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2011 | マネーボール 監督 | |
2005 | カポーティ 監督 | |
1966 | 12'30 ニューヨークで誕生 |
マネーボール 2011 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2011米アカデミー作品賞、主演男優賞(ピット)、助演男優賞(ヒル)、脚色賞、音響賞 2011英アカデミー主演男優賞(ピット)、助演男優賞(ヒル)、脚色賞 2011日本アカデミー外国映画賞 2011ゴールデン・グローブ作品賞、男優賞(ピット)、助演男優賞(ヒル)、脚本賞 2011全米批評家協会男優賞(ピット) 2011NY批評家協会男優賞(ピット)、脚本賞 2011CHI批評家協会脚色賞 2011放送映画批評家協会脚色賞、作品賞、主演男優賞(ピット) 2011キネマ旬報外国映画第6位 2011報知映画作品賞・海外部門 2011AFIベスト 2011アメリカ映画俳優組合主演男優賞(ピット)、助演男優賞(ヒル) 2011タランティーノベスト脚色賞、第3位 2011タイム予告編ベスト 2011ピーター・トラヴァース第4位 2011タランティーノベスト第3位、脚色賞 2011アメリカ製作者組合作品賞 2011アメリカ脚本家協会脚色賞 2011タイム俳優1位(ピット) |
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かつて選手としては低迷していたものの、メジャーリーグのオークランド・アスレチックスのGMに就任したビリー・ビーン(ピット)。長らく低迷を続けたアスレチックスを立て直し、2001年にはシーズン100勝を果たした。経済的に苦しいアスレチックスに、ビリーは“マネーボール理論”を唱える青年ピーター・ブランド(ヒル)と出会う。彼と共に安い選手を買って勝てるチームをつくる独自の経営戦略を打ち立てていくビリーだが… リーグ最低年俸額ながら、2001年と2002年にリーグ優勝をヤンキースと争ったアスレチックスの原動力となったGMビリー・ビーンが唱えた“マネーボール理論”を題材にした実話を元にした作品。 プロスポーツを描く作品の場合、映画には一つの特徴がある。それは誰かスター選手を設定し、彼の挫折や彼を取り巻くチームワークの大切さを主軸にしていくというもので、大体フォーマットは決まっている。同じ実在のメジャーリーグを題材にした『メジャーリーグ』なんかはその典型とも言えるだろう。 だが、本作は全くその逆。それこそ『メジャーリーグ』では明らかな敵役として登場した、選手を駒としてしか見ていないGMを主人公にしているのが大きな特徴。 しかも劣悪な予算の中、冷静で客観的な見地から、スター選手よりも出塁率を重視するその姿勢にはヒーローは不必要で、あくまで数字だけが全てという印象すらある。 これでは到底面白いものが作れるはずはない。そのはず… …なのに、なんだろうか、この面白さは? 実際物語は淡々と進み、主人公は選手と個人的に交わることなく、使えなくなったら容赦なく他球団にトレードさせたり時に馘にしたりと、まさしく冷酷漢そのもの。そうして球団を手先で操ることによって、チームに快進撃を続けさせていくことになる。 いわば、感情移入できにくいキャラクタを敢えて設定したと言う事になるのだが、何故だか逆に深く感情移入してしまう。 それを考えてみると、まず一つには、これは野球好きが一度は夢見ることを実現したものだから、と言う理由があるだろう。 誰しも野球を見ていると、監督の差配に毒づく時はあるものだが、それがもっと進むと、野球経営そのものに関わってみたくなるものだ。これこれこう言う選手を使い、それを上手く起用して…そんな事を考えると実に楽しい(そう言う要望も大きいのだろうけど、そのタイプのゲームも結構出ている)。 スター選手がどんどん成長していくのを観るよりも、自分自身の指先でチームを作っていく快感というのも確かにあるのだ。 そしてここでブラピがやっていることは、あたかも視聴者自身が自らやっているような錯覚を起こさせるように上手く誘導してくれている。そのため、これはこれで大きな快感を得ることができるし、そのもくろみ通りチームが勝ち進んでいくのを観るのは、まるで自分が育てたチームがどんどん強くなっていくのを眺めている気分にさせられていき、とても満足度が高くなる。 そう。本作の場合、“観ていて楽しい”というよりは“観ていて快感を得られる”と言うべきなのだ。 そしてそう言う快感を得させるよう作られた主人公の造形が素晴らしい。 本作の主人公ビリーはかなり演じるには難しいキャラだと思う。この人物は視聴者自身が自らに重ね合わせられる必要があるので、強烈な個性を持たせる訳にはいかない。挫折を繰り返し、風当たりも強い中で、我慢に我慢を重ねながら自分自身を信じ続ける。 ここであまりに強烈な個性を持ってしまうと、視聴者とのつながりが切れてしまうし、逆に無個性にさせると、視聴者の楽しみを奪う。あくまで大役を任せられた普通の人間でありつつ、そこで個性を発揮させなければならない。 だから匙加減が大変難しいのだが、それを本当に見事にこなしてくれた。いつの間にやらここまで見事な役者に育ってくれたんだな。かつてレッドフォードが『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992)でブラピを「自分自身の過去の面影がある」と言って、起用したそうだが、ここに来てほんとに役者として大躍進を遂げてくれた。特に今年は『ツリー・オブ・ライフ』(2011)の演技もあり、見事な躍進の年となった。2011年で最も輝いた役者と言ってしまおう。 |
カポーティ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005米アカデミー主演男優賞(ホフマン)、作品賞、助演女優賞(キーナー)、監督賞、脚色賞 2005英アカデミー主演男優賞(ホフマン)、作品賞、助演女優賞(キーナー)、監督賞、脚色賞 2005全米批評家協会作品賞、主演男優賞(ホフマン) 2005NY批評家協会新人監督賞 2005LA批評家協会男優賞(ホフマン)、助演女優賞(キーナー)、脚本賞 2005シカゴ映画批評家協会主演男優賞(ホフマン)、有望監督賞 2005フロリダ映画批評家協会主演男優賞(ホフマン) 2005サンディエゴ批評家協会監督賞、主演男優賞(ホフマン)、脚色賞 2005トロント映画批評家協会主演男優賞(ホフマン)、助演女優賞(キーナー)、新人監督賞 2005ゴールデン・グローブ男優賞(ホフマン) 2005インディペンデント・スピリット主演男優賞(ホフマン)、脚本賞、作品賞、撮影賞 2005放送映画批評家協会主演男優賞(ホフマン)、作品賞、助演女優賞(キーナー)、脚本賞、外国語映画賞 2005ナショナル・ボード・オブ・レビュー主演男優賞(ホフマン)、作品賞 2005ピーター・トラヴァースベスト第5位 2005全米オンライン映画批評家協会主演男優賞(ホフマン) 2005アメリカ製作者組合実写部門賞 2005全米監督組合長編映画部門 2005映画俳優組合主演男優賞(ホフマン)、助演女優賞(キーナー)、アンサンブル演技賞 2005脚本家協会脚色賞 2005AFIベスト 2006キネマ旬報外国映画第7位 |
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