特撮館Top

変身忍者 嵐

変身忍者 嵐事典
<amazon> <楽天>

1972'4'7〜1973'2'23 

主な登場人物
谷ハヤテ
(役)南城竜也。特撮での出演は本作のみ。
 血車党に属する谷の里の一員であったが、化身忍者を作り続けたことを後悔した父鬼十が自らの技術の全てを注ぎ込んで新たに変身忍者嵐として生まれ変わる。父の無念を晴らすため、魔神斎を追い全国を駆け巡る。
タツマキ (役)牧冬吉。主に東映時代劇のバイプレイヤーとして活躍。特撮では「快傑ハリマオ」でのキャプテンKKが有名。
 ハヤテを助け血車党と戦う伊賀忍者。元は密偵として血車忍者を見張っていたのだが、骸骨丸によって殺されそうになったところをハヤテに救われる。娘のカスミ、息子のツムジと共にハヤテをサポートする。
カスミ (役)林寛子。アイドルになる前とは言え、今考えても凄いキャスティングだ。
 タツマキの娘で、ハヤテの良き協力者。ハヤテからもらった涼風という横笛を吹くことで、どこにいても嵐に危機を知らせることが出来る。後半はいつの間にかいなくなってしまったが、
ツムジ (役)松葉寛祐。
 タツマキの息子でカスミの弟。マスコット的な存在だが、忍者の訓練は受けており、時に思わぬ活躍を見せる。
月ノ輪 (役)南城竜也。二役を好演。
 後半で西洋妖怪を追って来日した謎の剣士。実はハヤテの生き別れとなった双子の兄フユテであり、溶岩に落とされそうになった嵐の最大の危機の際、嵐を救うために合体する。以降記憶が嵐の中に残る。
イタチ小僧 (役)潮健治。東映特撮には欠かせない名バイプレイヤー。代表作は「仮面ライダー」の地獄大使だが、本人曰く、イタチ小僧の役はとても気に入っていたそうだ。
 街道筋を荒らし回っている泥棒。結構ドジな性格で、代官屋敷に忍び込んだところをあっという間にハヤテに見破られてしまう。以降度々ハヤテの前に姿を現し、ドジっぷりを発揮する。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 猛襲!!怪魚忍者毒うつぼ

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 平和になりつつあった世の中を再び戦乱の世に戻し、自らが世を武力によって治めることを目的とする血車党党首魔神斎によって富士の町は荒らし回られていた。幕府は伊賀忍者を調査に差し向けるが、次々と殺されていく。そんな中、忍者の里も毒うつぼによって襲われてしまう。父の
 敵は
毒うつぼ。巨大なうつぼが変身する。体に巻き付いたうつぼを飛ばして毒で攻撃する。
 シリーズの開始作品だが、最初から飛ばしまくる内容に、ついて行くのが結構大変。突然村が襲われたかと思ったら、ハヤテは変身忍者になるし、七人の伊賀忍者が登場したと思った途端みんな殺されたり、主人公ハヤテの父は実は宿敵血車党の一員だったりと、飛ばし方がかなり凄い。
 一方で設定の重さの割に話が軽快なので、そのギャップが楽しい。設定が置いてけぼりになってたりするが、まあ1話と考えるなら充分すぎる出来だろう。ほんとに「駆け抜けた」といった感じ。
 メインとなるキャラクタはほぼ全員この第一話で登場しているのも特徴か。よくここまで詰めたものだ。伊賀忍者のタツマキやその子カスミとツムジも全員登場。
<最初に谷の里に登場するカスミとツムジ。何故ここにいるのか全く説明が無い辺りはかなり強引。
 秘剣影映しの説明は、敵に光を当てて目が眩んだところをだまし討ちにする技。これほど卑怯な必殺技はなかろう。>
VOL.1
<A> <楽>
第2話 怪猿忍者!マシラ現わる!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 ある村では夜に花火が上げられると、誰かに血車党の刻印がおされ、神隠しに遭ってしまう。その村を通りかかったハヤテ一行は父が神隠しにあったという少女と出会う。
 敵は
マシラ。猿の化身忍者で、身の軽さで次々と人さらいをしていく。「不死身」の二つ名があり、体を鉄のように硬くし、あらゆる攻撃をはじき返す。弱点の目を射貫かれて集中力が無くなったところを斬られた。
 今回の話は血車党が魔神斎の居城となるドクロ城の建設のために人さらいを行うというパターンだが、このパターンがこれから続くことになる。
 時代劇だけに使用するのはバイクではなく馬。その上で活劇をこなすのはやはり東映の強み。
<マシラの使う忍法鉄マシラはハヤテの手裏剣をはじくが、何故かはじかれた手裏剣は地面で爆発してる。どういう技だ?
 ハヤテはマシラの忍法に翻弄されつつ、罠から脱出。すぐさま嵐に変身するが、やってることは逃げるだけだった。
 タツマキとツムジがさらわれたというのに、ハヤテとカスミはのんびり馬を歩かせ、笛をプレゼントしてたりする。するべき事がないのは分かるけど。更にその後、村人が戻ってきたと酒を振る舞われるが、タツマキとツムジは良いのか?
 マシラの術を破るためにマシラの目を攻撃する嵐。ヒーローがやるには卑怯な手なのでは?
 さらわれた村人のお父さんはうつぶせになって水に浮かんでいたので、てっきり死んだと思ったら、ラストでちゃんと生きていることが発覚。無理だろ?>
第3話 呪いの妖気!オニビマムシ!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 小田原城にある武器弾薬を奪うため魔神斎はオニビマムシを送り込む。催眠術を使い城主大久保を脅すオニビマムシだが、そんな中城下で血車党に襲われた源太という少年を助けたハヤテも又、
 敵は
オニビマムシ。マムシをベースとした化身忍者で、毒を使ったり火を吹いたりして攻撃。抜け殻を出して攻撃する他、実に多彩な技を持っている。
 物語そのものは単純だが、オニビマムシの出す術は実に多彩で、戦いも見栄えもするので結構楽しめる。
 後、本作ではタツマキ以外にもツムジの存在が結構大きいかも。「仮面ライダー」シリーズと違い、単なる被害者ではなくきちんと物語に関わってくるため、その存在感は高い。父に対してもちょっとした反抗期っぽい描写がなかなか良い。カスミの存在感は言うまでもないが。
 一応歴史の勉強として、小田原城の亡霊として現れたのは北条氏康と名乗っていたこと。
<岩に擬態して登場する骸骨丸。擬態したまま顔だけ出して下人達に指令を出してるのだが、その構図はこの上なく間抜けだ。
 少年と仲良くなったツムジは「大人は子供の言うことをなかなか信用しない」とかいってる。大人には色々事情があるのよ。
 カスミが涼風を吹けばハヤテがやってくる。しかし下人に囲まれた状態で吹けるものか?下人達もじっと見てるだけだし。
 それで拷問を受けてしまうカスミだが、下人達もかなり気を使って痛くないようにしてるのがよく分かったりする。苦痛に歪む林寛子の顔を見られるだけでも儲けものだったりするが?
 荷車に乗って登場したハヤテとタツマキに対し骸骨丸が放った技は車縛り。荷車毎縄で縛る技だが、こんな技にちゃんと名前があるのか?
 ツムジを人質に取られたタツマキは「息子の命は諦めます」と即答。流石忍者だが、これも現代ではタブーだな。
 蛇抜け殻を使うオニビマムシに対し秘剣影映しで対抗する嵐。分身だから効かないと思ったら、あっけなく効いてしまった。もう一踏ん張り欲しかったね。>
第4話 怪人!卍カマイタチ!!

  監督:内田一作
  脚本:大川タケシ
 武田家の隠し金山が刻まれているという金の狛犬の像を求め、血車党の卍カマイタチがある村の住民を皆殺しにしようとする。丁度底にやってきたハヤテたち一行は、命が助かった子供太郎
 敵は
卍カマイタチ。二本の鎌をまるで卍の字のようにして攻撃する。実はあんまり強くなく、敵わない相手には毒煙をまき散らして逃げる。叫び声は「くわーっ」。
 血車党の活動資金のために隠し金山探しがメインとなった話。血車党の台所事情が分かる話だが、大体こんな話が多い。
 化身忍者は鬼十が作っただけでなく、骸骨丸も作れることが分かった。作り方は液体を満たした樽に人間を沈め、薬品を入れるだけ。インスタント食品みたい。
 今回は武田家の隠し金山の事を言っていたから、舞台は甲斐か。前回が小田原だから、結構移動してる。
<村人を殺す卍カマイタチがやってるのは背後からこっそりしのびより、鎌のようなもので足を引っかけて倒してから殺すというもの。これ単なる嫌がらせに見えるぞ。
 村人はともかく、そこにいた鶏も殺してる。それで「村人や鶏を殺したのは血車党に違いない」とか言ってるけど、鶏はあんまり関係ない気がするぞ。
 巨大な凧に乗って登場する骸骨丸。ミニチュアだが、妙に口が長く、誰やこれ?状態。
 卍カマイタチが使う血車忍法はイタチ車。全身の関節を外して崖から転がり落ちる技だが、これって単に自分が痛いだけの技じゃないのか?
 卍カマイタチの武器は卍の形をした鎌だが、常にもう一方の手でそれを回し続けてる。その姿は結構間抜けだ。
 金の狛犬に隠されていた宝の地図は洋紙に見えるけど、いつから置いてあったんだろう?
 村人が何人も殺されたというのに、普通に食事作ってる太郎少年の両親。危機感無いなあ。
 任務に失敗した骸骨丸に向かい、魔神斎は「最後の手段を使え」と言ってたが、その手段はだまし討ちだった。随分情けないな。
 今回二回目の変身をしたハヤテは背中に背負った刀を一回つかみ損ねてるぞ。慌てて探って握ってるけど。
 危なくなったらイタチ車を使って逃げる卍カマイタチ。逃げた先で「今度こそ息の根を止めてやる」と大見得切ってるけど、逃げながら言うなよ。>
第5話 恐怖!ネコマンダラ!!

  監督:折田 至
  脚本:浪江志摩
 血車党の骸骨丸は新兵器となるロケット砲・飛流星を開発していた。そのため優秀なカラクリ師をさらい、息子を人質にして協力させていた。
 敵は
ネコマンダラ。猫の化身忍者だが、髭の代わりにかんざしを付け、服は女物という、一種の服装倒錯者のようなキャラに仕上がっている。手にした鎖がまを用い多彩な忍法を使う。本人曰く「残酷忍者」。叫び声は「んにゃー」。
 時代劇なのにいきなりロケット兵器の登場。ほとんど「仮面ライダー」とプロットが一緒になってしまった。場所も特定できず、さほど特徴のある話ではない。戦っているところも採石場と草原のみで、時代劇っぽさが無い。
<ネコマンダラの格好は何故か女物。一応声は男なので、ほとんど服装倒錯者。
 花火に人をくくりつけて撃ち出すってのは江戸川乱歩にあったな。「おか〜さ〜ん」
第6話 怪奇!死人ふくろう!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 死体を復活させパーツを合わせて作り上げられた死人ふくろう。死人血液を使い次々と犠牲者を出していく。死人ふくろうと戦うハヤテ達の前に現れたのは…
 敵は
死人ふくろう。ハヤテのかつてのライバル小次郎をベースに死体の臓器や手足を使って作り上げた化身忍者。フクロウの特性を活かした音波攻撃を行う。叫び声は「クェーコー」。
 怪奇趣味満開の話。これまた「仮面ライダー」では定番だが、舞台が舞台だけにホラーというよりは怪談。雰囲気が良くはまっているし、なかなか良い具合。本作は怪奇が似合うな。
更にその死人ふくろうのベースとなったのはハヤテのライバルだったという、設定はなかなか重くて良いのだが、物語自体は都合良く進みすぎてしまった感じ。2話使うか、このキャラをしばらく使ってやればかなり重厚な作品が出来たと思う。
 尚本作は東映まんが祭りで劇場用に上映された。
<怪奇的な話はうまく噛み合ってるのだが、肝心の死人ふくろうの顔がコミカルなのはどうにかならなかったか?
 小次郎の忍者装束は迷彩模様。なかなか近代的な忍者だ。
 今回は落ちるシーンが多く、人形が多用される。全部作り物が分かるため、興が削がれる。>
第7話 妖怪!トゲナマズ!!

  監督:内田一作
  脚本:浪江志摩
 宿場町に来たハヤテ一行は、旅籠の主人から“血車様”なるものが旅籠の街道を通る際、誰も外に出てはいけないと言われる。それを無視して外に出たツムジは、血車党が荷車で何かを運ぶのを見るのだが…
 的は
トゲナマズ。ナマズの特性を持った化身忍者で、全身から油を出して敵の攻撃をよけるため、刀が利かない。ただし火は苦手。叫び声は「はふはふー」
 旅篭町を舞台に、血車党の密輸組織との戦いが描かれる。捜査方法も含め、時代劇っぽさは充分残っている。
 人に憎まれることに耐えられないツムジが意地になって活躍。ここに来てようやく個性を見せてくれた。
<トゲナマズは体のぬめりを使ってどんな場所にも忍び込むという。別に体が液体になったりするわけではないらしいが、本当に隙間から現れたりする。骨がある以上物理的に無理だと思う。
 トゲナマズの忍法は地震を起こす。だけどやってることは寝転がって腰を振ってるだけ。端から見ると変というか…
 血車党が運んでいた液体火薬はこぼすだけで爆発する。ニトログリセリンなのか?>
第8話 怪人!狂い毒蛾!!

  監督:山田 稔
  脚本:伊上 勝
 血車党は人間を狂わせる狂い粉を使う新しい化身忍者ドクガクノイチを誕生させ、その威力を試すためにある村を襲う。ハヤテは狂い粉の試験中逃げ出した村人を助け出すが、その中にいた女性は…
 敵は
ドクガクノイチ。その名の通りベースは女忍者。人間の精神を狂わす狂い粉を使いこなす。毒蛾の卵を使って分身の術も出来る。相手が女性と言うことで手心を加え、殺すには至らなかったが、魔神斎によって殺されてしまった。叫び声は「ヒーヨー」。
 初の女性忍者登場に合わせ、情感を強めた感のある話。
 チエは殊更女であることを強調して嵐を惑わしている。ただ女性と言うことで情にもろい部分があり、そこをつかれて動揺したところを倒されてしまった。
<ドクガクノイチの使った秘剣影映し対策は真剣白刃取りだった。確かに有効だが、これをやると自分も全く攻撃できなくなると言う弱点がある上、逃げられたらなんにもならない。
 ドクガクノイチが化けた女性チエに一緒に旅をすることを提案するハヤテ。一回のみの登場だから出来ることだな。
 ハヤテは完全に油断しているのだが、ドクガクノイチが狙ったのはハヤテではなくツムジを操ることだった。毒を使うんだったらハヤテの方に使うべきだろう。>
第9話 まぼろし怪人!カマキリガラン!!

  監督:山田 稔
  脚本:滝沢真里
 猛毒精製のため化身忍者カマキリガランは次々に旅人をさらう。夫を失った巡礼母子と知り合ったツムジは、二人が団子屋にだまされて奥山に入っていくのを見かけるが…
 敵は
カマキリガラン。右手に鎌を持った緑色の怪人。繭のようなものを作り敵の攻撃を防ぐことも出来る。毒薬精製のため旅人をさらう。叫び声は「ウェッウェッ」。
 今回の舞台は特定されてないが、「八十八」と書いたお遍路服を着た人が登場することから、四国ではないかと思われる。しかしいつの間にこんなところに来た?
 血車党の作戦そのものは毒を上流に流して川下の村を全滅させようという古典的な方法。ダムがないので「谷川」になってるが、舞台はダムである。
<下人と共に川を渡ってアジトに向かうカマキリガラン。「ウェッウェッ」「ホーホー」…ってかけ声を繰り返して一列に走ってる。マラソンの練習か?
 ところでそのアジトってどう見てもコンクリートが使われてるんだが、この辺は仕方ない話か。
 捕らえられたカスミは釣り針を使って涼風を奪う。その際鉤針を目の前に持ってアップになるシーンがあるが、先端恐怖症にはまさに恐怖の描写だな。
 カマキリガランは最後大爆発。合成なしで川の中でやってるが、公共の場所でこれはかなりまずいんじゃないか?おおらかな時代性を感じるよ。>
第10話 死をよぶ!吸血ムカデ!!

  監督:山田 稔
  脚本:伊上 勝
 旅の途中でハヤテ達が見かけた飛脚が化身忍者吸血ムカデに襲われた。吸血ムカデによって血車党の手下になってしまった飛脚はカスミを襲う。これが血車党の仕業と見抜いたタツマキはこの症状を江戸にいる万物先生に聞きに行くが…
 敵は
吸血ムカデ。人間の血を吸うことで噛まれた人間を血車党の配下にしてしまう能力を持つ。火を吐くことも出来る。叫び声は「ハウワー」。
 今回の舞台は藤沢。宿場町だ。
 一般人には手を出せない。というヒーローの特質を逆手に取った話で、脚本の井上勝の得意技。今回はツムジやカスミの受難でもあり、特にカスミは男にのしかかられたり、髪捕まれて引きずられたりと、なかなか凄い事させられてる。一方単独行動を取ることになったタツマキは下人相手には圧倒的な強さを見せる。さすがに化身忍者には相手にならないが。
<血車党の配下になった飛脚と共に一室に閉じ込められてしまったカスミとツムジ。出口を探してる内に「ふふふふ」という笑い声が。しばらくの間気づいてもらえないのがちょっと悲しい。
 二人が閉じ込められた部屋というのが普通の障子が張ってあるだけの部屋で、ちょっと押したら開いてしまうのだが。
 逃げるカスミを追う下人達。目の前で木の陰に隠れたのに、「いないぞ」とか言って探してる。成る程下人の能力とはこの程度か。
 槍を投げつけた後、素手で嵐に掴みかかる吸血ムカデ。次の瞬間には槍を持って攻撃してる。いつの間に拾ったの?>
第11話 血どくろ谷のドクモリバチ!!

  監督:内田一作
  脚本:大川タケシ
 山中湖から江戸へと向かう抜け道を通るハヤテ一行。偵察がてら先に行ったツムジは村の少年が血車党に襲われているのを発見する。それはこどもをさらい、下人にしようとする血車党の作戦だった。
 敵は
ドクモリバチ。一つ目の繭のようなものに隠れ、突然登場する。人間に言うことを聞かせる毒銛を武器とするほか、首に仕込んだ矢を連続で放つ。叫び声は「ヒーホー」。
 今回の舞台は山中湖から江戸に向かう抜け道。山梨県。
 何でも言うことを聞かせる毒を盛られた一般人が描かれるが、これは前回の話とほとんど変わりがない。
 特徴としては物語よりも活劇の方に重点を置いているため、戦いのシーンがやたらと多いことか?今回は三回も嵐に変身してる。
<ドクモリバチは大きな繭のようなものに隠れているのだが、その繭には目立つ大きな一つ目がある。隠れてるように見えない。
 骸骨丸は嵐に対し「お前の相手はドクモリバチだ」と言って逃げ、ドクモリバチは下忍に「早くやっつけろ」と言って逃げる。残されるのは下っ端だけ。これがサラリーマンの悲哀。>
第12話 地獄の怪人!ゲジゲジ魔!!

  監督:内田一作
  脚本:浪江志摩
 越後で石油が発掘され、魔神斎の命を受けた髑髏丸は村の人々に石油採掘の強制労働を強いる。その現場を見たハヤテらはゲジゲジ魔と戦うものの、カスミとタツマキを人質に取られてしまった。
 敵は
ゲジゲジ魔。妙に顔つきがコミカルでやっつけ仕事っぽいデザインしてるが、分身したりとその能力はかなり高い。刺又を使った攻撃を行う。
 今回の舞台は越後。前回は江戸に向かっていたはずだが、そこから入ったのか、道を変えて金沢に回ったのかは不明。
 今回はツムジが大活躍で、敵の目を欺くために女装までしてる。「私はどうなっても良いから」という台詞も女装してると妙にはまって聞こえるから不思議だ。
<ゲジゲジ魔の忍法は分身。なんと体を切り刻んでそれら一つ一つがゲジゲジ魔となるというもの。しかしその本体は一つだという。なんで?
 ハヤテは地上で変身したはずなのに、変身したら吊り橋の上に立っていた。なんでわざわざ足場の悪いところに行くか?
 毎度思うのだが、なんで血車党はカスミの笛を奪わないんだろう?これがある限り嵐はかならずやってくるんだが。
 地下に閉じ込められているタツマキ達を助けるべく嵐は縄駕籠を地下に下ろすが、下ろしたまま去っていった。これって上から引き上げないと駄目なんじゃなかった?
 ゲジゲジ魔は忍法火炎地獄を使う。これは体から油を出して引火するという技だが、体そのものまで燃えてるぞ。>
第13話 オバケクラゲだ!血車潜水艦だ!!

  監督:折田 至
  脚本:吉岡正三
 クック島から新型爆弾を手に入れた骸骨丸はその試験のため房州勝浦の人間を排除するようオバケクラゲに命じる。オバケクラゲによって海女達が次々に人形のようにされてしまうが、そこを通りかかったハヤテ一行…
 敵は
オバケクラゲ。普段はのんびり昼寝をしていて、命令を受けると誰彼無く襲うという迷惑な性格をした化身忍者。人間にクラゲ毒を注入し、人形のようにしてしまうが、クラゲ用の特効薬によって治すことが出来る。長時間外気に触れると体が乾き、動きが鈍くなる。初めて嵐の秘剣影映しを破るが、潜水艦の爆発に巻き込まれて爆死。
 今回の舞台は房州勝浦。新型爆弾の試験とか言ってるけど、実際は村人が襲われ、偶然通りかかったハヤテ一行に助けられるといういつも通りの物語展開。折角の新型爆弾と潜水艦が全然活かせない話だった。笑えるシーンがやたら多いのでそれで良いんだけど。
<冒頭いきなり日本を離れて南太平洋のクック島。そこでの住民はプラスチックとおぼしき羽根を付けて踊り回ってる。いろんな意味でツッコミが…
 血車党は潜水艦まで持っている。そしてそこからオバケクラゲを出すのだが、ちゃんと二重ロックは出来てるんだろうね?つかどういう科学力だ?
 砂浜から下忍が次々登場。あんな隙間が多い衣装だと砂まみれになってしまい、後で洗濯が大変そうだ。海に飛び込むシーンも多いしね。余計なお世話?
 カスミが砂浜で転げ回るシーンあり。パンツがモロ見えで、良いサービスショットになってる。
 カスミを捕らえたオバケクラゲは「お前達は人形になって血車党の慰み者になるのだ」と宣言…本当にこれ子供用の番組なのか?
 潜水艦に乗ってたはずの骸骨丸は、いつの間にか先行して勝浦に来てる。オバケクラゲとは別に出てきたのだろうか?
 これまで幾多の化身忍者を屠ってきた嵐の秘剣影映しを見事防いだオバケクラゲ。要するに嵐が後ろを向いた時点で逃るだけで良いという事実。
 結局冒頭から最後まで動かないままの正太の父親。どうやらちゃんと役者が演じてるようだが、ある意味本気で大変な役だな。>
VOL.2
<A> <楽>
第14話 血ぐるま怪人集団!総攻撃!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 髑髏城建設のために箱根の関所で人集めを始める血車党は人食いガラスを筆頭に、十人の再生化身忍者を送り込む。偽の関所にだまされた旅人は次々と血車党の関所に入っていっては血車党に捕まってしまった。
 敵は
人食いガラス。気球に乗って移動し、上空から攻撃する。十人の再生化身忍者と共にハヤテを襲うが、攻撃の実力はそんなに高くないようだ。叫び声は「カーハー」
 舞台は箱根。関所で有名なところだが、そこで血車党が罠を張っていた。話自体はいつも通りだが、再生化身忍者が大挙して出てくるため、そちらの戦いがメインとなる。
 人食いガラスの攻撃にタツマキの目が外れてしまう描写があり。ちょっと残酷なシーンだが、何事もなく納まっているところを見ると、最初から左目は義眼だったのかな?
<これまで出てきた化身忍者は13体。再生されたのが10体だから、3体は放置されてる。多分着ぐるみが破損してしまったのだろう。12話のゲジゲジ魔なんかは燃えてたし。
 タツマキが女装して登場。化粧までしっかりしてる。
 人食いガラスの攻撃を受けて、なんとタツマキの左目が外れてころころと転がる。むりやりそれをはめて、カスミは「明日には大丈夫」と言ってたが、一体どうやって治療した?
 十人衆の中で真っ先に殺されたのは不死身マシラ。名前の割に、刀で斬られただけで死んでしまった。再生怪人の宿命だな。
 死にかけた村人を助けたハヤテは、無理矢理そいつを歩かせ、弱音を吐くと「こどもに笑われるぞ」と言って先を急がせる。血も涙もないとはこのこと。
 人食いガラスが変身した村人に対し無防備で背中を見せるハヤテ。棒でぶん殴っただけだが、もっと有効な攻撃をすべきでは?
 再生化身忍者の中では倒されなかったのも何体かいたけど、そいつらは放置で良いの?>
第15話 血どくろ舟!ザリガニ鬼!!

  監督:内田一作
  脚本:浪江志摩
 落人村に隠されているという平家の財宝を狙う血車党はザリガニ鬼を使い強硬手段を執ることとした。水神に捧げると称し、平家の血筋を伝える子つめ丸を血どくろ舟に乗せる。そこを通りかかったハヤテ一行だが、ザリガニ鬼の攻撃を受けハヤテの目は見えなくされてしまった。
 敵は
ザリガニ鬼。山伏に化身し、平家の財宝を狙う。全身が鉄の鎧で覆われ、左手のハサミで攻撃する。叫び声は「シャブシャブシャブシャブ」。
 平家の財宝を狙っての血車党とハヤテ一行の攻防…かと思ったら、最後まで財宝は全く出ず、さらわれそうになった村人のために戦うといういつもの物語。
 今回はハヤテとタツマキが戦線離脱を余儀されなくなったため、残されたツムジが大活躍。自ら身代わりとなり、どくろ舟に乗り、敵の本拠地に向かう。
 明らかに作り物ではあるが、人間がばらばらにされるシーンあり。ホラー調にしてみたかな?
 今回の戦いでは水中戦闘もあり。着ぐるみのまま本当に水に潜ったまま戦ってる。なかなか大変そうではある。ザリガニ鬼との戦いでは初めて影映しではなく、旋風斬りで片付けていた。
<川沿いでどくろ舟を引っ張り上げるハヤテ一行。その背後にはコンクリートの堤防が…
 平家の落ち武者が村を作っているのだが、そこにいる人々は烏帽子と綺麗な着物を着てる。江戸の時代にまでそんなの通用してたの?
 浴びれば目が溶けるという水目つぶしを食らっていながら、時間が経つとハヤテの目は勝手に回復。カスミの手当が功を奏したか?でもなんの説明もない。>
第16話 ロボット!飛行タコ! 大作戦

  監督:内田一作
  脚本:大川タケシ
 血車党との戦いのため、新しい武器を手に入れるべく秩父に住む発明家の作兵衛を訪ねるハヤテ一行。だがそれを知った血車党は先回りしてノミドクロを村に向かわせていた。
 敵は
ノミドクロ。ジャンプ力に優れ、口から出す白煙を浴びた人間は全身が痒くなる。叫び声は「カイカイカイカイ」。
 舞台は武蔵の国秩父。ここで発明家の人物との物語が展開する。とにかく偏屈な人物で、自分の楽しみのためだけに様々なものを発明していくのだが、この人物、「発明家」というよりは「発明狂」と言うべきで、こう言うマッドサイエンティストは大好き。時代劇でマッドサイエンティストを登場させるとは、なかなかやるな。
<作兵衛が作った鉄人大王は全身が鉄という設定。だけどその隙間隙間から覗くのは肌色の肌。
 作兵衛はこの世離れした性格だが、いつもニコニコ笑ってる。どんな状態に置かれても表情が変わらないぞ。これはこれで怖い。
 作兵衛の家には数々のトラップが仕掛けてある。
『ホームアローン』みたいだけど、日常生活がサバイバルになってしまい、どう見ても普通の生活が出来そうもない家だ。
 作兵衛の息子清作は村人の一挙一動につねにびくびくしてるように見える。こういう親父を持ってしまった息子とはえてしてこうなってしまうものだ。
 ノミドクロの唯一の攻撃手段はカイカイ責めだが、ツムジがでかい団扇で扇いだら煙が逆流して自分が痒くなってしまった。これまでにも散々煙浴びてた気もするが。>
第17話 忍者屋敷!怪人ドクダヌキ!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 江戸でこども達を集めて人形劇をしている謎の人形師。嵐のファンを集めては寺に閉じ込め、彼らを洗脳してしまうのだった。
 敵は
ドクダヌキ。小太りの人形師に化けてこども達を集めて少年忍者隊に仕立て上げようとする。主に幻惑系だが、数々の忍法を用いる。身代わりの術を用いて何度斬られても復活。叫び声は「ジュワジュワ」。
 「仮面ライダー」では度々使われたこどもを兵隊にして戦わせるという話。こどもを攻撃できないヒーローの特性を活かした話だが、脚本家が伊上勝なので、実にそれっぽい。ドクダヌキがこども達を集める際、嵐と魔神斎の人形を使い、嵐の勝利を演出しているが、これでこども達を惑わしているようだ。
 話はやや怪奇風味。敵であるドクダヌキ自体が割と愛嬌のある姿をしている分、かなりミスマッチ。
 これまでの嵐の必殺技「影映し」「旋風斬り」に新しく「稲妻落とし」が入った。
<タツマキとツムジの前に現れた下忍達は家の屋根から落下して登場。格好は良いのだが、流石に高すぎたか、着地してよろけてる。てか、脚をひねったりしてない?
 ドクダヌキは身代わりの術で信楽焼の狸の姿になるが、違和感が全くない。そもそもモデルがこれか?>
第18話 イノシシ大砲!百万発!!

  監督:折田 至
  脚本:浪江志摩
 紀州の隠し金山を狙う血車党は宝の地図を持つ砦を攻略しようとする。砦の面々は宝の地図を分割し、一人一人に持たせるが、イノシシブライの襲撃を受けてしまう。そこに通りかかったハヤテ一行は宝の地図を奪いに来たと勘違いされてしまうが…
 敵は
イノシシブライ。鋼鉄よりも硬い皮膚を有し、鉄砲で撃たれるとそのまま弾を撃った相手に跳ね返してしまう。叫び声は「フェ、フェ」と、息が詰まったような声で叫ぶ。
 舞台は紀州。山の何処かに莫大な財宝が眠っているらしい。その地図を巡っての攻防となるのだが、あくまで血車党に反発し、戦い続けている人達がいることが示されている。結果的に財宝そのものは全く出てこないのも本作らしさである。
 助けるべき相手に信用されず、誤解を受けて殺されそうになるヒーローの姿が描かれていく。たとえ嵐に変身しても、逆に化身忍者と勘違いされてしまう。ヒーローとは孤独なものをよく示し、同時にどんな仕打ちを受けても一般人には手出しをしないのがヒーローのあり方。嵐はしっかりヒーローしてるよ。
 ハヤテは初めてカスミやツムジの前で嵐に変身。ツムジもようやくハヤテが嵐であることに気づいたようだ。
<イノシシブライ配下の下人達のことを「血車レインジャー部隊」と紹介していた。江戸時代の話じゃなかったっけ?
 人間大砲で撃ち出された下忍は落下傘よろしく唐傘を使って降下する。こういう変なセンスって好きだぞ。
 おすぎは砦全滅と共に、いつの間にか着替えていて、白装束になっていた。
 地雷原に身を投げて自殺しようとするおすぎを止め、イノシシブライの戦いに走る嵐。お前が走ってるところは地雷原だぞ。
 ラストシーンで嵐を見送るこども達がいるんだが、今回全く出てこないこどもばかりだった。 
 次回予告のナレーションは確かにキバギツネの事を言っているが、使われてる画面は今回のもの。イノシシブライの姿を延々と映している。>
第19話 恐怖の人食い!分身怪人!!

  監督:内田一作
  脚本:大川タケシ
 とある村の寺子屋からこども達を連れ去る化身忍者キバギツネ。そのこども達は洗脳され、爆弾を積んだダルマを売りに行かされるのだった。行商に向かうこども達の様子がおかしいと睨むハヤテだが…
 敵は
キバギツネ。これまでの化身忍者と較べても非常にスマートな姿をした化身忍者。分身の術を使え、二体に分裂して攻撃する。割と饒舌で、更に二体になると互いに喋り合うためかなりやかましい。
 舞台はよく分からないが、道しるべに「八わた」と描かれていて、ツムジが「たるさき」と言っていた。達磨の産地だろうか?
 苦戦があんまりに合わない嵐だが、今回はタツマキとツムジが倒され、更に二体の化身忍者と戦わねばならないため、かなり苦労している。必殺技もキバギツネに対して旋風斬りを二回。影映しを一回使用
 カスミの忍者服姿が見られる。いつものカラフルな服と違い、これはこれでなかなか似合うぞ。
<達磨爆弾は30度で爆発するそうだ…ん?江戸時代に摂氏なんて言葉は?
 こども達に催眠術をかけて達磨を売りさばくキバギツネ。5人くらいのこども達に対し10人くらいの下忍が付き従ってる。これだったら下忍が売った方が早くない?
 磁石を使い嵐の刀を吸い取るキバギツネ。だがそれは竹光だった…なんで磁石にくっついたんだ?>
第20話 みな殺し!忍者大決戦

  監督:内田一作
  脚本:大川タケシ
 江戸にいる伊賀忍者が次々に襲われ殺される。血車党による伊賀忍者全滅作戦が開始されたのだ。仲間をまとめるタツマキは慎重に事を進めようとするが、仲間の裏切りによってタツマキは捕らえられてしまい、顔を盗まれてしまうのだった。
 敵は
顔盗みのカワウソ。人間の顔を写し取り、自分のものとする能力を持つ。タツマキの顔を盗み、嵐をだまし討ちにしたりする。
 タツマキの属する伊賀忍者の危機が描かれる話で、奸計によって江戸の伊賀忍者は壊滅状態。タツマキ自身も捕らえられて顔を盗まれてしまう。にせタツマキも明らかにいつもと雰囲気が違うが、ヴェテランだけによく二つの顔を使い分けている。
 カワウソはかなり強く、嵐の旋風斬りまで受けてしまうが、眼が弱点らしく、目つぶし攻撃で爆発してしまった。強いのか弱いのかよく分からないな。
<確か嵐は刀の鍔鳴りによって変身するはずだが、刀を取られた状態でもちゃんと変身してる。しかも嵐に変身した途端、その手には刀が握られてる。
 旋風斬りを破られた嵐がカワウソに対して使った技はなんと目つぶし。正義のヒーローにあるまじき行いだ。>
第21話 恐怖怪談吸血鬼!ドラキュラ日本上陸

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 江戸市中に怪しげな事件が続発。警察代わりに見回りをする伊賀忍者だが、その中でタツマキは一人の少女を発見する。突然牙をむきだし襲いかかる娘の姿を見たハヤテは、血車党に恐るべき力が加わったことを知るのだった。
 敵は
ドラキュラ。初の西洋魔人として登場。特に女性の首に牙を立て、その人を操り人形にしてしまう。人間の姿では不気味なしゃべり方をして人の血を吸うが、化身するとコウモリ男のような姿になる。十字架が弱点だった。そしてもう一人サポート役としてミイラ男も登場。
 ここから新展開へと入り、血車党に新しい力が加わる。これまでの化身忍者とは異なり、モロ妖怪と言った感じの敵との戦いへと移っていき、その分怪談っぽい雰囲気が強くなった。
 ハヤテら一行も少し様相が変わり、これまでの派手派手な格好から多少地味目な和服調のコスチュームに替わった。これも怪奇食を強めている。
 そしてもう一つ。嵐を助ける謎の人物月の輪が登場。西洋魔人を追う彼は、ドラキュラを倒すアドバイスをする。
<西洋魔人が勢揃い。だが着ぐるみが間に合ってないため、ドラキュラとミイラ男以外は全部絵に描いたものだった。
 ドラキュラの人間体は顔は日本人だが髪の毛は金髪。無理矢理バタ臭く作ったようなメイクと、胡散臭さ満点。持って回ったようなしゃべり方をする割にコウモリ男になった途端滑舌が良くなる。
 今回も次回予告が今回の話の使い回しだった。撮影がそんなにギリギリだったんだろうか?>
第22話 恐怖怪談!透明人間対ナゾの剣士

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 飛騨高山で化け物が出るという噂の沼に大きな箱が流れ着く。そしてそこから現れたミイラ男は村人を手下にしてピラミッド作りに働かせるのだった。しかしそれは伊賀忍者の知るところとなった。
 敵は
ミイラ男。前回も登場したが、全身包帯で包まれた大男。包帯を相手に巻き付けて攻撃し、姿を消すことも出来る。叫び声は「アージョン」。
 久々に舞台が江戸から離れ、第二の西洋魔人ミイラ男が登場。設定そのものも大分変わり、ハヤテらの格好も普通の時代劇っぽくなってる。更にホラー性をかなり高めているため、怪談ものっぽい感じ。明らかに前半部分とは雰囲気そのものが違う。
 悪魔道人がついにハヤテの前に姿を現す。しゃべり方と良いたたずまいと言い、沼田曜一の不気味さがよく映えてる。
<血車の下忍の中からスパイをいぶり出すため頭巾を外すのだが、みんな百面相をしてパフォーマンスを見せる。なかなかお茶目な奴らだ。
 両手を縛られたタツマキとツムジを逃がした嵐だが、二人が逃げた直後にその細い道から下忍が襲いかかってくる。タイミングからしてすれ違ってるはずだが二人は無事だったのだろうか?>
第23話 恐怖怪談!呪いの狼男は誰だ!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 悪魔道人の本拠地が霧ヶ峰にあることを突き止めた伊賀忍者はそれを江戸屋敷に送ろうとするが、狼男に襲われてしまう。里の姉弟にその地図が託されたが、その地図を狙い西洋魔人が襲いかかってくるのだった。
 敵は
狼男。殺した人間に乗り移り、その人が持っている能力と姿を手に入れ姿を次々に変える能力を持つ。銀による攻撃以外を受け付けない特殊な体も特徴。
 ここから一応新展開で悪魔道人の本拠地を巡る攻防戦が続く。まずはその地図を持った姉弟を伊賀忍者とハヤテが守る話。
 仲間の誰かが魔人になってしまい、それが誰であるか疑心暗鬼となる伊賀忍者の姿が描かれる話で、中心がハヤテよりも伊賀忍者の方に移り、これまでのハヤテ一行単独の話とは明らかに変わっている。『遊星からの物体X』みたい。嵐の活躍で正体はあっけなくばれてしまう。
 新展開になってから徐々に存在感を失っていくカスミとツムジは、今回姉弟の身代わりで二人だけで旅に出る。本当に今回全く良いところなし。
 狼男には変身過程があり、徐々に狼男化していく過程がよく描かれている。確かにちょっとチャチかもしれないけど、丁寧な作りをしてる。
<西洋魔人の本拠地魔神像は絶対秘密らしいが、あれだけ巨大な地上建造物だと、郷ではかなり噂になってないだろうか?江戸時代の情報の遅さを顧慮したか?
 姉弟達の持つ地図を狙い、血車忍者と伊賀忍者の攻防が続くのだが、伊賀忍者も姉弟のみの安全を考えるなら無理にでも地図を奪っておくべきだと思うぞ。
 嵐の刀では全く傷つかなかった狼男だが、月の輪の刀では簡単に傷つく。その理由は月の輪の刀は銀で出来ていたから…って銀で刀を作るなんて無駄なことをやってるのか。>
第24話 恐怖怪談!フランケンの首が笑う

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 悪魔要塞の地図を持ち旅を続ける姉弟を守りつつ江戸に向かう伊賀忍者の一行。だが悪魔道人は彼らを阻むべく西洋魔人フランケンを差し向けていた。
 敵は
フランケン。ばらばらにされてもオカリナを使って体のパーツを自在に動かすことが出来る。人間の姿になることも出来、顔中に大やけどを負った寺男や和尚に化けた。
 前回の話の引っ張り方で、てっきり姉弟を守って江戸まで行くものと思ったのだが、姉弟が伊賀忍者を信用してしまったため、あっさりと旅は終わってしまった。更に今回の話でタツマキを除く伊賀忍者は全員死亡。前半同様タツマキ親子とハヤテの旅の話へと戻ってしまう。伏線かと思った設定が全然活きてない。
 それで悪魔道人の本拠地も分かってしまった今、これをどう攻略するかが以降の話の問題となる。
 しかもタツマキも重傷を負ってしまったため、今回は攻略は先送りとなった。そのタツマキも死んだか?と言うところまで追い詰められ、一瞬本当に死んだのか?と思えてしまった。
 ホラー要素がとても強い作品だが、全部が全部お化け屋敷レベルの安普請なのがちょっと寂しい。
 一方姉弟の囮として江戸に向かうカスミとツムジは、最早囮が用をなさないのを知らずに相変わらず元気に旅を続けてる…と思ったら、何故か突然ハヤテ達の前に現れてる。この辺のつなぎが無茶苦茶だな。
<口から火を吐くフランケン。ボンベが口に仕込まれてるのだが、熱で唇が溶けてるぞ。>
第25話 恐怖怪談!魔女ゴルゴン呪いの城!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 旅の途中花嫁行列を見かけてついていくツムジ。だがその花嫁は結婚式で蛇をまといつかせた妖怪に変化し、居合わせた人々を全員凍らせてしまう。ツムジまでもがその犠牲となってしまうのだった。
 敵は
ゴルゴン。髪の毛の代わりに無数の蛇をまといつかせた女妖怪。口から吹雪を出して人を凍らせ、つららを手裏剣のように用いる。自分の城を持ち、その中の鏡を使って自在に移動する。
 珍しい女性型の敵との戦いが展開するが、一方では悪魔道人との対話も描かれている。悪魔道人としては嵐を仲間にしようとするわけだが、もちろん拒否。黒田曜一のしゃべり方は迫力があって良い。
 冒頭の結婚式で花婿さんは畠山麦だった。この人の演技は独特なので、それだけで目を惹くね。
 途中で用いられている戸板の両面に二人の人間を付け、くるくると回転させる装置は歌舞伎で使われる手法。「東海道四谷怪談」が有名だ。
<二度にわたって凍らせられてしまうツムジ。雉も鳴かずば打たれまいに。
 今回は久々にツムジが活躍したが、カスミは全然だな。>
VOL.3
<A> <楽>
第26話 死ぬか嵐!恐怖のスフィンクス!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 霧ヶ峰の魔神像はハヤテの目の前で消え去った。魔神像の手がかりを求め、ハヤテとタツマキは一旦伊賀の郷に戻ることとなるが、その伊賀の郷は何者かによって襲われていた。
 敵は
スフィンクス。呪いの藁人形で幻惑させ、タランチュラの毒で洗脳してしまう。叫び声は「ア〜バランダ〜」。そしてタランチュラ。スフィンクスの相棒の蜘蛛。小さな蜘蛛を使い、人間を洗脳する。本体はラストでちらっと登場。
 初の前後編作品。タツマキの故郷伊賀の郷を舞台としてのお話で、忍者大秘巻を巡る争いが描かれる。タツマキは何年ぶりかの帰郷だそうで、ワクワクしてる。
 それで伊賀の頭領が登場するが、その姿はなんと嵐寛寿郎だった。かなり豪華な配役だな。ただ、この話は前後編のためか動きがあんまりなく、話としては今ひとつ。
<西洋魔人のスフィンクスだが、やってることは呪いの藁人形での洗脳。丑の刻参りかよ。
 スフィンクスの叫び声は「ア〜バランダ〜」。続けて言うと、「ア〜バランダ〜」イ〜バランダ〜」「ウ〜バランダ〜」…笑わせようとしてる?
 突然伊賀の郷に現れる大魔神像。嵐は無理に探さなくても、その辺走っていれば勝手に出てくるみたい。>
第27話 妖怪!毒ぐもタランチュラ!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 スフィンクスの罠にかかり、水底に沈められてしまう嵐。辛うじて脱出した嵐は百地の屋敷へと急ぐ。一方月影も又、タランチュラの罠にはまってしまう。
 敵は前回に続き
スフィンクスタランチュラ
 前回に続き伊賀の郷での攻防が続く。二人の怪人との間のだまし合いの話になるのだが、やや話が間延びしてしまった感じ。一話で出来る事を続けてしまったためか。あまりにも語る事が少ない。
 そしてこれからは悪魔道人に奪われた忍者大秘巻を巡っての攻防へと変わっていく。それにしても話があっち行ったりこっち行ったりで、迷走してるな。
<忍兵衛は前回に続いて白い顔してるが、前回はスフィンクスに操られ、今回は貧血のため。普通の欠食している方が短いという。
 スフィンクスの両手をよく見ると普通の軍手をはめてたりして。
 前回伊賀の郷に突然現れた魔神像だが、それに関しては全くなんにも意味がなかったような?>
第28話 殺しにやって来る!魔女メドーサ!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 堺の町をゆくハヤテ一行。そこで姉妹の大道芸人を見かけたツムジは彼女たちと友達になるが、実はその姉妹は魔女ゴルゴンの手先だった。催眠術をかけられ戻されるツムジだが…
 敵は
メドーサ。25話で倒されたゴルゴンの妹という設定で、敵討ちのため嵐を付け狙う。姿を消して近づき、人々を石にしてしまい催眠術をかける。確かに妙に色っぽいのは役が真理アンヌだから。
 初めて妖怪にも兄弟姉妹の概念があることを示した話。久々に純粋な怪談っぽく仕上げられ、ようやく元の感じに戻った感じ。ちなみに今回の舞台は堺で、西洋人がたくさんいるという設定。
 催眠術をかけられ、突然礼儀正しくなったツムジが描かれていくが、そう言えばツムジは普段どれだけ言葉が乱れてるかがよく分かる。
 今回月ノ輪が大活躍。月の光を浴びている間は無敵で、メドーサの技も通用しなかった。
 でも、本作の場合、真理アンヌの色っぽさだけで持って行ってしまった感じだな。メドーサも仮面を用いずにそのままの顔で演じてるし。それだけでお腹いっぱい。
<マントをからげ、白いレオタード姿で走るメドーサは妙な色っぽさがあるよな。乳まで揺れてるもん。どっちかというと露出狂…
 大道芸人の姉妹は刀子投げの妙技を見せるが、目かくしして刀子を投げる際、「め○ら投げ」などという台詞を。
 不死身のメドーサに対し、「鎌なら倒せる」と叫ぶ月ノ輪。何でそんな事情通なんだ?それにどうせメドーサの背後から鎌を投げるんだったら嵐にやらせずに自分でやっても良かったような?>
第29話 死のけむり妖怪!マーダラの恐怖!!

  監督:折田 至
  脚本:浪江志摩
 悪魔道人は魔神像を探るハヤテの抹殺と忍者大秘巻のダッシュをマーダラに命じる。
 敵は
マーダラ。煙に姿を変えることが出来、更に人間の肉を溶かす煙を吐く。姿を煙に出来るため、実質不死身なのだが、油断していたところを斬られてしまった。初めて出身地を語った西洋妖怪でもある。ちなみにフィンランドだそうだ。叫び声は「マーグーマーグー」
 一般人が妖怪に襲われ、偶然通りかかったハヤテ達が彼らを救うために妖怪と戦うという、前半を思わせる単発の話が展開。違いはこれは偶然ではなかったというところ。見事なパターン化された作品で、あまり語る事はないとは言え、こちらの方がストレートで好感が持てる。
 今回はホラー描写が結構映え、マーダラの煙によって肉が溶けてしまい、ホネだけになってしまった人が次々と。
 とうとうカスミがハヤテ一行から外れてしまった。旅が男所帯になってしまい、寂しくなった。しばらくハヤブサオーも出てないな。
<死の煙を何度も吸いながら平気な嵐一行。苦しめるためかもしれないが、マーダラも実際に殺そうとしてるように見えなかったり。
 追い詰められたマーダラは草原を死の煙でいっぱいにしてやろうとするが、一人で飛び跳ねてる姿は馬鹿みたいだぞ。>
第30話 魔女ザルバー!恐怖第三の眼!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 伊賀の頭領百地からハヤテに宛てられた手紙を奪った魔女ザルバーは使者黒丸になりすまし、ハヤテらに同行するが…
 敵は
ザルバー。イタリアからやってきた魔女。後頭部にもう一つの目があり、その目を植え付けることで人間を自在に操る。黒猫を使い魔として操るが、マタタビに弱い。
 偽物が偽物を呼び…という多段重ねの罠が展開する話。話そのものは悪くないんだが、登場するキャラが都合で六人しかおらず、ずいぶんと安普請な話になってしまった。
 ツムジは猫と生卵が苦手なのだとか。
<ザルバーによって燃えてしまった黒丸だが、次の場面ではザルバーの傀儡として登場。
 ザルバーを生け捕りにした嵐は、こんな異国の地で死ぬのはやりきれないだろう。と言いつつ、命を助ける。これまで散々殺してきたのにね。
 タツマキによって縛られたザルバーはツムジの信用を得るべく優しい声で「私はなんにも悪い事をしてない」と言うが、今まで随分やってきたと思うぞ。
 自らを縛める縄を焼き切り、高笑いするザルバー。しかし煙の量が多すぎたらしく、ものすごく苦しそうだ。
 ザルバーの弱点は後頭部の目だと嵐に告げるツムジ。それでザルバーは三つ目の目を隠そうともしないどころか、嵐に向かって背中を見せ、わざわざ後頭部の目をさらしてる。>
第31話 妖怪人形!ドーテムの呪い!!

  監督:折田 至
  脚本:吉岡正三
 西洋妖怪ドーテムによって骨にされてしまった死体を発見するハヤテ一行。二人の娘のために家に運ぶのだが、二人の娘も又ドーテムによって操られていた。
 敵は
ドーテム。アフリカからやってきた西洋妖怪。自分そっくりの人形を使って攻撃する。人形を使った分身や催眠術が得意。
 旅のハヤテが偶然事件にぶつかるという、前半を思い出させる話。物語の構造も単純だが、その分怪人の個性が良く出た話でもある。
 ところでこの話、旅の僧役でなんとファイティング原田がゲスト出演。タツマキの危機に脈絡無く出てきて下忍をたたきのめして去っていった。役者じゃないんで、こういう使い方しかできないのかな?
 一応今回もカスミは登場するが、ラストでちらっと顔見せる程度。
<ドーテムの呪いをかけられた姉妹は頭に皿を乗せ、そこにろうそくを立てて白装束でやってくる。いかにも怪しい姿だ。罠にかけるんだったら、怪しまれないようにすべきでは?
 大きな泥人形に入れられたツムジを救うため刀で斬りつけるタツマキだが、思いっきり刀を振り切ってる。中身まで斬れないか?
 客演として登場したファイティング原田。「俺はファイティング原田だ」と自己紹介も忘れないが、なんで時代劇に横文字が出てくるんだ?
 敵を倒したら毒に冒された人間が復活するというのはよくあること。だけど骨になった人間が生き返るなんてのはありか?>
第32話 妖怪三十一面相!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 渡し船に乗り損ねたハヤテ一行は徒歩で迂回することに。だがそんな一行を背後から見つめる目があった。その気配を察し、襲ってくるのを待つハヤテだが…
 敵は
モズマ。イギリスからやってきた西洋妖怪。変装の名人であると同時に自分の顔を他人に付けて敵を混乱させる。
 敵に潮健児が登場。個性を活かすためか、着ぐるみではなくメイクで表現。不気味さはかなりのもの。相変わらずの怪演ぶりで、船頭や老婆など様々な扮装で楽しませてくれる。
 話そのものは股旅ものを踏襲。扮装除けば、ヒーローものというより普通の時代劇を観てるみたい。
 今回もゲストがおり、高見山が登場してる。
<モズマを倒したと思い込んだタツマキはその顔をのぞき込み、「顔の割にはたいしたことない」とうそぶく。まあ、確かに濃い顔してるわけだが。
 モズマが変身した老婆の事をハヤテはすっかり信用してるのだが、わざわざ正体を明かして正々堂々と戦いを挑んでる。だまし討ちしないのはなんで?
 モズマの分身の術に苦戦する嵐を前に月ノ輪が登場。「オズマの本体は一人だ」とヒントを与えるのだが、どうすれば見破られるかは言わず。中途半端なアドバイスだ。>
第33話 ヒマラヤの死神!!

  監督:折田 至
  脚本:高久 進
 ヒマラヤからやってきた死神の異名を持つワーラスは自らを仇と狙う少女を利用して忍者大秘巻を奪おうとする。術中にはまってしまうツムジだが…
 敵は
死神妖怪ワーラス。霧を起こして迷い込んだ人間の魂を食らう。もう2千年も生きているのだとか。叫び声は「ラーイヤイヤイ」
 ツムジが中心となった話で、調子の良いツムジは頼まれるとついなんでも引き受けてしまうため、お陰で簡単に罠にはまってしまう。こどもだから、と言うだけでなく、こんな調子の良い人間がいるってのが当時の東映特撮の特徴。今回はツムジが大危機で、首を切られそうになった。実際斬られてしまうのだが、直前にハヤテによってすり替えられてたけど。
 悪さをする妖怪を倒す旅になるが、前半と異なるのはハヤテ達が偶然に行き会うのではなくハヤテの方を狙って妖怪がやってくること。
<ヒマラヤからわーラスをおってきた少女に対し、ワーラスは「そうか。ヒマラヤでお前の家族を殺した私を追ってきたのか」と、何故か無茶苦茶説明口調。
 ワーラスに操られる少女はどこぞの言葉を喋ってるけど「チュウチュウ」って、どこの言葉?
 結局今回はその少女は何もできないままワーラスに殺され、復活も無かった。良いところ全然なし。
 今回下忍もワーラス子飼いの特別班。古代中国の甲冑らしいものを着て、叩かれると「アイヤー」とか言ってる。無茶苦茶だな。
 ワーラスが作り出した卒塔婆はハヤテに寄れば「南蛮屋敷」だそうだ。仏像とかも置いてあるのに。どこぞの宗教団体のものを使用したか?>
第34話 謎のにせ嵐出現!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 姫路城下の侍達が次々と襲われ殺されていく。しかもその姿は、なんと嵐そのものだった。何も知らずに悪魔城を探して姫路入りするハヤテら一行だが…
 敵は
ゴーレム。砂漠からやってきた西洋妖怪。砂でできており、自在に姿形を変えることが出来る。偽嵐に変身して姫路城下の侍達を殺し、嵐に罪を着せようとした。偽嵐はマフラーの巻き方と羽根模様が異なる。更に再生妖怪としてフランケン、ドラキュラ、狼男が登場。
 東映特撮だと、大概一話くらいは出てくる偽物との戦いが描かれる。特に伊上脚本お得意だね。他の作品に較べるとやや深刻度が上がってるか?前後編で、しかも再生妖怪も出しての豪華版。
 ゴーレムとの戦いは姫路城の中で行われているのも特徴。簡単に許可が取れるんだろうか?せっかくのロケだからこそ前後編なんだろうね。
 敢えて残酷度を上げるためか、侍の首を刎ねる際、ゆっくりとのこぎり引きみたいに殺してた。めずらしい描写だ。
<ツムジの褌姿が観られる。今だとこれキッズポルノ扱いになるんじゃないの?もちろん全くいやらしい訳じゃないが。
 毒を喰って血を吐いても平気なハヤテは、その理由を「忍者はどんな毒にも耐えられるよう訓練してる」だそうである。随分単純な理由だ。>
第35話 消えた嵐?妖怪集団が狙う!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 ゴーレムと再生妖怪の襲撃を受け、嵐はついに力尽きて崩れ落ちる。その嵐を救ったのは月ノ輪だったが、その直後忍者大秘巻と共に嵐は消えてしまった。嵐を探すため、悪魔道人は新たにグレムリンを派遣する。
 敵は前回に続き
ゴーレム。冒頭で嵐によって倒された。そして新しくグレムリン。アルプスからやってきたという壺に入った道化師のような姿をした妖怪で、人間の精神を冒す笛を吹く。
 前後編の後編。大けがを負って行方不明になってしまった嵐の行方捜しが描かれる。そのため話の大部分でハヤテは寝ているまま。
 あと、通常再生怪人は弱体化しているものだが、今回に関しては弱点をカバーしているそうで、逆に強くなっていた。
 舞台は姫路城下なのだが、大部分のシーンではどこともしれない田舎町だった。
<前回のラストでドラキュラが嵐の血を吸うシーンがあったが、話が変わるとそんなシーンは無かった。
 グレムリンはアルプスからやってきたという設定だが、ツボが置かれるシーンでは早回しのヨーデルが鳴り響く。なんじゃkぉの演出。
 グレムリンは唐竹割に真っ二つ。断面までちゃんと見える。>
第36話 耳をふさげ!地獄の呼び声だ!!

  監督:折田 至
  脚本:伊上 勝
 奥深い山に響く女性の叫び声。この声を聴いたものはその声に導かれてしまう。その声に幻惑されてしまったハヤテは正気を失ってその元へ。そしてそんなハヤテを見守る男がいた…
 敵は
サイレン。呪いの声を上げることで遠く離れた人間を呼び寄せ、近づいた人間を刺し殺す。
 これまで西洋妖怪が嵐の元に行くことは多かったが、おびき寄せるパターンはほとんど使われていない。そう言う意味では珍しい話だが、やってることはあまり変わらない。危機に陥ったハヤテを月ノ輪が助けるパターンもいつも通り。違いとして、忍者大秘巻天の巻を奪い返したら、今度は地の巻を奪われたということ。
 ところでサイレンというのはギリシア神話では素晴らしい歌声で人を幻惑するのだが、ここでは普通にサイレンを鳴らしてる。直球な。
 今回は沢村忠が登場。チャイナ服を着て登場し、服を脱ぐとトランクスとグローブを装着していた。もとより怪しげな顔してるので、特撮に出てもあんまり違和感はない。
<サイレンが祈祷を上げている場所は明らかにコンクリートが使われている。
 サイレンがあがめている神像は犬頭が特徴。神話の種類が違うぞ。
 忍者大秘巻は天の巻と地の巻が揃わねば意味がないらしい。でも悪魔道人は内容は読んでないんだろうか?折角地の巻を手に入れても何にもならない。>
第37話 バラバラ妖怪!死の舟がよぶ!!

  監督:折田 至
  脚本:滝沢真里
 高山峠にさしかかったハヤテらは魔神城を見たというさくらのいる月光院を訪れる。だがそこに現れた西洋妖怪バラーラによってさくらはさらわれ、停泊中のポルトガル船に誘い込まれる。
 敵は
バラーラ。ポルトガル出身の西洋妖怪。魚の骨のような顔をして、体をばらばらにして襲いかかってくる。牙には猛毒があり、噛まれると長く苦しんだ末に死に至る。怪人には珍しく銃を使う。叫び声は「バララララバラーラ」。
 最近やや停滞が見られる脚本だったが、今回はかなり軽快に物語が進み、見応えもそこそこ。
 これまで嵐を助けるために終始余裕を持って登場していた月ノ輪が初めて危機に見舞われ、バラーラとの戦いで動けなくなってしまった。
 今回は悪魔道人が妙に楽しそうで、終始ニコニコしながらバラーラに指令してる。尤もニコニコしてるって言っても、格好が格好なので、不気味なだけ。
 バラーラは明らかにこれまでの西洋妖怪とはデザインが違い、まるでロボットのよう。無機質なそのデザインは結構良い。
<バラーラはさくらを見晴らせるために左耳をさくらの元に置いておくのだが、いつの間にか復活してる。その左耳が時折ぶらぶらとぶら下がるだけ。
 バラーラの体がばらばらにできるのは目に見えない細い糸でつながっているから。それを指摘された途端、糸が見えるようになった。
 そうなると、さくらの元に残した左耳も糸でつながっていたと言うことになるが、あんなに動き回って切れたりしないんだろうか?>
VOL.4
<A> <楽>
第38話 謎の剣士月ノ輪の正体!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 月ノ輪と出会うべく天狗岳に急ぐハヤテら一行。その前に立ちふさがるのは魔神斎の放つ骸骨丸と、娘を人質に取られて無理矢理協力させられた幻十郎だった。数々の忍術を駆使する幻十郎に、ハヤテは体力を削られ続ける。
 敵は
幻十郎。血車党の抜け忍でからくり師。ハヤテの父鬼十の親友で、先に抜け忍となっていたが、娘を人質に取られて無理矢理協力させられる。
 実に久々に魔神斎と骸骨丸が登場。二人は何をやっていたかというと、修行していたらしい。血車党との戦いに戻ったためか、久々に嵐の変身シーンもあり。
 敵があくまで普通の人間だというのも面白い話だが、化身忍者よりも強いぞ。ちなみに幻十郎役は東映のチャンバラ映画を支えた戸上城太郎。
 ちなみにラストのどんでん返しはかなり意外なのだが、最後の最後で次回に続く。となる。普通の時代劇を思わせ、物語で言っても上手く作られてる。
<話が割とシリアスなためか、ツッコミ所が少ないのも特徴で、幻十郎の使う腹話術の人形はどう見てもプラスチックを使ってることくらいか?
 ところでここに登場した幻十郎の娘カゲリって、8話のドクガクノイチ役だった菊容子。>
第39話 ああ嵐!死す!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 骸骨丸の最後の頼みを聞き、自らの正体を明かす月ノ輪。その顔はハヤテとうり二つ。実は彼こそがハヤテの双子の兄フユテだったのだ。忍者大秘巻を守りつつ幻十郎の娘を救うべく、ハヤテは決戦へと赴くが魔神斎の罠にはまり、溶岩に落とされてしまう。
 敵は
骸骨丸。悪魔道人の力で不死身の体にされていたが、命惜しさに裏切ったために燃やし尽くされてしまった。そして魔神斎悪魔道人。これまでの敵だったが、二人ともパワーアップした嵐によってあっけなく倒されてしまった。魔神斎はカラクリ人形であったことが発覚。
 二人の敵を倒したところで、大魔王サタンが登場する。
 月ノ輪の正体はハヤテの双子の兄だった。主人公ハヤテとうり二つの顔が登場。このパターンで考えたら、当然フユテは消える運命にある。
 そして嵐と月ノ輪が合体することで新生嵐が誕生。主人公が合体して強くなるのは、これが初めての作品だろう。姿は変わってないのだが、忍法だけでなく超能力が使えるようになった。
<前回の戦いでぼろぼろにされたハヤテだが、画面が切り替わったら全ての傷が消えていた。
 骸骨丸は不死身の体のはずなのだが、月ノ輪に殺すと脅されたら「命は助けてくれ」とか頼んでるよ。
 大魔王サタンは天本英世が演じてるが、この人に金髪は思い切り似合わないな。>
第40話 空を飛ぶ妖怪城!!

  監督:折田 至
  脚本:鈴木生朗
 兄である月ノ輪と合体することでパワーアップを果たした嵐。だが一方、最強の敵大魔王サタンが復活し、ハヤテを狙っていた。サタンはカナダの妖怪吸血妖怪インディゴを甦らせ、日本を襲わせるのだった。
 敵は
吸血妖怪インディゴ。カナダから復活した吸血妖怪。ある村の代官となって善政を敷き、村人を肥え太らせてから血を吸う。
 大幅なテコ入れが見られる話で、これまでとはがらりと雰囲気を変えた。
 これまでのパートナーであったタツマキを別れ、ハヤテは一人旅になってしまう。その代わりとしてか、イタチ小僧という盗賊が登場して、新しい話が展開。更に38話から出ていたカゲリとツユハの姉妹もサポート役として再登場。新しくハヤテの母シノブが登場し、一気に賑やかになった。特にイタチ小僧は潮健児が演じており、もう一つの役柄であるコミカルな演技が映えている。目的も新しくなり、今度はハヤテの母を探して回りつつ、妖怪の落とす悪魔の鈴なるアイテムを回収していくことに。
 話としては、年貢を取らないという夢のような村の、その真実を暴く話。その中で新しい仲間との出会いが描かれていく。
 ハヤテの武器もこれまでの刀からサイに変わり、変身ポーズも変化。又、この話からハヤテは毎回服装を変えるようになった。今回は虚無僧姿。
<大魔王サタンは天本英世が演じているが、この人ほど金髪が似合わない人はいないな。
 松の木にぶら下げられたイタチ小僧は「私は高所恐怖症なんです」と言ってるが、それでよく屋根に上ったりできるものだ。
 嵐の変身ポーズは完全に変わって、「変身。とう」の台詞が入る。本当に「仮面ライダー」っぽくなってきた。
 嵐の新しい必殺技はなんと光線技。「眼ビーム」って、江戸時代だろここ。
 嵐の母が登場。怒ったサタンは彼女の目を潰すのだが、自粛用語をしっかり口にしてる。>
第41話 母のない子と嵐の母!!

  監督:内田一作
  脚本:島田真之
 サタンによって目が見えなくされてしまったハヤテの母シノブは貧しい野里村へとやってきた。この村は西洋妖怪ジャワラによって襲われ、村人は皆飢えた野獣のようになっていた。
 敵は
硫黄妖怪ジャワラ。全身スライムのような姿で、体中から硫黄の煙を出して農作物を冒してしまう。叫び声は「オーワイ」。
 今回のハヤテの格好は飴売り。
 物語は母を探しつつ、サタンの放つ妖怪と戦い、サタンの鈴の謎を解くという物語へと転換。母シノブの他、カゲリとツユハ、イタチ小僧が登場。全員つかず離れず旅をしていくことになる。設定はかなり複雑になってしまったが、これをちゃんとラストに向けて物語を作り上げられるかどうか。
 今回の物語は母殺しを誤解され、恨まれつつそのこどもを助けていく姿が描かれていく。かなり重い話に仕上がった。
 ハヤテが母を殺したのだと誤解したこどもの言うことを何でも聞いてやるハヤテだが、そのこどもが又生意気そのもので、観てるとなかなか苛つくぞ。まあ、それが醍醐味なんだが。ラストはちゃんと改心してるし。
 ただ一方ジャワラの個性が非常に薄く、最初に村を襲ったシーンが全く物語に反映されてないのはちょっと。
<ハヤテが旅する街道筋にはしっかりコンクリート製の側溝があったりする。
 前回では嵐の武器はサイだったと思ったが、今回は普通の棒のようなものになってるような?>
第42話 暗黒星雲を呼ぶ悪魔!!

  監督:内田一作
  脚本:高久 進
 ハヤテを倒すため大魔王サタンによって呼び寄せられたバックベアードがある村を襲う。その頃一人の少女を助けたハヤテだが
 敵は
バックベアード。「ゲゲゲの鬼太郎」では最強妖怪だったが、ここでは顔だけの不細工な妖怪。巨大な一つ目から人間の目を見えなくする光線を出し、口の中にある目からは破壊光線を出す。
 今回のハヤテの格好は飛脚姿。
 人間の目を奪う妖怪という設定で、潰れた目の描写がかなり気持ち悪い作品。ホラー性満点。話も重めで、バックベアードとの戦いよりもむしろ死に怯えてハヤテを襲う村人との折衝が中心となる。
 しばらく別れていたツムジが再び登場。ハヤテを探してる内にイタチ小僧と接触して良いコンビぶりを見せている。
 二度に渡りイタチ小僧と接触するツムジだが、ぶつかる度にイタチ小僧は不幸な目に遭う。可哀想なキャラだ。
<目○ら発言がとにかく多く、今じゃ到底できそうもない物語展開。見えなくなった目の描写もかなり気持ち悪い。
 爆弾を抱えてハヤテに突っ込んでくる村人達。ハヤテは脱出して高笑いしてるけど、村人は全員死んでるんじゃないだろうか?
 あっけなく倒されてしまうバックベアードだが、倒され方が凄く、目を串刺しにされたあげくえぐり出され、苦しんでるところを眼ビームで破壊されてしまった。よくこんな描写するよ。>
第43話 100万年妖怪のミラー地獄!!

  監督:内田一作
  脚本:島田真之
 サタンがアラビアから探し出した妖怪グール。その頃ハヤテは妖怪城の調査をカゲリとツユハに任せ、病弱な父を見舞う町人の子を助けていた。だがその親子をグールが狙う。
 敵は
グール。アラビアから呼び出した西洋妖怪。三角形の鏡を合わせて円形にした、パラボラアンテナのような姿で他に類を見ない独特なデザインで、これのどこが妖怪だか分からない。ガンビームも鏡によって反射するが、物理攻撃には弱い。叫び声は「パラボラ、パラボラ」。そのまんま。
 今回のハヤテの格好は山伏姿。
 行きずりの人間を助けている内に妖怪との戦いに巻き込まれる。という初期のフォーマットに則った物語が展開。この辺りになると敵の攻撃も精神的なものが多く、話も大分重め。その分、ハヤテを探すツムジとイタチ小僧の凸凹コンビが良いアクセントになってる。
 ハヤテの母シノブはいつの間にかサタンの元にいる。又捕まったのかな?
 グールはカタカナ言葉を喋るし、鏡の中で戦ってみたりと、見事なほどに無国籍且つ時代無視。大体タイトルからして「ミラー地獄」だし。
<ハヤテの母しのぶは又サタンの元にいるらしい。追い出しておいて又呼び出すとは、サタンも何を考えているんだか。>
第44話 ゴースト・ファーザー!宇宙大作戦!

  監督:折田 至
  脚本:滝沢真里
 サタンは噴火を始めたベスビオ山の地下に眠るゴースト・ファーザーを呼び出し、嵐に奪われたサタンの鈴奪還を命じる。一方、雲助に雇われ駕籠かきとなったイタチ小僧はカゲリとツユハに合流するが…
 敵は
ゴースト・ファーザー。イタリア出身の溶岩で出来た妖怪。抱きついた人間を消し炭のように炭化してしまう他、空を暗くして隕石を降らすことが出来る。イタリア出身だけに妙なラテン系のノリを持つ。叫び声は「ミラー」。
 今回のハヤテの姿は白装束の修験道姿。
 前半だけとはいえ初めてイタチ小僧が中心になった話で、妙に助平な目つきでカゲリとツユハを見てるのが良いアクセントになってる。
 崖の上にいるシノブの元に急ぐハヤテとツムジだが、崖を登ってるシーンはどうやら吹き替えなし。凄いな。
<ゴースト・ファーザーは溶岩で出来た妖怪だが、その姿はほとんどロボット。侍との戦いは違和感ありまくり。どっちかと言えば「イナズマン」辺りに出た方が合ってたんじゃないかな?
 前回サタンに捕らわれていたはずのシノブが又彷徨ってる。
 シノブは目が見えないのだが、守り袋を盗んだのが雲助だとすぐに気づいてる。そんなに勘が良いのかね?
 ハヤテがカゲリとツユハにメッセージを送る時は瓢箪を川に流すらしい。こんなもんに気づく方が凄いと思うけどな。
 ところで上流で瓢箪を流したはずのハヤテがカゲリ達に簡単に合流できるのは何故だろう?
 駕籠かきの正体はゴースト・ファーザーだが、フェード・アウトして交代するはずが、一瞬同時に画面に映ってる。
 ゴースト・ファーザーは「宇宙をも支配する」と豪語し、空を暗くして火を降らせるなど確かに凄い攻撃力を持つが、眼ビーム一発で倒れてしまった。強いんだか弱いんだか。>
第45話 白髪鬼!恐怖バリヤー攻撃!!

  監督:折田 至
  脚本:島田真之
 サタンが中国から呼び寄せた白髪鬼は凶悪な盗賊兄弟“黒雲党”を部下としてハヤテからサタンの鈴を奪おうとする。不死身となった黒雲党を相手にハヤテは苦戦を強いられる。
 敵は
白髪鬼。中国から呼び寄せられた妖怪。首を落とされても死なない妖怪で、黒雲党を不死身にしてしまう。目には見えない壁バリヤーを張ることが出来る。
 今回のハヤテは薬売り。
 不死身の悪人を相手にどう戦うか。ということだが、仲間が多いので、こういう時はとても便利。まあイタチ小僧は簡単に裏切るのだが、こいつはこいつで結構役に立つ。ただちょっと色々詰めようとした結果、全般的に薄味になってしまったが。
 捕まったカゲリを救出しようとするイタチ小僧は「出来ればお嫁さんにするんだ」とか言ってた。あきらめてないのか。
<白髪鬼は妙に背が高いと思ったら、首が脱着式だった。
 イタチ小僧の名前の由来はどうやら屁が凄く臭いかららしい。
 久々に馬に乗る嵐が見られるが、黒雲党の乗っていた馬を奪ったもの。そう言えばハヤブサオーはどうしたんだろう?>
第46話 見よ!妖怪城の扉が開く!!

  監督:内田一作
  脚本:高久 進
 既にサタンの鈴を六つ集めたハヤテにいらだちを覚えたサタンはクンバーナに命じシノブに決して外れない仮面をかぶせ、それを人質にサタンの鈴を奪い返そうとする。クンバーナはある村を根城にハヤテをおびき寄せる。
 敵は
クンバーナ。インドからやってきた妖怪で、悪霊の仮面っぽい。女性の生き血を吸うことで長寿を得ている。危機に陥ると地面に潜って逃げる。叫び声は「コーブラー」。
 今回のハヤテは虚無僧姿。
 ハヤテが最後の鈴を手に入れるまでの話。サタンの鈴は七つ。七体目の妖怪を倒すことによって妖怪城の場所を突き止める。
 今回はイタチ小僧が大活躍。相変わらずのギャグ要員ではあるが、逃げたクンバーナの居場所を突き止めたり、ハヤテと共に戦っていたり。イタチ小僧がカゲリに惚れていることをはっきりと公言する。これまでも何度か言っていたが、助平心と思われたのが、意外に純情だった。
 シノブにかぶせた金属製の面は、魔神斎のものとよく似てる。魔神斎そのものが実は同じ仮面をかぶっていたのかも?
<クンバーナの叫び声は「コーブラー」。「GIジョー」か?
 仮面の下のシノブの目はしっかり開いている。それで本物かどうか区別が付きそうなものだが。
 七つの鈴を一つ所に集めると妖怪城の道が開く。その道を目指してハヤテは走っているが、鈴はそこら辺に放って置いて良いの?>
第47話 さらば嵐!妖怪城に死す!!

  監督:内田一作
  脚本:伊上 勝
 七つの鈴を手に入れたハヤテは妖怪城の場所が分かり、妖怪城に急ぐ。仲間達も妖怪城へと駆けつける中、最後の戦いが始まる。
 敵は
大魔王サタン。そしてサタンによって復活させられた悪魔道人。悪魔道人は久々の登場だが、不気味さはますます上がってる。ハヤテの仲間達を支配下に置き、ハヤテを襲う。
 最終回。最後の敵であるサタンとの戦いが描かれる。最後に再生妖怪が出てこさせようとするが、結局それはなしにして、ハヤテの仲間達を配下にする
 最終回と言うこともあってか久々にタツマキが登場。ただ悪魔道人のマシンガンによってあっけなく殺され、道人の手下にされてしまった。
 絶体絶命となり、十字架にかけられたハヤテだが、そこから脱出できたのは月ノ輪の命があるからだそうだ。二人で一つの命を使ってたんじゃなかったっけ?
 そして最後の戦いだが、サタンにはガンビームが効かず、嵐は再び原点に戻っての攻撃を展開。最後はしっかり影映しでフィニッシュを決めた。なかなかツボを押さえた演出だ。
 最後は嵐の自爆によって大魔王サタンが滅びる。だけど、ラストはハヤテは生き残った。なんでも嵐は死んだが、人間としてのハヤテは生き残ったのだそうだが…それって無茶苦茶おかしくないか?
 最後までコメディリリーフのイタチ小僧は高所恐怖症と雷恐怖症であると暴露。
<大魔王サタンの存在感は確かに凄いのだが、やっぱり天本英世に金髪は似合わないなあ。
 サタンによって復活させられたのは悪魔道人のみ。なんでも全員ばらばらにされてしまったため、復活できないのだそうだ。そう言えば魔神斎なんか分解されてしまったし…で、今まで出てきた再生妖怪はどうなるの?
 サタンの円盤に取り付く嵐。円盤はアバンの大きさとは随分違ってるな。
 嵐の武器の名前はバトンというらしい。やっぱり設定が…
 妖怪城に行くことが目的だったはずだが、UFOの中で決着が付いてしまったため、結局行くことはなかった。
 あれだけモロに殺されてしまったタツマキが、終わってみたらしっかり生き残ってた。>