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年代 | ||
2022 | ||
2021 | ||
2020 | MINAMATA―ミナマタ― 監督・脚本 | |
シークレット・ランナー 製作 | ||
2019 | ||
2018 | ホワイト・クロウ 伝説のダンサー 製作 | |
2017 | ||
2016 | ||
2015 | ||
2014 | ||
2013 | ||
2012 | ||
2011 | 最低で最高のサリー 製作総指揮 | |
2010 | ||
2009 | ||
2008 | ||
2007 | ||
2006 | ||
2005 | ||
2004 | ||
2003 | ||
2002 | ||
2001 | ||
2000 | ||
1999 | ||
1998 | ||
1997 | ||
1996 | ||
1995 | ||
1994 | ||
1993 | ||
1992 | ||
1991 | ||
1990 | ||
1989 | ||
1988 | ||
1987 | ||
1986 | ||
1985 | ||
1984 | ||
1983 | ||
1982 | ||
1981 | ||
1980 | ||
1979 | ||
1978 | ||
1977 | 9'4 ニューヨークで誕生 |
MINAMATA―ミナマタ― | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1971年、ニューヨーク。アメリカを代表する世界的写真家ユージン・スミス(デップ)の前に日本語の通訳として現れた女性アイリーン。彼女は日本の水俣市で、工場から海に捨てられている有害物質が多くの人々を苦しめている現実を、あなたの写真で世界に伝えてほしいと訴える。水俣の惨状に心を痛め、現地での取材を開始するユージンだったが… 長年ハリウッドのトップスターだったジョニー・デップは、役者だけでなく過去には監督経験もあるし製作にも積極的乗り出しているが、それらは売れ線ではなく、かなりマニアックな作風で知られている。今はやや俳優からは距離を置いていたが、丁度良い機会なので、好きなように映画作ってみようとしたようで、ある意味とても衝撃的な作品が誕生した。 これは高度成長時代にある日本が直面した公害問題に直結する話で、熊本に工場を持つ薬品会社である新日本窒素肥料という会社が垂れ流した工場排水に混じっていた有機水銀による病気で、1968年に水俣病として公害認定された実話がベースになっている。そしてそれを世界に発信した人物こそがこのユージン・スミスで、世界的に有名な写真家である彼にとっても最大のスクープとなった。 それに興味を持ったジョニー・デップがスミス役となって自ら製作主演を演じたのが本作。すっかり売れ線の映画にばかり出ているように見えて、実際デップはかなりのオタク体質で、アングラものを大変好むという側面もあって、その意味ではやっとそう言う作品を作られるようになったとも言える。 売れてないからこそ好きなものを作ってほしい人物で、製作に回っても良いし、自分で出ても良いから、こう言うマニアックな作りの映画を作り続けて欲しいものだ。 今回デップが選んだのは実在のカメラマンであるユージン・スミスで、その役を自分自身が演じた。なんとなくデップはユージンと通じるものを感じたのかもしれない。破滅型の人物として描いて見せた。基本的には人のために働く気はなく、そもそもやる気があるのかないのか分からないけど、権力によって押しつぶされることには反抗し、長いものに巻かれるくらいなら反抗してやるという、消極的反骨精神が好ましい。この反骨精神こそが本作の最大の見所になるのだから。 いつも不機嫌で、人との付き合いもしたくなく、仕事だから仕方なくこんな汚いところに来てやってるという姿勢を全く隠すことも無く、ずーっと仏頂面で通して出来ればこんな人には近寄りたくないような人物だが、それを演じることで、これまでのおちゃらけた役とは一線を画し、本当にこう言うキャラを作りたかったのではないかと思わせてくれる見事な演技を見せてくれた。 ただ、デップが目立ちすぎたためか、他の日本人キャラが今ひとつ目立ってないところがあって、それがバランスの悪さになっていた感はある。出てくるキャラの多くがアクション映画の常連というのも違和感を感じさせる部分だ。 少なくとも日本ではドキュメンタリー以外で作りにくいものを、アメリカで作ってくれたということで、ちゃんと日本の歴史に目を留めるためには観ておいた方が良い作品だろう。 |
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