シティーハンター 〈新宿プライベート・アイズ〉 |
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佐藤照雄
京極尚彦
鎌倉由実
馬引圭
山内愛弥(演)
加藤陽一(脚)
神谷明
伊倉一恵
飯豊まりえ
山寺宏一
一龍斎春水
玄田哲章
小山茉美
大塚芳忠
戸田恵子
坂本千夏
徳井義実 |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
2 |
2 |
3 |
4 |
3 |
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新宿に重武装のテロリストが現れ、それを“シティハンター”冴羽獠(神谷明)が撃退した翌日。獠の元にモデルの進藤亜衣(飯豊まりえ)がボディーガードの依頼にやって来た。美人の亜衣に鼻を伸ばし、自宅に招き入れセクハラ三昧を行おうとする獠と、そんな獠を撃退する槇村香(伊倉一恵)。いつものドタバタの中、亜衣がCMでお世話になっているスポンサー御国真司(山寺宏一)が香の幼なじみである事が分かる。昔から香のことが好きだったという真司とデートを重ねる香に、獠は少しずつ食う気が変わってきていることを感じ取る。
1980年代後半から90年代にかけ、社会現象とまでなった「週刊少年ジャンプ」。その売り上げはとんでもないもので、日本人の十人に一人は雑誌を買っていたとさえ言われていた。作品自体どれをとってもアニメ化で一時代築くほどの出来のものばかりだったが、その中でファンタジーやバトルに行かず、リアルな東京を舞台にして、しかも王道バトル漫画に一歩も引かぬ売り上げを誇った作品があった。それが「CITY HUNTER」だった。掲載誌が少年漫画にもかかわらずきわどいお色気シーンも入れつつ、それでもとても硬質な物語展開にファンも多い。
それがアニメになると知った時はどうなるかと思ったものだ。雑誌ならなんとか描写可能な表現でアニメではNGとなるものはかなり多いが(下ネタ以外にも未成年の飲酒とかタバコとか結構細かい)、それに抵触する台詞やシーンが多いので、かなり脱臭されたものになるかと思っていた。
しかし、できあがったテレビシリーズのアニメは思いの外しっかりした作りになってた。今にして思うと、過剰なお色気やアダルティな部分は作品の主要部分ではないので、それらを極力流すことで本筋を際立たせることが出来たのが大きかったかと思う(ギャグ表現的にも「一発」を「もっこり」に表現変えたら、その言葉がブームになってたりもしてた)。
そんなこんなで長丁場となったテレビシリーズに歩調を合わせるように映画化にもなり、3作の映画が誕生。アニメとしては大成功と言って良かろう。
そんなシリーズも1991年に終了を迎え、それから約30年が経過したが、この時代になってほとんどオリジナルキャストで銀幕に帰ってきた。
確かに本作以上に前から始まっている「ドラえもん」も「ルパン三世」も未だに新作映画が作られ続けているので、あって然りかとも思うのだが、それにしても30年のブランクは長い。劇場でこの予告を観た時は「正気か?」とか思ったもんだ。
それで出来として考えるならば、かなり良く出来た作品だと思える。
設定は単純で、ストーリーも次の展開が分かる位の単純さだが、そのシンプルさが良い。難しくなくて良いのだ。この作品に求められるのはノスタルジーであり、格好良い画といつものキャラの丁々発止が見られれば良い。それ以上を求めてはいけないし、そのぴったりな作品ができただけで充分である。
なにより世界観が良い。原作は80年代後半のバブル後期の狂乱の時代を舞台にしており、新宿なんてきらびやかさと裏社会のドロドロが渦巻いた魔都のような感じ。だからこそシティハンターなどという裏家業が必要だと思わせる説得感があった。今はいろんな意味で新宿はクリーンな街になってしまっているため、リアルな新宿を出しても魅力がない。そのため、「もしあのバブルのまま東京が進んでいたら?」というところで止めているため、当時の雰囲気を残したまま。
「もし今シティハンターがいたら?」ではなく、「やっぱりこれがシティハンターだよな」というレベルに止めたお陰でひたすら映像に浸っていれば良いので、気がとても楽。
そして何より本作で素晴らしいのはエンディングでちゃんとテレビ版のエンディングソングが流れるところだろう。「やっぱりこれがなきゃシティハンターじゃない!」というレベルの再現度が素晴らしい。大満足である。
強いて点数を付けるならこの点数だが、点数が伸びないのは結局世代交代ができなかったという単一解答で、そこだけである。 |
製作年 |
2019 |
製作会社 |
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ジャンル |
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売り上げ |
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原作 |
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歴史地域 |
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