レイズ・ザ・タイタニック 1980 |
1980ゴールデン・ラズベリー最低作品賞、最低助演男優賞(セルビー)、最低脚本賞 |
<amazon>
<楽天> |
マーティン・スターガー
ウィリアム・フライ
ロード・グレイド(製)
アダム・ケネディ(脚)
ジェイソン・ロバーズ
リチャード・ジョーダン
アン・アーチャー
アレック・ギネス
デヴィッド・セルビー
J・D・キャノン
ボー・ブランディン
M・エメット・ウォルシュ
ノーマン・バートールド
エリヤ・バスキン
ダーク・ブロッカー
ロバート・ブロイルズ
ポール・カー
マイケル・C・グウィン
ハーヴェイ・ルイス |
|
★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
2 |
3 |
3 |
2 |
2 |
|
|
1912年、処女航海の途中沈没した豪華客船タイタニック号には、実は未来の世界戦略には不可欠といわれる鉱石ビザニウムが持ち込まれていた。その事が分かるとアメリカとソ連による駆け引きが始まる。アメリカのサンデッカー提督(ロバーズ)は極秘裏にタイタニック引き揚げ作戦を開始し、その責任者としてフリーエージェントのダーク=ピット(ジョーダン)に依頼するのだが…
クライヴ=カッスラーによる傑作冒険小説シリーズのダーク=ピットシリーズの初映画化(2作目が2005年になってなんだが)。イギリスのプロデューサーであるルー=グレード卿がハリウッド進出を目指して製作。イギリス資本映画にしては極めて大がかりで、その力の入れ具合が分かる。特にタイタニック引き揚げのシーンの力の入れようは凄い。ミニチュアとは思えないほどの迫力ぶりを見せていた。
ただ、それが成功したか?と言うとこれが極めて微妙。物語の設定は悪くない、残念ながら原作の設定が活かされているとは言えず、薄味のアクション作品に仕上げられてしまった。詰め込みすぎるよりは良いのかも知れないけど、ここまですっきりさせすぎるのも問題。ラストの展開も、本来唖然とすべきところが、「骨折り損のくたびれもうけ」としか見えない。これだけの犠牲を出しておいて、オチが質の悪い冗談に見えてしまったのが最悪だろう。
それで結局やはり売れなかったらしく、アメリカでは不振。結局グレードはアメリカから撤退を余儀なくされる。映画史に埋もれた夢物語だったのだろう。こういうのが山ほどあって、その中で傑作が生まれることもある。
|