09'03'25 | ミロクの巡礼 グインサーガ124
少し前から突然話に上るようになってきたミロクとヤガ。それが話の中心になっていくことになる。展開として意外なことだが、著者の寄り道はいつものこと。どうせ又長く続くことになるんだろう。 しかし、そろそろマジで著者が生きてる間に終わらなくなったような… |
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09'03'22 | ジパング38 (著)かわぐちかいじ <amazon> 大和に乗り込んだ角松らはようやく原爆のありかを突き止める。だがそこには十重二十重に草加の施した防衛網が敷かれていた。一方米軍機を前に、みらいの武装が使えないことを悟られぬよう、シーホークを駈り、攪乱に出るパイロットの佐竹。 徐々に武装が剥ぎ取られ、更に罠に対抗手段を持たないみらいは、にっちもさっちもいかなくなりつつある。この展開で起死回生の策はあるのか?と言う所で、全部キャラの命であがなってしまうあたり、著者の限界かな?もうちょっとすっきりした物語展開になって欲しいものだ。 |
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09'03'19 | 悪魔の飽食 第3部 (著)森村誠一 <amazon> これまでに第1部と第2部の刊行は日本内外に衝撃を走らせた。そのため著者も又様々な危機に陥っており、写真ご用問題に直面しているその時、著者は中国へと旅立ち、そこでの七三一部隊の証言を得ようとする。 確か第2部のラストで第3部は朝鮮戦争について書くと言っていたと思ったのだが、実際には「森村版・中国の旅」と言った風情。向こうの証言を全部鵜呑みにしてしまい、今の中国は素晴らしい。とだけ書いてある構成はいただけない。少々疑問符が出た作品になってしまった。 |
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09'03'18 | 狼と香辛料3 (著)支倉凍砂 <amazon> リュビンハイゲンでの破産騒ぎから逃れたロレンスとホロは、今度は祭りで賑わう北の町クメルスンにやってきた。そこで滅んだとされるホロの故郷ヨイツの情報を仕入れるロレンスだったが、二人の関係を勘違いした魚商人アマーティに、ホロを賭けた勝負を挑まれるのだった。 三巻になり明らかに質は落ちてしまった。経済と言ってもバブルと空売りのシステムについて延々とやるだけで、今ひとつぱっとしたところがなかった。1巻と2巻が面白かったので、ちょっと肩すかしをくらった感じ。 |
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09'03'13 | カオスレギオン05 聖魔飛翔篇
第一巻である「カオスレギオン」と直接つながる物語がここで閉じた。これまで抑え気味の文体だったのが、ここで完全に爆発した感がある。かなりすっきりした感じとなってるし、これまでいくつも張ってきた伏線が上手く消化されているのも良し。なんか又「カオスレギオン」の方を読んでみたくなる。 |
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09'03'08 | アメリカン・サイコ (著)ブレッド・イーストン・エリス <amazon> 若くしてマンハッタンで証券会社の重役を担うエリート・ビジネスマンのパトリック。彼は毎晩友人や恋人と飲み明かし、常に身だしなみに気をつけ、ポップスの蘊蓄を語り明かし、そして女を殺しては喰い漁る…そんな人間の日常を描く作品。 アメリカン・サイコ(2000)原作。連発して精神に来る作品を読んでしまった感じ。だんだんと壊れていく主人公の描写がビートニク作品を読んでるみたいでかなりきつく、読み進めるのにもかなり時間がかかった。これを文学と呼ぶかどうかはともかく、色々と衝撃を与えてくれた。 しかし、こんな訳の分からない作品を、曲がりなりにもちゃんと映像化した映画版の巧さも改めて感じてしまう。 |
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09'03'06 | うつうつひでお日記 その後 (著)吾妻ひでお <amazon> 著者の日常生活を、基本一コマの絵日記で綴った半分エッセイ、半分マンガの作品。 前作うつうつひでお日記と較べると、イラストの割合が大きくなり、日記と言うより一種のイラスト集と言った風情。これはこれで大変読み応えも楽しさもあるが、描かれているイラストの大部分はかなり病んでいて、確かに「うつうつ」と題するだけのことはある。こういう日記って書いていて結構面白そうでもあるね。書けないけど。 |
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09'03'05 | 社会派シネマの戦い方 <amazon> 映画の多くには監督の主張が入り、それが世に向けたものであれば社会派映画と呼ばれるようになる。それらの主張と現実との関わりを絡め、社会派映画を分析した作品。 今になってもかなり知らない映画が多く、こんな映画があったのか!と驚く部分は確かにあり。その意味では確かに参考にはなった。ただ、シネフィルの独りよがりの主張を垂れ流して、「これが映画の解説だ」と言われても困る。正直腹の立つ記述が多く、「俺は社会派だ」と言う人間の底の浅さを露呈した本になってしまった。映画を語るというのは難しいものだな。 |
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09'02'26 | 天地無用!GXP5
アニメの9話と10話に当たる話。もちろん多くの脚色もあるし、登場人物に至っては一気に倍増してしまい、伏線らしきものも多量に投入されているため一々考えながら読まねばならない。まあその作業すら楽しいのは確かなんだが。 |
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09'02'25 | からん1
しばらくアフタヌーン読んでないけど、どうやら「巨娘」の連載を休止して本作を描いているらしい。「神戸在住」「巨娘」のタッチとも全く変え、本格的なスポーツマンガとして連載してるっぽいが、色々外連味も多く、やっぱり繰り返し読むのに適した作品。リアリティがあるし、結構笑いの場所も多い。とにかくキャラが出そろってないっぽいので、これからに期待させていただこう。 |
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09'02'20 | 回想のビュイック8 上
どこか「クリスティーン」の設定を流用したようなところもある作品だが、語り口のなめらかさは明らかにこちらの方が上。特に前編である本作はホラー性とか全くないのに、内容も読み込ませてくれてる。 |
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09'02'15 | カオスレギオン04 天路哀憧篇
一巻過ぎる毎にどんどん長くなっていくシリーズ。この話は本来は短編シリーズをまとめたものとなってるはずなのだが、これまでで最長の話になってる。今回はノヴィアを中心に、女同士の友情や嫉妬心みたいなのが描かれているが、一巻ごとに物語の方向性を変えてるのはなかなか面白いところ。やっぱ実力ある作家だな。 |
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09'02'12 | 毎日かあさん5 黒潮家族編 (著)西原理恵子 <amazon> 夫の鴨ちゃんが亡くなり、親子三人(とおばあさん)の生活が始まった。その日常生活と、鴨ちゃんの遺骨を散骨するために世界を飛び回る家族の姿を描く。 前巻がかなり重めだったが、この辺になると、こども達ももう随分年齢が上がり、それに応じて家族も少しずつ変化して行っているのが分かる話になってる。考えてみると、かなり連載も進んでるんだよな。笑いあり、しんみりさせる話ありで、相変わらず読み応えはあり。 |
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09'02'10 | 破綻するアメリカ 壊れゆく世界 (著)ノーム・チョムスキー <amazon> 今や唯一の大国となったアメリカ。その絶大なる影響力をもって、世界に一体何を行ってきたのか。イラクへの出兵の理由と、アメリカという国が一体何を目的としているのか。その野望と現実を、これまでの政府高官達の発言や、他の国で今起こっている事実を元に描く告発作品。 長引いた先日の風邪の中、たった一冊読んだのが本作。読み切るまでにとても時間がかかったが、それだけのことがあった。やっぱりチョムスキーは論理が明確だから読んでいて楽しい。 とりあえずここでははっきりと何故アメリカがイラクに出兵したのか。ざっくりと書かれているが、論理は単純であっても、かなり複合的な意味合いがあったことがよく分かる。 あと、911の後になってアメリカが変わったという論調の本が多いのに対し、本作は真っ向から否定。既にケネディの時代から今のアメリカが出来ていることも。今まで考えてなかった論なので、色々と参考になったよ。 |
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09'02'07 | 風雲の序章 グインサーガ123
調整のために使われた話で、グインが本当の意味でケイロニア王となり、これまで単なる暴れん坊に過ぎなかったイシュトヴァーンが、やはり王としての自覚を得るまでが描かれる。 しかし、ここまで連載開始から30年。ようやくここで30年前に書いた外伝の1巻につながる事になった訳だが、そこまで来るのに123巻?しかもここまで来て「序章」などという単語がタイトルに使われる事自体とんでもなく異常なことなんだけど。 |
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09'02'05 | 月光条例3
今回の話は「シンデレラ」。新キャラも増え、更にこれまでパートナーでしかなかったエンゲキブがピンで主役を得ることとなった。色々とバリエーションを増やしつつ話を膨らませているようだ。 毎回旧作からの登場人物が出てくるが、今回は「うしおととら」から西と東の妖怪の長、「からくりサーカス」から鳴海としろがねがちゃっかり登場してる。 |
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09'02'04 | 機動戦士ガンダムUC4 パラオ攻略戦 (著)福井晴敏 <amazon> ネオ・ジオンに捕らわれてしまったバナージとユニコーンは、その駐留地パラオで徹底的な検査を受けさせられる。だがそこで分かったのは、ユニコーンのNT-Dが発動する度にラプラスの箱の在処が少しずつ分かってくると言う事実のみ。一方ユニコーン奪回のため無謀とも言える特攻を命令されたネェル・アーガマでは、リディがミネバを救おうと一つの考えをめぐらせていた。 一旦ネオ・ジオンに捕らわれたバナージが再びネェル・アーガマに戻るまで。というフローとしては単純な物語だが、「Z」、「ZZ」、「逆シャア」に登場する人物やモビルスーツが次々と登場してくるのは、読んでいてなかなかの爽快感あり。「ZZ」の最後、華々しく散っていったプルの妹たちに生き残りがいたってのも、設定的にぐっと来るものがある。 |
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09'02'03 | 世界映画史 下 (著)佐藤忠男 <amazon> 世界の映画について語る映画史の続刊。前巻が割とメジャーな欧米及び日本映画に偏っていたのに対し、ここでは本当に世界中の様々な国で作られてる映画について言及しているのが特徴。とりあえず著者が本当にたくさんの映画を観ているという事はよく分かった。それにしても、私自身がこれからどれだけの映画を観ることが出来るやら。ちょっと考えてしまうな。それより映画について何を語れるか?というのもそろそろ考えねばならないか。 |
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09'01'28 | 青春少年マガジン (著)小林まこと <amazon> 1978年。著者が少年マガジンにてデビューした「1、2の三四郎」。この連載を含め、マガジンの漫画家はどんどんと世代交代を始めていくことになる。そんなデビュー時代のマンガ事情と、その中での苦闘の日々、仲間達との交流を描いた作品。 マンガが躍進する、まさにその時代を切り取って描いた作品となっているが、私が丁度週刊漫画誌を買うようになった時は、三四郎が丁度終了したあたりの時代だった。その前の時のマンガ事情や、本当にどれだけ苦労して週刊ペースでマンガを書き続けていたかと言うのがよく分かる作品になってる。しかし本当に自殺をした人間もいるし、著者自身まで本当にどうなるか分からなかったという事まで赤裸々に書かれていた。これまた大変な話だ。 実は結構好きだったマンガ「タフネス大地」の著者大和田夏希が自殺していたとは… |
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09'01'24 | ソフトマシーン (著)ウィリアム・バロウズ <amazon> 何処とも知られない地。薬物中毒者の男しかいない場所で中毒者同士の交流や性交渉、話し合いなどを描く連続短編集。 「裸のランチ」で試験的に用いたカットバックを使って描き出した三部作の第一部。本作の場合はまだなんとか物語は分かるような気がするのだが、単語の羅列というのに違いはなさそう。なんだか訳の分からないうちに読み終わった感じ。 |
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09'01'21 | カオスレギオン03 夢幻彷徨篇
前巻に続き、ジークが過去に斬ったという従者の血縁による復讐譚となっている。今回登場したフロレスは人の記憶を奪うという存在で、その分話もかなり複雑化。なんか「ジョジョの奇妙な冒険」のような変則的な話が展開する。読み応えはあるけど、訳分からない。 |
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09'01'18 | 仮面ライダーspirits15
話はこれまでのスカイ、2号、V3、Xと続き、今度はアマゾンとストロンガーへと話は移行していく。話が始まった途端二人とも危機に陥ってしまっているけど、どっちもちゃんとTVシリーズからの設定をしっかり受け継ぎ、TVを知っている人間にはにやにや出来る話に仕上がってる。 他にも1号&2号のタッグと、ようやく復帰したスカイライダーの雄志もあり。なかなか読み応えある話になってる。 |
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09'01'17 | すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた (著)ジェイムズ=ティプトリーJr <amazon> ユカタン半島の先端にあるキンタナ・ローに住む一人の老作家が出会った三人の人物。彼らは自分が経験した不思議な出来事をそれぞれ彼に告げる。「リリオスの浜に流れついたもの」「水上スキーで永遠をめざした若者」「デッド・リーフの彼方」の三編を収録する。 中米の海岸を舞台としたファンタジックな物語。この場合のファンタジーは、そのまま幻想文学という意味で、読後感がとても良く、著者の力量を再確認できた。SF作家であるとしても、ファンタジーとして佳作 |
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09'01'14 | 喰いしん坊22 (著)土山しげる <amazon> 喰輪杯の一対一の予選で満太郎はチーズの大食いに挑む。あたかもコンピュータのような精密な食べ方をするエチオピア代表のシレシ・アレムに対し、圧倒的不利な状況に追い込まれてしまうが、満太郎の取った起死回生の策とは? とりあえずここでようやく追いついた。面白くない訳ではないが、流石にもう長く続きすぎたか、読んでる側としてもちょっと惰性が入り始めてきた。決勝進出者も予想の範囲内だったしね。まあ読み続けていくとは思うけど。 |
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09'01'10 | 盗まれた街 (著)ジャック=フィニィ <amazon> カリフォルニア州の片田舎の小さな街サンタ・マイラの医師マイルズの元におかしな訴えを抱えた患者が次々にやってくる。全員自分の家族が突然家族でなくなってしまった。というのだ。不思議に思うマイルズだが、その訴えはある時ぱったりと消えてしまう。マイルズは昔のガール・フレンドのベッキィと友人のセドリック夫妻と共に謎を究明しようとするが、その謎とは… 何度も映画化されたSFの古典名作で、日本にも一番最初に紹介された本格SFの一冊。古典とは言っても、今でも尚このプロットが使われ続けているので、決して古びない傑作だろう。 |
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09'01'08 | 公共空間としてのコンビニ
この本は今年出版されたものだが、現在最大手であるセブンイレブンが出来たのが1974年。30年をもう越えていることになる。既に小売店規模では単年度売り上げは落ちているらしい。既に曲がり角に入っている今の業界の歴史を振り返り、これからどのように進化していくかを考察した作品になっている。コンビニとは常にベンチャーであり続けなければならない。その命題が重要であるらしい。 |
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09'01'07 | ガブリン3 (著)小林まこと <amazon> 妖怪学校に入学したガブリンは友達を作ったり喧嘩をしたりで毎日楽しく過ごしていた。だが妖怪による被害が複数起こっている事を危惧した政府により、妖怪対策機関が作られようとしていた。 3巻になり、妖怪だらけとなって、普通の人間とのギャップが楽しい作品がややパワーダウンしてしまった感じ。また掲載誌の廃刊によって、これから盛り上がるはずの話が途中でぶつ切りになってしまった。少々残念な終わり方だ。いつか少年誌あたりで復活して欲しいもんだ。 |
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09'01'01 | 狼と香辛料2 (著)支倉凍砂 <amazon> ホロの機転のお陰でコショウを高値で売ることが出来たロレンスはもう一儲けを企み、多量の武具を買い込んだ。だがそれを売りに行ったリュビンハイゲンでは武具が暴落しているという事実を知る。このままでは多額の負債を抱えてしまい、破産は確実となってしまう。その時ロレンスの頭にひらめいたのは、リュビンハイゲンで禁制となっている金の密輸だった… ホロとロレンスの旅は続いている。1巻がプロローグとすれば、本作からが本格的な始まりと言っても良いだろう。ホロとロレンスの感情の関係も又ここから始まる。 アニメ版ではここまで。3巻以降が新しい領域になる訳だな。 |
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