| キムズビデオ |
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| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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1980年代から2000年代にかけ、ニューヨークに存在したとてもマニアックなビデオレンタルショップ「キムズビデオ」。だが現在主流となった配信に押され、他の多くのレンタルビデオと同じように廃業を余儀なくされてしまった。そんな中、キムズビデオの常連だった二人の監督が、このビデオショップにあったマニアックなビデオたちが今どこにあるのかと疑問を持ったことから始まり、再びニューヨークにこぢんまりしたビデオショップが誕生するまでを描いたドキュメンタリー作品。
かつて日本でもレンタルビデオという文化があった。勿論映画館で映画を観るのが一番だが、それはとても限られた本数だけになってしまう。ドラマやドキュメンタリー、または古くて映画館にかからない映画も山ほどあって、その映画を観る方法はレンタルビデオができるまではほとんどなかった。その意味ではVHSのレンタルビデオができたのは画期的なことだった。
私も本当に色々お世話になった。
レンタルビデオができたばかりの頃、一本1500円という高額でレンタルされたものを悩んで悩み抜いて一本ずつ借りて、合計五本観たこともあった。
その後、だいぶ安くなっ以降、旧作週四本1000円のレンタルビデオで一週間に四本ずつ借り、それを返すと共にまた4本借りるというのがルーティンだった(主にアニメ一本、特撮一本、映画二本)。引っ越しの度にその土地で結構マニアックなものが置いてあるレンタルビデオがいくつかあって、そちらを中心にかなりの数のビデオを借りたものだ。
それに丁度東京在住だった2023年までに、渋谷TSUTAYAには特別にVHSコーナーがあったので、そこまでわざわざ借りに行って、DVD化されていない作品を中心にそれなりに観させてもらったし、つい最近までレンタルビデオを活用させていただいていた。これまで観たVHSの数だけで言えば、相当な量にのぼるし、今も思い出深いVHSソフトが数本私の戸棚には鎮座している。
そんな意味でVHSにはかなり思い入れはある。
ところでアメリカの事情には疎いので名前で知ってるのは精々ブロックバスターくらいしかない。キムズビデオというのは全く知らなかったが、こんなマニアックで、法的にすれすれなことやってるビデオ店があったのかと感心した。
そこで多量のVHSとDVDがビデオレンタル店を開くという約束で何故かイタリアのシチリア島の町譲渡されたのだが、その譲渡先がそれを何にもしてないということを突き止めた男達(本作の監督二人)が、ビデオを救出するというドキュメンタリーとなる。
ドキュメンタリーらしい画面の荒さと、撮影者の叫び声で相当暑苦しい画面になってる。
しかしこの映画でやってることは、ほぼ犯罪行為だった。一応正式に譲渡されたはずのビデオを勝手に持ち出してアメリカに戻すって、下手すれば国際問題になりかねない。だからこれは本当にドキュメンタリーなのだろうかという疑問を常に感じてしまう。ドキュメンタリーの体裁を取った、創作なのではないか?
それは後半になってほぼ確信した。盗みまで働いて、それを撮影してたら、迷惑配信者以下のやりかたで、これを公開したらそのまま犯罪告白になってしまう。
とりあえずこれを「創作」ということにしておかないとまずいという作品となる。グレーだが、これは創作物という事で
作品としてはたいして面白くはないのだが、こう言うモキュメンタリー的な話は結構好きだし、画面の端々に出てくる映画の元ネタを推測するのも楽しい。 |
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