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マグマ大使

マグマ大使事典
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 ピープロ制作による作品で、「ウルトラマン」にさかのぼる僅か18日前に放映開始されたフルカラーの巨大ヒーロー作品だった。ウルトラマンが「銀の巨人」ならマグマ大使は「金の巨人」である。一話完結ではなく数話に渡って話が展開するため、かなり奥深いドラマ展開が特徴。
 主人公は一般人の子どもだが、その勇気を見いだされてヒーローであるマグマ大使と共に戦うことになる。事件の最初はマモルとガムの二人で対応し、対処しきれなくなったらマグマとモルを呼び出すのが黄金パターンとなる。

主な登場人物
マグマ大使 (声)金内吉男。俳優・声優・ナレーターと様々。
 アースによって作り出された地球の守護者。ロケットに変形出来るロケット人間である。基本の身長は六メートルだが、時に応じ更なる巨大化も可能。純粋に地球と人間の双方を守る心を持ち、平和を脅かすゴアの出現によって封印が解かれて目覚めた。
村上マモル (役)江木俊夫。幼年期は子役として活躍し、青年期はアイドルグループ『フォーリーブス』のメンバーとなった。
 新聞社の父をもつ少年。たまたま最初のゴアの侵略に気がついたため、マグマ大使につきあわされることとなり、アースによって地球の代表として選ばれた。
ガム (役)二宮秀樹。演じたのは中学校を卒業するまでの子役まで。17話〜20話の4話のみ吉田次昭。
 マモルとふれあったマグマ大使の、息子がほしいという願いにより、マモルをモデルに作られたロケット生物。トリコロールのロケットに変形する。ちなみにこの名前はスポンサーがロッテだからだとも言われている。
モル (役)應蘭芳。役者兼歌手。吹き替えなしでのアクションも得意として、日本初のアクション女優とも言われる。
 マグマ大使の妻。銀色のロケットに変身する。マモルが笛を二回吹くとやってくるが、それ以外にもガムがやんちゃしすぎたりすると、それを叱るためにやってくることがある。
村上厚 (役)岡田眞澄。ファンファンの愛称を持つ日系ハーフ俳優。特撮出演は本作のほか、「とんねるずのみなさんのおかげです」のコーナー「仮面ノリダー」での敵首領ファンファン大佐を演じた。
 マモルの父。NPI通信社の記者で、次々スクープをものにするため信頼が篤い。そのためか自分から積極的に首を突っ込むことでゴアと関わることが多くなる。
村上友子 (役)八代万智子。本作の後で出演した「プレイガール」五代万智子役として有名となる。
 マモルの母。いつもマモルと厚のことを心配しているが、9話でゴアに誘拐されてしまい、長く人質とされてしまう。
アース (役)清水元。ヴェテラン俳優。特撮のレギュラー出演は本作のみ。
 地球の創造主。ゴアの侵略に際してマグマ一家を作る。超絶した力を持つが、全能ではなく、特に物理的な攻撃には弱い。その正体はオリンポス星から派遣された宇宙人。すべてが終わった後、命を失って魂がオリンポスへと向かう。
ゴア
ゴアゴンゴン
(声)大平透。声の出演では特撮ではおなじみだが、これが初出演作。実はゴアの中に入っていたのも本人である。
 オープニングで本人曰く「地球の征服者」。これまで数多くの星を征服しており、美しい地球を無傷で手に入れようとしている。意外に礼儀正しかったり、征服した星の子ども達を円盤で養ってたりとか、意外な優しい部分もある。二本の角を持つ恐竜型の怪獣ゴアゴンゴンに変身出来る。これがゴアの本当の最後の切り札で、実はゴア本人の正体だった。絶対零度の光線を吐く。ただし不死の力は無くなってしまい、この形態でのみ殺せる。
人間モドキ  ルゴース星人が作った合成人間。人間の姿をコピーすることができ、コピー元の人間はその間意識を失う。他にも似たような姿の配下がいるが、名前がつけられたのはこれらの個体。
スタッフ
加戸敏 1話監督
土屋啓之助 1,3,4,9~24
船床定男 25~52話監督
話数 タイトル コメント DVD
第1話 わたしがゴアだ

  脚本:若林藤吾
  監督:加戸 敏
 平和な世界地球に突如凶悪なインベーダー、ゴアが攻撃を仕掛ける。その予告のためゴアは手下を使い、新聞記者村上の家に予告電話をかける。その電話を取った村上マモルは、謎の人物が予告したとおり、ゴアと出会う。だがマモルの言う事を誰も信じてはくれず…
 大恐竜登場。ゴアによって原始時代に飛ばされた村上一家が見た恐竜で、名前は不明。ゴアが自らの力を見せつけるため、円盤から攻撃して殺されてしまった。
 冒頭から普通のこどもの家に世界を滅ぼすという電話がかかるという変な展開から始まる。本当に単に偶然によって主人公に選ばれたという設定が面白い。強いて言うなら笛を上手に吹けるというくらいかな?
 特撮とアニメの融合が本作の売りだが、1話目からそれが存分に活かされていて、とても見所が多いのだが、一方、物語の展開が少々のんびりしている感じで、マグマ大使の登場も最後にちょっとだけで、しかも最初はマモルを傷つける存在として登場。第一話目だけだと、顔はともかく、ゴアの方が優しげだったりする。
 尚、本作に登場する少年の一人は、後に声優として大成する古谷徹。
<マモルは家が突然中生代に移動しても楽しそうだ。細かいところにこだわらないこどもなんだね。大人物になるか、もしくはすぐ死にそうだけど。
 マグマ大使が変身したロケットは時々色が変わるんだが、それは意味があるのか?>
BOX
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第2話 宇宙怪獣モグネス襲来す

  脚本:高久 進
  監督:土屋啓之助
 マモルの前に現れた巨人はロケットに姿を変えて飛び立った。しがみついたマモルに巨人マグマ大使は自分の基地を案内する。そこでマモルは創造神アースと出会い、アースから地球侵略を始めたゴアの事を告げられる。一方、村上を使った地球征服宣言が失敗したことを知ったゴアは怪獣による地球侵略を始める。
 敵はモグネス。ゴアが呼び寄せた四本脚の怪獣。アリクイのような姿だと言われているが、どっちかというと山椒魚っぽい。
 前回でゴアとマグマのどちらが善人なのかが分からなかったが、ここでマグマの方が地球を守る存在だと言われ、それを信じることになる。言葉だけで説得されてしまうとは、素直な少年だが、あれだけ疑っていたのに、あんまりにも簡単に信じてしまったようだ。
 創造神アースの力は、あっという間に生物を作り上げてしまう。マモルを好ましいと言ったマグマのために、息子のガムを作った。
<初めて見た人にくってかかるマモル少年は随分と短気なようだ。アースを老人だと思って汲みやすいと思ったのだろうか?
 カメラのことやその複写の方法まで知ってるアース。流石創造神だが、随分世慣れた神だこと。
 アースに「地球を守る力を見せろ」と言われたマグマ大使はビームでゴアの写真を粉砕する。これって地球を守る力なんだろうか?
 ゴアが村上に白羽の矢を立てたのは、自分自身の恐ろしさを記事にしてもらうためだったが、日本の一介の新聞記者が書いた記事くらいで世界が震撼するか?
 ガムはマモルのコピーのはずだが、ガムは随分小さいぞ。
 前回マグマ大使が変形したロケットの色が変わっていたが、それはガムの姿だった…生まれてないガムが既に登場していたことになる。>
第3話 ガム! モグネスを倒せ

  脚本:高久 進
  監督:土屋啓之助
 怪獣モグネスにより静岡地方は大打撃を受けてしまう。そしてそのモグネスを操っていると宣言するゴアはテレビ放映で日本国民に自分を帝王であると認め、絶対服従を命令する。
 敵はモグネス。村上厚の乗った新幹線を転覆させ、その後は地下に潜ったり地上に出たり。
 前哨戦としてモグネスとガムが戦い、最後に満を持してマグマが登場するという話。戦いは控えめのため、その分人間ドラマの方に重点を置いているのが特徴。ここでガムを家族に紹介しているが、極限状態なので、すぐに両親はそれを受け入れたようだ。
 尚、モグネスによって破壊された新幹線に乗っていたマモルの父厚は生き残っていた。どうやらひとりだけ助かったようだが、なんとも悪運が強いキャラではある。
<電波をジャックし、自らテレビに出演するゴア。村上家にちょっかいなんか出さずに最初からこうすれば良かったのに。
 しかし、この手のキャラは登場時必ず先に高笑いしながら姿を現すよな。いかにも悪人っぽくて良いが。
 事故現場に向かうマモルと母友子。大事故が起こっているくせに道(国道一号線と思われる)はがらがらに空いている。日本は平和だ。
 ガムの変身ギミックが出てくるが、ロケットの羽根が畳まれたら、すぐに人間型になってる。ギミックになってないけど。
 空から見ると、モグネスの足跡がある。足形が等間隔に配置されてるのはともかくとして、尻尾の跡が全くないのが気になる。
 ガムがモグネスに攻撃する際、マモルは「チューインガムみたいにぐしゃっとやっちゃおう」と言うが、ガムは「そんな言い方をしないで」と言っている。ここにガムが出てくるのは当然スポンサーへの配慮だろう。>
第4話 危機一発!東京!!

  脚本:高久 進
  監督:土屋啓之助
 救援信号を聞きつけて現れたマグマ大使はモグネスと戦うが、とどめを刺さずに地中に逃がしてしまう。実はモグネスの体内には水爆が内蔵されており、これを爆発させてしまうと日本は滅んでしまうと言う。それこそがゴアの目的である事を悟ったマグマはアースに教えを請うが…
 敵はモグネス。その身体には液体水爆が詰まっている。
 モグネスとの戦いの終わり。ゴアの最初の侵略作戦は失敗した。そしてゴアは地球にマグマ大使というのがいることを知ったということになる。
 前回の戦いで身体がボロボロになってしまったガムはアースの元で修理中。マモルの笛にも反応しなかったことで、ちょっと感情のすれ違いが起きているが、すぐに仲直り。
 ロケット状態のガムとそれに乗るマモルの姿を見たゴアは一言「儂はこどもとは戦わない」。なかなか良い奴だな。でも威力は落としたものの、撃ち落としてはいるけど。
<なんとモグネスは液体水爆を使えるというとんでもない怪獣だった。それにしては威力が弱い上に、至近距離にいたマモル達はなんともないが。
 ゴアの宇宙船には通信装置があるが、スピーカーがゴアの顔をしてる。えらく鬱陶しい気がする。
 ゴアの侵略に対抗するため軍事パレードをするシーンがあるが、まさかこれ日本国内って設定じゃないよね?
 東京タワー上空でゴアの宇宙船に撃ち落とされたガムとマモルはそこら辺の立木に引っかかって命が助かった…助かる高さか?>
第5話 怪獣バドラ誕生す

  脚本:山浦弘靖
  監督:中尾 守
 モグネスを無力化したマグマ大使はゴアに向かって宣戦布告する。作戦失敗により一度は引いたゴアだが、次なる作戦で本格的に地球侵略を開始するのだった。手始めにマグマ大使を解析するため、バドラを差し向ける。
 敵はバドラ。最初円盤状生物として現れたが、実はそれは卵。それを捕獲したところ、孵化して鳥のような姿の怪獣となった。
 村上家がファミリー旅行してる時に怪獣が現れるという話。えらくほのぼのしてるかと思ったのだが、特ダネを前に、家族を放って危険に向かうパパ厚の姿がある。この当時のモーレツ社員の鏡だな。
 ゴーゴーバーのドライブインが登場。実にこの当時の雰囲気を伝えている。
<マグマ大使は東京タワー上空でゴアと会話していたはずなのだが、次の瞬間には何故か海岸で語り合っている。何故こんなところに移動する理由がある?
 どうもマモルの父村上厚は新幹線ととことん相性が悪いらしい。新幹線に乗っている間にモグネスに襲われただけで無く、バドラを目撃してる。
 金色の円盤のことを「怪獣の卵だ」というマモル。確かに当たっているけど、凄まじい直感力の持ち主だ。
 特ダネのためにはスカイダイビングも厭わない厚パパ。岡田眞澄万能過ぎだろ。しかしパラシュートが木に引っかかって動けなくなると言うドジっぷりもあり。何してんの?
 怪獣の卵の輸送方法は、木箱にそのまま入れてトラックで移送する。訳が分からないものだから、移送はどんな方法でも良いってか?>
第6話 マグマ大使対バドラ

  脚本:山浦弘靖
  監督:中尾 守
 卵から怪獣バドラが孵化して東京上空を遊弋する。マモルはマグマ大使を呼び、バドラと戦ってくれるようお願いする。一方、マモルはガムと共にバドラの元へと向かうのだが、その前に現れたのは、なんとゴアの宇宙船だった。
 敵はバドラ。東京上空でマグマ大使を待ち受ける。
 バドラ編の第二話。バドラを使ってマグマ大使の能力を知ろうとするゴアに、まんまとその作戦に乗ってしまうマグマ大使という構造。
 一方、やんちゃなガムとマモルが勝手に出撃してしまって捕まってしまったというのもある。こんな余計な事をすることが物語にちゃんとメリハリを付けている。それでゴアに説得されそうになったりもしてる。
 意外にゴアってこどもに対しては礼儀正しく、それでマモルはなんとなく騙されてしまった。1話目と同じパターンだな。
<マモル少年のことを何でも知ってるマグマ大使。それは良いけど、「マモル君、どんな用だね?」「大至急バドラを倒してほしいんだ」「よし」の下りは猿芝居っぽいぞ。
 マグマ大使とバドラの空中戦は、基本的にどちらも動いてないために全く見応えが無いな。アニメーションを使って動きを演出しようとしてるのは分かるのだが、今ひとつそれが有効に用いられてない感じだ。
 宇宙人の子ども達が大挙して現れるが、変な服装をした普通の子供にしか見えない訳で。
 なんとなくゴアの言う事を信じてしまうマモル。前にも同じ事があったが、何でもかんでも信じ易すぎるな。
 一方、ゴアを信じられないガムだが、マグマ大使の秘密を何でもかんでもべらべらと喋ってしまう。どっちもどっちだな。
 マモルの背後でボール遊びをしている宇宙人の子ども達。遊んでいるようだが、全員無表情なのがとてもシュールだ。>
第7話 危うしマグマ大使

  脚本:山浦弘靖
  監督:中尾 守
 ガムを解析することでマグマ大使の弱点を知ったバドラはそのエネルギーを奪うことでマグマ大使を動けなくさせてしまった。そして原子力発電所を破壊しようと発電所に向かうバドラ。一方ゴアの宇宙船の中で、なんとかゴアの弱点を見つけようとするマモルだが…
 敵はバドラ
 バドラ編第3話。ガムとマモルのお陰であっという間にマグマ大使の弱点が知られてしまった。その危機を救ったのは妻のモル。ちゃんとバドラを攻撃して、原発を守ってもいる。ちゃんと役に立ってるね。
 それでマモルの代わりのように、今度は父の厚がゴアに捕らえられてしまう。なんでこの家族はゴアに関わりが多いんだろう?何らかの秘密のつながりがあるのかな?
 ゴアに言わせれば、地球は美しいため、征服は出来るだけ破壊を伴いたくないとのこと。なんだかんだで良い奴なんだよね。この人って。
<バドラの使命とはマグマ大使の能力分析だったはず。で、それが出来て何をするかというと、マグマを破壊するわけで無く、原発に向かうという訳の分からない行動をしている。結果エネルギー補給するだけでちゃんとマグマ大使は復帰してしまう。
 エネルギーが無くなったと言う事で動けなくなってしまったマグマだけど、モルが「エネルギー補給に行かなきゃ」と言われた途端起き上がってロケットに変形してる。本当にエネルギー切れだったの?ここでモルが少しだけエネルギー分け与えたって描写が必要だった気もする。
 ガムをすくうため人間モドキが持っている銃を使用するマモル。得体の知れないものをそんな簡単に使って良いのだろうか?それに少なくとも命あるものを撃って、良心は痛まないか?>
第8話 バドラの最後

  脚本:山浦弘靖
  監督:中尾 守
 木田記者はガムに爆弾入りの花を持たせる。アースの機転で間一髪基地は無事だったが、ガムはチクルを疑っていた。一方チクルのことを悪く言いたくないマモルと対立することに。
 敵はバドラ。
 バドラ編の最終話。マグマは最後にちょっと戦うだけで、メインの戦いはガムが担っている。今回もガムとマモルが喧嘩して仲直りして。という過程を経ていて、友情を育んでいる真っ最中と言った感じ。
 その分戦いがあっけないほどに簡単で、なんか消化不良なんだが。
<ゴアのスパイがいる事を喝破しつつも、うつろな目をして棒読みしている木田を疑わないガムの性格もなんだな。チクルが怪しいって先入観がそうさせたか?
 前回のマモルと言い、今回の厚と言い、ゴアの宇宙船はあんまりにも隙だらけ。こんなに簡単に脱走できて良いのか?>
第9話 謎の空飛ぶ円盤

  脚本:高久 進
      梅樹しげる
  監督:土屋啓之助
 夏の夜。花火をしていたマモル達は空から火の玉のようなものが落下してくるのを発見する。落下地点は奥多摩とのことで、厚はすぐさま調査へと向かった。一方プラネタリウムに星を見に行ったマモルと母友子だが、画面にゴアが映し出され、友子が拉致されてしまう。
 敵は音波怪獣フレニックス。今回はラストでちょっと顔を出しただけ。
 新章突入。まずはマモルの父厚と同僚の記者リズが危険なところに踏み込んでしまい、リズが捕まってしまうという流れ。同時にマモルの母も又捕まって、二人ともうつろな目をして再登場する。結果として人間モドキが変装してることが分かる。
 笛の音でマグマ大使がやってくることを知ったゴアが授けた作戦とは、一切の音を消すというもの。確かに効果的かもしれないが、すげえ豪快且つ無駄の多い作戦だ。
<プラネタリウムの帰り道で拉致されてしまう友子。プラネタリウムのところでマモルとはぐれ、一人で帰っているのだが、普通そこで我が子を待たないか?
 「宇宙人を撮影したら大スクープ」というリズだが、これまで散々姿を現してるんだけど。
 円盤が動かないと見ると、そのまま近くで撮影するリズ。厚からは「危険だ」と言われたばかりなのに。「好奇心は猫を殺す」の格言にあるとおり、捕まってしまったわけだが。キャトルミューティレーションされなくて良かったね。
 ルゴースの報告をテレビ電話のようなもので聞くゴア。どこにカメラがあったんだろうね?
 友子が人間モドキであると知ったのはテープレコーダーを触った時にびりっと感じなかったからだとか。オープンリールのテープレコーダーってそういうものだったか?記憶ではそんなことは無かったが。
 村上家には猟銃が剥き出しで置いてあって、マモルがそれを構えてるシーンがある。まるでアメリカのドラマだ。>
第10話 音波怪獣フレニックス

  脚本:高久 進
      梅樹しげる
  監督:土屋啓之助
 音波怪獣フレニックスの放つ超音波により世界中で音が消えてしまった。そのために互いに不審を覚える人々は戦争を始めてしまう。
 敵はフレニックス。音波を使って世界中の音を消し去ってしまった。
 フレックス編の第2話。友子を失った村上家の苦悩と、世界各地で戦争が起こっているのを、なんとか究明しようとするアースの二面で物語は展開。
 音を無くしただけで戦争を始める人間達。人間はそもそも不信感の塊だから、ちょっとでもきっかけがあればすぐに争うからだという。でもこれってすごく重要なことだな。
<フレックスの音波攻撃によって戦争を始めてしまった人間達を見て、「私の作戦通りだ」と嘯くゴア。確かにフレックスを呼んだのはゴアだけど、その目的はマモルの笛を封印するためだけだったんじゃないの?
 妻がさらわれたという厚の主張に全く耳を貸さない警察。村上家がどれだけ重要人物なのかはこれまでの展開で分かっていたと思うが。所轄の警察に飛び込んだのがまずかったか?
 マグマ大使がフレックスを攻撃すると世界中に音が戻る。でもそれまでにも普通に喋ってたけど?
 新聞記者のリズを追いかけることに決めた厚とマモル。前回あんなに危険だ危険だ言っておいて、自分が危険な場所に行くのは平気らしい。それに音が戻ったんだからガム呼べば良かったのに。
 黒ずくめの人間モドキだが、足にはちゃんと地球製のスニーカーらしきものを履いている。
 人間モドキの自己紹介に対し「がんもどき?」と聞き返すガム。随分マニアックなことを知ってるんだな。
 人間モドキは成り代わった人間を殺してしまえと言うのだが、わざわざ「翌朝」と言っているところがなんか優しい。これって「助けてくれ」と言ってるようなもんだ。>
第11話 人間モドキを倒せ

  脚本:高久 進
      梅樹しげる
  監督:土屋啓之助
 各国の航空機や船舶を次々に撃墜するフレックスにより、大国同士のいがみ合いが激化していった。このままでは世界戦争が始まってしまうと危機感を募らせる村上厚とマモルだが、そんな二人を人間モドキが付け狙う。
 敵はフレニックス
 今回は人間モドキの恐ろしさがまざまざと示されている。人間に置き換わってしまうと、本人は抜け殻になってしまうという。描写的にも『ボディ・スナッチャー』そのものなので、ホラーっぽさ満点。そこから逃れるために暗闇の中でがんばるマモルや厚は、確かにホラーっぽい。
 一方、そんなマモルを助けるために活躍するのはガムとモル。流石に人間モドキ程度ではモルに二人に太刀打ちできないので、途端にヒーロー活劇っぽくなっていく。良いバランスだ。
<フレックスは音波を遮断するだけで無く、船舶や航空機を次々に落としている。ゴアの所には別働隊とかないのか?
 電波を食らうフレックスの描写は、モールス信号で撃ち出された「SOS」と書いたアニメーションをぱくぱく食べるというもの。分かりやすいけど、なんだかシュールな描写だ。
 「ママが、ママが燃されてしまう」と言ってるマモル。一応「燃す」とは方言なんだけどな。>
第12話 怪獣フレニックス最後の日

  脚本:高久 進
      梅樹しげる
  監督:土屋啓之助
 フレニックスの音波攻撃でマグマ大使は弱ってしまう。だがフレニックスがため込んだ音波も激しく消費してしまい、エネルギー補給が必要になってしまう。一方母友子を探すマモルとガムは、人間モドキの跡をつけ、焼却場所へと向かっていた。
 敵はフレニックス
 フレニックス編の最終回。前半部分はマモルとガム、厚とモルの捜査と戦いが、クライマックスにマグマとフレニックスの戦いと、全編戦いって訳では無い。
 更にマグマ大使とフレニックスの戦いもアースが作った電波吸収装置のお陰であっけなく終わってしまった。随分引っ張っただけに拍子抜けではある。
 ただ、他の人間モドキと異なり、ルゴース2号に化けられたマモルの母友子の肉体は地球上にはないのだとか。話は終わっても、まだ続く。
<フレニックスは音波を食べ、それをエネルギーにしているそうだが、音波ってどこにでもある波動だからそれを蓄えるってのは無理がある。宇宙生物は特種な生態をしてるんだな。
 粛正されることを恐れる人間モドキの姿があるが、ほぼ知性が無い存在じゃ無かったかな?>
第13話 最後の遊星人

  脚本:高久 進
  監督:土屋啓之助
 高度な知的生物がいるというパル遊星が地球に近づいてきた。だがそこに送り込まれた怪獣アロンによって都市が破壊され、パル星人達は滅亡の危機を迎えていた。一人王によって脱出亭に乗せられた王女は地球へ向かう。
 敵はアロン。ゴアがパル遊星を滅ぼすために呼び出した怪獣で、パル遊星を滅ぼした後地球にやってくる。
 新章開始。母友子がいなくなって寂しい思いをしているマモルだが、残された家族が又してもゴアと関わってしまう。偶然にしては、関わる確率が高すぎないか?
 今回は早くもマグマ大使が登場し、アロンと直接戦っている。決着は付いてないけど、こんな早くからマグマ大使が戦う展開は珍しい。
 厚の実家に来てる村上親子だが、厚は相当良いところの出身らしく、執事が「お坊ちゃま」と言っていたりする。それが嫌味に見えないのが岡田眞澄の人徳か。
 富士山が噴火してる。特撮の世界では富士は活火山なんだよな。
<地球と同等の文明を持つパル遊星だが、そんなでっかい天体が地球に近づいたら両方の星が壊れないだろうか?
 マモルのもとにリーザを連れてきたガムは「砂漠に落ちていた」と言っているが、よくピンポイントでそんなの連れてきたな。他にいくらでも困ってる人はいそうなのに。
 富士山を噴火させ、地下から現れる怪獣アロン。宇宙生物なんだが、どうやって地球に飛来したんだ?
 アロンを見たマモルは「前世紀の恐竜そっくりだよ」と言ってるけど、世紀程度の問題なのか?それとも言った台詞は「全盛期」なのかな?>
第14話 ドクロ島

  脚本:高久 進
  監督:土屋啓之助
 アロンによって富士山が噴火してしまい、政府はその対応に追われるが、なんとその中で、地震研究家が富士山の噴火はマグマ大使によるものだと主張する。
 敵はアロン。
 科学者に化けた人間モドキによる混乱が描かれる話。人間に攻撃されたことで、人類に対して不信感を持つマグマ大使の姿がある。アースに諭されて再び人間の味方に戻る
 物語が長いために出来る物語展開だが、今回のゴアの作戦だが、怪獣を出現させておいて、本当の目的としては社会の混乱を狙うと言うのが説得力ある。
 そして後半、ドクロ島を発見したマモルとガムが、そこで人間モドキの街に迷い込んでしまう。うつろな目をした人間がぼんやりと歩き回るだけの街で、かなり怖い描写になってる。「ウルトラセブン」43話「第四惑星の悪夢」っぽくもある。
<前回ラストでアロンとマグマは戦っていたのだが、その後どうなったんだ?いつの間にかマグマは帰ってしまってるけど。
 地震科学者によればマグマ大使が富士山の噴火を起こしたと言うが、その根拠は名前に「マグマ」が入っているからだとか…正気の沙汰とは思えない発言だ。先にアロンが登場しているのだが、それは無かった事になってるんだろうか?
 その岩崎教授の命令でマグマ大使のロケットに向かってミサイルが発射される。この世界には迎撃用ミサイルが簡単に撃てるらしい。そもそも日本にミサイルって、無理のある設定のような?
 「岩崎博士は人間モドキなんです」と主張すが、軽くあしらわれてしまう厚。10話と全く同じ構図になってるが、二度目なんだからもっと巧く立ち回る方法がありそうなもんだ。
 岩崎博士に化けたルゴース星人を何とかするのは自分だと、拳銃を持ち出す厚。なんと物騒なものを持ってる人だ。
 降下しているエレベーターが、途中から上昇してる。構造上無理なんじゃないか?
 リーザがさらわれ、マモルとガムが向かったのは孤島。それを見た途端マモルは「ドクロ島だ」と言っているが、何でそんな事が分かるんだ?
 人間モドキを管理している人間らしいのがいるけど、人間モドキ以外にもゴアの手下はいるってこと?
 マモルが落とした笛を拾った人間モドキは三回も笛を吹いてる。なんという間の抜けた行いを。
 さっきまで人間モドキの大群をあっという間に蹴散らしていたガムがすぐに人間モドキに拘束されてしまってる。ガムの強さには随分ムラがあるな。>
第15話 怪獣アロンを撃て

  脚本:高久 進
  監督:土屋啓之助
 マグマ大使と戦うゴアは近世から呼び寄せた流星群を落下させて攻撃する。一方、人間モドキに囲まれてしまったマモルとガムだが…
 敵はアロン。
 人間モドキの島ドクロ島は破壊出来たが、日本各地の火山の噴火は続いており、更に怪獣アロンが闊歩する。そして政府要人の多くは人間モドキに置き換えられている…この状況ではほぼ日本は終わってる気はする。
 その中で必死に出来る事を探し、アロンと戦うマグマと、それをサポートする面々の努力が描かれる話になる。
<ゴアと戦うマグマ大使は「いくぞ」と言いつつロケットに変身して空中からビームで攻撃を加えている。一番効率が良い攻撃なのは分かるけど、なんだか妙に卑怯に思えてしまうんだよな。
 マグマ大使の全長は6メートルだと思ったが、アロンと戦っている時は家とかと対比すると15メートルくらいになってる。
 アロンに太陽エネルギーの補給を防ぐため、太陽光線を遮断してしまうアース。凄い能力だが、これやったら地球は滅びないか?
 ドクロ島で、リーザが目撃したという人間モドキ工場を探すマモルら一行。モルとガムがいるので、空から探せば一発という気もするんだが、敢えてモルはそれを止めている。理由は分からない。
 そもそも基地がばれた時点でドクロ島は放棄すべきなんだが、なんでゴアは基地を放置してたんだ?>
第16話 地球最後の日

  脚本:高久 進
  監督:土屋啓之助
 ついに北極と南極の氷が溶け始め、大津波が世界中を襲い始める。その状況を憂えたアースはマグマにアロンはとりあえず放置し、地球の冷却化を命じる。一方、父から託された時計のことを思い出すリーザだが…
 敵はアロン。僅か10メートル程度の大きさだが、地中のマグマ層を刺激することで地球全体を温暖化させるほどの能力を持っている。
 アロン編最終話。今回のゴアの作戦は本当に地球滅亡一歩手前まで行ったのだが、最後の仕上げでアロンを地上に出してしまったために失敗してしまう。実際あのままアロンを放置していたら本当に地球は滅亡していた。
 アロンを倒すためにはパル遊星の科学力の力を使うしか無かったが、そのためにパル遊星最後の生き残りリーザの犠牲があったという、悲しい話でもある。ちょっとリーザが普通の人間過ぎたのが問題な気もするが。
 アロンを止める方法をマグマが提案したが、それは自らの肉体を高温にしてそのままゴアの宇宙船を直接攻撃すること。確かにこれは一番効率良いが、今回に限ってのことでは無い。
<ゴアの宇宙船を直接攻撃するマグマ大使。そんな事が出来るなら「最初からやれ」…とは言っちゃいけないのか?
 結局ゴアの宇宙船を攻撃はしたが、アロンが弱ったことを知ったらすぐに戻ってしまった。そのまま攻撃してたらゴア毎倒せてないか?>
第17話 ガレオン地球を攻撃せよ

  脚本:西田一夫
  監督:土屋啓之助
 部下ガレオンの進言で人間モドキ製造作戦を命じるゴア。その作戦発動と共に、地上にいる人間は次々に皮膚を青くさせて意識を失ってしまう。奇病の発生に、政府はその対策に追われるのだが、それを知ったマモルはこれがゴアによる作戦ではないかと推測し、ガムを呼び寄せるのだが…
 敵はガレオン。ゴアの配下の宇宙人で、人間を人間モドキに変えてしまう作戦を開始する。正体は巨大な四本足怪獣。
 新しいゴアの作戦で、人間を人間モドキにしてしまおうという作戦が展開する。フレニックス編では人間を人間モドキに置き換える作戦だったが、人間を人間モドキに変えられるんだったら、こっちの方が手っ取り早いよな。
 マモルの親友なる子が登場。マモルが荒唐無稽なことばかり言うので喧嘩になってしまう。更にマモルはガムとも喧嘩してしまって、今回マモルは良いところなし。
 ガムの役者が変わったが、何でもこの時ガム役の二宮秀樹が『大魔神』に出演中だったためとか。
 そう言えば今回全くマグマ大使が出てこなかったな。
<皮膚病に罹った女性を見舞い、医師の診断を勝手に聞いて、病院まで送ってやる厚。とても一介の新聞記者のやることとは思えない。
 京一の姉悦子はマモルに正体を見破られたことを知り、ゴアに教えを請うのだが、その際ゴアは「こういう時に人間モドキが採る方法は決まっている」と言っている。やってることはマモルを眠らせてゴアの元に連れて行くと言う事だが、それが人間モドキのすることなのかな?殺した方が簡単そうだが。
 ガレオンの宇宙船がやってくるが、火を吹いたところが焦げてるようだが?
 病気の原因究明のために事件現場に向かった厚を追うマモル。ゴア絡みで一刻を争うこういう時こそガムにお願いするべきだと思うんだが、何故か車で追いかけてる。>
第18話 生き人形の怪

  脚本:西田一夫
  監督:土屋啓之助
 ガムの助けを借りて厚の車に追いついたマモルは間一髪ガレオンに襲われる厚とリズを助け出すことが出来た。マグマ大使が関わってきたことから、作戦の危機を感じたゴアはもう一体の怪獣ドロックスを投入するのだが…
 敵はガレオン。そしてドロックス。触れたものを溶かしてしまう能力を持ち、その体液は強力な溶解液。
 前回ラストで現れたガレオンに続き、もう一体の怪獣が現れ、それとガムが戦うと言う話。前回全く現れなかったマグマ大使が今回は登場。
<モッズ病院には宇宙船が隠されており、屋根が大きく開いて宇宙船が離発着する。今までよくばれなかったな。
 道を防いでいるガレオンに直前まで気づかず、正面衝突してしまう厚。危機意識低すぎる。
 ガレオンの作戦遂行にこだわるゴアだが、配下の人間モドキは暴力的になったガレオンが「結構いけそうじゃないですか」とか言っている。知性がないくせに口答えするのか。
 ドロックスの知能は0.3だそうだ。そのレベルでちゃんと言葉が喋れるのか?
 笛の音を聞き、マモルが呼んでいる事に気づいたマグマ大使だが、その時はマモル達が映っている映像を観ている。危機が分かってるんだから、呼ばれる前に行っても良いかと思うんだが。
 人間モドキにさせられた人間は抜け殻になってしまう。最初は普通にマネキンだったが、後で普通の人間が横になってる。ところで人間モドキってのは人間の身体の方を奪うんじゃ無いのか?>
第19話 バランゴ作戦

  脚本:山浦弘靖
  監督:土屋啓之助
 青血病が大流行しており、この特効薬であるバランゴを探すため飛行機に乗った村上親子。だがその飛行機は既に人間モドキによって支配されており、マモルが眠らされ、飛行機は無人になってしまう。
 敵はガレオンドロックス
 舞台は一気に海外に(日本国内のようにも見えるが)。そこで卑劣な罠を仕掛けるゴアに、なんとか対抗する村上親子とガムの姿が描かれる話。幾たびも危機を乗り越えるガムがなかなか凜々しいが、なんでも一人でやってしまうガムに、ちょっと嫉妬心を覚えているマモルの姿もある。それにしてもゴアは村上親子に執着しすぎだ。
<マモルが眠らされてしまい、出来る事は一人で飛行機を運転することだと判断した厚。だけどマモルの服の中には笛があるので、それを取り出して吹けば良かったのでは?…と思ったら、最終的にはそうしてた。気づくのが遅かっただけか。
 しかし飛行機のプロペラが停止してから笛を吹いたのに、落ちる遙か前にガムが到着している。本当に一瞬で世界中どこにでも到達できるんだな。
 罠を仕掛けた人間モドキを探そうというガムに対し、「無駄だ」と言う厚。でも今までの経緯から、人間モドキは知性が無いからすぐに見つかる気がするけど。
 島は危険がいっぱい。毒蜂とか毒蜘蛛とかに襲われるシーンがある。どこぞの探検隊はこれが元ネタか?
 呼ばれてもいないのにマグマが現れ、厚に東京に帰るように言う。何故厚が東京にいなければならないのか、その理由が分からない。
 今回ガレオンが山を一またぎにして現れている。なんだかどんどん大きくなってないか?>
第20話 死斗・二大怪獣!

  脚本:山浦弘靖
  監督:土屋啓之助
 バランゴを探すマモルの前に現れるドロックス。だがマモルと仲違いをしたガムは逃げてしまった。そんなガムにアースは一度人間になるよう助言する。
 敵はガレオンドロックス
 ガレオンとドロックスという二大怪獣との戦いの完結編。二体の怪獣が現れたところで仲間割れを誘発し、漁夫の利を得て一気に倒してしまうと言う話になってる。
 人間になってしまったガムが痛みや怖さという感情を知るという話。前回の話を観る限り、悪いのは一方的にマモルの方に思えるんだが、アースの考えは別らしい。結果的に大団円を迎えるので、これはこれで良しだが。
 ドロックスを倒すきっかけを作ったのはマモルでは無くマリアだったというのも面白いオチである。武器ではなく怪獣を宥める音楽こそが有効というのが面白いところ。ドロックスの知能指数が低すぎるのが問題だとか。
 群がる人間モドキをブーメラン片手にばっさばっさと斬り伏せるザンパが異様に格好良い。普通のおっさんにしか見えないのにねえ。ギャップ萌え?
<町に行って太助を探すというガム。前回橋が落ちていたはずだから、普通の人間では戻れないと思うけど。
 ガムの帰還を待っているマモルは「もうこれ以上待てないよ」とか言っている。あれだけの距離を車で移動してここに来てるんだけど、それを徒歩で帰るガムをどれだけの時間待ってるんだ?
 ドロックスの気を引くため、ザンパは木を削ってブーメランを作っている。なかなか機転が利くけど、ブーメランはオーストラリア原産だよな。
 マグマ大使は日本でガレオンが暴れてるからという理由で日本に帰っていたのだが、何故かガレオンはこの島に現れていた。どういうことだ?ガレオンはが二体いないと矛盾するぞ。>
第21話 細菌を追え!

  脚本:梅樹しげる
  監督:土屋啓之助
 人間モドキ撃退細菌兵器GG9Hが開発中だった。それに危機感を覚えたゴアはスペクターを派遣し、研究施設のある大阪宇宙科学研究所を襲う。
 敵はストップゴン。無数の岩の塊が合体して登場した二足歩行恐竜型の怪獣。バラバラになってもすぐに復活する。
 人間モドキは植物から出来たもので、植物に関してはゴアはどうすることも出来ないと言う事実が発覚。そのため、人間モドキを倒すためには人類の英知に頼るしか無いという三段論法。
 人類が開発した薬品を巡っての丁々発止のやりとりが展開するが、一方で健気に怪獣に立ち向かうガムの勇姿もあり。
<スペクターが持つ武器は全部地球のものに見えるんだが、超兵器とかはないのかな?
 いつの間にか厚はゴア担当にされてしまった。デスクによれば、忙しいから手がさけないそうだが、人類の危機よりも社会面が大切か。
 ゴアが発明したのは動物のみで植物は作ってないそうだ。どうやって動物は繁殖したんだろう?
 人目を欺くために障害者の振りをするスペクター達だが、ぶら下げている看板はどれもいわゆる差別語。今では絶対放映できない。>
第22話 あの宇宙ロケットを停めろ!!

  脚本:梅樹しげる
  監督:土屋啓之助
 ストップゴンの元にやってきたマグマ大使は次々に攻撃を加え、一度はストップゴンを破壊するのだが、何度でも蘇るストップゴンを攻めあぐね、アースにその教えを請うため帰還する。一方細菌兵器の開発者新倉博士が狙われている事を知った厚は、さらわれた新倉博士の行方を追うが…
 敵はストップゴン
 本来ストップゴンとマグマの戦いがメインとなはずなのだが、戦い自体の時間はほんの僅か。どれだけ破壊しても復活するストップゴンの弱点を突き止めるのが本話の肝。それはバラバラになった身体のどこかにある心臓に当たるコアを抜き取ることだとか。
 それで細菌を巡ってスペクターと村上親子のやりとりがメイン。お互いに罠を掛け合ってる内に終わってしまった感じ。
<ストップゴンの前にロケット状態でやってきたマグマ大使だが、縮尺がおかしく、マグマ大使がストップゴンの足下くらいの大きさに見えてしまう。
 前回ストップゴンの光線でガムは身動きが取れなくなってしまったが、同じ光線を浴びてもマグマ大使は平気。その理由が何にも語られてない。
 病院で寝ている厚は普通にタバコ吸ってた。時代かな?でもこの時代でも病人はたばこ吸えないはずだぞ。
 大怪我を負っているはずの厚が普通に歩いてるけど、もの凄い回復力だ。
 人類だけを選択的に殺す細菌を用いるゴア。何も知らさずに黙って使っていたら地球はもうゴアのものになってるけど。>
第23話 怒る怪獣ストップゴン

  脚本:内山順一朗
  監督:土屋啓之助
 スペクターの罠にはまり、全人類を滅ぼす細菌が打ち上げられてしまった。すぐさまマモルはマグマ大使を呼ぶが、ストップゴンの制止光線を受け、マグマは動けなくなってしまった。刻一刻と人類滅亡が近づくのだが…
 敵はストップゴン。
 人類の危機をなんとか回避したものの、またまた危機が続くという話。
 人間モドキと較べ、知能や行動力があるスペクターとマモルの丁々発止のやりとりがメインとなる。地球規模の陰謀の中でマモルとガムに何が出来るのか?と言う事をちゃんと考えて見所を作る脚本は上手いが、その分特撮アクションが控えめ。いつものことか。
<前話ではストップゴンの制止光線を受けても平気だったマグマ大使が、今回は本当に制止してる。空中でとまってるけど、普通は落下しない?
 人類を死滅させるチチラ菌を積んだロケットは空中で破壊されてるんだが、細菌はそこから降ってこないんだろうか?
 人間モドキの群れが空から降ってくるのを目撃するマモルとガム。さっきまで新聞社にいたはずだけど、君たち一体どこにいるの?
 後ろから車に尾行されていたことを厚に告げる木田記者。その後、普通にその車に追い抜かれたところで、逆尾行を開始する。自分たちが気づかれてないと考える理由が分からない。
 新倉博士の靴の中にGG9Hがあるそうだが、その靴はダイヤモンドの100倍の硬度があるのだとか。ぶち上げたね。
 最後に再びマモルに呼ばれて出動しようとするマグマ大使に、「その身体で大丈夫か?」と気遣うアース。ところでマグマ大使ってそんなダメージ受けてたっけ?>
第24話 地球人反撃せよ

  脚本:内山順一朗
  監督:土屋啓之助
 GGH9を取り返したガムとマモル。だがそこに現れたストップゴンに捕まってしまう。なんとかマグマ大使に助けられたものの、既にゴアによるチチラ菌散布は始まっており、人類の危機が迫っていた。
 敵はストップゴン
 ストップゴン編のラスト。ゴアの放つチチラ菌の散布が先か、人間モドキを殺すGGH9の散布が先かということから始まり、ガイ宇宙から来たストップゴンの脅威で地球が滅びかけるという、たたみかけるような危機が展開。太陽系のことならアースもコントロール出来るが、外宇宙のものはアースにもどうにもならないのだとか。最終的に人類の知恵とマグマ大使の力によって地球の危機は回避される。
<ガムのロケットを手に持って振り回すストップゴン。対比からするとストップゴンは20メートル以上ないとおかしいんだが、マグマ大使と同じ大きさで戦っている。実際には6メートルくらい?
 重傷を負っていたはずの厚が現れ、普通にマモルをねぎらっているが、重傷を負った当日だよね?
 ストップゴンは宇宙の彼方にあるエクスターからエネルギー補給を受けているという。光線が届くには何年かかるんだ?
 研究所の危機にガムやマモルも銃を持って戦う。子どもにここまでやらせるか。
 地球の最後に際し、「念仏でも唱えろ」と言っているゴア。随分日本人に配慮した台詞だ。
 最後のGGH9は無事打ち上げられたが、これで又人間モドキが出てきたら笑えるな。>
第25話 悪魔からのクリスマスプレゼント

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 クリスマス前にサンタさんが街角でプレゼントを配っていた。マモルもそのプレゼントを受け取るのだが、そこにはゴアからのメッセージが入っており、クリスマスまでに怪獣ダコーダによって地球は破壊されるだろうと語っていた。
 敵はダコーダ。空中を飛ぶ触手を持つ怪獣で、マモル曰く「タコの化け物」。重力を操って、どんなものでも引き寄せてしまう。そしてミクロ人間。ダコーダが落とした小さなサイズの真っ黒な人間型宇宙人で、人間に取り憑いて凶暴化させてしまう。
 今回のゴアの作戦は巨大な怪獣を囮にして、人間を変えてしまおうというもの。空中にダコーダが出ている間にミクロ人間が人間に取り憑くという話になってる。
 珍しくゴアが地上に現れ、モルと戦っているが、この組み合わせは珍しいな。
 今回は結構豪勢に力が入っており、実写にかぶせるアニメーションが多用されている。
<サンタさんが「開けてびっくり玉手箱」と言っているが、随分日本人に配慮した台詞だな。 
 怪獣ダコーダの出現に真っ先にマグマ大使を呼ぶマモル。いつもはガムが最初なのに…と思ったらガムも一緒に付いてきていた。都合良いな。
 ミクロ人間を発見したマモルとガムは容赦なく踏みつぶしてる。どっちが怪獣なんだろう?と思えるような描写。
 この当時のことだが、平気で「狂ってる人間」とかいう言葉が出ていたりする。
 ミクロ人間を操るのはサルタンという怪人だが、バイキンをイメージさせる角とか付けてる真っ黒いタイツ姿。ほぼ変態というか…
 ガムが持ってきた武器を自慢げに見せるマモルを、「うらやましいな」とか言っている厚。親としてそれで良いのか?
 ミクロ人間の罠によって冷凍にされてしまうガム。ちょっと指で押しただけでぐらぐら揺れてるので、重さも随分軽くなってるようだ。発泡スチロールくらいの軽さかな?
 ガムがさらわれて大変なのに、いきなり教会のミサに参加してるマモル。他にすることあるんじゃないの?
 ところで人間モドキが次々に地上に現れてるように見えるんだが、前回のGGH9はどうなったんだ?>
第26話 冷凍作戦完了すト

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 ゴアに捕らえられていたはずのマモルの母友子が戻ってきたが、一方ガムを奪われてしまったモルは気が気でなかった。そんな折、木田記者の乗った飛行機が怪獣ダコーダに捕らえられてしまう。
 敵はダコーダ
 さらわれてしまったガムを巡る話になるのだが、マモルの父厚が突然退場し、これまで厚の腰巾着だった木田記者も何故か急に頼りがいのある人物に早変わりしてる。
 マグマ大使は地球の平和を守る方を優先し、ガムを探さないと宣言。その使命はマモルに託されることになった。木田記者と共に探ったはいいが、あっという間に捕まってしまった。
 前回のラストで友子が帰ってきていたが、その代わりのように今度は厚が海外出張してる。演出上の理由が見つからないが、ひょっとして岡田眞澄が出られなくなったのか?どうやら友子も洗脳を受けてるのでもなさそうだし。
 やはり人間モドキは絶滅していたらしいが、では前回登場した人間モドキそっくりな敵はなんだ?
<前回いかにもゴアの罠っぽい帰り方をした友子だが、別段そんなこともないようだ。何のための拉致だったんだろう?
 マグマ大使は零下300度で凍るそうだ。物理的に考えるなら零下273.15度が下限なので、物理法則を超えた未知の領域だな。
 凍ったガムを回頭するために熱戦ピストルを使うマモル。これ本当に大丈夫だったのか?ガムが破壊される可能性の方が高かったと思うぞ。
 助かったガムに、自分たちの安全よりもスクープの方が大切だという木田。ガムの力で格子を殴ったらすぐに出せそうだけど、なんでまず自分たちの安全を確保しない?>
第27話 裏切り者サルタンを殺せ

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 牢に閉じ込められた木田記者とマモルは戻ってきたガムによって助けられた。作戦失敗によって叱責を受けるミクロ人間の指導者サルタンだったが、起こったサルタンはゴアを無視して地球に向かう。
 敵はダコーダ。そしてブラックジャイアント。ダコーダが吐いた黒煙の中から現れたヘドロの塊のような怪獣。
 敵の内紛を描く。今や戦隊ものとかでは定番だが、この当時に敵同士がいがみ合うという展開は極めて珍しかったと思う。しかも裏切った敵が人類の味方をする?と、なかなかドラマを考えているようだ。
<新聞社でマモルのことを聞かれたガムは「死にかかってるんです」と答えてる。その事実は知らなかったんじゃないか?
 前にガムは一瞬にして冷凍にされてしまったが、マモルはゆっくりと冷凍化されている。その差はなんだろう?
 マモルの家に助けを求めるサルタン。何で家が分かった?それより何で今さっき殺そうとしたマモルの所に来る?
 家の前に現れたサルタンを門松でぶん殴ろうとするマモル。正月だねえ。
 家族団らんの中に紛れ込むバイキンマンみたいなサルタンの姿はなんかの冗談にも見える。
 空港から黒服の人間たちが降り立つシーンは、あきらかに
『ローマの休日』だよな。
 木田記者の乗っている車を追うミクロ人間たち。機関銃ぶっ放してるけど、全く当たらないのは何で?
 ブラックジャイアントはジェット機を手づかみにして投げつけてる。それが例えば小型ジェット機だとしても、サイズ的にはブラックジャイアントの身長は50メートル以上はないとおかしいのだが、6メートルのマグマ大使と同じ大きさになってる。ひょっとしてマグマ大使は大きさを変えられる?>
第28話 怪獣ダコーダの最期

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 ミクロ人間の集合体であるブラックジャイアントに攻撃できないマグマ大使。だがマグマが羽田に足止めを食っている間に、着々と侵略計画は進められていた。
 敵はブラックジャイアント。実はミクロ人間の集合体で、破壊すると多量のミクロ人間に分裂してしまう。そしてダコーダ。
 ダコーダ編が完結。サルタンの尽力によってミクロ作戦は失敗に終わったが、ゴアを裏切って人類に味方をしたサルタンはあっけなく殺されてしまい、やや寂しい終わり方になった。ここまで引っ張ったダコーダもミサイル一発で破壊されてしまったし。
 今回も木田記者は大活躍で、ミクロ人間程度が相手だと圧倒的に強かった。ついこの前まで厚の後ろで震えていたのにねえ。
<ミクロ人間の研究所から冷凍液を持ち出していたガム。その容器には感じで「冷凍液」と書いてあるのだが、随分日本慣れした宇宙人だな。
 ミクロ人間は冷凍液に弱いと聞いたマグマはすぐにブラックジャイアントに攻撃をかける。それが嘘だとは思ってない訳ね。>
第29話 マグマ大使と自由の女神

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
 ニューヨークに出張中の厚は、ゴアの宇宙船がニューヨークを遅い自由の女神とエンパイアステートビルを破壊するのを見た。すぐさまマモルを通してマグマ大使に宇宙船退治を依頼するのだが、宇宙船はあっけなく逃げ去ってしまった。そんな折、箱根の温泉にやってきたマモルと木田記者だが、ここでは不思議な事件が起こっていた。
 敵はテラバーデン。箱根でザムザ原子を温泉に注入していた四本足の怪獣。
 日本とニューヨークを舞台にゴアの洗脳計画を描くことになる。
 新章開始。ニューヨークに行ってしまった厚を尻目に大活躍する木田記者。最初に事件に遭遇したり活劇したり。今回はマモルやガムよりも活躍してるよ。
<オープニングで自由の女神やエンパイアステートビルが破壊されるシーンがあるが、これはあり得ないことと言う前提で作られているのだろう。40年以上も経って本当に起こるとは…
 家族旅行の中にちゃっかり木田記者がいる。一体この人村上家にとってどんな存在なんだろう?
 「私は攻撃されない限り動けない」と言っているマグマ大使だが、さっきまで戦ってなかったか?しかも一方的に。
 地球にない元素には最初からザムザ原子と名前がついてるし、マグマ大使もその名称を知っていた。おかしくないか?>
第30話 怪獣テラバーデン対スクランブル

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
 箱根温泉にザムザ原子を注入していたのは宇宙怪獣テラバーデンだった。それを目撃したマモル達は一度東京に戻り、テラバーデンへの攻撃を要請する。
 敵はテラバーデン。マグマの中を移動して富士山を活火山化させることが本当の目的だった。高熱のエネルギーならなんでも吸収してしまう。
 今回のゴアの作戦は人間を洗脳することと同時にマグマの流れを変えて富士山を爆発させるという両面作戦。最初にニューヨークで円盤を出したのは陽動だとか。結構手の込んだ作戦だったようだ。
 人間をザムザ人間にするには箱根の温泉水を飲ませれば済むため、あっけなく東京の人々が洗脳されていくのが面白い。電波を受けている人間があらぬ方向を見ながら「ゴア様ゴア様」と言ってるのは、たちの悪い新興宗教みたいだが、それが本作で描きたかったことかもしれない。
<ニューヨークに現れた円盤は偽物だったという。じゃ自由の女神やエンパイアステートビルを破壊したのは偽物の円盤だったのか?
 インターナショナルスクランブルなる新組織が登場。インターナショナルと言っている割には本部は東京だし、構成員も日本人の顔した者ばかり。ゴアが狙ってるのが日本だからそれで良いのか?
 アースによれば、テラバーデンはゴアに騙されてやってきたのだそうだが、地球専門の神様なのに何故それが分かる?
 テラバーデンが出たことで箱根は壊滅状態の気がするが、普通に観光客もいるし、伊豆箱根鉄道も通常運行しているようだ。日本って凄い。
 前回、ザムザ人間となった人のことを警告し、それなりに受け入れられてたみたいだが、今回になったらあっけなく無かった事にされてた。木田記者って信用ないの?>
第31話 ゴアの魔手から地球を守れ!

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
 テラバーデンはゴアに利用されているだけであると知ったマグマ大使は、テラバーデンを痛めつけるだけにとどめ、しばらく活動停止に追い込む。その間にアースは新しい電磁波を作ろうとする。一方、捕らえられてしまった木田記者は、
 敵はテラバーデン
 前半は木田記者を助けるために奮闘するマモルとガムの活躍。後半はザムザ人間とインターナショナルスクランブルの戦いとなる。相変わらず見所は多く、ツッコミどころも多い素晴らしい出来。
<ザムザ元素の入った水を飲むまいと頑張ってる木田。でも気絶してる間に口に流し込んでおけば済むだけの話ではないかな。
 ゴアの言葉を聞きたいというマモルとガムの言葉に喜ぶ神川博士。アンナ特徴的なガムが目の前にいるのにそれに気づかない?
 東京中にザムザ人間がいて、それが集結してるが、10人くらい。既に数百人はいないとおかしいのだが。
 アースから電磁波銃を託されるマグマ大使。どう見ても撃てるサイズに見えないけど。
 ザムザ人間とインターナショナルスクランブルとの戦いに割って入ったガムは電子銃を使って次々とザムザ人間を正気に戻す。それは良いんだけど、ここまでの撃ち合いで誰一人死んでない訳か。
 ザムザ人間が役に立たないと分かったゴアはザムザ人間たちを次々に殺すのだが、何故かその実家に送り届けるというサービスまでしている。なんだか良い奴にも思えてしまう。
 ザムザ人間と戦い、東京に戻り、更に厚の帰国という長時間が経過しているのに、その間ずっとマグマ大使とテラバーデンは戦っていたらしい。とんでもない長丁場の戦いだ。ガムは父を助けに行こうとか考えなかったんだろうか?>
第32話 大涌谷の決闘

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
 どれだけ戦っても不思議な力がわき出すテラバーデンの力に戸惑うマグマ大使。テラバーデンの細胞を調べたアースは、テラバーデンが今しも滅びようとしているグレゴール星座から力を受けていることを知り…
 敵はテラバーデン
 テラバーデン編の最終話。今回に関してはテラバーデンとの戦いがメインとなる。故郷が消え去ろうとしているため、生き残るためにゴアの言葉に乗ったのだとか。
<「あのような力のある怪獣は初めてだ」というマグマ大使。マグマ自身生まれたのはそんなに過去じゃないので、どんな怪獣と戦っても初めてづくしだとは思う。
 木田との会話で「昔から侵略者が勝った試しはない」と言う厚。力強い言葉だが、それは裏返せば、侵略者が勝った場合、それは侵略ではなく正義の戦いになるということでもある。
 ゴアを騙すためにモルはそこら中を飛んで攪乱する。それでゴアの宇宙船もそれについて行くのだが、基本的にゴアって全部目視だな。レーダーとか付いてないのか?
 宇宙の調停者としてオリンポスのゼウスというが突然登場する。とんでもない設定のようにも思うのだが、それよりなんでギリシア風の格好なんだ?
 それでゼウスの言うところによれば、テラバーデンの故郷グレゴール星が地球を侵略するのは間違いなのだが、その理由は古い星が新しい星を侵略することはしてはいけないのだとか。宇宙の調和って、そういうものなの?すげえ差別に見える。
 厚は、自分がマグマ大使をニューヨークに呼んでしまったために日本は危機に陥ったとか言ってるけど、実際にニューヨークが攻撃されたんだから、その論理は変すぎる。滅びる星の人間はどこか別次元に行くという解釈っぽくもあるが。
 前にテラバーデンはゴアに騙されて連れてこられた可哀想な怪獣みたいな言い方をしていたが、結構あっさりと倒しちゃうのね。もっと早く倒していたらこんなに苦労しなくても良かったんだけど。>
第33話 恐怖の怪虫ピドラ

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 これまでゴアにやられっぱなしだった人類は、その科学力を結集してゴアの宇宙船を探るレーダー装置を開発する。そしえついにミサイルによってゴアの円盤は破壊された。だがアースはゴアは死んでいないと忠告する。
 敵はピドラ。無数の宇宙テントウムシが合体して現れる巨大昆虫型宇宙生物。
 人類の科学力によって敵が倒されるというのは新しい展開ではあるが、パターンとして人類の力では敵に通用しないというのが通常。今回もそれで余計ゴアを怒らせてしまう。
 今回は前哨戦と言った感じで、出てきた怪獣と戦うのは基本的にガム。ちゃんと見所を作りつつ、やっぱり敵わないという下りに持って行くのは定番だが安定感がある。
 ピドラはかつて隕石に乗ってやってきたことがあったのだとか。この世界では宇宙に生物がいると言うのが前提条件になっていたか。
 ゴアはめったなことでは死なないとのこと。実は無数の命を持つため、何度倒そうともすぐに復活してしまうとのこと。
<円盤を破壊した時点でゴアが死んだと思うのは構わないけど、円盤が一つとは限らないし、そもそも死体を確認できない以上、死んだとするのは早計では?
 今回に限った訳ではないのだが、ピドラの大きさはどう見ても20メートルくらいはあるんだが、いざ戦ってみると6メートルという設定のマグマ大使と同じくらいの大きさになる。ひょっとしてマグマ大使って大きさが自在なのか?>
第34話 迫る魔の手 宇宙植物ネスギラス

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 改めて地球侵略を宣言したゴアは宇宙船に電波吸収を施し、地球のレーダーではその存在をキャッチできなくさせてしまう。そして地上に降り立った怪獣ピドラは攻撃隊をことごとく撃退してしまい、人類はマグマ大使に頼らざるを得なく名手しまう。
 敵はピドラ。そして宇宙植物のネスギラス。ビドルが住んでいる森から生じた植物怪獣。
 珍しくモルが活躍する話で、ピドラの動力源を探るために森に潜入し、立ち回りを演じている。ただ、あっけなく植物怪獣に拘束されてしまってマグマに助けられることに鳴るんだけど。
 一方、人類は再びゴアの円盤を探知しようと躍起になっているが、そうはさせまいとゴア自身が邪魔をしに来るという、緊張感があるんだか無いんだか分からない物語展開となってる。
<あっけなくピドラにやられてしまうインターナショナルスクランブルの武器。「儂の力を思い知ったか」と勝ち誇るゴアだが、勝ったのはゴアではなくピドラだが。
 大急ぎで来日すると言ってるけど、リード博士は貨物船でやってきている。偽装にしてもちょっといい加減すぎ。
 乗船名簿を見てリード博士が乗っていないことを確認するゴア。日本語読めるんだ。
 リード博士暗殺計画が失敗したゴアは、なんと自らリードに化けて防衛隊を油断させている。本人が出るとは人手不足なの?
 マグマはモルを助けるため、基地から出るとマモルの笛が聞こえなくなると言う。マグマ自身に受信機は搭載してないのか。>
第35話 危うしマグマ基地

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 ピドラの森からモルを助け出したマグマ大使。ここに住む植物怪獣ネスギラスを根絶しない限りピドラを倒す事が出来ない。一方、電子工学博士リード博士を迎えるインターナショナルスクランブルだが、それもゴアに知られてしまう。
 敵はピドラネスギラス
 マグマ大使の基地がとうとうゴアにばれてしまい、その襲撃を受けるという話。そこでアースと戦う事になるが、アースの力ではゴアに太刀打ちできない。
 一方では人類によるゴアの宇宙船探査装置の開発となって、どちらもゴア本人が事に当たっていて、なかなか忙しい敵首領だ。
 ゴアによる基地侵略。ネスギラス撃退。ピドラ襲来。ゴアの宇宙船探査装置の開発と、非常にたくさんの内容が詰まっているのだが、それだけにまとまりがなさ過ぎるという問題があった。ツッコミ入れようにもどうにも突っ込みきれない内容でもある。
<マグマ大使に「念仏でも唱えろ」というゴア。世慣れすぎてるよな。>
第36話 地球を救え

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 火山基地ひやってきたゴアを前に手出しが出来ないアースとモル。そこにリード博士を救出したマグマ大使が救出に駆けつける。
 敵はピドラネスギラス
 ピドラ編最終話。マグマの基地への襲撃とかもあったが、あっけなく退散してるし、ピドラも簡単に退治できてしまった。これだけ引っ張った割にはあっさりした終わり方。
 マグマ大使の能力の一つとして高速回転することで竜巻を起こせることが分かった。それであっけなくあれほど苦労してたネスギラスも根こそぎにされるし、
<ゴアに言わせるとマグマ大使も焼け死んでるとのことだが、あの程度の山火事で死ぬくらいだったら今まで生きちゃいないだろ。
 ピドラがガスタンクを破壊し、大気に石油が充満したため東京の火を全部消したというが、それは無理があるよね。
 大気中に石油が充満してるというのにマグマ大使を呼べという長官。爆発するじゃないか…と思ったら、ご丁寧にゴアが説明してくれてた。
 東京では火が使えないから凍えるほどになってると言うが、電気は普通に来てるのね。>
第37話 狂人と水爆・毒ガス怪獣サソギラス登場

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 人類が発明した水爆の威力を見たゴアは、これを奪取して地球に使用しようと考える。そんな時、3発の水爆を搭載した輸送機をハイジャックして水爆を手に入れた者がいた。失われた水爆で、人間たちはは疑心暗鬼に陥るが、それはゴアの知るところとなり…
 敵はサソギラス。両手にカニのようなハサミを持った芋虫のような怪獣。原水爆禁止の国際会議を邪魔するために現れる。
 人類の発明した武器によって人類自身が危機に陥るという話。水爆については散々様々な特撮番組で言及されているが、この恐ろしさを描くのも特撮の大切な使命だ。
 自身の欲望のためにゴアと手を組む人間まで現れる。この辺も含め、人類の愚かさということについて正面から描こうとしている事が分かる。
 これまで地球を無傷で手に入れようとしてきたゴアが積極的に水爆を使おうとか、ちょっとこれまでとは矛盾がある。
<アースは秘密基地を移動させたらしいが、マモルに言わせると、基地は火山島でなければならないのだとか。理由が分からないが。
 放送禁止用語の羅列で、何とも不思議な気分にさせられる。
 大阪から来ている新幹線にハルヒマンが乗っていると見当を付けた厚だが、この当時でも一時間に数本新幹線は運行していたはず。なんで一発でその新幹線が分かるんだ?
 ハルヒマンは女装してやってきたのだが、骨格そのものが違うように見えるぞ。
 MM団の基地の中に易々と進入してる厚とマモル。スパイ顔負けだが、どんだけ警備がいい加減なんだ。
 ところで新聞記者の厚がなんで普通にインターナショナルスクランブルの職員以上に働いてるんだろう?>
第38話 さらば!毒ガス怪獣サソギラス 水爆を探せ

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 国際会議を邪魔したサソギラスはゴアの命令でマグマ大使と戦うのを止めて消えた。一方MM団のアジトを調査するインターナショナルスクランブルの面々だが、そこには罠が仕掛けられていた。
 敵はサソギラス。尻尾から出る毒ガスを吸った人間は無気力になってしまう。
 MM団によって奪われた水爆を巡る話になるはずが、今回はむしろ人間を無気力にしてしまう怪獣サソリゲスとの戦いがメイン。日本の要人たちが次々に無気力にされてしまう。
 早くもサソリゲスとの決戦。ただし元々サソリゲス自身攻撃用の怪獣では無かったため、それもゴアの想定内だった。
 本話で水爆の一つは解除したが、まだ二発残っている。
 NPI通信ニューヨーク支部から来たジョージ山口。どこかで見た人かと思ったら、なんと大月ウルフ。こんなスマートだったんだ。驚いたよ。
<前回に続き、今回も放送禁止用語連発。今の時代からすると、良くも悪くも表現はもっと自由だったな。
 ミサイルの試射を行うインターナショナルスクランブルの面々。目の前の崖が爆発してるんだけど、それってミサイルの訓練になってるの?
 水爆が近くにあるとガムの持つガイガーカウンターが反応する。え?放射能漏れ起こしてるの?…っていうより、核融合を起こす水爆の場合、漏れたら終わりなんじゃ無いか?
 父を救うために機関銃を乱射するマモル。相手がばたばた倒れてるけど、殺してるんだよな?その後、同じく機関銃で敵を倒したジョージを非難してるけどね。
 しかしなんでMM団が持つ機関銃がトミーガンなんだ?古すぎるぞ。>
第39話 怪獣グラニア ただ今出現

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 サソギラスは倒れた。だがゴアは今度は強力な力を持つ宇宙怪獣グラニアを投入してマグマと戦わせる。一方、マモルまでも無気力ガスを吸い込んでしまい…
 敵はグラニア。地球破壊の為に温存されていた宇宙怪獣。サソギラスが倒された直後に投入された。
 主人公が狂わされてしまうと言うショッキングな話。マモルの場合無気力になるのでは無く、破壊衝動が激しくなったようだが、一度毒ガスを吸ってしまった人間は麻薬のようにガスを欲しがる。これって描写がやばすぎないか?「レインボーマン」でもあったが、中毒症状が出て、ベッドでのたうち回ったりしてる。こっちの方が描写がやばい。
 それでマモルの中毒症状は治まったものの、今度は矢澤隊員の娘が誘拐されて危機に陥る。なかなか内容が詰まっているな。とってつけたように矢澤の娘が登場するのがなんだが。
 アクション面でも加薬を多量に用い、グラニアは国会議事堂までぶっ壊してる。なかなか派手だ。
<グラニアが登場した時石油タンクを破壊しながら現れるのだが、そこはロケット基地。ロケット基地付近にコンビナートっておかしくないか?
 水爆の起爆装置を持って逃げるマモル。その起爆装置ってのがミサイルの頭部そのもの。
 笛を吹いてもマグマ大使が来ないと焦るマモル。でもマモルのいる基地のすぐ隣でマグマは戦ってるから、吹いても意味ないぞ。
 新しい敵グラニアは方って置いて、倒れたサソギラスをひたすら踏みつけてるマグマ大使。とどめを刺してるのかな?ちょっとやってることずれてる気がするけど。
 水爆の起爆装置は矢澤隊員が持っている。私人にそんなもん託すとは、インターナショナルスクランブルってとんでもない組織だな。
 マモルの元に毎晩薬を届けていたのはジョージ山口で、それで彼がスパイだと分かるのだが、スパイの割に随分と脇が甘い。
 ゴアの宇宙船にはカウントダウン用の表示があるが、書かれている数字は手書きで、しかも普通の算用数字。宇宙人だよな?
 矢澤隊員が死ぬ間際に言った言葉は「水爆を捨てろ」だった。捨てていいのかよ?>
第40話 いそげ!マグマ大使 くたばれ怪獣グラニア

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 残された水爆は一発。ゴアはすぐにでもそれを東京に向けて使用するため、MM団に毒ガスを東京に散布する隠密作戦を指令した。一方、矢澤を失ったインターナショナルスクランブルは怒りに燃え、ゴア探索を強化していた。
 敵はグラニア
 サソギラス編の最終回。ゴアが使用しようとした水爆を阻止するというのが話の骨子だが、サソギラスから抽出した毒ガスの東京散布が最初に行われる。どっちかというと今回そっちばかりが中心になって、マグマとグラニアの戦いはとってつけたような話になってる。
 ラストで実際に発射された水爆ミサイルをロケット形態になったマグマがギリギリで回避するという緊張感のある話になった。
<水爆使用を決意したならすぐに使えば良かったものを、なんで最初に毒ガスを使おうとしたんだ?
 お前らを全滅してやると高笑いするシュナイダーだが、自分自身も一緒に死ぬ訳だが?
 「私には不可能と言う事がないのだ」と宣言するゴア。今までのことは?
 ロケットを発射したらお前は焼け死ぬとグラニアを説得するマグマ。わざわざ「嘘ではない」とまで言っているのだが、実際にミサイルを発射したらちゃんと生きていた。どうやらマグマが嘘を言ったようで。
 ゴアは水爆が当たったら宇宙船はひとたまりもないと言っていたが、実際当たっても破壊はされなかったようだ。
 グラニアはマグマのドロップキックを食って倒れたが、この程度で死ぬようには思えないんだが…ロケット発射の反動でで体力がなくなってしまったのかな?>
第41話 幻怪獣バルザスの猛襲

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
 平和な日本の風景に我慢がならなくなったゴアは怪獣バルザスを繰り出し、平和を壊そうとする。バルザスは遊園地や動物園など、人の集まる場所を目指して行動するが、神出鬼没なバルザスに翻弄されるインターナショナルスクランブルの面々。
 敵はバルザス。自在に実態と虚像を切り替えることが出来る怪獣。実はどんな植物にも擬態できるという特徴があった。
 新しい怪獣が登場。最初はマモルとガムが独自にその正体を探るってパターンは確立されてる感じだ。
 この話は、単純に人間に対する嫌がらせで怪獣が出現するため、物語事態が結構単純化されてる感じ。
 それでまずは神出鬼没の怪獣の正体を暴こうとするのだが、神出鬼没ってのが良くて、姿を見せずに音だけでちゃんと怪獣の存在を匂わせる良い演出になってる。野沢雅子じゃないか。なんでだろ?
<ツッコミどころではないが、冒頭で二子玉川園の模様が映される。
 やっぱりバルザスの身長は少なくとも20メートルはあるよな。6メートルのマグマとは釣り合わないんだが。
 勝ち誇るゴアを「こそ泥」呼ばわりしたところ、地団駄踏んですげえ怒ってた。随分大人げない敵首領。>
第42話 マグマ大使とバルザスの激闘

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
 どんな植物にも姿を変えられるバルザスの神出鬼没の攻撃に劣勢を強いられるマグマ大使。更にバルザスの体から出た一刺しで人間を殺してしまう有刺花粉が辺りにまき散らされてしまった。
 敵はバルザス。体を自在に変える他、人間を殺してしまう有刺花粉をまき散らす。
 前回の話では単純に人間への嫌がらせでバルザスが投入されたように見えたが、人類滅亡のシナリオがそこには隠されていて、結構深い物語になっている。
 次々に人間が死んでいくのを黙って見ているしかできないマグマ大使の哀しみという演出。さらっと流されているけど、実際にこれだけ人間が死ぬ描写があるのはめったにない。
 そしてこれまでの敵と較べ、格段に戦いにくいバルザス。
<バルザスの花粉が舞っているのは東京タワーがあるところなので、東京だと思われるが、大阪城を思わせる城も出ている。
 前回に続き、遊園地の植物園に身を潜めるバルザス。随分気に入ったらしいな。
 バルザスをあぶり出すインターナショナルスクランブルは完全防備で皮膚は守られてると説明されているが、ガスマスクの横から皮膚が見えてるぞ。
 バルザスの首に爆弾を仕掛け、有刺花粉をまき散らす最後の作戦をべらべらとマグマ大使に喋ってしまうゴア。結局それで首を投げ返されてしまった。
 ところでバルザスの顔には多量の有刺花粉が詰まっていたはずなんだが、バルザスの顔が爆発した後、それは一体どうなった?>
第43話 マグネット怪獣ジギラ現わる!

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
 ことごとく作戦をマグマ大使によって阻止されたゴアは一度地球を離れ、こんどは宇宙中の怪獣を集めて地球に向かわせようとした。その間に地球に残した怪獣ジギラを送り込む。
 敵はマグネット怪獣ジギラ。体中から電磁波を出し、金属を何でも吸い寄せてしまう。
 ゴアが地球を離れることになり、その置き土産の怪獣が暴れるという話。ロケット人間にとっての弱点とは、磁気に弱いと言う事で、それを突かれるという展開となる。更にマモルの笛がコピーされ、それによってマグマが混乱させられてしまう。単純ながら効果的な方法でもある。
 あとゴアの本拠地はどこにあるのかとマグマとアースが語らうシーンがある。宇宙のどこにいても飛んでいけるって事か。
 ゴアの手下ガベル役は後の戦隊シリーズで敵首領役を次々演じていた石橋雅史。もうこんな時から悪役として活躍してたんだね。
<マグマ大使は笛の音さえ聞かせられると飛んでいく。だからその音をコピーすればいつでもマグマ大使を呼び出せるというのが面白いが、これまでそのことを考えてなかったんだね。
 ところでテープレコーダーの場合、音を完全にコピーすることは出来ないんだが、それくらい分からないか?…と思ったら、まさにそのことをアースが言っていた。
 ゴアの本拠地のカラー写真がNPI通信社に届いた。どうやって数光年も遠いところから電信で送れる?
 コバルト爆弾があれば遊星くらい吹っ飛ばせると豪語する海老名長官。遊星ってどのくらいの大きさ?地球くらいある可能性もあるぞ。>
第44話 マグマの使命

  脚本:内山順一朗
  監督:船床定男
 ガベルの策略にはまりマモルの元に迎えないマグマ。だがインターナショナルスクランブルはゴアの母星ゴアラの位置を特定。マグマにその破壊を依頼していた。コバルト爆弾を抱えゴアラへと向かうマグマだが…
 敵はジギラ。磁力を最大限にしてバラバラになったゴアラ遊星を地球に落とそうとする。
 宇宙怪獣を大挙して集めようというゴアの作戦はコバルト爆弾によって失敗。だがゴア自身は不死身なので、母星を失ったゴアは、今度は復讐の為に地球を破壊しようと考え、ゴアラ遊星を地球にぶつけようとする。
 そしてジギラだが、マグマ大使は自分の中の体内電池を全放出してジギラを倒す。壮絶な戦いだが、抱き合ってるだけにしか見えないのがちょっと残念。
<ゴアラ遊星に向かうマグマ大使だが、飛行中のバックは青空。この遊星ってどこにあるんだろう?
 遊星に到達前に撃ち落とされたマグマ大使を見て「マグマが落ちていく」と言う発言があった。宇宙のどこに落ちるんだ?
 ゴアは「滅多なことでは死なない」と言っているが、殺す事は可能と言う事を示唆もしている。
 宇宙の彼方から遊星を呼ぶほどの磁力を発する怪獣だと、地球そのものにも凄い影響を与えるかと思うんだが、普通にテレビが放映されていたから、電波にも影響がなかったようで。
 ジギラが殺されたらゴアラ遊星の軌道が変わったけど、遊星はまっすぐ地球に向かっていたはず。慣性の法則はどうなる?>
第45話 日光に現れた海坊主の謎

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 日光へと向かう道で巨大なのっぺらぼうの怪獣の目撃情報が相次ぐ。取材へと向かった村上厚と木田の二人。だがこの怪獣のことはゴアも知らなかった。
 敵は海坊主。伸縮自在の灰色ののっぺらぼうの怪獣で、ゴアによるものではない。呼称は仮称。車を憎み、日光に来る車を驚かす。
 ゴアとは関係なく怪物が出ると言う話で、ゴアもその正体が知らず、その謎を追うという話になる。
 未だその怪獣の全貌は見えてこないが、カニ座からの特殊電波と、車を憎みきっている宮司さんの心が結びついて怪獣が出現したかのよう。なんか「ウルトラマン」のヒドラの話を思い起こさせる。カニ座の関わる話だとザニカの話か。
<カニ座の異変により、地球にも影響が起こっているとか。一体何光年離れてると思ってるんだ?
 仮にも宮司さんが「この世から人間が死んでしまえば良い。地球なんかなくなれば良い」とか、とんでもないこと言わせすぎるだろ。>
第46話 怨霊怪獣海坊主対マグマ大使

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 海坊主対策に奔走するインターナショナルスクランブル。これが本当にゴアによるものなのか、調査に向かう木田と、それに同行するマモルとガム。
 敵は海坊主。動物には見えるが、カメラには写らない。宮司さんの憎しみの心がカニ座の電波を使って怪物を作り上げた。
 海坊主を巡る人間とマグマ大使、ゴアの攻防となる。ただ怪物を出すのは人間への憎しみなので、ゴアと結びつきやすく、その怨念を利用されかける。
 そこでマグマ大使は海坊主をどうするのかというと、普通に倒してしまい、老人も死んでしまった。なんと非情な…と思ったら、悪心だけを消し去ったとのこと。便利な機能だ。
<海坊主はたかだか車を蹴飛ばすくらいの力しかないが、ゴアによれば、世界を滅ぼすほどの力があるとか。そんな力あるように思えないけど。
 ゴアの手下相手に大立ち回りを演じる木田記者。なんで近くにガムがいるのに助けを呼ぼうとしないんだろう?
 ゴアの望みは地球を手に入れることだったはずだが、いつの間にか地球滅亡にシフトしてる。
 いろは坂をゆっくりと海坊主と対峙するマモルたち。なんでこんなゆっくり迫る必要があるんだ?>
第47話 電磁波怪獣カニックス新宿に出現

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 日光の宮司原田五郎は未だカニ座の電波を受ける体質は変わっていなかった。その心の奥にある孫の太郎への思いを利用し、宇宙怪獣を作り出そうとするゴア。孫の姿を見せられた原田はついにゴアに屈してしまい…
 敵はカニックス。元は手のひらに収まるほどの小さな宇宙生物。カニ座の電磁波を受けて巨大怪獣に進化する。原田の心から出たもののため、車に対して憎しみを持っているようだ。
 海坊主が倒れ、宮司さんも心を取り戻したため、もう終わりかと思ったら、再びその宮司さんが登場。未だにカニ座の電波を受けているので、それを利用されることになったそうな。因果な爺様だ。
 それで誕生したカニックスは、都心に現れている為、ビルとかの造形がちゃんと作られてる。前2話が安普請だった分、こちらに金をかけたって事か。
<原田の孫太郎の頭には見事な寝癖が。リアルなのか、セットし忘れたのか。
 太郎は延々石を積み続けている。賽の河原を表現してるのかと思うのだが、ゴアって随分日本に対する造詣深いよな。
 原田がゴアに利用されていると言う木田。まだ怪獣も出ていないのになんでそれが分かるんだ?>
第48話 東照宮の危機・電磁波怪獣カニックス大暴れ

  脚本:石堂淑朗
  監督:船床定男
      菊池 明
 大暴れするカニックス。だがカニックスを倒すことは原田老人を殺すことであるため、マグマは攻撃が出来ないでいた。
 敵はカニックス
 人間が作り出してしまった怪獣を相手にいかに戦うかという話。結果として怪物を作った人間は怪物を消すことは出来たものの、命を失うという事態となる。
 その間に原田老人が一般人に責められるシーンがあるが、これは精神的にきつい描写になってる。このまま暴徒に殺されても仕方なかったような気がするが、それをやったら救いようのない物語になってしまう。
 アースによれば、人の命はかけがえのないものである以上、一人の人間を犠牲にすることは出来ないという。マグマ大使自身は地球を救う為には一人の犠牲は仕方ないと言っているので、アースとマグマの間で意見の相違が起こっている。
 マグマ大使とゴアの直接対決も有り。ちょっとやり合っただけでゴアは高笑いしながら逃げてしまったけど。
<天体望遠鏡で見るとカニ座がきらきら光っている。電波を盛んに送ってるってことだろうけど、一体電波が地球に届くまでどれだけかかると思う?
 原田老人は車に対して激しい憎しみを抱き、それが怪獣を作り出したのだが、実際のカニックスはゴアの命令を聞いているので、いつもの怪獣と違いが無いという問題がある。
 新しい怪獣を作る為として原田老人の家に直接出向くゴア。悪の首領がスカウトまでしてるって、随分安っぽい組織になってしまった。>
第49話 再生怪獣キンドラ出現

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 地球で開発された太陽系探査用宇宙船アンドロメダ3号の飛行を見たゴアは、それを人類の挑戦と受け取って、地球滅亡作戦を敢行する。
 敵はキンドラ。ゴアがアンドロメダ3号に付着させた菌から発生した怪獣。体自体が菌で出来ている為、肉体が欠損してもあっというまに再生する。菌自体は金色に輝いており、発見者はこれを金と勘違いしたが、あらゆる生物を腐らせてしまう。
 雉も鳴かずば打たれまいの故事通り、人類が太陽系探査ロケットなんか打ち上げたものだから、ゴアを怒らせてしまうと言う話。後に「ウルトラセブン」で使われるようになったモティーフでもある。
 ゴアがやったのは宇宙船に怪獣キンドラの菌を付着させるというもの。これも「帰ってきたウルトラマン」で何作か作られたが、その意味ではかなり色々先行した脚本でもある。
 キンドラの菌をお宝と勘違いした猟師がそれをポケットに入れて、取り出した時に手が白骨化しているというシーンがあるが、描写としてはきつすぎる。リアルタイムで観てたら確実にトラウマ化してる。しかも途中から手自体がぽっきり折れてるし。
 今回は蔵王のエコーホテルとのタイアップ作品でもあり。これも特撮史上初のタイアップなんじゃないかな?ちょっとだけだが蔵王の観光もしてる。
 尚、人喰い黴を分析してる科学者は大平透。ゴアと全く同じ声をしてるため、恐ろしい違和感が…
<アンドロメダ3号の飛行を見たゴアは宇宙空間は自分のものであるとして、「侵略者は撃たねばならない」と激高する。良く言うよ。
 アンドロメダ3号を救いに行ったはずのマグマ大使は任務に失敗し、乗員全員を死亡させてしまったが、それに対して誰も何も言ってない。マグマに何を言っても無駄って事か?
 落下したアンドロメダ3号を見た猟師は「宇宙人がいるかもしれないから気をつけろ」と言っているが、そういう問題だろうか?
 白骨化してしまった猟師の元へマモルたちを案内する医師。子どもに見せるにはショック大きすぎない?それよりも伝染病って可能性を一切考えてないのか?
 菌が伝染することが分かった際、病院は封鎖されるのだが、厚は「僕は最近研究所でこれを分析してもらいます」とか言って出て行ってしまう。これじゃ封鎖の意味ないじゃん。>
第50話 くたばれ!宇宙カビ怪獣キンドラ

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 菌の集合体で、どんな攻撃を受けても再生してしまうキンドラの弱点はジェット気流だと悟るマグマ。だがキンドラは自らの体を爆発させて姿を消し、地球は再度キンドラのカビの脅威にさらされた。
 敵はキンドラ。宇宙カビを駆逐するカビを投入して倒した。
 力任せでは倒せない怪獣をどう倒すかと言う事に集中した話で、こういう知恵を絞る話って良い具合だ。お陰で今回マグマ大使はほとんど活躍の場が無かったけど。
 自分が助かる為には他の人を殺しても構わないという浅ましい考えを持つ人間が出てくるのも作品としては正解。特撮に登場するのはいい人ばかりなのが多く、こういう描写ってなかなかないからね。それで取り残された厚とマモルが絶望的な状況で死を覚悟するとか。
 今回も博士役で大平透が登場。博士が落ち着いた声で人々を説得するシーンの直後にゴアの姿を出して叫ばせるのが遊び心に溢れてて良し。
<ジェット気流で攻撃した結果、キンドラは爆発四散した。それで倒れたとは思わずに逃げたと判断してるのは何でだろう?
 ガムでさえ溶かされてしまうカビの雲の中に平気で突っ込んでいくガム。この子の学習能力って?
 カビに感染したら骨まで溶かされるはずなんだが、患者さんは一般病棟にいるようだし、別段隔離もされてないみたい。それで良いのか病院?
 緑の花が菌をどうやって駆逐するのかと思ったら、ビームを発射してた。分かりやすいけど、宇宙の植物って凄いな。>
第51話 宇宙怪獣ゴアゴンゴン襲来す!

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 虎の子のキンドラまでマグマ大使に倒されたゴアは、最後の手段であるゴアゴンゴンを投入する決意を固めていた。一方、火山島ではアースが不調を訴えていた。
 敵はゴアゴンゴン。二本の角を持つ恐竜型の怪獣。ゴアの本当の最後の切り札で、実はゴア本人の正体だった。
 いよいよラストバトル。ゴアは最後の切り札をダシ、地球ではアースがその故郷であるオリンポスへの帰還を前にしていた。一気に話はラストに向けて収束していく。
<やられた怪獣のビデオを観ることは無駄だというゴアは「そんな事は死んだ子の歳を数えるようなもの」と言っている。日本通もここまでくると凄いもんだ。
 アースが死んだら地球は儂のものだと嘯くゴア。でもアースが死ぬ前に攻撃するのね。
 東京上空に北ゴアの円盤に向かって総攻撃を欠けるインターナショナルスクランブル。破片とかで東京は壊滅しないか?
 怪獣が目の前に迫ってるマンションがまだ避難終わってない。あらかじめ避難とかさせてないのか…でもこれって見過ごされがちながら大切な部分かも知れない。>
第52話 宇宙の帝王ゴア対マグマ大使・最後の戦い!

  脚本:高久 進
  監督:船床定男
 絶対零度の光線を吐くゴアゴンゴンによってマグマ大使の右手は凍らされてしまう。最終技であるジェット気流を用いてなんとかゴアゴンゴンを撃退するものの、今度はゴアはマモルを人質にマグマに降伏を迫る。
 敵はゴア。最終的にはゴアゴンゴンに変身してマグマ大使に決戦を挑んで敗北した。
 いよいよ最終回。ゴアとの最終決戦が描かれる。30分という短い時間で罠の張り合いが展開する為、戦いは少なめで、最終決戦も割とあっけなく終わった。
 アースも死んでしまったため、人類は救われたものの、マグマたちにとっては痛み分けと言ったところ。
 最後はマグマたちもオリンポスに行ったアースを追いかけて地球を離れる。
<最終話になってやっとマモルを人質にすることを考えたゴア。遅すぎる気がするんだが。
 マモルの笛は録音さえしておけばマグマ大使を呼べるという話があったが、そのくらいの措置を誰も取ってないのね。
 ゴアは強力な電磁波でマグマ大使の機能を狂わせて宇宙を彷徨わせると言っていたが、宇宙どころか普通に空なんだが、これでは落下させるだけで済みそうだ。
 最終決戦地はゴアの故郷ゴアラ遊星だが、44話で破壊されているはず。
 ゴアは不死身のはずだが、ゴアゴンゴンはあっけなく倒されてしまった。ゴアゴンゴンになると不死身が消えるのか?確かにそれだったら「変身は最後の手段」というのも分かる。>