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2020 | ||
2019 | ウィッチクラフト 黒魔術の追跡者 監督・製作 | |
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1973 | 11'20 誕生 |
ウィッチクラフト 黒魔術の追跡者 Bruja |
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代々黒魔術を操る家系に生まれ、魔女として生きるセレナ(リバス)。彼女はできる限り魔術を私欲には使わず、娘のベレンと共に慎ましやかな生活を送っていた。そんな折、貧乏暮らしを嫌う娘のベレンは割の良いアルバイトを友人から紹介してもらって出かける。ところがそれは人身売買組織の罠で、友人共々ベレンは監禁されてしまう。魔法の通信を用いてベレンの危機を知ったセレナは、町の人々に協力を呼びかけるが、魔女として嫌われていたセレナの声に耳を傾ける人はいなかった。 これまでほとんど知られてなかったアルゼンチン産の映画(ラテンアメリカの中ではかなり良質な映画を作っているとも言われるが、なかなか世界に出してこない)で、設定の良さによって全世界的にヒットを記録した作品。 黒魔術というと、概ねは邪悪なものというイメージがある。特にキリスト教圏では悪魔に魂を売った人間として、反社会的な存在として考えられるため、私利私欲に駆られ、邪悪な力を行使して人々を襲う固定イメージがあるだろう。 しかしこれが社会学的見地から言うならば、黒魔術というのは概ね村社会に一人くらいいるものである。概ね精神的疾患を持つ人が社会から養われる見返りとして、占いを行ったり薬を作ったり、時に呪いを掛けたりもする。ある意味では社会の中では必要不可欠な存在となる。地位的にはとても不安定で、村に何かがあれば真っ先に見捨てられる立場とは言え、医者のない共同体の中でそれなりの地位を持っているものだ。世界中でそういう文献は見られる。 そんな意味で今も細々と魔女をやってる人はいるもので、実際に(日本にも)そういう家系の人もいると聞いたことがある。 本作の主人公セレナもそういう家系に生まれ、細々と知識を継承していたらしい。実際に超常的な力も使えるが、それは自分の能力と言うよりは先祖から受け継いだ知識の方が優先されるようだし、共同体の中でできるだけ浮かないように、人に迷惑を掛けないようにと慎ましく生きている。その意味では実際に即した魔女という存在である。 その設定に着目したというのが慧眼だと言えよう。多少オーバーなところはあるものの、限られた能力を用いて魔術を行い、探索したり戦ったりする。 ここで重要なのはセレナの使う能力はかなり限定されているということ。それが絶妙なレベルで自分一人で何でも出来る訳ではないので、科学の力や人の協力を用いてやっと使える。しかも対価を必要とするので、徐々に肉体にダメージを受けていく。途中で他の黒魔術師による魔術の妨害を受けたりしながら、真実に近づいていく過程がなかなか良い具合だ。 強いて言うならキャラが今ひとつというのがあるが、その拙さが逆にホラーっぽさを上手く演出できていた感もある。 |
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