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ポール・マザースキー
Paul Mazursky

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鑑賞本数 2 合計点 7.5 平均点 3.75
書籍
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003 アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史 出演
2002
2001 ハッピー・フューネラル 出演
2000
ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア(2nd~4th)
<A> <楽> ファヴロー
ボグダノヴィッチ
マザースキー
wiki
1999 テリーの災難 出演
1998 ザ・ジャーナリスト 監督
クレイジー・イン・アラバマ 出演
ホワイ・ドゥ・フールズ・フォール・イン・ラブ 出演
1997 ヘイ・ヘイ・ウィアー・ザ・モンキーズ 出演
ザ・ネットワーク 出演
1996 Touch タッチ 出演
2 days トゥー・デイズ 出演
1995
1994 マイアミ・ラプソディー 出演
1993 フライング・ピクルス 監督・製作・脚本
1992
1991
1990 結婚記念日 監督・製作・脚本・出演
ファイロファックス/トラブル手帳で大逆転 製作
1989 敵、ある愛の物語 監督・製作・脚本
1988 パラドールにかかる月 監督・製作・脚本
パンチライン 出演
1987
1986
1985 ビバリーヒルズ・バム 監督・製作・脚本
1984 ハドソン河のモスコー 監督・製作・脚本
1983
1982 テンペスト 監督・脚本
1981
1980 ウィリーとフィル/危険な関係 監督・製作・脚本
1979 男と恋と銀行泥棒 出演
1978 結婚しない女 監督・製作・脚本
1977
1976 グリニッチ・ビレッジの青春 監督・製作・脚本
スター誕生 出演
1975
1974 ハリーとトント 監督・製作・脚本
1973
1972
1971
1970
1969 ボブ&キャロル&テッド&アリス 監督・製作・脚本
1968 太ももに蝶 脚本
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955 暴力教室 出演
1954
1953
1952
1951
1950
1949
1948
1947
1946
1945
1944
1943
1942
1941
1940
1939
1938
1937
1936
1935
1934
1933
1932
1931
1930 4'25 ニューヨーク市ブルックリンで誕生

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結婚しない女 1978
1978米アカデミー作品賞、主演女優賞(クレイバーグ)、脚本賞
1978英アカデミー主演女優賞(クレイバーグ)
1978カンヌ国際映画祭女優賞(クレイバーグ)、パルム・ドール
1978全米批評家協会脚本賞
1978NY批評家協会脚本賞
1978LA批評家協会脚本賞
1978キネマ旬報第7位
<A> <楽>
ポール・マザースキー(脚)
ジル・クレイバーグ
アラン・ベイツ
クリフ・ゴーマン
マイケル・マーフィ
パット・クイン
ケリー・ビショップ
リサ・ルーカス
ダニエル・セルファー
ジル・アイケンベリー
マイケル・タッカー
マシュー・アーキン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ハリーとトント 1974
1974米アカデミー主演男優賞(カーニー)、脚本賞
1974ゴールデン・グローブ男優賞(カーニー)
<A> <楽>
ポール・マザースキー
ジョシュ・グリーンフェルド(脚)
アート・カーニー
エレン・バースティン
チーフ・ダン・ジョージ
ラリー・ハグマン
ジェラルディン・フィッツジェラルド
メラニー・メイロン
ハーバート・バーゴフ
クリフ・デ・ヤング
エイヴォン・ロング
★★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 70年初頭のNY。定年退職後、家族から離れアパートに一人暮らしをハリーアート・カーニー。子供たちとの折り合いが悪いハリーはトントと呼んでいる猫だけが心の安らぎだったが、再開発によりアパートが取り壊されることになってしまう。これをよい機会に、ハリーは没交渉だった子供たちに会ってこようと思い立ち、トントを伴って旅に出る。NY、シカゴ、ラスベガス…東から西へ進むハリーとトントの道行を描く。
 老人と猫の二人旅を描くロードムービー。旅の途中で合った人々や、出来事を丁寧に描いた、どこか物悲しい物語が展開する。主演のカーニーの好演もあって
(ちなみに、本作が初主演作で、オスカー初ノミネートだった)世代の違いによる理解のすれ違いや主人公の寂しさなど、非常に好ましい。どこか『東京物語』(1953)を思わせるペーソスも素晴らしい。
 だけど、現代の目で観るに当たり、本作の最大の良さは、
当時のアメリカ社会を見事に浮き彫りにしてるってところだろう。
 アメリカは広大であり、街ごとにずいぶん特色が違う。富の格差が広がり始めたNY、風の街とも言われ、寒さが強調される中、急速に都市化するシカゴ、そして一攫千金の街ラスヴェガス。それぞれの街に順応しているハリーの子供たちには、みんな自分のことで手いっぱい。もはや古き良きアメリカとは相いれない人々が、旧世代に属するハリーと出合い、互いに理解できない存在であることを確認し、その中で親子の絆はどこにあるのかを互いに見つけようとしている。丁度そんな時代だと言うことをここでは自然に描き出すことに成功している。ステロタイプではあっても、街毎の特色が本当に良く出ている。
 そしてその中に現れ始めたヒッピーと呼ばれる人々も。この時代の作品でヒッピーを普通の人間として描いた作品は珍しいし、彼らなりの考えが決して一般人と相いれないわけではないことを、これも自然に描いてる。
 ロードムービーの意味合いとは成長にある。とは私なりの考えだが、本作は成長と言うよりは、“理解”と言うべきかもしれない。観ているこちら側もアメリカ社会と言うものを少しは理解できた気にさせてくれる。アメリカを知りたい人にはうってつけの素材だろう。この時代を通り過ぎて、今のアメリカがあるのだ。

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