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和田誠

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1988
快盗ルビイ 監督・脚本▲
1987 ヒロシマという名の少年 イラスト
1986
1985
1984 麻雀放浪記 監督・脚本
1983
1982
1981
1980
1979 金田一耕助の冒険 タイトルデザイン
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1970 恋の大冒険 美術
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タイトル

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物語 人物 演出 設定 思い入れ

 

快盗ルビイ 1988
1988ブルーリボン監督賞(和田誠)
1988キネマ旬報日本映画第10位
1988毎日映画コンクール主演女優賞(小泉今日子)、日本映画ファン賞
1988報知映画主演男優賞(真田広之)
1988ヨコハマ映画祭主演男優賞(真田広之)、主演女優賞(小泉今日子)、
第6位

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藤峰貞利
高山登
飯田久彦
前田義則(製)
和田誠(脚)
小泉今日子
真田広之
水野久美
岡田真澄
木の実ナナ
陣内孝則
天本英世
斎藤晴彦
名古屋章
吉田日出子
加藤和夫
伊佐山ひろ子
高見恭子
奥村公延
富士真奈美
秋野太作
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
快盗ルビイ・マーチンスン(書籍) ヘンリィ・スレッサー
 ストーリーは他愛ないが、和田監督の手法が存分に活かされた作品として評価される。
麻雀放浪記 1984
1984日本アカデミー助演男優賞(高品格)
1984ブルーリボン助演男優賞(高品格)
1984
キネマ旬報日本映画第4位
1984毎日映画コンクール日本映画優秀賞、男優助演賞(高品格)
1984報知映画助演男優賞(高品格)、新人賞(和田誠)
1984ヨコハマ映画祭第1位、主演男優賞(鹿賀丈史)、助演男優賞(高品格)

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角川春樹
三堀篤(製)
和田誠
澤井信一郎(脚)
真田広之
大竹しのぶ
加賀まりこ
内藤陳
篠原勝之
城春樹
天本英世
佐川二郎
笹野高史
村添豊徳
木村修
鹿内孝
山田光一
逗子とんぼ
宮城健太郎
名古屋章
加藤健一
高品格
鹿賀丈史
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
麻雀放浪記 <A> <楽>
阿佐田哲也 (検索) <A> <楽>
 敗戦直後の焼け野原となった東京。すっかりやる気を失ってしまった哲(真田広之)は学校に戻る気も起きず、ただぶらつき歩いていたが、ある日上野でバクチを習った上州虎(名古屋章)と偶然会い、なけなしの金を使った賭を始める。そこで出会った数々のばくち打ち、ドサ健(加賀丈史)、出目徳(高品格)、ゼゲンの達(加藤健一)ら。彼らに揉まれていつしかいっぱしの麻雀のプロとなった哲は、時に彼らと共に、時に罠をし掛け合いながら勝負に生きていく。伝説の勝負師達の生き様を描く。
 阿佐田哲也原作の同名小説の映画化作品。阿佐田哲也という名前は純文学家である色川武大のもう一つのペンネームで、「朝だ。徹夜だ」からだとか。
 
軽佻浮薄。それが1980年代の風潮であり、その中で邦画も軽いノリの作品がもてはやされるようになっていた。その中で突如現れたのが本作。決しておしゃれではない、裏の世界を描いた作品を、それら軽い作品を次々と投入していった角川春樹がプロデュースしての、文字通り博打的要素の強い作品だったのだが、まるで時代に逆行するかのような内容が逆に受け、角川春樹の眼力の確かさを証明するかのような作品となってしまった。
 本作公開時、私は中学生。同級生の中にはもう麻雀を始めとして賭け事に手を染めている奴らも多かったが、真面目学生だった私は、そう言う奴らの“武勇伝”を鼻で笑っていた。当然麻雀がどんなゲームだかも全然知らず。本作も全く観る気は無かった。
 そんな私が本作に興味を持ったのは、
恥ずかしながら特撮絡みだったりする
 たまたま当時雑誌を立ち読みしていた時、成田亨というデザイナーの記事に出会った。この成田亨という人物は特撮ファンで知らない人はいないと言うくらいの有名人。
かのウルトラマンのデザイナーである。この人がある雑誌に一文書いており、そこに本作の焼け跡のデザインをいかに行ったか。という事が細かく書かれていたのだ。それで興味を持ち、いつか観てみたい作品の一本になったのだが、結果的に観たのは大学に入ってから、レンタルでだった。その頃には私もそれなりに麻雀出来るようになってたし、本作の原作である「麻雀放浪記 青春編」は大学のサークルの部室に置いてあったので、それも読んでた。
 改めてビデオで観た本作は、原作を上手く咀嚼しつつ、演出の巧さで原作を越えた作品っぽい。やっぱり麻雀牌は本に書かれているものよりも、バンっと盤上に叩きつけられる感触があってこそ、やっぱり良い。勿論原作通りなので、どういう役が出来るのかは
分かっていても、興奮した
 それに何より、キャラクタのはまり具合が絶妙。主人公の真田広之はこの当時まだ少年役が多いけど、それでも既に演技力はヴェテランの域にある。アクションが無くても充分演技力だけで見せられる実力を持っていた。それにやっぱりドサ健役の鹿賀丈史が見事。「ドサ健」と言われたら真っ先に鹿賀丈史の顔が浮かぶほどのはまり具合。余裕がある大人の顔しながら、実は常に切羽詰まった状況に右往左往しているドサ健の存在感は彼の演技あってのこと。女房役の大竹しのぶも良い。それにヴェテラン中のヴェテラン高品格が貫禄の演技を見せつける。ラストシーンは必見。いつの間にか最後は全部高品が引っさらっていってしまった。まあ見事見事。
 1980年代の邦画って大部分は評価しないけど、1984年は不思議と好みの作品も多かったりする。この年は私の映画ライフにとっても貴重な年だとは言える。

 尚、本作が監督デビューとなる和田誠だが、
本職はイラストレイター。その美術感覚が存分に生かされたのも本作の強味だろう(それこそ成田亨の名人芸もあり)。なんでも元々は脚本の準備稿を依頼された和田が、カメラ位置なども詳細に書いたアメリカ式の“スクリプト”を提出したところ、それを読んで感心した角川春樹が監督も依頼したという逸話がある。まさにこの時代だからこそ誕生した監督であり、出来上がった作品であるとも言える。

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