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風魔の小次郎

風魔の小次郎事典
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 2007'10'3〜12'26

 車田正美が1983年から84年にかけて週刊少年ジャンプに連載していた同名マンガのドラマ版。

主な登場人物
小次郎 (役)村井良太。後に「仮面ライダーディケイド」の小野寺ユウスケ役。
 風魔一族の末弟。性格が軽く、その性格のために未だ忍びとは認められないが、技は一級品。兄弟子達との戦いの中で忍びがなんたるかを学んでいき、風林火山を使いこなすようになる。
北条姫子 (役)川原真琴。
 白鳳学園を束ねる若き総長。お嬢様育ちのため、世間知らずのところがあるが、芯はしっかりしており、気丈な面も持ち合わせている。小次郎の憧れの君。
飛鳥武蔵 (役)川久保拓司。「ウルトラマンネクサス」の主人公孤門一輝役。
 誠士館の助っ人として登場。夜叉八将軍を束ねるように夜叉姫から指定される。サイキックソルジャーでもある。最終的に黄金剣の使い手として選ばれた。
飛鳥絵里奈 (役)今泉野乃香。
 武蔵の妹。病弱で入院中。武蔵が誠士館の傭兵になったのも、この子の入院費を稼ぐため。
夜叉姫 (役)岡本奈月。子役でデビュー。特撮では「ケータイ捜査官7」の御堂優璃役。
 誠士館の総長で夜叉一族の頭領。北条家の作った白鳳学園に激しい憎しみを持ち、夜叉一族を呼び寄せる。夜叉一族の敗退を知り最後は自害して果てる。
壬生攻介 (役)藤田玲。特撮では「仮面ライダー555」の北崎役。「GARO」の涼邑零役など。
 夜叉姫の弟で夜叉の斬り込み隊長と呼ばれている。夜叉八将軍と夜叉姫の連絡係で司令塔だが、八将軍からは実力不足と見られている。黄金剣を使いこなすようになる。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 其ノ一 小次郎見参!の巻

  監督:大岡俊彦
  脚本:大岡俊彦
 ライバル校の誠士館の卑劣な妨害により衰退の一途をたどる名門白凰学院を救うため、総長・北条姫子は風魔の一族に助けを求める。そしてその使命を帯びた柳生蘭子は、蜂の大群を木刀一本で叩き落す少年と出会う。その少年こそ風魔の小次郎だった。助っ人としてまずはサッカー部で誠士館との対外試合に駆り出される小次郎だが、誠士館も又、忍者集団夜叉一族を投入してきていた。
 イケメン揃いのキャスティングが売り。お陰で痛々しさ大爆発とは言え、結構原作通りだったりするのが恐ろしい所。
 今回は顔見せ程度ではあるが、壬生攻介が登場。攻介の霧氷剣と小次郎の風魔烈風が激突する。
<色々とツッコミ所は多すぎる作品だが、とにかく先ず蘭子と姫子の棒読みは何とかならないか?
 で、小次郎が蘭子を見た途端「はうわ」…って、なんですか?その擬音は?
 ワイヤーアクションが全然出来てないので、空を飛んでも手足をばたばたさせているとしか見えない所が凄い。
 サッカーの試合は観客が誰もいない。いやいるんだけど、なんか全然やる気ないっぽい。
 サッカーコートの周りには何故か芝生の上に小石がいっぱい。小次郎はそれを礫に使っているのだが、こんな投げやすい石がこんなに?
 蘭子の鞭で木に吊り下げられてしまった小次郎。「朝まで放置ですか?」とニコニコして言ってるけど、外せるだろ?
 EDは風魔一族が勢揃いでみんな顔を見て笑い合ってる。なんだろうこの違和感は?>
VOL.1
<A> <楽>
第2話 其ノ二 ちいさな友達の巻

  監督:大岡俊彦
  脚本:大岡俊彦
 攻介が倒された事を知った夜叉姫は夜叉八将軍を呼び寄せる。一方小次郎は野球部の助っ人に入っていたが、試合中に小次郎を見つめる女の子に気付く…
 敵は
飛鳥武蔵。白鳳学院に雇われた傭兵で、負傷した攻介に代わり壬生八将軍のリーダーとなる。妹の絵里奈の入院費を稼ぐために傭兵になったという。瞬間移動のような動きを見せる。
 風魔一族と夜叉一族の確執が語られることになる。500年も戦い続けてきたというが、小次郎が言うと何かすごく軽く聞こえてしまう。同じく蘭子が姫子が仕えているのは、家の問題もあるが、何より姫子が好きだから。という。
 そして夜叉一族と風魔一族がほぼ全員揃って登場。今回は顔を合わせた所で終わるが、次回から本当のつぶし合いに入るらしい。
<夜叉一族は確かにイケメン揃いかも知れないけど、この素人丸出しの台詞は何とかならないのか?クサ過ぎる。
 携帯が使える事に感動してる小次郎。いつの間に「電波」なんて言葉を覚えた?
 小次郎は風を使い姫子のスカートをまくろうとするが、失敗して蘭子のスカートがめくれてしまう。それで「いやん」っていうのは定番。女っぽい台詞だけど、棒読みで言われるとなあ。
 殺気を描写するのに、目を光らせるのは良い方法だけど、ここでやるとギャグにしか見えない。
 素人は良いんだけど、特に絵里奈の病室に来る看護師の棒読みぶりは群を抜いてる。子役の方が遙かに演技上手い。>
第3話 其ノ三 忍びの掟の巻

  監督:市野龍一
  脚本:伊藤 崇
 武蔵に敗北した小次郎は負傷の身を押してリベンジを図る。だが風魔一族の竜魔は小次郎に忍びの基本を問う。未だ忍びと認められていない小次郎には、どうしてもそれが分からない。そして小次郎の代わりに白鳳学院の助っ人でボウリングに向かう竜魔だが…
 敵は
不知火。風魔八忍集のリーダー格竜魔と戦う。鈎状になってる剣(呉鈎というらしい)と棘付きのナックルで攻撃する。だが実力の差はいかんともしがたく、必殺技も出さないままあっけなく倒されてしまった。
 忍びの掟について語られる話で、小次郎は軽すぎて忍びの掟を果たす事が出来ないというのが分かったが、それ言ったら夜叉一族はそんな奴らばかり。一応抑えられて
 台詞以外はさほど痛さが感じられない話だった。特に夜叉側の台詞は一々痛いのばっかだが。
<風魔一族は落ち着いて飯食ってるだけが今回の登場だが、夜叉一族は相変わらず個性出しっぱなし。それが見事にイタいのだが…
 竜魔の必殺技は風魔死鏡剣。相手を鏡に閉じこめて木刀で粉砕する技だが、これって忍術じゃなくて魔法じゃないのか?>
VOL.2
<A> <楽>
第4話 其ノ四 白い羽の男の巻

  監督:市野龍一
  脚本:伊藤 崇
 不知火を倒され、夜叉姫は白虎を出撃させる。対するは風魔の項羽。二人は弓道場で対決する。その項羽の悪ふざけで木に縛り付けられていた小次郎は何とか脱出し、二人の対決の場に向かうのだが…
 敵は
白虎紫炎。最初に項羽と当たるのが白虎だが、項羽の百羽陣を破って余裕こいてる内にあっという間に項羽に倒されてしまう。その後紫炎が登場。
 風魔と夜叉の二度目の対決。今回は項羽と白虎の対決となる。大概最初に手の内を明かした方が負ける事になるのだが、今回はそれが逆転。
 相変わらずの台詞棒読み状態が続くが、話そのものはきちんと展開していく。決して悪い作品じゃない。項羽は余裕あって良いキャラだね。台詞はクサいいけど。
第5話 其ノ五 贋作の巻

  監督:大岡俊彦
  脚本:笹野 恵
 一対一の決闘ルールを破った夜叉の紫炎の攻撃により、相打ちとなってしまう項羽。生き残った白虎は項羽の顔を奪い、偽項羽となり、風魔に乗り込んでくる。だが、そこには項羽と同じ顔を持つ双子の弟小龍がいた…
 敵は
白虎。前回の項羽との戦いで殺されたかと思われたが、生き残っていて項羽の顔を奪う。敵の技をコピーする事が出来、項羽の白羽陣もコピーしてしまった。油断した琳彪を殺す。
 初めて風魔の側からの二人の死者が出た。これで風魔が二人、夜叉が三人いなくなったことになる。
 相変わらずの棒読み台詞の連発だが、だんだん慣れてきたな。ネタと思えば良いんだ。緊迫感がまるでないので、棒読みでも充分。
<偽項羽はあっという間に柳生屋敷を見つけてしまう。こんな事が出来るなら、もっと大挙してやってくれば良いのに。
 白虎を倒した技は項羽のものと全く同じ。同じ技は食わないんじゃなかったっけ?>
第6話 霧の中の巻

  監督:大岡俊彦
  脚本:笹野 恵
 項羽と琳彪が殺され、ショックを受けた小次郎は復讐に燃える。次なる試合はシンクロ部の試合に臨むが、八将軍の三人を失った夜叉姫は雷電と闇鬼の二人を出撃させていた。
 敵は
雷電闇鬼。闇鬼は視力を失ったため、他の四感が異様に発達している。一方の雷電は八将軍になったばかりの忍びで、激情的な性格。分銅付きの鎖を武器とし、そこから電流を流す。
 忍びとしては甘い小次郎に対し、霧風がそれを諭すシーンが冒頭にあり、忍びは非情なものと言う事を印象づけるが、とてもそうは見えないのが本作の特徴でもある。
 今回は霧風の活躍が中心となる。たった一人で二人の夜叉を倒してしまった。
 シンクロの試合の助っ人のため、水中戦が展開。
 久々に武蔵の妹絵里奈が登場。落ち込む小次郎に「顔で笑って心で泣いて」とかアドバイスしてるが、小次郎はそれを見て「どんだけ大人なんだよ」とか。
<シンクロの試合は水中が2メートル弱しかない。こんな浅かったっけ?
 水中戦は良いのだが、水の中で学生服着て真剣な顔で泳いでると、まるでバカに見えるぞ。
 シンクロのコーチは完全な棒読みだが、これはいつもの事か。
 霧風の必殺技は霧を使って分身の術を行う事。それはそうと、分身に任意に本体をとばせるらしいが、それってテレポートじゃないのか?
 で、霧風に騙された雷電のしてる事って単なる身投げ。情けない死に方だ。>
第7話 忍び、青春すの巻「

  監督:市野龍一
  脚本:伊藤 崇
      河田秀二
      市野龍一
 怪我をした柔道部の代わりに大会に出場する事になった風魔一族。そして竜魔が選んだのは劉鵬だった。仕方なく助っ人に入る劉鵬だが…
 敵は
黒獅子。夜叉八将軍一の巨漢で、パワー系の技を得意とする。単純だが情に厚い所がある。劉鵬とは普通に柔道の試合をして負けてしまい、壬生によって粛正されてしまった。
 今回は劉鵬が主役。忍びにしては珍しい熱血キャラで、柔道部の助っ人に出るが、彼の強さのお陰ですっかり盛り上がり、更に黒獅子とも妙に仲が良くなってしまう。なんか青春してるよ。一応小次郎が主役なんだが、このところ食われてばかり。
 試合で戦うはずの劉鵬と黒獅子だが、会場が使えなくなってしまうと、今度は野試合を展開。決闘という意味では問題ないが、命を賭けた勝負とは違っている。
<最初の劉鵬と黒獅子の戦いでは幼稚園児に「おじちゃん」呼ばわりされている。一応高校生の役なんだけど、こればかりはなんとも。
 結果として今回は劉鵬も黒獅子も術を一切使わずに終わってしまったな。>
VOL.3
<A> <楽>
第8話 よみがえる聖剣伝説の巻

  監督:市野龍一
  脚本:伊藤 崇
 夜叉一族に伝わる聖剣黄金剣を奪い逃走する壬生。夜叉姫によって追われる身となった壬生は、ただ小次郎に対する復讐のみを胸に柳生屋敷へとやってくるのだった。圧倒的な黄金剣の力に圧倒される小次郎だが…
 敵は
壬生。一度小次郎に負けたと言うだけでこれまで散々蔑まれていたため、ここで意地を見せたという所か。夜叉八将軍も残りは二人だけになってしまったので、この辺で調整してるんだろう。いつの間にか話は伝説の剣なんぞが出てきてるし。
 一方風魔の竜魔と夜叉の武蔵の戦いもあり。実は二人とも超能力が使えるという設定になってる。
 壬生と武蔵は親友のようなもので、その友情物語みたいなものが展開。一方劉鵬と霧風も何事か含んだ会話が展開。
<聖剣と言っても、ものそのものは単なる木刀に過ぎない。迫力無い事おびただしい。
 竜魔と武蔵の戦いは二人とも空を飛んで衝撃波を放って攻撃する。こうなるともう何でもありだな。しかしなんでいきなりサイキック・ソルジャーなんて横文字使うんだ?>
第9話 誠士館は投了するか?の巻

  監督:大岡俊彦
  脚本:笹野 恵
 サイキック能力を使いすぎた竜馬は力を使い果たして眠り続けていた。一方宝剣風林火山を使いこなせない小次郎は焦りを隠せないが、そうしている間にも誠士館の攻撃は続いていた…
 敵は
陽炎妖水。陽炎は夜叉八将軍の参謀的な立場で、常に人よりも優位な状況で戦い、あまり全面には出ようとしない。分身の術を使えるが、かなり卑怯。そして妖水は鶏のような頭が特徴で、ヨーヨーを武器として使う。初陣である麗羅にあしらわれてしまった。
 今回は将棋の勝負で、風魔八忍衆としては初めての麗羅の出陣となる。これで夜叉も残りは3人。風魔が7人いるのとは随分違っている。陽炎も殺されたかと思ったが、誠士館の男を身代わりに生き残っていたらしい。
 一方では小次郎は風林火山を使いこなそうと努力し続けているので、今回の出番はほとんどなし。
<妖水が用いる武器はヨーヨー。これで相手の骨を砕くのだそうだが、結構ヨーヨー使いが下手。ヨーヨー取り損ねたりしてる。
 一方麗羅は軽い演技は良いんだけど、真面目な演技は全然駄目。
 麗羅の必殺技は隣のビルに当たって大爆発。次の瞬間そのビルは傷一つ見えない。恐るべき耐久度を誇る建物だ。>
第10話 告白の巻

  監督:大岡俊彦
  脚本:笹野 恵
 なかなか風林火山を使いこなせない小次郎は白鳳学園でちょっと自信を失っている姫子をデートに誘う。だがこれまで一度も女の子とつきあった事のない小次郎はどこに行って良いのか分からず絵里奈に相談を持ち込む。
 一通り夜叉との戦いも完了し、今回は風魔一族のみにスポットを当て、特に小次郎と蘭子の恋の行方が描かれていく。小次郎は遊園地に、蘭子は堅物の竜馬になかなか言い出せず。本当に外伝みたいな話になっているため、あまり語るべき所がない。
 強いて言うなら絵里奈が「私が大人になったら」という言葉を使っているが、小次郎はそれに込められた思いを受け取る事が出来ず、一方自分を突き放した竜馬の気持ちを蘭子はくみ取る事が出来なかった。というすれ違いぶりかな?
 蘭子の演技下手ぶりがよく現れてるが、一方ではサポートとなった応援団長が結構良い役やってる。
 最後に夜叉八将軍の生き残り陽炎と壬生が手を組むようなシーンがあり、ここから新しい展開を感じさせてはいる。
<竜馬に恋する蘭子はベタな恥ずかしがり方をしてる。こういう演技は下手な奴がやると痛々しいだけになるな。小次郎の方は結構演技が上手くなってるけど。>
第11話 燃やせ 命の炎をの巻

  監督:市野龍一
  脚本:河田秀二
 徐々に風林火山と黄金剣を使いこなせるようになってきた小次郎と壬生。そんな時、パティシエ大会が開催され、麗羅と兜丸がその護衛に向かうが…
 一通り対戦は終わっているが、壬生と小次郎の対決が控えるため、その露払い的な物語が展開。物語としては麗羅が中心となるのだが、武蔵と兜丸の対戦もちゃんと描かれてる。これはマンガ版からは完全に離れたオリジナルストーリーだが、仲間の死を絡めたなかなか見させる話に仕上がってる。
 誠士館の方は夜叉八将軍が全員いなくなってしまったため、夜叉姫は弟の武蔵と壬生に頼るしかなくなっている。特撮の場合は徐々に敵が強くなることが多いのだが、この作品の場合は敵がどんどん弱体化していく所に特徴があるが、その寂しさもちゃんと出てる。
 そして武蔵の妹絵里奈の命が…その絵里奈をめぐり、武蔵と小次郎には擬似的な友情が展開していくのも面白いところ。
 フォーマットに囚われることなく展開していく物語には好感を持てるね。
<相変わらず絵里奈の看護士さんは素人まるだしだね。絵里奈役がなまじ巧いだけに対比がなあ。
 クリームブリュレの作り方を熟知してる麗羅。風魔の里で何やってたんだろう?
 ガスバーナーの炎を見た小次郎は「あれは麗羅の」と見抜く。けど、ガスバーナーの炎は口火がどうあれ、ガスの火でしょ?>
VOL.4
<A> <楽>
第12話 決戦の巻

  監督・脚本:大岡俊彦
 白凰学院に潜入した陽炎は姫子を誘拐し、偽の果たし状を風魔一族と武蔵に送りつける。それを信じた小次郎と兄弟達、武蔵と壬生は誠士館へと赴く。
 風魔と夜叉の最終決戦。
 小次郎は風林火山を、壬生は黄金剣を使いこなし、その伝説の剣を持つ二人の戦いがメインだが、その裏では生き残った夜叉の陽炎の暗躍と夜叉姫と姫子の確執も描かれていく。流石に戦いメインだと見所は多い。演技下手な奴が多いのはともかく。
 結局策士策に溺れるってやつで、陽炎は巧く立ち回ろうとして失敗。結局壬生に殺されてしまった。なんとも冴えない終わり方だ。
 最終決戦と言うだけあって、誠士館側のエキストラの数は凄い。こんだけエキストラ動員出来る予算あったのか?
<誠士館の雑兵に対し「どきやがれドサンピン」と叫ぶ小次郎。サンピンっていつの時代の言葉だよ。こんなところだけ原作に忠実に作らなくてもねえ。
 霧氷剣は空気を凍らせる技。と科学的に解析する小次郎。それはそうと、それを防ぐために真空状態を作るって、どんな無茶だ。
 ラスト、小次郎に対し「こうやって命を取り合う宿命だったのかも知れない」という武蔵の台詞は格好良いのだが、これって「バガボンド」だろ?違うマンガから取ってくるなよ…そもそも武蔵と小次郎という名前からして、それもありか。>
第13話 あばよ! 風の中への巻

  監督・脚本:大岡俊彦
 風林火山を持つ小次郎と、壬生から黄金剣を譲り受けた武蔵との最後の決闘が開始された。それぞれ小次郎は姫子のため、武蔵は妹の絵里奈のため剣を振るう。だがその頃病院では絵里奈が危篤状態に陥っていた…
 最終決戦。小次郎と武蔵、二人とも守るもののために戦い続ける。改めて考えると、この物語は小次郎のみならず武蔵も主人公だったことを改めて感じさせてくれた。この物語は最後はこの二人の対決でしか終わらないな。盛り上がりはかなりのもの。マンガではこれからが戦いの本番だが、ここではちゃんと終わらせている。
 黄金剣の真の使い手は武蔵の方。壬生から黄金剣を受け取った際、文字通り剣は金色に輝く。剣の技量は明らかに武蔵の方が上のため、この対決は武蔵の方に分があるが…決着の付け方も複線をきちんと回収していた。
<小次郎が戦っている間、他の風魔の面々は姫子の所に行けばいいのに、ただ見守ってるだけ。これって最早忍びじゃないよな。
 風林火山の能力の内、「静かなること林の如く」は小次郎の姿が消える。だけど風林火山そのものは消えてないので、あんまり意味はない。
 だから絵里奈の看護婦さんは…この人だけは最後まで違和感ありまくり。
 心臓を貫かれて長台詞を喋りまくる小次郎。あんまり台詞が上手くないのだから、長台詞は止めた方が良いんだけど。>