オレゴンの片田舎にある高齢者のケアハウスに一人の老人(ニューマン)が入所する。彼の名前はヘンリー。かつて凄腕の銀行破りだったが、大分前に仲間のへまで警察に捕まってしまったのだ。しかし、それから原因不明の硬直状態に陥り、これまで殆ど動くことなく過ごしてきた。だが、介護士のキャロルはそれが演技であることを突き止め、渋る夫のウェインを説きつけ、今のヘンリーの立場を利用しての新しい銀行強盗を提案するのだった…
うわっ。ニューマン、老けたなあ。もうすっかり老人の役になっちゃったよ。若い頃の彼のギラギラした役柄を知ってると、この姿はちょっと悲しいものがあるぞ。
と、思いながら見始めたが、かつての不良青年は時を経て、今や元気の良い不良老人になっていた。未だに彼からはオーラのようなものを感じさせてくれる。意外な拾いものをした気がする。
元々本作は低予算映画で、ニューマン以外あまり特筆すべき所はないんだけど、むしろだからこそ、主題が絞られてニューマンの魅力が良く出ていた。少なくとも色々なものに挑戦し、詰め込んだ結果訳訳分からなくなったショーン=コネリーの『エントラップメント』(1999)なんかよりはかえってこっちの方に拍手を送りたくなる。
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