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月光仮面 どくろ仮面篇

月光仮面 どくろ仮面事典
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書籍
第2部 バラダイ王国の秘宝篇
第3部 マンモス・コング篇
第4部 幽霊党の逆襲篇
第5部 その復讐に手を出すな篇

1958'2'24〜5'17 

 日本初の特撮作品として有名な本作(実質国産連続テレビ映画第一号)。川内康範の書いた本を自らが脚色入れて投入された。“正義の味方”という原理を特撮に取り入れた画期的な作品。
 本作の与えた最大の遺産は“正義”という言葉であったかと思われる。この世の秩序を守るため、人を救うため悪人と戦い平和を与える存在を“正義”と定義したのは、以降のヒーローものの根幹をなしている。ただし、ここで川内康範が持ち出したのは“正義”ではなく、“正義の味方”であった。そもそも月光仮面という名前自体、薬師如来の脇仏である月光菩薩(がっこうぼさつ)から来ており、如来という正義を際だたせる存在から来ている。覆面とサングラスはその象徴らしく、最後まで月光仮面は自らの正体を明かすことはなかった。
 当初は毎日10分の放送枠で放映された(本編そのものは5分強)。そのため話はかなり細切れ状態。後に同じ脚本を使い、『月光仮面』『月光仮面 絶海の死斗』として二部作で劇場公開された。
 現在ソフト化もされているが、何話かは現存しておらず、そのためレビューも数話が穴あき状態。
 この放映中に宣弘社に入社し、PRを行っていた深田公之は、後に阿久悠のペンネームで活躍することとなる。

主な登場人物
月光仮面 (役)?
 謎の正義の味方。どくろ仮面が暗躍する時、どこからとも無く現れ、人々を救う。
祝十郎 (役)大瀬康一。代表作は本作。「隠密剣士」主役の秋草新太郎役。無名の新人俳優だったが、本作の主役を演じるに当たり、原作者の川内康範から“康”の一文字をいただいたという。
 警察にも顔が利く私立探偵で祝い探偵事務所を作り、警察と連携して日夜悪と戦っている。どくろ仮面に騙されてインドへと一旦向かったというが…
袋五郎八 (役)久野四郎。特撮映画やテレビシリーズなどでは結構登場している。
 祝探偵事務所助手。調子が良く早とちりで、度々危機に陥るが、その度毎に月光仮面や祝に助けられる。
カボ子 (役) 宇野よし子。
 祝探偵事務所の助手で、五郎八の婚約者。五郎八とは違い頼りになる女性。
柳木博士 (役)小栗一也
 発明家の博士。蒸発爆弾を発明するが、それをどくろ仮面に狙われ、誘拐されてしまう。世界を滅ぼしてしまいかねない爆弾の秘密を持つため、最高の危険人物。
スタッフ
川内康範 原作・全話脚本
船床定男 全話監督
話数 タイトル コメント DVD
第1話 月光仮面現れる (データ紛失)
<A> <楽>
第2話 危険重なる  どくろ仮面に狙われていた赤星博士が誘拐され、助手の風間も重傷を負ってしまった。風間は赤星博士の友人である柳木博士の家に運び込まれる。誘拐現場で手がかりを探す祝の助手五郎八だが、その前に月光仮面が現われる。
 1話はオリジナルフィルムが現存していないため、現在手に入る最初の話がこれにあたる。既に赤星博士はさらわれており、助手の風間が病院に運び込まれた所から。
 五郎八が初めて月光仮面と出会うシーンが描かれる。そうすると一話ではまともに出てなかったのかな?
 一方、木ノ実と繁は月光仮面のことを既に知っているみたい。最初から有名人と言うことなのか。
<風間を看る医師がのんびりした口調で「近頃は物騒で、平気で人を殺しおる」とか言ってる。世間話みたいに言わないで欲しいよ。>
第3話 疑われた仮面  風間を撃った黒覆面の男を追跡する月光仮面。だがそれは罠であり、月光仮面をどくろ仮面一味が取り囲み、銃撃戦を繰り広げるのだった。
 月光仮面の危機が描かれる。ここから罠に敢えて飛び込み、正面突破する月光仮面という構図のフォーマットが完成している。
 ここで分かるのは警察には月光仮面の事がまだ知られていないということ。死んだどくろ仮面の部下を見た警察が月光仮面を下手人と思い込んでるシーンがある。
<カーチェイスの撮影は昼と夜に行われたらしく、コマによって昼だったり夜だったりする。
 動いている車に飛び乗る月光仮面。かなり危険なスタントのようだが、実際は体が全然揺れてもいない。>
第4話 夢の脅迫者  警察により殺人犯と思われてしまった月光仮面だが、警官達の前で月光仮面は姿を消し、撃たれた男の死体も消えてしまう。柳木博士邸の見回りをする五郎八は、博士がうなされているのを目撃する。
 月光仮面の変装あり。今回は老人に化けて警官の目を眩ませた。
 この話の方向がはっきりと分かった話で、柳木博士が発明した蒸発爆弾をどくろ仮面が狙っているという事が分かった。最初に赤星博士が誘拐されたのも、それが目的だった。柳木はそれについて何も言わないが、その理由は?
<うなされていた柳木博士を揺り起こそうとする五郎八ら。しかし、いくら揺すぶっても起きてこない。それを見て安心する面々…なんで?>
第5話 悪魔の微笑  赤星博士がどくろ仮面に誘拐されたことが報道され、柳木博士は予定されている蒸発爆弾の実験を心配する。そんな時政府の田坂が柳木邸を訪れ、蒸発爆弾を政府で保管すると決定したと報告するが…
 カボ子初登場(多分)。登場した途端五郎八を怒鳴りつけてるが、この二人の仲がよく分かる。なんか二人は婚約者になってるみたい。
 そう言えば月光仮面は何度か登場したものの、祝の方が全く出てこない。五郎八によれば、飛行機に乗ってこちらに向かっているとのことだが、何をしてるんだか…まあ、東京にいるんだけどね。
<五郎八におもちゃの銃を向けられる松田刑事。撮影の取り直しがあったらしく、妙に不安そうな顔になったり、笑顔になったりと、表情が一定しない。>
第6話 捕らえて見れば  なんとかしてカボ子にいいところを見せたい五郎八は偶然現われたどくろ仮面を捕らえる。一方柳木博士は女中のとみから水を貰う。しかし、そのコップには何かが入れられていた…
 あっけなくどくろ仮面は捕まえられてしまう。しかもそれは五郎八によって。という不思議な展開。結果的にそれはサンドイッチマンだったと分かる。
<街中を普通に歩いているどくろ仮面。五郎八は「大胆不敵」というが、そんなことあり得ないだろ?
 五郎八が捕まえたのは月光仮面の番宣していたサンドイッチマンだったのだが、捕まえる前と捕まえた後では服装が違うぞ。>
第7話 月よりの使者  とみはどくろ仮面の配下だった。柳木暗殺に失敗したとみのところにやってきたどくろ仮面だが、その時月光の歌が二人の耳に鳴り響く…
 祝はインドに行っているそうだが、それはどくろ仮面によって追い払われたのだとか。
 そしてついに月光仮面が登場!今回はただ成り行きを見守っているだけだったが。
 松田刑事は月光仮面のことをよく知っているらしい。前に警官に追いかけられたこともあったので、月光仮面は警察の一部にのみ知られている存在なのだろう。
<撮影の時間帯によるのだろうが、明るさが画面によってころころ変わってしまい、夜だか昼だか判断が付かない。>
第8話 間違われた迷探偵  どくろ仮面を捜す五郎八は柳木邸の近くで不審者をみかけるが、警官から逆に不審者と間違えられてしまう。
 フィルムは残っているが、音の方はかなり酷い状態で、声がところどころ途切れてしまってるよ。
<五郎八に拳銃を突きつけるのは外国人らしいが、どこの国の人だか全く分からない。
 おどされて奇矯な行動を取る五郎八を見た警官は「頭の方が怪しい」と明言。それに対し五郎八は「パーだって?」と返す。そう言えばパーって言葉も聞かれなくなったな。>
第9話 謎の顔
第10話 悪魔の脅迫
第11話 新聞は正義だ
第12話 美女と妖婆
第13話 敵あなどりがたし  どくろ仮面は部下に命じ東都タイムス山本記者の妹節子を誘拐する。だが事前にそれを知った月光仮面の機転により、車の運転手は五郎八にすりかえられていた。
 この前まで話が抜けているため状況がやっぱり分かりづらいが、この状況からすると、話は祝の近辺に伸びていて、知り合いが襲われていることと、肝心の祝自身がまだインドから帰っていないこと。
<五郎八はお由をどこかの家の前に連れてきたが、そこには警官がおり、更に中から出てきたのは柳木家女中のとみだった。この二人が仲間なのは分かるけど、なんで柳木家に連れてきたんだろう?>
第14話 暁の勝利  まんまと節子をさらわれてしまった警察は、すぐさま捜査を開始する。だが、節子の誘拐犯タイガーの前に現れたのは…
 話は二転三転。節子を巡る物語はいつの間にか決着が付いてしまった。
 実質的に月光仮面が何をしているのかは分からないのだが、彼が関わったというだけで話は好転するのはよく分かる。
<もうすぐ夜が明ける。と警察で言っていた五郎八から、今が夜中であることが分かる。だけど、次のバイク乗ってるシーンは、影からすると真っ昼間。
 五郎八が帰ると、先ほどまで誘拐されていた節子は何気ない顔をして庭の掃除していた。>
第15話 危険なドライブ  探偵事務所にインド人が訪ねてきた。事務所にいた木ノ実と繁に祝を迎えに行こうと誘う。祝が帰ってくると喜んだ二人は一緒に空港に向かうが…
 節子の話が一段落。今度は繁と木ノ実の誘拐話に話は展開。同じ話のような気がするんだが。
 今回はほとんど五郎八と山本の話し合いだけで話が展開してしまう。それ故語るべき所も少ない。
第16話 さてどうなる  祝探偵事務所の窓に繁と木ノ実をさらったとどくろ仮面のメッセージが書かれる。「今夜動くな」と書かれたそのメッセージから、山本は今晩何かが起きることを予感する。
 繁と木ノ実は誘拐されっぱなしで、話は柳木邸へと戻る。前に柳木が話していた政府への蒸発爆弾の引き渡しを前にした緊迫した時間が展開。
<物語は朝に始まり、いつの間にか夜に。山本兄妹はずっと事務所にいたことになるが、仕事はしなくて良いのか?>
第17話 運命の七時  祝探偵事務所で木ノ実と繁の救出作戦が話し合われていた。だがそれを見つめる目が。一方柳木博士の下から蒸発爆弾の輸送を命じられる政府役人達。約束の七時は刻一刻と迫る。
 時計を効果的に使って緊張感を演出した作品で、蒸発爆弾と誘拐犯の双方の時間が迫ってくるのを演出している。
<今回月光仮面のテーマの2曲目が流れるが、誰がどこで流しているのか、未だに分からない。柳木邸にいる人達はみんな聞いてるから、拡声器でも使ってるんだろうか?
 警視庁でサイドカーを使ってる。これも時代が分かる。>
第18話 神の如く現る  蒸発爆弾の輸送中、偽警官になりすましたどくろ仮面の一派が車を囲む。危機に陥る柳木だったが、そこに現れたのは…
 柳木博士の台詞で「祖国愛」「人類愛」という言葉が出てくるが、この辺をてらい無く出すのが川内脚本って奴だろうね。
<常に墓場から現れるどくろ仮面。イメージ通りなのだが、この当時は幹線の脇にも普通に墓場があったんだね。時代を感じさせる。
 拳銃でぶん殴られて崩れ落ちる田坂。次の瞬間、どくろ仮面の配下に両脇を抱えられて普通に立ってた。
 どくろ仮面が開いたボストンバッグは空。持った時にそれに気づかないのかな?>
第19話 勇敢な人々  突如どくろ仮面の前に現れた月光仮面。爆弾を持ち去った月光仮面を追うどくろ仮面一味を追うことでアジトを探ろうとする山本とカボ子だが、その前にどくろ仮面の刺客タイガーが現れる。
 満を持しての月光仮面の登場となるが、あっけなく去ってしまい、一方今度は山本記者とカボ子が危機に陥る。
 現代のように携帯電話がない時代なので、連絡を取るためには公衆電話まで行かねばならない。これも当時の良い演出だったんだね。
 今回登場したお由は祈祷することで火を出すことが出来るらしい。凄いキャラだな。
<前回ぴんぴんしていた田坂が防衛庁にたどり着いた時には半死半生の様子。場面場面でコロコロ変わる人だ。>
第20話 運が悪すぎる  カボ子を救うことが出来ない自分を嘆く五郎八の元へ月光仮面からの手紙がやってくる。それに力づけられ、どくろ仮面のアジトを探しに行く五郎八だが…
 今回は完全に五郎八一人で全部持って行ってしまった。大騒ぎしてドジやらかして最後は気絶。なかなかおいしいところだ。
 五郎八の前に出るといつも憎まれ口を叩くカボ子も、本人がいないと妙におのろけているところも見所。
<出発する五郎八を見送る節子は手袋を落としてしまう。なかなか取れずに何度も拾い直すのだが、これって素だよね?
 意味もなく現れ、どこかを行進するどくろ仮面一味。何の意味があったんだろう?>
第21話 奇妙な手紙  突如五郎八の前に現れるどくろ仮面。実はそれはこどものお面だった。その頃本物のどくろ仮面から祝探偵事務所に月光仮面宛の手紙が届く。
 前回どくろ仮面出現!で引いた物語が、なんとこどものいたずらという変なオチが付いてしまった。
 月光仮面の正体は姿を見せない祝十郎では?という疑問が出される。それは言わぬが花ではあるのだが。
<五郎八の部屋には銭形平次の写真がべたべた。寝る時も布団の中には十手を忍ばせているらしい。こんなのが探偵になったら危なすぎないか?>
第22話 どくろの指令  月光仮面に対するどくろ仮面の挑戦状はいくつもの場所に送りつけられていた。柳木や山本はこれが月光仮面に対する罠ではないかと心配する。
 五郎八ととみとの激突。要は柳木博士の所に直接通すかどうかということで、随分と低レベルな争い。
 とみは某かの薬を使っているのだとか。私が見た限りそう言う描写はないので、空きの部分で伏線が張られたかな?
第23話 声はすれども  月光仮面の口笛に励まされ、五郎八は脅迫状を月光仮面に手渡しに行く。だが月光仮面は姿を現さず、全てを自分に任せろ。という書き置きがあるばかりだった。一方山本記者の妹節子がガスで殺されかける。
 松田刑事がとみの事を案じているシーン有り。とみとは馬が合わない五郎八も妙に松田の肩を持つようになった。柳木によればとみは田坂の紹介だと言うが、そうなると田坂もどくろ仮面と接触があるのか?
第24話 敵は動き出した  五郎八と節子が事務所に残したカボ子を心配して出ていった後、柳木邸には火がかけられてしまう。松田達は姿を消したとみが怪しいと睨むが…
 どくろ仮面の行動がだんだん過激化。その中で残された面々の行動が描かれていく。
 田坂がどくろ仮面と相談してるシーンあり。やっぱりどくろ仮面の仲間だったらしい。
<火を付けられる柳木邸だが、火といってもその辺の新聞紙を丸めて火が燃えてるだけ。当然問題なし。>
第25話 敵の裏側に  お化け墓地にどくろ仮面の本拠地があると睨んだ五郎八は繁と木ノ実を救うべく墓地へと単身突っ込んだ。だがそれを見ていたどくろ仮面の配下によって捕まえられてしまう。
 五郎八のドジっぷりが楽しめる話で、なんだかんだ言って肝は据わってるので、どくろ仮面の配下を相手に回して丁々発止。だけどやっぱり肝心なところで失敗して捕まってしまう。
 一方その五郎八のドジも計算の内か、こっそり近づいていた月光仮面はまんまと敵アジトに潜入する。
<月光仮面が既にアジトに潜入しているとどくろ仮面は推測する。どっからそう言う結論に至ったんだか。勘が良すぎる。まあ一応説明は付けられてるけど。>
第26話 奇襲戦法  どくろ一味のアジトに現われた月光仮面は繁と木ノ実、五郎八を助け出す。だがそれを察知していたどくろ仮面はアジトの前で月光仮面を待ち受けていた。
 ずっと引っ張っていた繁と木ノ実の救出作戦があっけなく済んでしまった。月光仮面は何でも出来ると言うことを示した話。
 凶弾に倒れる月光仮面。だが倒れたその姿はどくろ仮面の手下だった。変わり身の術か?それにしては全く姿形まで変わってるんだけど。
第27話 アジト急襲  捕らえられた三人を逃がした月光仮面はどくろ仮面一派と銃撃戦を展開する。警官隊も到着し、アジトに踏み込むが、既にアジトはたみの手により爆弾が仕掛けられていた。
 月光仮面とどくろ仮面一味との決戦!と言う割にはちょっと話はしょぼく、結局逃げられてしまった。
 今回は警官隊が多数登場。エキストラ代って安かったんだろうな。
<充分月光仮面を狙う時間があったはずなのにどくろ仮面の銃は全く的を外してしまった。ちゃんと狙えよ。
 どくろ仮面の車のナンバーはDA-94。この当時はこういう番号の付け方だったのかな?それよりナンバープレートに骸骨が書いてあるのは何故?>
第28話 謎の女  逃げたどくろ仮面の車に飛び乗った繁。だが途中で見失ってしまう。そんな繁の前に現れた女性は風間の妹と名乗る。
 未だ田坂の正体はばれていないので、警察には普通に顔を出している。さて、この人がどのような役割を果たすのやら。そして赤星博士の妹と名乗る女性が登場。
<空に響く月光仮面の歌。そして仁王立ちしている月光仮面。全く意味がないんだけど。
 ここは東京だと思われるが、全く車が走っておらず、タクシーを呼ぶ時だけ車がやってくる。都合良い話だ。>
第29話 赤星博士は生きているか?  赤星博士は生きている。ユリから手渡された手紙を柳木博士に届ける繁。そこには自分の研究資料を預かって欲しいと書かれていた。それが罠ではないかと悩む柳木。
 繁と木ノ実の救出には五郎八の活躍があったと新聞に書かれている。明らかな提灯記事だが、すっかり五郎八は喜んでる。
<赤星からの手紙には会いたいと書かれていて、しかも時間と場所まで指定されている。この場合当然警察に届けるべきなのだが、柳木がそれをしない理由は?>
第30話 複雑怪奇である  松田警部の妻が交通事故に遭ったと聞き、松田は一路病院へと向かう。そこに現れた月光仮面。
 どくろ仮面は今度は松田警部に攻撃の手を伸ばす。それは結局月光仮面を誘い出すための罠。背後から銃撃を受ける月光仮面の運命はいかに?というところか。
<松田が義妹の事を口にした途端その義妹から電話が。都合良すぎるぞ。>
第31話 月とオルゴール  とみが再び現れたと聞き込んだ五郎八は彼女を探しに行く。一方柳木は赤星の手紙を読み、行くべきか行かざるべきか悩んでいた。
 前回月光仮面の追跡劇が描かれていたが、この話ではいきなりそれは無かったことになってしまった。何の伏線も無しに柳木の前に現れ、オルゴールを手渡した。
 それで簡単に騙されてしまう五郎八。単純な奴。探偵としての能力はやっぱりカボ子の方が上のようだ。
<人相の悪い男達が歩いてくるのを、どくろ仮面の配下だと思ってびびる五郎八とカボ子。ただ単に通りすがりだった。>
第32話 悪魔の血笑  思わず柳木博士に手渡されたオルゴールを鳴らしてしまうあや子。そこに駆けつける月光仮面だったが、既に柳木博士は赤星博士の手紙の指示通り外出してしまっていた。
 まんまと罠にはまりどくろ仮面の所に出かけてしまう柳木と、それを追う月光仮面の追いかけっこのような対比が描かれる。
 ちなみに32話と33話は同じタイトルだが、どうやらこれは制作上のミスらしく、後年この話は「意外なる挑戦」と変更されている。
<オルゴールが鳴らされるとすぐに現れる月光仮面。ほとんどストーカー状態だ。なんか特殊な能力でもあるんだろうか?>
第33話 悪魔の血笑  ユリの罠にまんまとはまってしまった柳木はどくろ仮面の新しいアジトに連れて行かれてしまう。繁から手紙のことを聞き出した月光仮面は柳木を助け出すため、アジト探しを開始する。
 ついに敵の手に捕まってしまう柳木。
 今回は珍しく月光仮面が全面的に活躍。と言っても基本はバイクで走ってるだけだが。
 そしてようやく赤星博士が登場。拷問を受けて体中痣だらけ状態。これも現在では「残酷」ということで自粛ものの描写。
<手紙は柳木邸に置いてあるので、待ち合わせ場所と時間は分かっているはずなのに、わざわざ繁に確かめに行く月光仮面。なんという無意味なことをする奴だ。
 風間の妹の名前はユリではないと指摘する五郎八。そんなのが分かっているなら、柳木も分かってそうなものだが?>
第34話 死か それとも  柳木の前で拷問を受ける赤星博士。そしてついに銃で赤星は見せしめのために殺されてしまった。一方繁の情報であじとの場所を発見した月光仮面。
 前回ようやく登場した赤星博士だが、なんとあっという間に殺されてしまう。
 月光仮面によりあっさりとアジトは発見されてしまう。流石人の命がかかってると展開は早い。
<偵察中の月光仮面に向かって銃を撃つどくろ仮面の部下たち。そんな事しなければアジト発見されることもなかったのに。>
第35話 二人の月光仮面  部下を連れて月光仮面を追うどくろ仮面。残されたユリは柳木を連れ出しに向かうが、その前に月光仮面が現れた。
 月光仮面が二人登場するという話だが、そのうちの一人は五郎八の変装だと分かる。おでこ丸出しだと分かりやすいな。
<柳木が閉じ込められてる部屋は他に何の障害物もないのに、どくろ仮面の部下が何故か忍んでおり、月光仮面の背後に迫る。当然ばれてるけど。
 都合二人の部下をたたきのめした月光仮面だが、次の瞬間その身体は消えている。>
第36話 五郎八捕わる  もう一人の月光仮面の正体は五郎八だった。だがドジを踏んでしまいどくろ仮面一味に捕らえられてしまった。無事柳木博士を救出した月光仮面は今度は五郎八を救うべく再びアジトに向かう。
 前回登場したもう一人の月光仮面はやはり五郎八だった。でも調子に乗って捕まってしまうあたり、やっぱり外さないキャラだな。
 月光仮面の正体は誰だと五郎八に詰め寄るどくろ仮面。一方「お前は誰だ?」と聞く五郎八に対し、「誰でもない」と答えるどくろ仮面。この辺り、力関係がはっきりしてるよね。
 ユリとタイガーは結婚の約束までしている。今回の話を見る限りでは、タイガーの方が主導権を持っているようだが、これから二人の関係は描かれるのだろうか?
第37話 電話の魔術  月光仮面の姿で柳木邸へ侵入するタイガー。その姿で騙し、節子を連れ去ろうとするタイガーだが…
 一難去ってまた一難。月光仮面は一人しかいないため、複数の作戦が展開すると手が足りない。結果として五郎八救出をとりあえずあきらめざるを得なかった。五郎八は常にこういう時には損な役回りだ。
<月光仮面の姿をして電話をかけるタイガー。自分の事を月光仮面と名乗るのだが、電話じゃ意味がないだろ?それより松田も声で分からないか?>
第38話 名探偵出現す  月光仮面に化けたタイガーは柳木親子を騙してアジトに連れ去ろうとする。だがその時、黒眼鏡の男が現れた。
 ここまでずっと引っ張ってきた祝がようやく登場。もちろん既に登場していたという話は別にして。なんせ声が同じだからなあ。
<面識はあるはずの柳木親子がサングラスをかけただけで祝だと分からないという。サングラスって良いアイテムだね。>
第39話 月下の決闘  正体を暴かれたタイガーは逃走し、祝がそれを追うが、タイガーの銃が火を噴き、祝は撃たれてしまう。残されたあや子は月光仮面に祝を守ってもらおうとオルゴールを鳴らす。
 銃に撃たれて祝は負傷。だがその代わりのように月光仮面が現れた。ここで二人の月光仮面の決闘となる。
<タイガーの車の後ろにいたはずの祝。しかし月光仮面はタイガーの車の前から現れる。物理的には祝が月光仮面であるはずはないのだが…
 銃撃戦の展開中に都合良く現れるどくろ仮面。どうやって連絡を取ったんだ?見えないけど無線機があったのかな?>
第40話 美わしの歌声  どくろ仮面はタイガーに月光仮面抹殺と柳木親子の身辺調査を命じる。一方柳木邸にやってきた祝はあや子に会いに来るが、そこには月光仮面からもらったというオルゴールが。
 物語は一段落し、帰国した祝が柳木邸にお邪魔するだけの話。尤も一段落と言っても五郎八はまだ捕まったままなんだが。
 月光仮面と祝がほぼ同じ場所に登場するというシーンあり。ほぼ。と言うのがミソだが。
<月光仮面の格好をしてうなだれてると、なんかとても情けなく思える。なんせまあぴったりしたタイツ姿だからなあ。
 この短い時間にカーテンをただじっと見つめるだけのシーンがある。フィルムの無駄じゃないか?>
第42話 さかさま戦術  祝は山本に自分を呼んだというインド人アダラ・カーンが存在しなかったことを語り、田坂が要注意人物であることを告げる。そんな祝探偵事務所を探る者が…
 祝の本格的な活躍が描かれる話。とりあえずさらわれた五郎八の救出が目下の急務となるが、どくろ仮面の本当の狙いは蒸発爆弾であることをはっきりと示した。あと、初めてどくろ仮面は本部の事を言っていたが、それはヨーロッパにあるらしい。
<祝探偵事務所の前に停まっているどくろ仮面の車。繁と木ノ実はそれをどくろ仮面のものと喝破するが、そんな目立つものを常用してるのかね?>
第43話 真昼の銃声  月光仮面を罠にはめるためどくろ仮面は捕らえた五郎八を監視付きで放逐する。監視に気づいた祝は密かに五郎八に指示を送る。
 折角捕らえた五郎八をすぐさま放り出すどくろ仮面と、その罠を見破る祝の駆け引きが描かれる話。
<タオルで目かくしをされ、その上にサングラスを付けられた五郎八は、かなりやばい台詞を連発。放送禁止用語って奴だな。
 祝が五郎八に指令を与える方法は、通行人のふりをしてメモを渡すというもの。密かじゃないよ。しっかり五郎八はそのメモを音読までしてるし。
 月光仮面に狙いを付けた銃弾はことごとく外れるが、アダラ・カーンを狙ったのは一発で命を奪う。この差はなに?>
第45話 お先に失敬  アダラ・カーンを紹介した田坂が怪しいと睨んだ祝と松田警部は撃たれたアダラ・カーンに引き合わせる。疑いの目をかけられたことを知った田坂は計画を急ぎ、蒸発爆弾を盗もうとするが…
 前々からどくろ仮面と田坂の関係が明るみに出る。まあここまであからさまに怪しいことをしておいて、自分は大丈夫と思い込んでる方が無理なんだが。
<蒸発爆弾をいともやすと手に入れた祝。最重要機密がこんなに簡単で良いの?それとその祝の去った後で残された月光仮面の手紙。正体が…>
第46話 救われたユリ  警察に捕まったユリを毒殺するように命じるどくろ仮面。恋人の大事にユリの助命を懇願するタイガーだが…
 話はユリの命を狙うという血なまぐさいものとなった。恋人であるタイガーとどくろ仮面の関係もこれでかなり微妙なものになってきた。
 ユリの命を奪うための毒入り弁当を持ってきたのはバテレンお由だった。久々の登場だね。ユリの母親を名乗ってるが、こいつはとみの母親だったはず。自分の子じゃなければ殺してもかまわない訳か。
 まあタイトルで結末は分かってしまうのだが。
<毒入り弁当を水槽に入れたら金魚がぷかーっと浮いてくる。今だと動物虐待で文句言われそうな描写だ。>
第47話 彼の正体は…  ユリが殺されたと思い込んだタイガーはどくろ仮面に対する不満を募らせていた。一方祝探偵事務所に現れた田坂は蒸発爆弾を盗んだ月光仮面の調査を依頼する。
 どくろ仮面一味の中での不協和音。特に恋人のユリを殺されたと思い込んでるタイガーの憤懣はやるかたないようだ。一方組織に裏切られたと知ったユリも又、
 月光仮面を捜してくれるよう祝に頼む田坂。完全に行く方向を間違ってるぞ。
第48話 仮面は裁く  祝探偵事務所に響く月光仮面の歌。様子を見に行った祝と入れ替わるように月光仮面が現れ、田坂をどくろ仮面の配下と断定。自らの罪を認め、すべてを告白するようにと説得するのだった。
 祝と月光仮面は同一画面に出ることはない。その辺がこの作品の特徴。
 国際的な悪によって世界が混乱の中にある。常に川内康範氏が言い続けてきたこと。今回は月光仮面の主張のみだが、よくそれが分かる話になってる。
第49話 裏切者……  月光仮面からの説得で全てを打ち明けようとする田坂。だがそれを知ったどくろ仮面は配下に命じ田坂を狙撃させる。
 心が崩れ落ちようとしている田坂と、それさえも交渉の道具に使おうとする祝。なかなかの策士だ。
 月光仮面が消えたら次の瞬間祝が現れた。たいしたものだ。
<田坂を狙撃するどくろ仮面配下の男。しかし、そんな時間あったら田坂じゃなくて月光仮面を狙えばいいのに。>
第50話 敵は考える  田坂が生き残っていることを知らされ激怒したどくろ仮面は、配下の火焔魔を呼び寄せ、祝を罠にかけようとするのだった。
 今回は一転。どくろ仮面のアジトのみの話となる。どくろ仮面の側も月光仮面と祝に対して敵対心を燃やし、今度は月光仮面を狙うことを考える。そしてユリが生きていることを知ったタイガーは、ますますどくろ仮面に対して不信感を募らせるようになる。
<どくろ仮面はタイガーに対し、モロ「醜いその顔」とか言ってる。今じゃとても言わせられない台詞だよな。>
第51話 二つの顔の老婆  どくろ仮面は今度はバテレンお由に柳木邸に婆やとして潜り込むように命令する。お由の作り話の身の上話にすっかり同情してしまったあや子はお由を家に迎え入れようとする。
 どくろ仮面も手駒がもう無くなったのか、腹心のバテレンお由に柳木邸への潜入を命じた。今回は祝も月光仮面も登場せず。
 突然あや子に秘密が。胸のペンダントに蒸発爆弾の秘密が隠されているらしい。突然の設定だな。
<お由の履歴書には55歳と書かれていた。嘘だろそりゃ。>
第52話 どくろの罠  お由の身元を調査中の松田警部。その間にお由は柳木博士の信用も得てしまう。そこに柳木を銀座のキャバレーに呼び出す月光仮面からの手紙が届く。
 今のこの状態でお由のことをすっかり信用してしまうあや子と柳木。話の展開にちょっと無理があるっぽいが。
<紹介所にお由を紹介したのはスネーク中村というそうだ。いかにも怪しげな名前なんだが、それで信用するのか?>
第53話 事件は飛ぶ  月光仮面からの招待状に書かれていたキャバレーに行くかどうか悩む柳木。そんなところに祝から同じキャバレーに向かうという連絡が入る。安心して出かける柳木だが…
 五郎八は月光仮面と祝が何らかの関係があると見ているようだ。鋭いところもあるんだが、それを深く考えないのが五郎八らしい。
第54話 拳銃は招く  どくろ仮面の罠の手紙に従い銀座のキャバレーに向かう柳木。一方祝と田坂も又、どくろ仮面のアジトであるそのキャバレーに向かっていた。
 キャバレーというのは、この時代ではコンパニオンがつくものの、ジャズ喫茶のような位置づけ。しかもそこで歌われてる歌は童謡だったりする辺り、時代を感じさせる描写だ。
第55話 蛇と悪党  キャバレーにおびき寄せられた柳木はどくろ仮面の手に。しかも祝や田坂の目の前で、どくろ仮面によるショーが開催されることに。
 どくろ仮面が呼び寄せたという殺し屋スネーク。一見冴えない親父だが、毒蛇を使った暗殺を得意とする。
<芸人として登場するスネークは人間と蛇の格闘なるものを見せる。こう言うのを格闘と言えるのか?>
第56話 危機一発  キャバレーに警官隊が突入。銃撃戦となる。その際負傷したタイガーを祝は助ける。一方月光仮面はどくろ仮面の車を追うが…
 今回は繁が大活躍。動けない祝に代わり、どくろ仮面の車を追ったりしてる。なんかその際警察の人に命令口調で喋ってた。
 この当時東京といえども車はそうは多くない。案の定繁が乗った車はどくろ仮面にあっという間にマークされてる。尾行が難しい時代だったんだな。
 今回の話では何故かワイプが多用されてる。練習だろうか?
<前回で別段負傷したようには見えなかったタイガーがいきなり倒れてる。銃で撃たれたってことなのか?>
第57話 火焔魔出現  桟橋から船で逃走したどくろ仮面。月光仮面の足止めに桟橋に残ったスネークは炎で月光仮面に立ち向かう。
 どくろ仮面を取り逃がしたことで結局話は又しても振り出しに。ただ捕まったタイガーを何くれと無く面倒を看る祝に、タイガーは情にほだされかけてる。
 折角登場したスネークはちょっと火を吐いただけで海にたたき落とされ、更に自殺してしまった。なんか良いところ全くなかったな。
第58話 消えたオルゴール  お由に心を許したあや子はうっかり月光仮面を呼ぶオルゴールのことを話してしまう。それを聞いたお由は…
 柳木邸に潜り込んだバテレンお由が大活躍。なんと月光仮面を呼ぶオルゴールを奪ってしまう。その際どくろ仮面のメッセージを残しているのだが、それで全く疑われないのは妙な話ではある。
<新聞で祝は死んだことにされているはずなのだが、五郎八は陽気に柳木邸を訪れてる。隠すって気はないのか?
 お由はカメラ目線で大声で独り言を喋る。怪しいってのを体現してるキャラだ。>
第59話 ドラゴン来る  祝が爆死したというニュースが流れ、町には騒ぎが起こる。一方国際スパイ団から新たにどくろ仮面の元にドラゴンが派遣されてきた。
 これまでにスネークは死に、タイガーは改心。それで新しくやってきたのはドラゴン。ネーミングも結構ふざけてるね。
<嬉々として祝の爆死ニュースを街頭で売ってる五郎八。見る人が見たら一発で分かるだろうに。>
第60話 張られたワナ  月光仮面に対する復讐に燃えるどくろ仮面は柳木から奪ったオルゴールとドラゴンの持ってきた眠り爆弾を使い月光仮面を罠にはめようとする。
 祝の死んだふり作戦はむしろ仲間の方に影響を及ぼしたらしく、カボ子は五郎八に対し怒り狂ってる。
 今回は久々に五郎八とカボ子の漫才も見られる。完全に五郎八は尻に敷かれてるってのがよく分かる一コマ。
<ススキ野原でオルゴールを鳴らすとみ。どくろ仮面達は付近に潜伏してるんだが、これってばれない方がおかしくない?> 
第61話 危うし月光仮面  どくろ仮面の罠にかかりやってきた月光仮面はドラゴンの眠り爆弾に当たり、ついに倒れてしまう。間一髪海に飛び込んで逃れるが…
 律儀な月光仮面を逆手に取った作戦が展開。これには流石の月光仮面もまんまと引っかかってしまう。
 しかし月光仮面の強さを信じているのもやっぱりどくろ仮面の方だった。
<罠に引っかかった月光仮面に眠り爆弾を投げつけるドラゴン。普通の爆弾投げれば一発で終わったのにねえ。>
第62話 秘密指令  月光仮面の死体はついに揚がらなかった。そこでどくろ仮面は再び柳木を狙い、蒸発爆弾の秘密をはき出させようとする。
 話は再び柳木博士を焦点に。ただ祝が頼りとするのが山本記者だというのが、一緒にいる五郎八の立つ瀬がない…まあ実際頼りないのも確かなんだが。
 一方、悪事に手を染めてきたことを心底悔やみ始めたタイガーとユリの姿もあり。
<眠り爆弾を受けて海に消えた月光仮面。だがその直後いつもの格好でひょいと登場する祝。あんなに近くにいるのにどくろ仮面は全く気づかなかったのか?>
第63話 名探偵活躍す  柳木邸を訪れた節子はあや子に祝の指令通りばあやの忠誠を試すことに。案の定お由はあや子の「大切なもの」を盗もうとするが…
 どくろ仮面と祝の化かし合いが展開。物語の都合上、やはり祝の方が一枚上手に描かれることになる。月光仮面が良い味出してる。
<ばあやが怪しいとか言いながら、そのばあやが淹れた紅茶を平気で飲む節子とあや子。危機意識が低すぎ。>
第64話 山本は何処へ  月光仮面によりお由は捕らえられた。一方柳木邸を見張っていたとみを追いかける山本記者だが、とみにそれを気づかれてしまう。
 山本を捕らえた黒覆面に柳木博士に電話をかけさせるとみだが、当然それはばればれ。
<チャイナ服姿で車で待ってるとみ。なんでこんな目立つ格好で?しかもどくろ仮面の手下はみんな黒覆面姿。怪しさ満点。>
第65話 正義の苦悩  蒸発爆弾の研究全てを破棄するよう柳木に願う祝。そんな時、山本記者を捕らえたどくろ仮面から、山本の命と引き替えに爆弾の秘密を渡すよう脅迫を受ける事に。
 柳木を守るというのが祝の使命だが、そもそもは蒸発爆弾こそが事の発端。それをどうすれば良いのか。全員の苦悩が描かれることとなった。そのために本作の中では最も重い。
<柳木は人類の平和のために蒸発爆弾を作ったと言っていた。どうやったら平和利用できるの?>
第66話 決戦の前夜  山本記者が捕まったことに動揺する節子。だがそこに現れた月光仮面はあや子にどくろ仮面に蒸発爆弾の機密を渡すように薦めるのだった。その言葉を信じてペンダントに入っている
 話はいよいよ佳境に。蒸発爆弾の設計図の在処が明らかにされていく。
 今回に関しては祝の行動に不可解なものが多い。見ようによってはどくろ仮面の味方をしてるようにも見えてしまう。
<五郎八が捕まっている時は余裕だった祝は、山本記者の時は機密を渡すしかないと決意してる。この差はなんなの?>
第67話 良心の叫び  祝はユリを伴い療養中のタイガーを訪ねる。死んだと思ったユリと会えたタイガーは、法の裁きを受けることをはっきりと祝に約束する。そしてどくろ仮面の正体を語ろうとするが…
 ゆりとタイガーの二人の改心が描かれる。良い話のはずなんだけど、ちゃんと下げるところは下げてる。思えばタイガーは哀しい男だな。
 タイガー最後の言葉で、衝撃の事実が明らかに。どくろ仮面の正体はなんと…
<どくろ仮面の正体を話そうとした途端殺されてしまうタイガー。それは良いんだけど、もっと早く始末付けられて然りじゃないのか?
 どくろ仮面一味が乗る車の正面から現れる月光仮面のバイク。慌ててハンドルを切り損ねて衝突するのだが、全員月光仮面ほったらかして車の様子を見てる。>
第68話 ジョー発爆弾の秘密は!  タイガーを襲ったどくろ仮面一味を追跡する月光仮面だが、首謀者のドラゴンはまんまと逃げおおせた。一方兄を救うべくどくろ仮面にあや子のペンダントを渡すことになった節子だが…
 前々回で祝の行動に不可解な部分が多かったが、それは今回の伏線だったらしい。あや子のペンダントを渡すこととなるが、あらかじめすり替え済みだった。
 節子が祝と待ち合わせているのは浜松町駅。今もその雰囲気が残ってる。
<どくろ仮面の配下に変装する祝。それを全く疑いもしないどくろ仮面だが、変装と言っても口を覆うだけ。その目を見て分からない?>
第69話 脱がされた仮面  アジトに戻ったどくろ仮面は密告により祝が潜入している事に気づく。覆面を取り去り、自らの正体を明かした祝。そしてどくろ仮面も又、自らの覆面を取り外し、その正体を明かす。
 どくろ仮面の正体が明かされる。先にタイガーが言ったとおりその素顔は赤星博士。それに対しとみを人質にする祝…正義の味方のすることじゃないな。
<にやつきながらどくろ仮面の凶弾に倒れる祝。その余裕は何?>
第70話 不安のひととき  地図の示す蒸発爆弾の設計図のありかにたどり着くどくろ仮面一派。だがそこには「正義は死なず」というメッセージが残されていた。次々にやってくる警官隊を前に、設計図の在処に向かうどくろ仮面達だが…
 月光仮面は一体誰か?祝は死んでしまったはずなのに月光仮面は現れる。どくろ仮面もドラゴンも首をひねってたが、観てる側にはバレバレ。
 そして最後、赤星にだけ素顔を見せる月光仮面。それが誰かを言う前に崖から赤星は落ちてしまった。
<警官隊の中に五郎八が紛れ込んでるが、何故か先陣切って警官を案内してる。おおらかな時代だ。
 赤星の銃弾を体を傾けてよける月光仮面。無理だろ。
 高さ10メートル以上はあろうという断崖絶壁から飛び降りて全くの無傷の月光仮面。やっぱりこの人、人間じゃないのかも知れない。>
第71話 勝利の歌声  どくろ仮面を退治した祝探偵らはお祝いの花見を催していた。そんな時、月光仮面の手紙が届く。
 どくろ仮面編最終回。後日譚が語られる。
 完成した蒸発爆弾3発は月光仮面の元に。これを持っている限り月光仮面は国家レベルの重犯罪人というか、既に国家レベルの交渉力を持つ訳だが、その辺完全にスルー。この辺やっぱりおおらかな時代だ。
<どくろ仮面に撃たれて死んだはずの祝が普通に登場。何故死ななかったのか説明は一切なし。>

 

書籍
「月光仮面」を創った男たち(2008) <A> <楽>