督・絵コンテ
クレヨンしんちゃん(15Y)<TV> 監督・演出・脚本
2005 クレヨンしんちゃん伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃
クレヨンしんちゃん(14Y)<TV> 監督・演出・脚本
2004 クレヨンしんちゃん(13Y)<TV> 監督・演出・脚本
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997 みすて・ないで デイジー<TV> 監督
1996 少年サンタの大冒険!<TV> 監督
1995 くまのプー太郎<TV> 監督
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962 3'27 東京都で誕生

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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾! 2007

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やすみ哲夫(脚)
矢島晶子
ならはしみき
藤原啓治
こおろぎさとみ
真柴摩利
林玉緒
一龍斎貞友
佐藤智恵
玄田哲章
小桜エツ子
京本政樹
戸田恵子
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第15作
クレヨンしんちゃん <A> <楽>
臼井儀人 (検索) <A> <楽>
 謎の宇宙人“ケツだけ星人”が地球に落とした爆弾が野原家のシロのお尻にくっついてしまった。どうしても外せないそれが何であるかわからないまましんのすけをはじめ野原家は途方に暮れるが、その回収に訪れた宇宙監視センター“ウッツィ”は、地球の危機を救うためにはシロをロケットに乗せて宇宙で爆弾を爆発させるしかないと言う。とそれを知ったテロ組織“ひなぎく歌劇団”もシロをねらう。シロを殺されたくないしんのすけは、シロを連れて逃亡するのだが…
 毎年公開されるクレしんシリーズ。これは時折とんでもない傑作が生まれたりするのであなどれないが、ここ近作は今一つというのが続いていた。
 自分なりにそれを考えてみると、それはテンポの悪さと主人公しんのすけの魅力が上手く活かされてないと言うことに尽きると思う。
 テンポに関しては
監督の才能と言うしかないが、問題としてしんのすけのキャラの弱さ。しんのすけは(何年経っても)幼稚園児という設定であり、大人には思いもつかない突拍子もない行動にでることがあって、それに翻弄される大人のあたふたがこの作品の最大の売りだと思う。
 テレビシリーズを受け、劇場も特にシリーズの初期ではしんのすけの暴走ぶりは、物語をあらぬ方向に導いていき、
いったいこれどう収束させるの?と思わせることばかりだったのだが、シリーズが進むとすっかり落ち着いてしまい、物語の方向性が読めるようになってしまった。物語を作る上には、その方が作りやすいのだろうが、行動の予測ができるしんのすけは魅力が極端に減ってしまう。
 今回はその辺の反省があったのだろうか。これまでに比べるとずいぶんしんのすけの行動が奔放になっていて、その分キャラの魅力がずいぶん増した感じはあり。大人でも判断に困るような極限の状態に放り込まれた時のしんのすけの行動の突拍子のなさには大いに笑わせていただいた。出てくるゲストも全員胡散臭く、誰を信じていいのか分からせないまま続く展開も面白い。
 これまで野原家のペットとして巻き込まれる一方だった(あるいは野原家のサポートに徹するか)シロがここにきてこれだけ個性を見せたことも評価されるだろう。
 あとここにテンポの良さが加わってくれれば相当に面白い作品になってくれたはずなのだが…本作の場合そこが問題だろうか?下手に説明を入れるよりも、説明不足でもノリで押し切った方が物語としては面白くなったと思うし、本来見所だったはずのひなぎく歌劇団のレビューがだらだら続くだけになったのもテンポを悪くしてしまってる。
クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ! 2006
<A> <楽>
もとひら了(脚)
矢島晶子
ならはしみき
藤原啓治
こおろぎさとみ
真柴摩利
林玉緒
一龍斎貞友
佐藤智恵
納谷六朗
高田由美
富沢美智恵
三石琴乃
渡辺明乃
田島令子
長州小力
玉川紗己子
大塚智子
セイン・カミュ
池田秀一
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第14作
クレヨンしんちゃん <A> <楽>
臼井儀人 (検索) <A> <楽>
 カスカベではサンバが流行していた。陽気なサンバにカスカベ幼稚園の先生も率先して踊り出す。だが、突然サンバを踊り始めた人達は微かだが、ほんの少し今までとは違っている。そこへやって来た国際秘密組織SRIのジャクリーン・フィーニー特捜官は、みさえとひまわりの“そっくり人間”を見破り、しんのすけを救い出す。ジャクリーンは“世界サンバ化計画”の侵攻を阻止するためにやってきたというが、その時には既に謎の組織が野原家を包囲していた…
 毎年恒例となった「クレヨンしんちゃん」の映画は、
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001)あたりから、明らかに対象年齢を二分化させ始めた。作りそのものは低年齢層の子供用に。一方設定などは30〜40代のお父さんあたりを対象に。これはピクサーとかも採用している方法で、大人に子供を連れてこさせて、両方を楽しませようという手段で、狙いとしてはとても正しい方法だと思う。
 これまでに採用したのは『オトナ帝国の逆襲』(2001)で70年代のサブカル全般。
『戦国大合戦』では時代劇。『夕陽のカスカベボーイズ』で西部劇。『ブリブリ3分ポッキリ大進撃』で特撮と、年ごとにきちんと違ったジャンルで、分かりやすく作られてる。
 そしてこの2006年の作品では、極めてストレートに、SFを題材にした。
 日本で最も初期に紹介された本格SFの一本に
「盗まれた街」(ジャック・フィニィ)がある。この作品は既に海外でも4回も映画化されているし(『ボディ・スナッチャー 盗まれた街』『SF/ボディ・スナッチャー』『ボディ・スナッチャーズ』『インベージョン』(2007))、これから派生したB級SF作品はそれこそ枚挙に暇のないほど作られてる。日本でも最初期に紹介されただけあって、数多くのSF作品に設定が流用されている。
 中でも最もこの設定を好んだのは70年代のジュブナイルだろう。眉村卓や筒井康隆などの諸作品の中には本当にたくさんこの設定が使われていた。多分その理由は、子供にとって最も恐ろしい事を考えた結果だろう。子供にとって、日常生活というのは、信頼する大人によって成り立つもの。それが突然断たれてしまったら?何も子供だけでない。大人にとっても勿論それらは恐怖の対象だろう。端的に言えばリストラによる突然の解雇なんかはとても本作の設定に近いのではないか?
 そう言う意味では本作は真っ正面から「盗まれた街」をアニメで作ってみた作品と言え、こどもの頃ジュブナイルを読んだお父さん連中には、懐かしく、そしてちょっと怖い作品に仕上げられてる(小ネタも結構たくさん出ていて、例えば国際調査団の名前がSRIだとか、調査官の名前がジャクリーン・フィーニーという、原作者の名前であったり、
『エクソシスト』とかホラー映画からも流用があったり)。
 勿論中身そのものはこどもに楽しめるように出来ているので、相変わらずのしんのすけの暴走っぷりを楽しみつつ、馬鹿な物語を笑わせようというサービス精神は感じられる。
 ギャグとホラーのトータルバランスがあまり良くないのと、特に前半はオトナにしか楽しめないようにした出来には少々疑問を感じるが、少なくとも私的にはとても楽しめた一本。
クレヨンしんちゃん伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃 2005
<A> <楽>
  
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第13作
クレヨンしんちゃん <A> <楽>
臼井儀人 (検索) <A> <楽>
 ヒロシとしんのすけを無事送り出し、ほっとしていたみさえの元に、突然居間の掛け軸の裏側から時空調整員を名乗るミライマンが現れる。彼の言うところによれば、3分後の未来で暴れる怪獣を倒し、現実の世界が危機に瀕するのを防いでほしいと言うのだ。やがてこのことをみさえだけでなく、ヒロシやしんのすけも知るに至り、ミライマンのパワーによって超人と化した野原家の面々は次々と襲ってくる怪獣を倒していく。だがその快感に酔いしれるようになったヒロシとみさえは家事も会社も育児もほったらかしでヒーロー稼業にのめり込んで行き、更に出現する怪獣もどんどんパワーアップしていき、野原家の面々は傷ついていく…シリーズ第13作
 特撮ファンとしては、
この映画はかなり複雑な思いにさせられる
 クレしんシリーズ第13弾である本作は、様々なチャレンジ魂に溢れていた作品であることは認められる。そのものズバリ題材を特撮に持ってきたことで、久々の特撮ブームとなった2005年の子供の心を掴み、一緒に映画館に向かったお父さんやお母さんに昔を思い出してもらう。ついでにいい歳して「特撮特撮」と騒ぐオトナを…
(誰の事やら)
 素材の取り方は大変面白いと思うのだ。それにこの物語の構成は特撮映画ではなく、
TV特撮であることも面白い。TVヒーローの物語は時間が長く取れるのと、多くの怪人なり怪獣なりを出せることが強みで、主人公の位置づけも、最初の戸惑いから中期の安定期に。そして敵のパワーアップに合わせて自分自身もパワーアップする。極端に強い最後の敵に特攻覚悟で突っ込んでいく…というTV特撮のフォーマットは見事につぎ込んでいる。1時間半という時間枠でバランスも良い。
 ただ、それが評価できるか?と言うと別物。残念ながらこれは
その素材を取ってしまった時点で失敗と言ってしまっても良い。
 TV特撮には確かにパターンがあるが、そのパターンが有効なのは、結局の話、その長さにこそある。長いからこそ思い入れが生じ、たとえパターンにはまっていたとしても、それを楽しむことが出来る。対して僅か1時間半では「ああ、これは特撮のパターンだ」としか思えない。要するに本作は特撮の戯画的なパロディでしかない。怪獣を多く出すことによって話はぶつ切りに分断され、ミニエピソードの繰り返しでしか無くなってしまった。
 後半このシリーズ特有の家族愛ドラマへと持っていき、着地も決して悪くはないのだが、残念ながら設定の面で大きな間違いを犯していた事自体が問題。
 特撮ファンだからこそ応援したくなる話である一方、特撮ファンだからこそ許せない作品であることは確か。
 あ、そうそう。一つだけ本作で褒めてやりたい所があった。
ブリブリザエモンの声優を変えなかったこと。これだけは間違いなく評価すべきだ。

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