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月光仮面 幽霊党の逆襲篇

月光仮面 幽霊党の逆襲事典
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第1部 どくろ仮面篇
第2部 バラダイ王国の秘宝篇
第3部 マンモス・コング篇
第5部 その復讐に手を出すな篇

 1959'1'4〜3'29

 月光仮面の第4シリーズ。催眠術や幽霊と言った非常にオカルティックな題材を使い、重複した謎が展開するため、演出的にも設定的にもかなり見応えはある。更にこの時代にあって科学の進歩に対して全肯定するのではなく、どことなく警鐘を与えるような内容になっているのも興味深い点。又、本作は放射性物質をテーマに、世界征服を企む組織の話であることから、核戦争の脅威に対する警鐘を背後に持つようである。

話数 タイトル コメント DVD
第1話 幽霊党の逆襲  日本の将来を左右するという世紀の研究を行っている鈴木地質学研究所に賊が入り込んだ。 だが「幽霊」を名乗るその賊には、なんと足がなかった。その後いくつもの怪奇現象が鈴木と助手の藤田を襲うのだった。翌朝、殺されてしまった鈴木の身元調査に訪れた祝は、そこにメモを発見する…
 「月光仮面」もこれで4部。今度の敵はどうやら幽霊らしい。
 合成で一応本当に幽霊っぽく登場しているが、これがトリックなのか本物なのか、現時点でははっきりしていない。ただし祝は完全に否定的なので、おそらくはその形で物語は展開していくのだろう。
 幽霊と唸る組織が狙ったものも現時点ではよく分からないが、祝探偵事務所まで標的になっていて、五郎八が幽霊と遭遇していた。
<幽霊と言っても合成は他愛もないもので、釣り糸使えば出来るトリックと、後は光学合成だけ。月光仮面は謎解きを全くしなかったが>

BOX5
第2話 正義を信ぜよ  祝探偵事務所に現れた幽霊は一枚の紙を警告として残す。そこに口笛と共に現れた月光仮面は事務所の面々に正義の心を諭すのだった。そんな中、鈴木の関係者に次々と幽霊の手が伸びていく…
 とりあえずこの話も了前と言った感じで、鈴木の関係者が何を守っているのかとか、幽霊党の目的が何であるのかとか、その辺は未だによく分からないまま。そんな中で祝が色々と聞き込みをして事態を明確化しようとしているのが分かる。
<幽霊党の制服は巨大な目が付いた黒い頭巾。さもなくばでっかいマスクを付けた中年のおっさん。いかにも「安く上げてます」と宣言してるような感じだ。
 怯える藤田の前に現れた月光仮面は「100%命を保障します」と断言する。その自信はどこから来るものか?>
第3話 幽霊台風  現れた幽霊の姿に怯える藤田は、これまでに犯した罪を告白しようとする。だがその時、現れた幽霊党の一人が二人を連れ去ってしまう。後を追う月光仮面だが…
 これまで思わせぶりな言動を繰り返していた藤田だが、何らかの秘密を持っているらしい。そう言えば1話で「世紀の研究」とか言ってたけど、それが何なのかも明かされてないな。
 五郎八は意外にも早起きなのが分かった。他の誰も起きてこないのをぶつくさ言ってるけど、たまたま早く起きただけなのかな?
<幽霊党の車からいきなり消えた三人。だけど車のドアを閉めたら叫び声が上がってた。祝の言うところによれば、透明人間のようになっているのだそうだが、だったら何でそのまま月光仮面は運転席に座れたんだろう?
 祝によれば鷹の羽動寛は「心霊学の大家」だそうだが、やってることは単なる拝み屋というか、新興宗教の教祖様っぽいぞ。こんなところに拝み屋を使うとどうにも胡散臭い。>
第4話 フィルムの秘密  日本各地で幽霊党による凶行が続いていた。ある地方では6人の幽霊党員が現れたのに、残された足跡は3人分だという。不可解な事件に頭を抱える警視庁は都内各地に警告を発すると共に祝の協力を仰ぐ。
 鈴木地質学研究所と、埋め立て地で次々起こる幽霊目撃事件とに何らかの関わりがあるようなのだが、現時点では幽霊党の目的は不明のまま。話かなり引っ張ってるけど、これまでの作品と較べると、かなり小説的な出来映えになってるな。
 一方前回に続き、鷹の羽動寛に助力を願う祝。彼によれば、幽霊党の3人若しくは4人が本物の幽霊なのだとか。
 この作品で立ち回りがあるのは珍しいが、今回は幽霊党首領と月光仮面が飛び道具無しで戦ってるシーンがある。結局うやむやのまま水入りになるが、月光仮面の方が翻弄されるというのも珍しい話。
<警視庁の松田に対し、やたら横柄な口を利く監視科の男。縦割り行政の日本の組織としては珍しい…と思ったら、幽霊党の変装だった訳ね。これじゃばれるよ。
 谷川なる国会議員が登場。いきなり松田警部を辞職させようとする。それが出来たら日本は法治国家じゃなくなる。>
第5話 死の催眠術  幽霊党を追う月光仮面だが、逆襲に遭ってしまう。だが戦いのさなか、突如姿を消してしまう幽霊党の面々。
 幽霊党と月光仮面の戦いが展開。幽霊党の首領は月光仮面に催眠術をかけようとするが、サングラスが邪魔で出来ないとか言ってた。催眠術ってそんなものなのか?
 それで月光仮面に催眠術をかけるのが無理と悟った首領は、今度は丁度そこにやってきた祝を催眠術にかけ、前に奪われたフィルムを奪ってる。ここでかかった振りをしているのがやっぱり名探偵という由来だろう。肝心の情報は全く明かしてないしね。どうやって催眠術に耐える技術を持っていたかは謎だけど。
 結局騙し合いは痛み分け。幽霊党も祝もどちらも肝心な情報を手に入れられないまま終わってしまった。
<低予算だから仕方ないとは言え、拳銃から煙が出てないのに発射音だけがするシーンがある。それ以前に拳銃から煙が出る事自体おかしいと言えばおかしいのだが。>
第6話 土地を守る人々  幽霊党を追いかけるはずが、逆に捕らえられてしまった五郎八。更に代議士の谷川剛一郎に手を伸ばした幽霊党は、陰謀により幽霊党首領として警察に捕らえられてしまう。一方五郎八と共に幽霊党を追いかける月光仮面も又、幽霊党首領の幻術の前に…
 幽霊党の狙いは月ヶ島に定められた。この島に何があるのか。この場所が本作の焦点になることは間違いない。
 今回は五郎八が結構活躍してる。活躍と言っても、幽霊党に捕まって大騒ぎしてるだけだが、月光仮面の狙いはそこにあったらしい。五郎八は完全に貧乏くじだな。それで月光仮面共々幽霊党の幻術にかかってしまうので、今回も痛み分けで終わった感じ。
 幽霊党の脅迫で島を出てしまう月ヶ島の住民達のニュースを観た繁は、「何故島の人は町を守ろうとしないの?」と素直な疑問を発する。これも又正義を主題にする川内脚本の特徴かな?
<幽霊党首領は月光仮面がサングラスをかけている限り幻術は通用しないと言っていたが、これを観る限りはちゃんと効いているっぽい。ちょっと設定がいい加減なような?>
第7話 蟻地獄  次々に月ヶ島で起こる怪異により、月ヶ島の住人は次々と島を出て行く。一方代議士の谷川は祝に自分が月ヶ島の出身である事を明かし、何故幽霊党の首領竹林賢法が自分に化けているのかと逆に祝に問う。
 前回から登場した月ヶ島は、何かと関わりを持つことが分かる。祝は警察と協力して表立って、月光仮面は裏から探している。
 祝が頼りとする鷹の羽道寛は、何でも知ってるキャラだが、逆にその博識ぶりが妙に胡散臭い感じもする。
<竹林の亡霊を見た谷川は怯え、「幽霊党の首領がいる」と叫んでるが、確か面識がないはず。それ以前に自分の顔と同じ事については何にも言ってない。
 幽霊党の罠にはまり、蟻地獄のような流砂に埋もれていく松田達。しかし一定以上は全く落ち込むことはないのだが…これは見立てで考えるべきか?>
第8話 呪文の部屋  月光仮面の活躍で幽霊党の一人を捕らえることに成功したものの、護送中幻術にかけられたため、またもや奪われてしまう。一方、月ヶ島の出身者である谷川は、人間の流出を抑えるため、自ら現地に赴くことを決意するが…
 話はいよいよ月ヶ島へ。この島が全ての始まりであり、決着の場になるものと思われる。ここに一体何があるのか。
 谷川と幽霊党首領の竹林はやはり何か因縁があるらしい。竹林の腕にホクロがあることを知った谷川は動揺しまくってる。
 竹林は拝み屋を使って呪いをかけてるのが分かった。護摩炊いて祈祷してるが、その呪文は不動明王呪だった。これって呪いにも使うのかね?
<谷川は度々戦争のことや「日本男子とは」を連呼。この時代では結構ヤバイ表現じゃないかな?>
第9話 魔神の火  竹林の罠により松田と共に火の回った密室に閉じ込められた月光仮面。だが事前に鷹の羽道寛からの呪術のサポートがあり、辛くも全員脱出することが出来た。
 幽霊党首領竹林賢法と月光仮面の直接対決は痛み分け。更に賢法と道寛の呪術合戦が描かれているが、表現的に難しいので、ぱっと見、何が何だか。と言った感じ。
<密室からの脱出劇では月光仮面がスーパーパワーを使うではなく、「みんなで力を合わせましょう」と言ってる。この辺流石にリアルだ。>
第10話 悪の実弟  鷹の羽道寛との超能力合戦に勝った竹林は、今度は祝を直接呪う。その力によって海に引きずり込まれてしまった祝。邪魔な祝を片付けた幽霊党は更に次々と警察を襲い始める…
 藤田の目を覚まさせることが話の焦点になってきた。藤田は何を見て何を語ろうとしていたのか。おりんを派遣してその邪魔をさせる竹林と、なんとか藤田の目を覚まさせようとする鷹の羽道寛と月光仮面の対決が描かれるが、そも戦いというのが超能力だか呪いだかが次々に展開中。見栄えはするものの、描写が何が何だかよく分からないのがネック。
 任務失敗したおりんを呪い殺してしまう竹林だが、腕の中で死んでしまったおりんを焦った声で介抱する月光仮面の描写あり。いつも笑ってばかりだから、これは結構珍しい描写。
 そして谷川と竹林の関係が明らかに。実はこの二人、双子の兄弟だったという。これで二人が同一人物ではなかったことが分かった。
第11話 仮面の女  月ヶ島で五郎八らを連れ出した谷川は、実は竹林の変装だった。幽霊党の待ち伏せに遭い、更に催眠術をかけられてしまう五郎八は、危うく崖から転落しそうになるが、そこに現れたは月光仮面だった。一方、睡眠状態からようやく目の醒めた藤田だが…
 ようやく事件の鍵を握る藤田が覚醒。だが、肝心の藤田が記憶喪失だという、ほとんどコントのような物語が展開。何のために起こしたんだ?
 竹林によれば、月ヶ島には何か大切なものが埋まっているらしい。
 幽霊党から奪ったフィルムはすっかり感光していて真っ黒。その中に全ての秘密があるという祝だが、フィルムが勝手に感光すると言えば…やっぱりあれか?大体見えてきたぞ。
<「寂しいところに来ちゃったな」と呟く五郎八だが、カメラが転換すると、近代的なホテルがすぐ背後にあったりする。これで殺したら目撃されるような…いや、誰もいないから良いのか。
 多分現れるだろうと思ってたけど、つい先ほどまで東京のど真ん中にいた月光仮面がいきなり月ヶ島に現れるのは問題があると思うぞ。
 事務所の中で祝の話を聞いてる眼鏡の人物は「山本」と言ってた?この人も役者が変わったのか?>
第12話 死の暗室  谷川弁護士の部屋から特務機関の証明書が忽然と消えた。祝は谷川と竹林との間に何らかの関係があると睨む。一方、祝が何かを感づいた事を知った竹林は、幽霊党に祝を殺すように指令する…
 幽霊党の狙いがはっきりと分かった。月ヶ島には放射性物質が眠っていて、それを莫大な金で売ろうとしていたのだ。放射能に晒されると、フィルムは全部感光して何も写せなくなってしまうから。
 それで原子力発電所の研究施設を見学に行く下りがある。確か非核三原則はこの作品の前だったと思うのだが、研究施設なんて造ることが出来たんだろうか?
 谷川と竹林の関係を問い詰める祝は、「日本のため」を強調している。そこまで大きな事とは思えないのだが、これが川内脚本の面白さというやつか。
 先に谷川は満州で行方不明になったとか言っていたが、谷川は満州の馬賊で育てられた事が指摘される。その辺りの事はもっと細かく説明して欲しかった。
<谷川の事務所から消えたおりんは、ポーズを取って煙を出して逃げてしまうのだが、そのまま消えてしまった後、一瞬前には無かった服が祝の手に残される。
 谷川に扮した竹林は、特務機関の代表としてアンクル共和国の世界征服のために働くという。日本がそれをやると思うか?>
第13話 悪魔は自滅する  幽霊党のおりんの罠にはまり、試験中の原子炉に閉じ込められてしまった祝ら。幸い間一髪で救われたものの、竹林率いる幽霊党は恐るべき計画を着々と進めていた。
 話は急展開。今までの伏線が全部あっという間に回収されてしまった。ちょっと強引すぎる気もするが、これもありか?いきなり世界征服だから、話がでかい。
 幽霊党が持ち出したのはウルトラニウムという放射性物質だった。でも月ヶ島がその発掘現場というわけではなく、どうやらどこからか(おそらく満州から)持ってきたもので、月ヶ島はその保管場所。そしてそのデモンストレーションのために月ヶ島を爆破させてしまうために住民を追い出したと言う事らしい。
 今回ミニチュア特撮が用いられているが、やはりこの時代だと大分安っぽいな。人海戦術での乱闘シーンの方が見応えあったりして。
<竹林が使えるのは催眠術だったと思ったけど、目の前の車を消してしまうと言う荒技を使ってる。どうやって?
 結果的に月ヶ島は本当に爆破されてしまったわけだが、これが日本に落とされた三つ目の原爆ということになるか。表現的にこれはやっちゃいけなかったことでは?
 結局最後まで幽霊党は本当に幽霊だったのか、人間だったのかは明かされないまま終わってしまった。この部分も重要な謎だったと思うんだけど。>