動物保護協会に勤めるギリー(クライン)はある日理想の女性ジョー(グレアム)と出会う。順調に二人はつき合い、ついに結婚の約束を取り付けてベッド・インを果たす。だが、その日とんでもない報告が入る。何とギリーとジョーとは生き別れの実の姉弟だったと言うものだった…失意のジョーは町を出、半年後に婚約してしまう。一方のギリーは後ろ指を指されつつも健気に生きていた。ところが二人が姉弟だったというのが誤報だと分かり…
どんなものでも笑いにしてしまうファレリー兄弟製作。日本では未公開となっているが、これだったら充分収益は望めただろう作品。
笑いというのは特にタブーとされるところにこそある。特にそれを強調するのがファレリー兄弟の真骨頂。本作でも障害者を笑い、動物虐待を笑い、トラウマを笑い、排泄を笑い、そして近親相姦を笑いにしてる。
特に風当たりの強い現代で、敢えてそれを作り続ける姿勢には素直に賞賛するのだが、本作はちょっと行きすぎた感じ。私の「面白い」と思える範囲を外れてしまった。いや、その大半は充分面白いと思えるんだけど、その行きすぎの部分が私の倫理部分にひっかかって…うーん、思った以上に私は頭固いのかなあ?たとえそれが誤解だと分かっても、やはり近親相姦はやり過ぎだよなあ。後、トーストに塩味のトッピングの部分はあんまりにも…トースト食べる気がちょっと失せた。
勿論良いところはたくさんある。定番のロードムービーが途中で入ったり、公衆の面前での羞恥プレイ(?)があったり(笑)、笑いの部分はしっかりしてるし、なんだかんだ言っても家族の絆や友情をしっかりつなげ、悼みの詩を上手いこと持ってきて、しんみりさせる部分もちゃんと作っている。まあ、定番と言えば定番だけど、それが良いと言えるのは脚本の力だな。
あと、見事にはまったキャラを起用するのも上手いところ。特にヘザー=グレアムの可愛さは際だってたね。
…と言うことで、ちとばかし残念。
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