ダラスの熱い日 1973 |
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ダルトン・トランボ(脚) |
バート・ランカスター |
ロバート・ライアン |
ギルバート・グリーン |
ウィル・ギア |
ジョン・アンダーソン |
エド・ローター |
ディック・ミラー |
ポール・カー |
コルビー・チェスター |
ウォルター・ブルック |
ジョン・ブラシア |
リチャード・ブル |
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★★★☆ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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1963年。CIA高官ジェームズ・ファーリントン(ダグラス)によって集められた4人の射撃の名手。彼らは莫大な報酬が約束された極秘任務に就く。その任務とは、なんとアメリカ大統領であるジョン・F・ケネディを狙撃することだった。一方で、CIAはスケープゴートとしての犯人捜しも始めていた。
1963年11月22日。ジョン・F・ケネディの暗殺は今に至るもその真相は霧の中。当時から様々な憶測が流れており、関連本には事欠かない。もちろん映画でも数多く、その真相とは?という作品が作られている。現時点で最も有名なのはオリバー・ストーンによる『JFK』(1991)となるだろうが、それ以前で最も話題となったのが本作。記録映像をふんだんに用いながら、オズワルドの単独犯行説を否定する。
それなりに説得力を持つものではあるが、あくまでこのような解釈も可能という程度の考えで観る必要はあるが、ケネディのヴェトナム戦争に対する和平政策転換に危機感を覚えた軍と兵器産業による暗殺とする設定はそれなりに説得力はあるし、実に映画向きの素材だったと思う。
原作はあくまで小説だが、それをドナルド・トランボが脚本を書き、ドキュメンタリーの手法を取り入れたことで、一気にリアリティが増してる。実際の映像もふんだんに取り入れたため、ざらついた画面も多いが、それが逆にリアリティに貢献している。
私に関してはまだ映画をさほど観慣れてない時に本作を観たことがあって、真剣にケネディ暗殺の真実を描いていたと思ってしまったほど。今となっては、「こういう解釈も出来る」という程度のものだが、当時は陰謀論に飛びついて、さも「俺は真理を知ってる」といった風で吹聴してたことを思い起こして、なんかいたたまれない気持ちにさせられる作品でもある。
改めてあの当時の自分自身を振り返れると言うことで、私にとっても結構大切な作品かもしれない。 |