トロール |
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エスペン・アウカン(脚) アイネ・マリー・ウィルマン
キム・ファルク
マッツ・ショーゴード・ペテルセン
ガルド・B・アイツヴォルド
カロリーネ・ヴィクトリア・スレッテン・ガルヴァン
ユスフ・トゥーシュ・イブラ
ビャーネ・イェルデ
アネッケ・ヴォン・デル・リッペ
デニス・ストーロイ
フリチョフ・ソーハイム |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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ノルウェーの古生物学者ノラ・ティーデマン(ウィルマン)は、発掘調査の途中で政府から突然呼び出しを受けた。そこでドブレ山脈で巨大な“何か”が出現したことを知らされる。実はノラの父トビアスは、ノルウェーにはトロールと呼ばれる巨人がいたことを主張した結果、学会から見捨てられてしまったという過去を持っていた。そこでノラはしばらく寄りつかなかった父の家に行くことにする。
ノルウェーには特有の怪物が存在する。それがゲームではお馴染みのトロールというやつで、中世を舞台にしたゲームなどでは石の巨人としてよく登場する。それ以外にも「三匹のやぎのがらがらどん」や「ムーミン」などでもトロールの名前は出てきて、トロールという名前が出ると、「ああこれはノルウェーの作品だな」と分かるとても良い指標になっている。
それでそのトロールを扱った作品として、『トロール・ハンター』(2010)があったが、あれは面白かった。
それで同じトロールを扱ったものなので、本作はどうだろうかと観てみた。
結論から言うと、ごく普通の怪獣映画だった。
普通というと、何が普通というのかと言われるかも知れないけど、概ね特定の主人公を設定し、その人物だけが真相に近づいていくのだが、他の人たちの無理解によって、孤立していく。だが主人公の努力によって少しずつ理解する人が増えていき、やがては彼らの協力を得ることで怪物を倒すというパターン。
これは巨大な怪獣に向かっていく無力な人間を描くにはぴったりの物語で、多くの怪獣作品で用いられていることから、「普通」と言って良かろう。
その「普通」さを衒いなくやってることが本作の特徴で、個性はないが、安定した面白さがあった。
正直、ギリギリトロールというノルウェー特有の怪物がいたからこそ、特徴付けられたとも言える。さもなくば個性そのものもない単なる怪獣作品となってしまう。 |
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