| アンネ・フランクと旅する日記 |
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ヨニ・グッドマン
ヤニ・ティルトゲス
イーフ・クーゲルマン
アリ・フォルマン
アレクサンドル・ロドニャンスキー(製)
アリ・フォルマン(脚)
ルビー・ストークス
エミリー・キャリー
マイケル・マロニー
サマンサ・スパイロ
セバスチャン・クロフト
ラルフ・プロッサー |
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| ★★★ |
| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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3 |
5 |
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現代のアムステルダムにある博物館「アンネ・フランクの家」に雷が落ち、その衝撃で「アンネの日記」を収めるガラスケースが破損してしまった。そこから日記の中でアンネが「想像上の友人」として描いた10代の少女・キティーが姿を現す。キティーは自分が何故ここに居るのか全く分からないまま外に出るのだが、そこでペーターという男の子と出会う。アンネ・フランクの家を探しているというキティーに、ペーターは面白半分で付き合うことにするのだが…
これまで数え切れないほどに作られてきた「アンネの日記」をアニメーションで再解釈して作った作品。これまでにはない視点で作られ、新しい視点で「アンネの日記」を解釈し直したのが本作の最大の意味だろう。
「アンネの日記」はアンネ・フランクがしたためた本物の日記で、物語でもエッセイでもない。誰に見せるつもりもなく、自分のためだけに書いたものである。それだけに生々しい感情が描かれるのだが、特に人間関係において、日記の最初と最後では大きく変わっているのが面白い。アンネの精神的な成長がそこから見て取れるために、これは文学として一級品とされているわけである。
そんなアンネがどう成長していったか。それは日記を書くことが大きかった。日記によって今の気持ちを整理し、それを読み返すことで、昨日の自分と今の自分を比較することができる。日記を書けば書くほど、確かに成長しているのだ。限られた人間関係と、密室状態の中で、確かに精神が成長している描写。
そこで重要になるのがキティという女の子の名前である。アンネの日記はただの日記ではなく、アンネのイマジナリーフレンドであるキティという女の子に対する手紙のような形を取っているのが特徴で、同性の友達だからこその気安さと、本音を語ることで、一風変わった、そしてとても面白いものになっている。
そんなキティが実在したらどうなるのか。しかもそれを現代で復活したら。
これまでにないこの設定だけで本作はとても大きな特徴がついた。
そもそもキティというのはイマジナリーフレンドだという理由で、これまで誰も人格を考えたことがなかったかと思う。この視点だけで本作の成功は約束されたようなものだ。それを実写ではなくアニメで行ったのも良い。とてもファンタジックなものになっていた。
ただ、それは分かっているのだが、自分の中では思ったほど盛り上がらなかった。面白くなりそうなのに入り込めない歯がゆさ。これは多分監督の思いと私自身の嗜好の違いというものだろう。恋愛話に持っていくのではなく、なにかもう少し社会に関わりのある話にしてほしいというのかもしれないが、その辺が説明できずにモヤモヤしてる。 |
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