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2009 | 5'19 死去 | |
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1977 | 北京原人の逆襲 監督 | |
1976 | 液体人間オイルマン 監督 | |
1975 | 空とぶギロチン 監督 | |
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1923 | 上海で誕生 |
北京原人の逆襲 1977 | |||||||||||||||||||||||||||
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山奥の村で巨大な猿のようなものが目撃された。その情報を元に香港の興行主がこの巨大猿を北京原人と特定。捕獲のための探検隊を組むことになった。恋人を自分の弟に寝取られてしまってやさぐれていた探検家のダニーにその話が持ち込まれ、ジョニーはその申し出を受けるのだった。そして探検隊は奥地へと入り込んでいくが、熊、象、ジャガーなどの襲撃を受けつつ、いつしか隊はバラバラになり、ジョニーは一人で取り残されてしまった。そんな彼の前に現れる女ターザンのサマンサ。彼女は幼い頃飛行機事故で両親を亡くし、不時着したところを北京原人のウータンに育てられていたというのだ。サマンサと彼女の呼びかけに現れたウータンとも仲良くなったジョニーは、サマンサを説得して二人(?)を香港に連れて行くことにしたのだが… ショウ・ブラザースによる『キング・コング』(1933)のリメイク(『キングコング』(1976))をハリウッドが作ることになり、それに続け!とばかりに香港で作られた完全パクリ作品。しかし、その出来はハリウッドでリメイクされたものより遥かに良いと言われ、一種のカルト作となっていたのだが、最近こんなものもDVD化され、しかも普通にレンタルされるようになった。つくづく良い時代になったもんだ。 と、しみじみするより本編を観てみる。 …確かにお話としては褒められるような作品じゃない。オリジナルの『キング・コング』と『猿人ジョー・ヤング』(1949)、それにリメイク版の『キングコング』に『モスラ』(1961)と『キングコング対ゴジラ』(1962)、それに『ターザン』を全部めちゃくちゃに混ぜ合わせてそのまま放っておいた感じの物語で、強引に突き放してしまった感じのラストのオチも強烈。 確かに映画一般の観点で観る限り、これは“いかにも香港映画”な作りであり、駄作と断定されても仕方ない。しかし、しかしである。本作にはそれを遥かに上回る魅力ってもんがある! まず、本作には特撮好きなら分かる手作り特撮の“味”ってもんがここにはある。 ここでの北京原人の大きさは約15メートル。これが絶妙な大きさで、これまで登場した巨大怪獣と比べても遙かに小さいが、その分人間との対比が良く、人間と同一画面に収まったときの巨大感をよく表すことができたし、何よりビルの谷間を闊歩する際の暴れっぷりが心地良い。特にあれだけ緻密に作ったビルを片っ端から叩きつぶしていくのは、観ている側も爽快感溢れる(なんせ本作のスペシャルバイザーには有川貞昌や川北こういちと言った日本のスペシャルバイザーがいたらしいし)。 それに、さすが香港映画!というサービスカットの多さも特筆すべき。ハリウッドのリメイク版だと、ヴェテランのギラーミン監督だけに、ハリウッド・コードを多分に意識した感じで、お色気もさほど助平ったらしくはならなかったし、日本では特撮は子供向きだから、さほど残酷にはできない。しかしながらここでは、金髪美女は全裸で登場した上に「これを着ろ」と手渡された服が超ビキニというサービスぶり。しかも主人公が金髪美人の太ももにしゃぶりつくというフェティッシュ溢れるシーンまである(念のため、これは毒蛇に噛まれたため、毒を吸い出してるカット。さらに特撮面においても大サービス。本物の動物と人間の異種格闘はやらせるわ(脚が食いちぎられたシーンまである…脚が地面に埋まってるのが見えたりもするが)、特に北京原人は人間を握りつぶすわ、踏みつけてぺちゃんこにするわで、もうやりたい放題。ここまで無茶やってくれるのは香港映画ならではだ。 とにかく細かいことは言わず、その爽快感だけを感じるだけでも充分楽しい作品なので、熱く燃えられる作品を観たい!という人あるいは「私は馬鹿映画が大好きだ!」という人には是非おすすめだ。 |