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渡辺一貴

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2023 岸辺露伴 ルーヴルへ行く 監督
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く
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木村文乃
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 常に本物を体験することで漫画を描くと言う異色漫画家の岸辺露伴(高橋一生)は、ある日偶然から日本のオークションで真っ黒い絵が出品されることを聞く。その絵のことはかつて青年時代にある女性から聞いたことがあったためかねてから興味を持っていたため、自らオークションに参加してその絵を落札する。だがそれには元絵があって、それはルーヴル美術館に所蔵されていると知り、いても立ってもいられなくなって編集者の泉京香(飯豊まりえ)とともに一路フランスに向かう。その絵が存在するのは、美術館の奥にあるまるで迷路のような場所だというのだが…

 元々は「ジョジョの奇妙な冒険」の一キャラクターで、その後スピンオフで「岸部露伴は動かない」として漫画化。更にその外伝的な意味合いで「岸部露伴ルーヴルへ行く」が漫画で作られ、それを映画化するという、なかなか複雑な経路を経て作られた映画版。主人公の岸部露伴は特殊能力の持ち主で、原作版ではスタンドという能力だったのが、映像版ではギフトという名前に変わっていることが違い。
 「岸部露伴は動かない」の方は、漫画原作は読んでいて、どれもショートショートのようなオチの付け方が面白い作品だった。映画の原作は読んでいないが、これもそんな感じだろうと思っている。
 それを長編にするのはどうだろうか?元々意外なオチこそが身上の作風なので短編向きの作品だし、それを単に長くしただけでは映画にならないだろう。それでも色々テクニックを駆使して面白くなる可能性もある。

 という事で観に行ってきたわけだが、当初考えた悪い部分が見事に全部はまってしまった
 まず露伴の過去を描くことによって、露伴の特別性というのがかなり減じてしまった。何故今のような傍若無人というか、唯我独尊になる前の単なる神経質なだけのキャラはあんまり見たくなかった感がある。嫌なヤツは最初から嫌なヤツとして描く方が良い。それに過去を長く描写すると、どうでも良い部分が長くなりすぎる。
 そして一番の問題は、長さにある。「岸部露伴は動かない」の魅力は、一話を短くすることで、強烈なオチを持ってくるところにあった。極論を言えば、物語の内容云々よりも最後のどんでん返しこそが魅力なのだ。そこをこそ強調すべきなのだが、長くすることでオチまでが長くなってしまって魅力が減ってしまった。
 映画になったことで、物語を単純に長くしたのが一番の問題だろう。
 強いて言うなら、過去編は物語にせずにショットのつながりだけで構成した方が観やすかったし、いくつかの章に分けて一つ一つにオチをつけるとかしたら大分良くなった気がするが…そもそも原作読んでない人間がこんなことを言う資格はないのだが
製作年 2023
製作会社
ジャンル
売り上げ
原作
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歴史地域 パリ(フランス)
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