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山本靖貴

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_(書籍)

_(書籍)
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2018 怪獣娘(黒) 〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜 監督
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怪獣娘(黒) 〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜
<A> <楽>
下山健人(脚)
新田ひより
八木侑紀
高橋未奈美
石原夏織
小倉唯
飯田里穂
鈴木愛奈
徳井青空
加藤英美里
五十嵐裕美
潘めぐみ
諏訪彩花
三森すずこ
松田利冴
沼倉愛美
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 怪獣の魂を宿し、その魂に応じた変身が出来る女性達、人呼んで怪獣娘達が活躍する世界。この世界での怪獣娘達は基本的に喜んで人々の役に立っているのだが、中には悪に手を染める怪獣娘も存在した。祖師ヶ谷大蔵にある悪人組織ブラックスターズに突然拉致されてしまった女子高生の平賀サツキは、首領のブラック司令から、お前は怪獣娘だと告げられ、何が何だか分からないうちに参謀にされてしまう。自分の能力も分からないまま、どこかずれた侵略計画に加担することになってしまうのだが…
 ウルトラマンシリーズで知られる円谷プロは言うまでもなく特撮の雄で、今もシリーズを基地と作ってくれている。特撮ファンにとってはありがたすぎる存在である。
 ただ、かねてから円谷は他にもいろいろ番組を作っている。特にアニメに関してはかなり力を入れていた。時に特撮と合わせ、時にアニメ単独で。ただ、特撮ほど有名にはなってないのがちょっと寂しいが、それなりに多くの作品を作っている。
 そんな円谷が近年になって力を入れ始めたのが、ウルトラマンシリーズのアニメ化である。前にも何度か挑戦したが、今回はひと味違い、怪獣を擬人化して女の子にして、日常の中に溶け込ませて活躍するという、結構ユニークな視点の話。

 最初にこの企画を知った時は、たまたま歴史上の人物やら兵器やらを美少女化するイラストに溢れてた時期にあって、正直
「円谷もやっちまったか」と少々げんなりしたもんだが、それがアニメになるとなってから、いそいそと録画してちゃっかり全話観てたりもしてるのが、どうも困ったものだ。

 その結果で言うならば、アニメとしては、相当に出来は微妙である。
 一本5分弱の作品なので個性を出しにくいのかもしれないけど、わかりやすいテンプレート的キャラを配して、仲間同士の交流や、時々起こる危機に力を合わせて戦い、友情を育むような物語で、凄い古い学園ものを観てる感じだった。
 ただ、個性があったとすれば主人公キャラだろう。通常この手の作品は努力と根性を持ちながら、感情豊かなキャラを配するのが普通だ
(70年代のスポ根作品はほとんどそれだ)。ところが主人公のアギラは感情を出すのがあまり上手ではないキャラで、それがちょっと違和感もあり。主人公を含めて感情を内に込めるキャラがやたら多いのも特徴だったかとも思う。円谷なりに新しいタイプの女の子達の楽園作品を目指してたんだろう。

 そんな作品が映画化にあたり、テレビシリーズのアギラではなく、同じ世界の中で別なキャラを主人公にしてみたのが本作。ちょっと頭身数を上げ(テレビ版では三頭身ほどだったが、こちらは五頭身ほどに上がり、よりリアルな姿になってる)、更に悪人を主人公にすることで差別化を図った。
 正直を言えば、
テレビ版と較べてぐっと面白くなった。正義の怪獣の方は主人公のアギラを含めて捉えどころのない性格のキャラが多くてテンポが悪かったが、それが解消されている。
 主人公のペガッサ星人はいわゆる陰キャラというやつで、テレビ版主人公のアギラ同様個性はあまり強くないが、それに付随する悪のキャラがとにかくテンション高く、主人公をぐいぐい引っ張ってくれる。ある意味「タイムボカン」シリーズにおける三悪みたいな立ちキャラなので、安心して観ていられる。物語のテンポも良くなった。

 作品としては面白くなったが、TV版のコンセプトが少々薄れてしまった感じはあり。TV版は怪獣を女の子にするだけでなく、茫洋としたキャラを多数描く事で不思議な空気感を大切にしようとしていたのだと思うのだが、テンポが良くなることでその空気感がなくなり、昔からよくあるギャグアニメになってしまった。面白くはなったが逆に新しさがなくなってしまった感じ。

 せっかくだからいろんな角度で描いてもらえば良いか?とも思うので、続くならば、適度な距離感を保って見守り続けていこうという気にはなった。

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