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村枝賢一

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仮面ライダーSpirits
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仮面ライダーSpirits

04'11'19 仮面ライダーspirits1〜6
 紹介するのは遅きに失したが、この作品は特撮ファン(特にオールド仮面ライダーファン)には絶対お勧め。初期仮面ライダーシリーズ(1号〜ZXまで)の続編として、ここまで爽快感にあふれる作品を作ってくれたことに感謝したいくらい。それに設定がとにかくマニア泣かせで、「おお!こんな細かいところまで!」と思わせてくれるのがとにかく嬉しい。変身ポーズまで完璧。著者のマニアぶりには本当に頭が下がる思いで、データベースとしても使える。今やレンタルやDVDでもシリーズは出ているので、入門編として読んでから観てみるのも一興。

 基本的に1〜3までは1号からスーパー1に至るまでの各ライダーの後日譚が描かれ、4巻からZXを中心とした物語に移っている。現在も連載中で、大変楽しみな作品である。
 ちなみに私のお薦めは3巻のストロンガーの話。
<A> <楽>
05'02'27 仮面ライダーspirits7
 ついにバダンの地上侵攻が始まった。日本各地に現れるバダンピラミッドと、これまでの数々の悪の軍団からなる再生怪人軍団達。バダンに捕まった神敬介を救うべく、基地に潜入するライダー達と、宿敵タイガーロイドと戦うゼクロスの戦いを描く。

 著者のマニアックな描写に相変わらず熱くなる作品。特に後半の再生怪人の群れは「おお!」ってな感じ。百目タイタンは出るわ、シルエットだけとはいえ、あのアポロガイストまで出てきてる。そして最後はライダー1号とゼクロスの共闘による偽ライダーとの戦い。熱い。熱いぞ。…ん?そう言えばジェネラルシャドウだけ出てないけど?…うわあ。なんとマニアックなレビューしてるんだ?この私も。
 そうそう。最後に人気怪人の投票結果が出てるけど、一位は堂々の死神博士。仮面ライダーと言うより、天本英世という人物に投票が集まったんじゃなかろうか?
<A> <楽>
05'09'27 仮面ライダーspirits8
 ついにバダンの全面侵攻が始まった。その中でZXの体が、バダンの神のコピー体であり、やがてこの体はバダンに乗っ取られることを知らされ、更に自分の姉を含めた無数の人間の怨念がZXのボディに詰まっていることを知らされてしまった村雨は、自分の存在意義に絶望する。しかし、そんな彼の前に現れたのは…

 今回はZXとストロンガーの直接対決が描かれる話で(村雨良と城茂の戦いとしては2回目になる)、戦いの中で自分を見つけていくというパターンは、特撮好きとしてはやっぱりたまらないものがある。相変わらずよくシリーズを研究していることが覗えるし、出てくる再生怪人軍団がそれぞれちゃんと本物に即しているのが嬉しい所。巻末のインタビューで知ったが、今度映画化される『仮面ライダーFIRST』は、本作のヒットが一つの理由だとか。実際本作が現在の特撮ブーム(と言っても小規模だが)に与えた影響は無視できないのは事実。
<A> <楽>
06'06'18 仮面ライダーspirits9
 かつて仮面ライダー達に倒された悪の組織が大軍団を擁して復活した。北海道で復活したネオショッカーと戦うスカイライダーに合流したゼクロスは、次に京都で復活したゲルショッカーと戦う仮面ライダー2号の元へと向かう。そんなゼクロスに人間側も協力を開始。SPIRITSと名付けられた特殊部隊と共に、舞台は京都へ…

 個々のライダーを描く第1部、ゼクロスが自分を見つけるまでを描く第2部と来て、ここからゼクロスとライダー達の共闘が描かれる第3部が開始された。今回はスカイライダーと仮面ライダー2号の話になるが、流石に見知った怪人が大挙して出てくると、なかなか壮観(「スカイライダー」はほとんど観てないけど)。本当に仮面ライダーが好きな人間でないと描けない作品だと再認識。
<A> <楽>
06'09'18 仮面ライダーspirits10
 京都で2号ライダーとゲルショッカーとの戦いに参戦したゼクロスは、休む間もなく次なる激戦地、四国へと向かう。そこではV3とおやっさんがデストロンと戦っているはずだが、黒雲に覆われた四国は、通常では入り込むことが出来ない異世界と化していたのだ。無理を承知でそこに向かうライダーマンを助けるゼクロスだが…

 第三部spirits編の第2巻。人間側の対バダン攻撃部隊spiritsの結成が描かれると共に、魔界と化した四国での激闘が描かれる。とりあえずスカイライダー、仮面ライダー2号が終わり、今度はV3とデェストロンとの戦いとなる訳だが、とりあえずここで出てくるのはキバ一族のみ。このままだと結構長くなりそうだ。ま、楽しみが増えた訳だけど。
<A> <楽>
06'12'10 仮面ライダーspirits11
 四国は月面にある!更に四国を覆う暗雲のお陰でその力の大部分を失ったゼクロスと変身能力を失った風見志郎にデストロン軍団が襲いかかる。一方、spirits部隊を率い、山口へと向かった滝だが、そこではキング・ダーク復活を阻止すべくXライダーと三影との死闘が始まっていた。

 これまでのようにゼクロスがそれぞれのライダーの元で転戦するというパターンとはやや異なり、ゼクロスは四国に釘付け。その代わりにspirits部隊が個性を見せ始めている。相変わらずではあるが、大変燃える展開には満足。
 更に今回はあの印象的なヒトデ・ヒットラーも登場。
<A> <楽>
07'05'05 仮面ライダーspirits12
 今や月にある四国では、大首領復活阻止のため、村雨、結城、風見とデストロン部隊との死闘が続けられていた。そして復活したキングダークを追い、島根に向かうXライダーとspiritsの面々。全員ボロボロになりながらも戦い続ける彼らの行く先は?

 今巻も“V3編”“X編”が続いている。キングダークに続きとうとう登場したアポロガイストの姿を見ることも出来る。一方四国には三人のライダーが集結しているが、ボスクラスの敵も4体おり、彼らとの死闘が描かれるが、とにかくこれが熱い。ゼクロスキックが封じられたゼクロスは特訓によって新必殺技を生み出し、ライダーマンは自分の“親”とも言える大首領との対話に動揺。しかし圧巻はV3だな。変身出来ないはずが、ほとんど根性で変身。最後はほとんど瀕死状態になっても戦い続けていた。そのV3の格好良さよ。
 ところで本作ですごく感心したこと。V3の変身のかけ声は「へん〜すんっ、ぶいすりゃあ」という妙な訛りがあるのだが、ここではそれを「変ン身!V3ア」と表記していた。これは上手い!
<A> <楽>
07'11'16 仮面ライダーspirits13
 月面に移動した四国ではサタンニウムを用いた大首領復活の時が近づいていた。それを阻止すべく立ち上がったV3は、満身創痍で最後の必殺技火柱キックを放つ。そしてV3の加勢に来たZXはその衝撃波に巻き込まれてしまう。ライダーマン結城丈二の決断とは。そして異空間に放り込まれたZXの戦いは…

 V3編が決着。風見は命だけは助かったものの、もう変身は出来なくなってしまった。そして大首領を前にしたZXはなんと大首領が次々変化する歴代ライダーと戦う事に。ライダー同士の戦いという展開は全く読めず、とても燃える。
 あとがきに書いてあったけど、連載開始から既に7年。もはや仮面ライダーのコミカライズというよりは独自の路線を突き進んでいる感があり。
<A> <楽>
08'05'17 仮面ライダーspirits14
 月で開いた異次元空間で大首領と戦うゼクロス。次々と歴代ライダーに姿を変えて立ちふさがる大首領はついにゼクロスと同じ姿へと“進化”していく。圧倒的なパワーの前に、ゼクロスは…一方、エネルギー物質変換装置RS装置を発動させるべく島根で活動しているGODは、ついにキングダークを起動させてしまう。陣頭指揮を執っていたアポロガイストと戦うXライダーだが…

 丸々5巻かけて展開してきたV3編およびX編が終了。ゼクロスはV3の方に行きっぱなしで、どうやってX編に関わってくるのか。と思ったら、ちゃんと最後は決めてくれた。個々のライダーを描写しつつ、ちゃんとゼクロスを絡めるあたり、構成も良い。尤も、一方では話が長くなってしまうのだが…とりあえずここではちゃんとアポロガイストが登場し、しかも仮面まで脱いでくれるというサービスぶりは、オールドファンにはたまらないところ。残りはアマゾン、ストロンガー、スーパー1、そして1号か。終わるまでどれだけ時間かかるやら。
<A> <楽>
09'01'18 仮面ライダーspirits15
 日本を覆うバダンの軍勢も仮面ライダーやspirits達の活躍で4つの地域が平定された。だが未だ6つの地域が戦闘中。満身創痍のライダー達の戦いも長期化していった。そんな中、九州のアマゾンは十面鬼をようやく倒したものの、ガガの腕輪を奪われ、東海のストロンガーは復活させられた魂を持たないタックルの攻撃で瀕死の重傷を受けてしまう。それぞれの戦いの行方は?

 話はこれまでのスカイ、2号、V3、Xと続き、今度はアマゾンとストロンガーへと話は移行していく。話が始まった途端二人とも危機に陥ってしまっているけど、どっちもちゃんとTVシリーズからの設定をしっかり受け継ぎ、TVを知っている人間にはにやにや出来る話に仕上がってる。
 他にも1号&2号のタッグと、ようやく復帰したスカイライダーの雄志もあり。なかなか読み応えある話になってる。
<A> <楽>
09'12'16 新仮面ライダーspirits1
 ZX誕生より10数年前。ショッカーによりバッタ男として改造された男本郷猛はショッカーの改造人間相手に孤独な戦いを強いられていた。そんな本郷に興味を持ち、取材を開始する一人の男。その名を一文字隼人と言う。本郷を調べる内、一文字は、彼が戦っているショッカーの秘密に足を踏み入れてしまい…

 連載場所が変わっての「仮面ライダーspirits」最新刊。新規巻き返しと言う事で、一旦これまでの物語は中断。改めて仮面ライダー達の、テレビでは描かれなかった過去を描こうとする試みとなっている。本作は「仮面ライダー」13話と14話をつなぐ物語となっているのが特徴。何故本郷がいなくなったのか、そして唐突に登場した仮面ライダー2号はどのようにして1号の意志を受け継いだのかに焦点が当てられている。「仮面ライダーspirits」で既出のオリジナル設定もきちんと踏まえて描かれているので、細かいところに色々配慮された好作と言えよう。しかし、これで全ライダーやってたら、それだけで数年はかかるぞ。腕千切られたアマゾンはそのまんま?
<A> <楽>
10'07'17 新仮面ライダーspirits2
 仮面ライダー2号編:たった一人でショッカーと戦い続けてきた男本郷猛。そんな彼の前に現れたのは、自分と同じ姿をした改造人間。その男一文字隼人は、自らの姿に嫌悪しながらもショッカーと戦う事を選択する。
 仮面ライダーアマゾン編:ニードルの針に操られたモグラ獣人はアマゾンの右腕を切断。右腕ごとギギの腕輪をゼロ大帝へと手渡す。アマゾンの復活を信じる村雨はゼロ大帝に攻撃を繰り返すが…

 インターミッションである仮面ライダー2号編が完結。原作では2号は偽ライダーの一体。一方TV版では1号が改造していることになっているが、本作は原作にオマージュを献げつつTV版としてきっちり仕上げてる。呆れるほど細かい描写に笑ってしまうほど。著者ってどんだけマニアなんだよ。そしてアマゾン編だが、肝心のアマゾンが現在仮死状態。それに合わせて懐かしいキャラ達が大挙して押し寄せてくるので、本作のファンにせよTV版のファンにせよ、見所は多い。
 巻末でいつも通りの対談記事が載っていたが、あの当時の子供って仮面ライダー派とウルトラマン派に見事に分かれていたものだ。それで回りには仮面ライダー派が多かった事もあってか、私はウルトラマンに傾倒していたっけ。なんか妙に自分自身のことを思い出す。
<A> <楽>
10'10'08 新仮面ライダーSpirits3
 左腕を切り落とされ、ギギの腕輪をゼロ大帝に奪われたアマゾンライダー。ギギの腕輪を使いパワーアップしたゼロ大帝に立ち向かうゼクロスとスピリッツの面々だが、その時アマゾンのトモダチ、ビクトルが参戦する。

 アマゾン編が完結。前に登場したキャラや、現存の人間達を上手く使い物語を回収している。いい具合に話が終わってくれた。そして話はスーパー1編へと入っていく。残っている組織はショッカー、ドグマ、新ドグマ、そしてデルザーだけになったが、はてさて物語はどういう風に転んでいくやら。
<A> <楽>
11'06'02 新仮面ライダーSpirits4
 一人でドグマ・ジンドグマの軍勢と戦い続けてきたスーパー1沖一也。だがジンドグマの四人の幹部により持久戦に持ち込まれ、その機能が徐々に狂い始めてきた。その中でも戦い続けようとする沖だが…

 前巻ラストから始まったスーパー1編。これで1号を除いて一通りは終わりとなる話だが、実際よく著者は見てる。スーパー1の特徴を捕らえ、他のライダーとは異なる部分で物語を展開させようとしている。考えてみると、全ライダーの中でサイボーグと言えるのはゼクロスとスーパー1の二人だけ。その部分で話を膨らませることが出来るかどうか。
<A> <楽>
11'12'26 新仮面ライダーspirits5
 バダンの竜と遭遇した沖一也はバダンシンドロームにかかってしまいスーパー1への変身が出来なくなってしまった。それでも尚市民を守ろうとする一也の元にX、スカイライダー、ZXが集結した。そんな戦いの中、一也は赤心少林拳を使う一団を目にするが…

 スーパー1編は結構長く続いている。かなり著者の愛着があるのかも知れないな。久々に登場した主人公の村雨だが、完全に一也に主人公食われてしまってるな。ちょっと不遇な主人公かも。
<A> <楽>
12'08'12 新仮面ライダーspirits6
 スーパー1に変身出来ない沖一也の前に現れたのはもう一つの赤心少林拳の師範黒沼だった。だがその黒沼によって沖の幼なじみ武蔵が倒されてしまう。そんな沖を見た村雨は、何を思ったか突然変身を解除してしまう。

 長く続くスーパー1編だが、話は結構色々捻られてる。そのなかでやっと主人公らしく見せ場が出てきたゼクロスだが、これからちゃんと活躍できるんだろうかね?
<A> <楽>
13'05'01 新仮面ライダーSpirits7
 龍の束縛から抜け出した沖一也は辛くも青森のドグマの大幹部カイザーグロウとサタンスネークを下した。バダンによって占領されている残りは東京のみ。だが、そこにはショッカーと、構成員全部が大幹部というデルザー軍団が待ち受けていた。

 スーパー1編が終了。そしていよいよ物語は佳境へと向かって行く。ライダー達の結集と、強大なデルザー軍団との戦いが開始されていくことになる。アマテラスとツクヨミも登場し、いよいよ最終盤かな?
 ところでオープニングでストロンガーとデッドライオンの会話シーンが突然挿入されているが、これは恐らく昨年亡くなった荒木しげるの追悼の意を込めてのことだろうな。
<A> <楽>
13'11'17 新仮面ライダーSpirits8
 仮面ライダー達の活躍によって日本全国のバダンは次々と撃破されていった。残りは東京のみ。だがその東京は構成員全員が大幹部クラスというデルザー軍団とオリジナルのショッカー達が町を蹂躙していた。日本全土から東京へと向かう仮面ライダー達だが、その中でずっと東京で戦い続けてきた1号は既に疲労の限界に達していた。それでも尚残された子ども達を守ろうと…

 これまでの戦いで次々に仮面ライダーの勝利に終わり、これで有利か?と思われたのだが、最後がやはりきつい。そんな中、子どもを守ろうとして余計な傷を負っていくあたり、やはり仮面ライダーなんだよな。ちゃんと分かって描いてるよな。
<A> <楽>
14'12'27 新仮面ライダーSpirits9
 海底でさらわれた子どもを助けるべくショッカー怪人と戦う仮面ライダー1号とゼクロス。そして荒廃した東京でデルザー軍団と戦い続ける他のライダー達。彼らの行く末は?

 これまでの戦いで次々と悪の組織が消えていったが、残るショッカー怪人の群れと、全員幹部というデルザー軍団にとにかく手こずりまくり。その中で、1号の前には地獄大使が、ゼクロスの前には暗闇大使が現れて取引を持ちかけている。そこが特徴か。他のメンバーに押されて個性が出にくくなっているゼクロスが本来の物語へと導かれているのかもしれない。
<A> <楽>
15'02'04 新仮面ライダーSpirits10
 夢の島の地下にある旧ショッカー基地で戦い続ける仮面ライダー1号とZX。一方荒廃した東京ではデルザー軍団と戦う他のライダー達。そんな中、1号とZXの前に現れたのは…

 基本的に9巻とほとんど構造は変わってないようだが、動きは出てきている。ついに完全なる変身を果たした地獄大使のガラガランダと、ZXに向かってJUDOへの裏切りを仄めかす暗闇大使。ようやく話もZXへと向かって行くか。一方で東京のデルザー軍団も少しずつ減っていっている。ストロンガーが宿敵ドクターケイトとの戦いを制したのは、感慨深いものがある。
<A> <楽>
15'07'07 新仮面ライダーSpirits11
 ショッカーの最後の基地での決戦は仮面ライダー側の勝利に終わった。だがその戦いのさなか、村雨は姉の村雨しずかそっくりな女性型アンドロイドと出会う。戦いが小休止となっても、村雨にくっついてくるその女性の処遇を巡り、仲間内でも混乱が生じていた。

 地獄大使の死(?)をもってショッカーは全滅。残りは最強のデルザー軍団のみとなった。かなり時間がかかったが、やっと終わりが見えてきたってところだろうか。そしていよいよ物語は村雨了の話へと展開していく。これまたえらく回り道だったが、本来の物語へと戻ってきてる訳か。
<A> <楽>
16'01'10 新仮面ライダーSpirits12
 Spirits基地に現れた村雨しずかのクローンは、基地内に保管されていた銀の髑髏を取り込み、ゼクロスの姿そっくりのアマテラスへと変身した。騒然となる基地だが、そこに新たにツクヨミとなった三影英介が現れる。

 話は単純な“正義対悪の軍団”から離れ、敵側がバダンとデルザー軍団に分裂して、内部で争いながら満身創痍の仮面ライダー軍団に対するという構図になってきた。しかもその二極構図にあっても、暗闇大使やニードルが更に分裂要素として存在してる。非常にややこしい状態にある。
 これまで大きく広げていた風呂敷をようやく畳み始めた感じではあるが、広げすぎてるため、かなり取りこぼしも多い感じ。
 ただこの巻で、「仮面ライダーストロンガー」に登場する予定だったデルザー軍団の一員ジェットコンドルが登場してるのが、特オタ心を擽るものもあり。
<A> <楽>
16'07'31 新仮面ライダーSpirits13
 デルザー軍団のジェットコンドルはバダン首領スサノオの完全復活の生け贄として、都民を地下へと誘導していた。変身出来ないまま、それでもその企みを阻止すべく、洗脳された人々に紛れて地下に潜入する風見志郎だが…

 今巻でニードルが今の状況を全部語っている。バダンは一枚岩ではなく、三つに分かれている。一つはバダン首領の完全配下のデルザー軍団で、彼らは異次元に封じられているスサノオをこの世界に引っ張り出すというもの。二つ目は暗闇大使とバダン主流で、スサノオを完全に封じ込め、自らがバダンの首領となろうとしていると言う事。スサノオを封じ込める方法を探るため、ライダーマン結城丈二は敢えて暗闇将軍と手を組んでいる。更にそこにタイガーロイド=三影英介とクローン村雨しずかによる、村雨良のスサノオとしての覚醒を促して、良を世界の王にしようとする一派。この辺の事情が絡まってこれまでよく分からなかったのだが、これですっきりした。
 でもこの巻ではむしろ、「ストロンガー」本編に出てこなかったジェットコンドルが暗闇大将軍に変身するという、ファンの二次創作を描いている事と、変身出来なくなった風見志郎が、仮面ライダー1号の技の風車と2号の力の風車のパワーを同時に注ぎ込むことで、待ちに待った変身を成し遂げたということ。燃える展開だった。
<A> <楽>
18'08'30 新仮面ライダーSpirits14
 仮面ライダー1号と2号の力を借り、風見志郎はV3に変身することが出来た。だが半透明となったボディと、沸き上がる破壊衝動に戸惑いつつ、感情に飲み込まれていく。一方、サザンクロスで龍の制御を試みていた結城丈二は、決意を胸に大首領にコンタクトを取る。

 四国編で壊れた風見のダブルタイフーンの修理が完了して、あっけなくジェットコンドルを粉砕。引っ張った話の割に終わり方はあっけなかった。それ以降は少しの休息で、仮面ライダー達の周囲の人間関係を少し整理。こう言うのが好きな人も多いね。
<A> <楽>
18'10'18 新仮面ライダーSpirits15
 バダンの龍をコントロールして大首領の閉じ込められた空間に現れたライダーマン結城丈二は持てる力の全てを使って大首領に挑む。そんな丈二に向かって大首領が見せたものとは…

 敵に寝返ったと思われた結城丈二の本当の狙いは、大首領との一騎打ちだった。しかし実力差は如何ともしがたく、あとは死ぬのを待つしか無くなった時…という話。仮面ライダーの中では最弱のライダーマンの意地と言った感じだろうか。
<A> <楽>
19'10'30 新仮面ライダーSpirits16
 命を賭け虚無空間に飛び込んだライダーマン結城丈二。大首領は丈二を殺さずに現実空間に返すが、それと同時に自らの精神を封じたキューブを託していた。それを核としてついに現実世界に肉体を構成するが、その姿は…

 大首領がついに現実世界へと姿を現したことでいよいよクライマックスに近くなってきた感じ。だけど、話を引っ張りすぎた感もあって、ようやくというか、今更感もある。
<A> <楽>
20'04'21 新仮面ライダーSpirits17
 不完全ながらこの世界に顕現した大首領JUDOに従い、spirits部隊との決戦に挑むデルザー軍団。だがその前にJUDOから離反した暗闇大使率いるバダンが接触してきた。共にJUDOと戦おうと言うヤマアラシロイドを前に、動揺するspirits隊員達。

 いよいよラストが近くなっているようで、決戦についても言及され始めた。その前に地球を滅ぼした元凶バダンが同盟を持ちかけるという妙な方向性に向かっている。ただバダンの見据える未来と人類の向かうべき未来は異なっていることで、果たしてどんな結果を迎えるやら。
<A> <楽>
20'11'19 新仮面ライダーSpirits18
 人類を代表する仮面ライダーとバダンの交渉は決裂。だがZXと同じ姿をしたアマテラスとツクヨミの誘いに乗り、ZXはバダンに戻ることを選択する。一方大首領に従うバダンの生き残りは仮面ライダー達が守る東京への侵攻を開始するのだった。

 一応ZXが表面上仮面ライダー軍団から身を引くというトピックはあるものの、基本的にはデルザーの幹部と仮面ライダーが戦う構図は全然変わってない。今回はZXとドクロ少佐の戦いになるが、ドクロ少佐の過去とか言われても、引き延ばしにしか見えないところが問題だな。
<A> <楽>
21'10'24 新仮面ライダーSpirits19
 バダンに戻った村雨は、そこに死にかけて譫妄状態にある暗闇大使の姿を見せられる。大首領につながる糸として、暗闇大使に語りかける村雨。一方、残されたライダー達は人類の大半に発症したバダンシンドロームを打ち消すべく活動をしていた。

 概ね会話からなる一巻で、全般的にあんまり動きはない感じ。溜めといえば溜めなんだろう。バダンでは死んだはずの怪人達が再生されているのと、暗闇大使が真の姿であるサザンクロスに変身したことが確認された。
<A> <楽>
22'06'23 新仮面ライダーSpirits20
 村雨はバダン本部で暗闇大使が変身したサザングロスと相対する。既に正気を失っていたサザングロスはかつて大首領が閉じ込められていた異次元との扉をを無理矢理こじ開けようとし、それに乗って村雨のZXは異世界へと向かう。一方、バダンとデルザー軍団双方の攻勢が始まり、残ったライダー達は人間を守るために前線で戦い続ける。

 村雨がバダンに戻った理由は、暗闇の牢獄に直接向かうためだった。しかし既にそこには大首領がいないので、大首領と倒す目的ではないようなのだが、そこはまだはっきりしていない。一方、デルザー軍団で生き残っていた狼長官が意外な強さを見せて残った全ライダーと戦っている。色々個性を引き出してるな。
<A> <楽>
 

 

  

その他

10'03'24 仮面ライダーspirits超絶黙示録
 連載10周年を迎える「仮面ライダーspirits」。これまでにどのようなストーリーが綴られ、そしてその物語がテレビ版とのどのような関わりを持っているのかを克明に描き出した解説書。

 本編で充分分かってるので、別段買う必然性は無いのだが、なんかつい買ってしまうのがマニア魂という奴かも。ただ、相当レベルで元ネタとマンガのつながりは分かっていたつもりでも、実際はまだまだ知らないこだわりがあったって事を確認できただけ良しとするか。その辺に置いておいて、ぱらぱらめくるには丁度良い感じ。
<A> <楽>
07'05'17 仮面ライダーをつくった男たち (著)村枝賢一
 日本特撮を代表する長期シリーズの「仮面ライダー」。この作品の成功によって変身ブームを引き起こし、さらには日本の特撮技術を一気に上げていったことで知られるが、放映当初には並々ならぬ苦労があった。本作は東映の名プロデューサと言われる平山亨が仮面ライダーをいかにして作品にしていったか、そしてそのアクションを担当した大野剣友会の面々をモティーフに、当時の番組作りに迫った作品。
 仮面ライダーには数々の裏のエピソードが存在し、知っている分は私も仮面ライダーで書いていったつもりだが、改めて本作読んでみると、本当に色々あったんだなあ。と思わせてくれた。特に番組そのものよりも大野剣友会の武勇伝の数々はとても面白い。地方ロケで無料宿泊の条件がヘルスセンターの大広間でのアクションショーだったとか、交通費を支給されないまま地方に残されてしまい、アクションショーを巡業しながら東京に戻ってきたとか…あれだけの視聴率を誇ったにもかかわらず、どれだけ予算が苦労したのかがよく分かる。特撮ファンには必携の一冊とも言えよう。
<A> <楽>