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ロバート・ムーア
Robert Moore

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鑑賞本数 2 合計点 7.5 平均点 3.75
書籍
1985 5'10 死去
1984
1983
1982
1981 エンドレス・ラブ 出演
1980
1979 第2章 監督
1978 名探偵再登場 監督
1977
1976 名探偵登場 監督
1975
1974
1973
1972
1971
1970 愛しのジュニー・ムーン 出演
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950
1949
1948 私立探偵スリム 出演
1947
1946
1945
1944
1943
1942
1941
1940
1939
1938
1937
1936
1935
1934
1933
1932
1931
1930
1929
1928
1927 8'27 ミシガン州デトロイトで誕生

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名探偵再登場 1978

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ニール・サイモン(脚)
ピーター・フォーク
アン=マーグレット
ドム・デルイーズ
シド・シーザー
ニコル・ウィリアムソン
アイリーン・ブレナン
ストッカード・チャニング
マデリーン・カーン
マーシャ・メイソン
ジェームズ・ココ
スキャットマン・クローザース
ジェームズ・クロムウェル
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
名探偵登場 1976
<A> <楽>
ニール・サイモン(脚)
ピーター・セラーズ
ピーター・フォーク
デヴィッド・ニーヴン
マギー・スミス
アイリーン・ブレナン
トルーマン・カポーティ
エルザ・ランチェスター
ナンシー・ウォーカー
ジェームズ・ココ
ジェームズ・クロムウェル
アレック・ギネス
エステル・ウィンウッド
リチャード・ナリタ
★★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 謎の人物ライオネル・トウェイン(カポーティ)の館に5組の名探偵が招かれた。サム・ダイヤモンド(フォーク)と助手のヴェルマ(ブレナン)。ミロ・ペリエ(ココ)。シドニー・ワン(ピーター)。ジェシー・マープルズ(ランチェスター)。ディック(ニーヴン)とドラ(スミス)のチャールストン夫妻。トウェインは、今夜12時丁度この屋敷で誰かが殺されるので、犯人を当ててみろと5人に挑戦して来るのだった。馬鹿にされたように感じる名探偵たちはそれぞれあてがわれた部屋でひとくさりしていたが、約束の12時。殺されたのはトウェインその人だった。それぞれが自らの頭脳を駆使し、この謎を解く。1976年全米興行成績6位。
 推理小説好きな人のための、豪華キャストを集めての推理小説をパロディにしたコメディ作品。本当にこれ製作した人は推理小説が好きなんだろうなあ。と思わせるし、小説好きな人間だったら
設定ににやにや、それぞれのキャラの行動に爆笑、オチの意外性にびっくり。と、非常にサービス精神にあふれた作品に仕上げられている。
 とりあえずここでの元ネタを挙げてみよう。フォーク演じるサム=ダイヤモンド(フォーク)はダシール=ハメットが作り上げた最初のハードボイルド探偵サム=スペード
(映画ではボギーが『マルタの鷹』(1941)で演じている)。ココ演じるミロ=ペリエは『オリエント急行殺人事件』のエルキュール=ポワロ。セラーズ演じるシドニー=ワンはビガーズによる中国人探偵チャーリー=チャン。ランチェスター演じるジェシー=マープルズは、これもクリスティによるミス・マープル。ニーヴンとスミスによるチャールストン夫妻はハメットによる夫婦探偵。
 つまり、ここに登場するそれぞれのキャラはきちんと元ネタがあり、しかもそれらの人物の行動は見事に元ネタをネタ化してるのだ。大体ハードボイルドの始まりであり、スタイリッシュの代名詞スペードをコロンボ役のフォークに演じさせてみたり、物静かに人の話を聞くマープルがかしましいおばちゃんだったり、中国人役を怪しい無国籍人としてセラーズが演じてみたり
(明らかな『ピンクパンサー』ネタまである)と、元ネタとのギャップが楽しく、全員行動がむちゃくちゃすぎて誰も探偵に見えなかったりと、キャラ立ちについては文句なし。大いに笑わせてもらった
 それで後半の謎解きに至っては、執事役のギネスがそれぞれの推理の語りに合わせて次々と芸風を変えた演技を見せてくれ、これまた素晴らしい。基本表情を全く変えず、真面目くさった顔で変なことやってると、それだけでも笑える。国毎の演技者の質をよく捉えてキャラの魅力をしっかり引き出している。
 パロディ性を強調するあまり物語の方が置き去りになってしまったきらいはあるものの、特にミステリーファンにはぜひ観ていただきたい作品の一本だし、オールスターキャストの芸達者ぶりを観るだけでも楽しめる。こう言うのって本当に好きだな。

 ちなみにライオネル役は脚本家で、後に『カポーティ』(2005)で映画化されたトゥルーマン=カポーティその人であり、エステル=ウィンウットは93歳で出演。公式記録では最も高齢な主役級俳優だったという。よくもここまで揃えたもんだ。

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