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ジョン・キャメロン・ミッチェル
John Cameron Mitchell

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1963 4'21 テキサス州エル・パソで誕生

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タイトル
<A> <楽>
  
物語 人物 演出 設定 思い入れ

 

ヘドウィグ アンド・アングリーインチ 2001
<A> <楽>
  
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 冷戦時代の東ドイツに生まれた男の子ハンセルは(ミッチェル)は米兵から結婚を申し込まれ、事由の国へ渡るために性転換手術を決意する。しかし、手術のミスで股間には1インチの男根が残ってしまった。名前を母の名前であるヘドウィグと変え、何とか渡米した彼はそこでロックバンドを結成し、そこで少年トミーと出会う。同じ夢を持つトミーに愛情のすべてとロックシンガーとしての魂を注ぎ込むヘドウィグだったが…
 オフブロードウェイで2年半ものロングランとなったミュージカルの映画化。
 
「ロックとは破壊の音楽」と言われる事がある。全てを打ち壊したい。全てを否定すると言う。
 私が中学生の頃、ロックというジャンルに惹かれたのはその点だった。全てに苛つきを覚え、周り中が馬鹿ばかりに覚え、それでも自分が認められない事に怒っていた。そんな時に出会ったのがロックだった
(最初がYMOで、それからRCサクセションから日本のロック、それから海外へと向かったけど…)。セックス・ピストルズが特に惹かれていたが、やがて色々なジャンルのロックを聴くようになって、大分考えを改めた。決して破壊だけの音楽ではないと言う事に。それが私の心の成長に合わせて。と言う事になるのかも知れない。むしろ「生み出す」事を目している作品の方に惹かれるようになっていった…
 ただ気が付くと既にロックを聴かなくなって随分経っていた。新しい音楽を探そうと言う気もなくなってるし、限られたミュージシャンの昔の音楽を時折思い出したように聴く程度。
 それで本作を観て、久々にその昔の感触を思い出した。
 本作の主人公ヘドウィグは冒頭から中半に至るまで怒りをぶつけ、叩きつけるような歌を歌っている。その怒りは、トニーという少年に向かっているのだが、それは悋気や嫉妬だけではない(確かにそれもあるんだろうけど)、そうじゃなく、彼が一番怒っているのは、自分とトニーが共同で作った曲を、自分だけのものとして歌っているトニーに対してだった。
 彼は肉体的に子供を作る事が出来ない。だからこそ、音楽を作る事を「産み出す」事と認識していたのではないか。特にトニーとの共同作業を通して作った曲だからこそ、彼はその曲を二人の子供として見ていた。それを勝手に使われたという事は、子供の親権を勝手に奪われた気がしていたから。
 だからこそ、彼は怒る。その曲を共同で作った事を認めろ。とトニーに迫る。
 中盤トニーと和解したところで、彼の望みは叶ったと言う事になるんだろう。彼はそこで初めて「親」から「本来の自分」へと戻る事が出来た。怒ってないヘドウィグは世間に認められる。やや長いエンディングで映画としてはそこで既に終わってしまっているんだけど、これは間違いの無くハッピー・エンドと言って良かろう。長い漂流生活を経て、自分となれたのだから。
 本作で使われている曲も良い。オープニングのアニメーションはまさに愛の歌。そして紛れもなく、新しく産み出す、産み出される事を求めて。
 ロックとは破壊だけのものじゃない。産み出すものなんだ。

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