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正義のシンボル コンドールマン

正義のシンボル コンドールマン事典
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1975'3'31〜9'22

 川内康範による新三部作の3本目。「レインボーマン」および「ダイヤモンドアイ」が東宝で製作されたのに対し、本作は東映で製作された。ヒーローものを得意とする東映だけに、本作はヒロイックな部分に主眼がおかれて主張はやや薄れているものの、それでも人間を味方に付け、コンドールマンを日本人の敵にしようとするような描写はさすがに川内氏作品。
 物語は基本的に一話完結なのだが、ラストで一波乱起こし、次回に続ける構成は当時としては珍しい構成。今でこそ当たり前のように行われる演出だが、時代的にはちょっと早すぎたかも。むしろテーマと言い、構成と言い、現代でこそ通用すべき内容なのでは無かろうか?物語が進むに連れ、パワーアップしていくコンドールマンの描写も現代のヒーロー像に重なる。
 最終回で全モンスターを撃退したものの、キングモンスターは「人間の欲望がある限り私は不死身なのだ」と高笑いしつつ消えていく。人間がいる限り、決してモンスターは滅びないと言うペシミスティックさがそこにはあるが、一方、正義も又滅びることはない。と高らかに宣言して幕を下ろす。このシーンこそ川内康範が描きたかった主題だろう。
 画期的要素がこれでもかと詰め込まれていたため、熱烈なファンも多い。実は筆者もその一人で、本作に対する偏愛度は極めて高い。 

主な登場人物
コンドールマン
三矢一心
(役)佐藤仁哉。本作がデビュー作で、現在もOVを中心に活躍中。特撮では「電脳警察サイバーコップ」バロン影山役。
 アメリカのネバダ砂漠の死の谷で殺された三矢一心の遺骨とゴールデンコンドルをタバ老人がムーの秘術を用いて復活させた正義の超人。既に完全転生しているため、生前の三矢一心の心はもう残っていない。その心には正義を愛し、モンスター一族を滅ぼすことしかないのだが、三矢家との暖かい交流には心を開く。
三矢まこと (役)香山リカ。
 三矢一心の姪にあたる少女。転生した一心に真っ先に心を開き、コンドールマンをサポートするためにコンドールJr.を結成。リーダー格となる。
三矢源太郎 (役)多々良純。役者としては大ヴェテランで、特撮作品の登場は本作が最初。以降いくつかの特撮番組にも登場してる。
 三矢一心の父親で、食料品店を営む。義侠心に富み、自分が損をしても町の人のために働く気概を持つが、直情的なために逆にそれをモンスター一族に利用されることもしばしば。
三矢たみ子 (役)星美智子。戦後数多くの映画に登場。本作は晩年の作品に当たる。
 三矢一心の母親。一人息子の一心の死は相当のショックだったらしく、転生後の一心の姿を見て寝込んでしまうほどだった。その後、身寄りのない一心を何かれなく面倒を見るようになる。
三矢陽子 (役)木島幸。
 三矢一心の姉でまことの母。姓が変わってないことから見て、夫の堅介は婿養子か?
三矢堅介 (役)池田駿介。数々の特撮作品に登場。「キカイダー01」の主役イチローや「帰ってきたウルトラマン」のMAC隊員南猛役など。
 まことの父で陽子の夫。一心の義理の兄に当たる。毎朝新聞の記者で、マスコミの力を使ってモンスター一族の悪事を暴こうとする。積極的にコンドールマンをサポートしていく。
岩田石松 (役)山田きよし
 通称“ガンさん”。田舎から出てきて、食うや食わずの生活をしていたところを三矢家に助けられ、現在三矢食料品店で働いている。生前の三矢一心を慕っており、今でもコンドールマンとなった一心を「兄貴」と呼んで慕っている。
話数 タイトル コメント
第1話 コンドールマン誕生

  監督:松島 稔
  脚本:伊東恒久
 人間の醜い欲望から新生命体として誕生したモンスター一族が地球征服の活動を開始する。来日中の国連事務局次長キムトンの暗殺に居合わせた三谷一心は暗殺者をネバダ砂漠まで追い詰めたものの、モンスター一族のサドラーの銃撃を受け、伝説のドラゴンコンドルの卵を守って命を落とすのだが、古代ムー帝国の呪術者・タバの手によって“正義のシンボル”合成鳥人コンドールマンとなって転生するのだった。
 最初の敵はサドラー。人間の姿で主人公三谷一心を殺す。その姿はメタリック然としたロボットっぽい風貌。
 栄えあるシリーズの第一作目。原作川内康範だけあって、冒頭から並じゃない演出がなされている。いきなりのナレーションが「人間の醜い欲望が生み出した…」って、モンスターを生み出したのは、人間の総体であることが明かされるとか、NYでモンスター一族が会議を開いてるとか。何せ世界の飢餓事情を映し出して、「これが我々の成果だ!」とか…敷衍して考えると、人間の欲望によって飢餓事情が起こったのだ。と言うこと…実にその通りである。
 砂糖類の買い占めが行われ低る事が描かれるのだが、食料品店に殺到する人の群れや、佐藤をかき集める人の姿など、鬼気迫るものがここにはある(康範氏のお得意描写だ)。
 コンドールマンの誕生はアメリカのネバダ砂漠で行われるが、ドラゴンコンドルの子ゴールデンコンドルと人間三谷一心の合体が必要となるが、その人間そのものが死んでいるのが特徴。
 サドラーの人間役は西沢利明だった。「宇宙刑事」シリーズにおけるコム長官である。
「人間の皮をかぶったモンスターども!」…通常ならこの台詞は比喩で使われるもんだが、ここでは本当にそのまんまだったりする。>
VOL.1
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第2話 吸血モンスターの挑戦

  監督:松島 稔
  脚本:伊東恒久
 日本中の食料の買い占めを企むサタンガメツクはバーベQに命じ、肉と魚を買占め、その罪を三矢家の人々になすりつけた。亡き息子に似ていることから交流が始まった三矢家の人々を救うため一心はコンドールマンとなって救出に向かうが…
 敵はバーベQ。既に1話のラストで登場していたが、ここでは肉と魚を買い占める金満商事の社員として登場する。皮をむいた豚のような顔をしてるのが特徴。手にした巨大フォークから火を出したり、ナイフ爆弾やフォーク爆弾を用いてコンドールマンを苦しめる。人間形態の際、肉が食べられず、苦しんでる人間の前でたらふく肉を食べる姿を見せつける。
 又しても岩田石松と三矢源太郎が金満商事の倉庫に入り込む描写があるのだが、やっぱりそれは罠だった。しかし、そこに置かれた爆弾を見て、「まさか今流行りの」とかの台詞が出る。流行りって、一体これどういう時代だったんだ?
 第1話の砂糖に続き、今度は肉と魚の買い占めが行われるが、それが金満商事の仕業と知った三矢家に罪をなすりつけるあたり、更なるリアリティが出ている。しかし、一介の食料品店が肉と魚を買い占めてるなんて事を信じる市民も市民だ。大衆心理ってやつか?
 バーベQを倒したのは良いけど、人質を取られ、十字架に貼り付けにされるコンドールマンの姿で終了…ってこの描写も凄い。
第3話 殺しが命ダンガンマー

  監督:奥中惇夫
  脚本:伊東恒久
 処刑寸前、コンドールマンの力を用い、危機を脱するが、サタンガメツクの毒を浴びてしまったコンドールマンは解毒のため清らかな水を求めて山中をさまよう。一方、野菜が手に入らないため、目が霞んでしまったまことのため、陽子は果物を手に入れようと駆け回るが、それをダンガンマーに狙われてしまう。
 敵はダンガンマー。文字通り弾丸を模したスマートな顔つきをしている。殺し屋として登場するが、金満社長によって命じられたのは果物と牛乳の買い占め。それで凄く哀しそうな顔をするのが面白い。
 栄養失調となり、目が見えなくなるまこと。しかし、食料品店の娘で、しかもあれだけしっかり朝ご飯食べてるまことが簡単に栄養失調に陥るもんか?「これから嫌いなお野菜もちゃんと食べるようにする」とか言ってるのは、一応の配慮だろうか?
 演出とはいえ、子供の頭を踏みつけるサタンガメツクとか、食べ物をあしげにするとか…今じゃ出来ない演出ばかりだ。ようやるよ。
<ダンガンマー役は中田博久。あのキャプテンウルトラが泣き伏すところなんて、なかなか見られるものじゃない。>
第4話 輝け!ゴールデンコンドル

  監督:奥中惇夫
  脚本:伊東恒久
 ダンガンマーの黄金の弾を撃ち込まれてしまったコンドールマンは来日したタバに命を救われる。タバの勧めで新たな修行に入るコンドールマンだったが、モンスター一族の挑戦は続く。
 敵はサタンガメツク。これまでも金満商事の社長として度々登場するが、部下を失って直接指揮をする。
 冒頭で金満商事に乗り込み、サタンガメツクを追いつめるコンドールマンだが、奥の手(文字通り腹から出てくる本当の奥の手)でマシンガンを操作し、難を逃れる。
 一心は危機一髪のところをタバ老人に助けられ、新たな力を得るために修行を行うが、何故か二人して座禅を組んでいる…タバってムーの末裔だったはずだが?
 最初から最後までサタンガメツク本人が陣頭指揮を執り、米や麦を買い占める姿が見られるが、このサタンガメツクはなかなか味があり、倉庫の米を10円で買おうとしたり、抵抗する人間を射殺しようとする魔人コンバットに対し「馬鹿者。弾が勿体ないだろ」と叱りつけたり…ここまで節約が出来るなら、買い占めと化しなくても充分儲けが出るような気がする。
第5話 紅コウモリ現わる

  監督:伊賀山正光
  脚本:山崎晴哉
 ついにサタンガメツクを倒したコンドールマンの前にモンスター一族の新たなる刺客レッドバットンとゴキブラーが日本に派遣された。空を飛ぶことの出来ないコンドールマンに対し、空からの攻撃を展開するのみならず、ゴキブラーは買い占めた食料を売りさばいては強奪を繰り返し、レッドバットンは義賊紅コウモリを名乗り、強奪さした食料をばらまき、人気を集めていくのだった。
 敵はレッドバットンゴキブラー。レッドバットンはモンスター一族の幹部候補生として登場。又ゴキブラーは人間形態では五木という名前で、いつも残飯を漁っている。この二人、お互いに匂いが気に入らず、反目し合っているのが面白いところ。
 冒頭でサタンガメツクが殺されるが、幽体となり、モンスター一族の本部に現れる。ご丁寧に頭に三角布を付けて登場するのがなんか情けなし。
 レッドバットンは自ら奪った食料を配ることで町の人間を味方に付けるが、こういう描写は当時にあっては凄く画期的な構成だったと思われる。大群衆の前で手を振ってるレッドバットンの妄想には頭が下がる思いだ。一方、ゴキブラーはゴキブリがモティーフだけに人間形態ではいつもゴミ箱を漁ってるが、子供が失禁した匂いを嗅ぎ、「なにやらおいしそうな匂いがするぞ」とか無茶苦茶な台詞を吐いてる。これをゴールデンタイムに子供に見せたと言う事実が凄い(事実かつてこの回を家族で観たお陰で親から禁止命令を喰ってしまった)
第6話 コンドールジュニア誕生

  監督:伊賀山正光
  脚本:山崎晴哉
 ゴキブラーとの戦いに生還したコンドールマンはまことと仲間たちにコンドールマンのシンボル・金の羽根を象ったバッジを渡した。ここにコンドールマンと共に戦う、コンドール・ジュニアが誕生する。
 敵は前回に続き、レッドバットンゴキブラー
 EDの「ザ・モンスター」の幻の4番が聴ける。3番の「ゴミゴン」を「ゴキブラー」に変えただけのものだが、それに合わせてゴキブラー(および五木)が踊りまくり、画面にはゴキブラーが大繁殖が…やめい!空の飛べないコンドールマンを空中から狙うが、自分の触覚が岩に結びつけられてしまい、身動きの取れなくなったところをコンドールカッターで首を落とされて死亡。誰がそんなことをしたのかは劇中では描かれないが、おそらくはレッドバットンによる仲間割れによるものと思われる。
 ゴキブラーに対し、こども達だけで刃向かっていくと言う勇気ある行動が描かれる。にしても、あんまり触りたくない奴だよな。そしてこども達がモンスター一族に対抗して行っていることが、町内掃除。公害問題に真っ正面から取り組んだ話となってる。この辺が川内氏のカラーだろうか?
 一方のレッドバットンだが、紅コウモリ部隊に町の人を入団させるため、缶詰の配布を本人がやってるという情けなさぶりがなかなかキテる。
第7話 怪!モンスター貴族

  監督:奥中惇夫
  脚本:伊東恒久
 ゴキブラーを倒したものの、空を飛ぶレッドバットンの猛攻を受け、瀕死の重傷を負うコンドールマンは、かつての一心の恋人サユリと再会した。サユリの手厚い看護を受けて回復したコンドールマンはゴールデンコンドルへの変身を決意するのだった。一方、ゴキブラー無き日本支部に新たに着任したのはヨーロッパ貴族を気取るダブルバットだった。
 新たにモンスター一族日本支部に着任したダブルバットはモンスター一族きっての名門を気取っており、潮健児が相変わらずの怪演ぶりを見せる。人間形態はともかく、モンスターの姿はまるでおばはんで、かなり怖い。こいつもレッドバットンとは仲が悪いらしい。
 冒頭、食料が無くなって飢餓に苦しむ日本人が描かれるが、食料が無くなったため、野草を取る姿が異様なリアリティとなっている。東京近郊にこんな禿げ山があるのかどうかはともかく、草も生えてない赤土ばかりのところで野草を探すとは
 かつての一心の恋人として寺田さゆりが登場。大変健気な女性で、死んだ一心に今もなお心を献げているらしいが、今回は顔見せと言ったところ。
 空を飛ぶため、ゴールデンコンドル変化の修行を積む一心。禿げ山に向かってウサギ跳びをしたり、フリークライミングをしたり…これってなんの修行?
第8話 やったぞ!3段化身

  監督:奥中惇夫
  脚本:伊東恒久
 新たに極東司令官として着任したサラマンダーは食料輸入のため日本へやってきた輸送船を襲い、その罪をコンドールマンになすりつけようとするのだった。
 冒頭のダブルバットレッドバットンに新しくサラマンダーゼニクレージーと、4体もの怪人が出てくるのだが、この回はコンドールマンの修行がメインの話なので戦いそのものはない。
 ここでコンドールマンは3段化身をものにし、空を飛ぶことが出来るようになった。その修行というのが、高い木のてっぺんで悟りを開くまで座禅を組み続けるというもの。風でほとんど直角にまで曲がってしまっても、動かないコンドールマンは凄いぞ(と言うか、その前に枝が折れるって)。そして会得したゴールデンコンドル化身の術。これによってようやく飛ぶことが出来るようになるが、この時点ではコンドールマンそのものが飛ぶのではなく、ゴールデンコンドルに変身する。このままでは攻撃力が落ちるので、敵の近くで一旦術を解く必要がある。
 ダブルバットは倒したものの、次はすぐに新しい司令官のサラマンダーが着任してしまう。それで食料輸入を敢行した黒井食料大臣に会いに行くのだが、公然と賄賂を渡し、高笑いしつつ、更なる賄賂を要求する大臣…腐敗してるのお…と思ったら、その大臣自身がゼニクレージーだった。又、サラマンダー着任のお陰で紅コウモリ作戦は中止。自ら身体に爆弾を括り付けて船を爆破しに行かされた挙げ句、沖合で船を沈めてしまったため、食料回収が出来ないと叱られるレッドバットンの姿が大変情けない。
 ところでOPやEDで真っ先に名前が出るゼニクレージーだが、実際は極東司令官となったサラマンダーに敬語を使ってるので、モンスター一族の中ではそんなに地位は高くないようだ。
 時間が余ったのか、EDが終わった後コンドールマンが出てきて「みんなでコンドールマンの歌を歌おう」と言うのだが「命をかける価値もない。それほど汚れたニッポンの」って歌詞を全国のこども達に歌わせようと言う神経そのものが凄い。
第9話 恐怖の吐かせ屋!

  監督:奥中惇夫
  脚本:山崎晴哉
 サラマンダーはレッドバットンの後任としてアフリカからコインマーを呼び寄せ、食料輸送船の爆破の継続を命じる。更にゼニクレージーが化けている食料大臣黒井により、コンドールマンがすべての罪がコンドールマンの為にされてしまう…
 敵はコインマー。猪のような顔を持った小太りの怪人で、ネクタイが爆弾になっていて、それで輸送船を次々に爆破していく。こいつは実は「ケニヤの吐かせ屋」と呼ばれる拷問の天才で、手にしたスーツケースを開くとそこには拷問道具が…子供向け番組でよくこんな描写するよ。小銭好きで、左手の磁石でコインを吸い付かせ、それをむしゃむしゃ食べる。ゼニクレージーと良い対比となってる。
 冒頭、ゴールデンコンドルに化身したコンドールマンがレッドバットンと正面衝突。それだけであっけなくレッドバットンは死んでしまう。一方、彼女の姉ゲムスラーはその怨念を受けてか、般若のような顔になってしまうというモロにホラー的手法が用いられている。
 人間を味方に付けるため、大臣になりすまし、情報操作によってコンドールマンを悪人にしていくゼニクレージー。悪の組織が本当にあるなら、これが一番効果的と思われる。
 コインマーがゼニクレージーに対し、「大臣ともあろう人がガッポガッポなど止めてくださいよ」という台詞が出てくる。それで一応謝るゼニクレージーだが、その直後にゲムスラーに賄賂を要求するという徹底ぶり。
 しかし、コンドールマンをかばう子供を集団リンチするシーンが出たり、その身代わりになった一心が本当にぶん殴られてるとか、到底子供向けと思えない思えない描写が続発する。こんなのを小学生が喜んでみてたと言う事実が凄い(私だ!)
 かと思うと、コンドールマンの放つ逃げる銀貨を四つん這いで追いかけるコインマーとか、コミカル描写も多い。面白い回だった。
第10話 海の罠・魔界島

  監督:奥中惇夫
  脚本:山崎晴哉
 コインマーを追い、魔界島にたどり着いたコンドールマンが見たものは、第二黒洋丸に積まれていたおびただしい数の食料だった。しかし食料が備蓄された洞窟には海水が浸水してきたのだった。海水が入らぬよう扉を両手で押さえるしかない状態に陥ったコンドールマンだったが、その機に乗じ、コインマーはコンドールマンを拷問にかけ、その正体を吐かせようとする。
 前回に続き敵はコインマーだが、「ケニアの吐かせ屋」の異名を取るだけあり、身動きの出来ないコンドールマンをねちっこく拷問する姿が極めてマニアック。「のこぎりで手足を引き切るか?それとも針で目玉を突っつくか?」とか言って、モーニングスターで殴りまくるり、更にガストーチを目に近づける。かなり凄いな。
 血だらけになりながら、扉を支えるコンドールマンはヒーローの鏡だ。しかも今回はひたすら扉を支え続けるだけで後半が終わってしまう。こんなカタルシスのない物語、通常考えつかない。
第11話 ゼニクレージー大反撃

  監督:まつしまみのる
  脚本:伊東恒久
 コインマーの拷問に耐え抜いたコンドールマンだったが、潮が引く直前、魔人コンバット部隊により食料は全て運び去られてしまった。疲労困憊ながらなんとかコインマーを下したコンドールマンの前に黒井食料大臣が現れた。実は大臣こそがモンスター一族のゼニクレイジーだと知り、愕然とするコンドールマンは、ゴールデンコンドルに化身し、なんとか魔界島を脱出。食料も奪い返すことに成功した。町の人々に食料を配布するコンドールマンだったが、黒井大臣はコンドールマンが配布した食料は病原菌に冒されているとテレビで発表するのだった。
 敵はコインマーゼニクレージー。OPからフル出場しているゼニクレイジーもここで終わり。実際は口先ばかりで攻撃力なんてほとんど無かった。コインマー同様コインを投げつけるが、こちらのはどうやら爆発しないようで、単にコンドールマンにはじかれるだけ。ゼニクレージーは死んだ時、古びた金庫に変わる(中に一万円札が一枚だけ入ってる)。これが本体だったか。
 ゼニクレージーは権力とマスコミの力というものをよく知っており、大衆操作に長けたキャラだった。実際の戦いでは攻撃力はなくとも、こう言うキャラが一番強いのはリアル。
 「お金で人の心が買えると思うのか?」と叫ぶコンドールマンに対し、「買えるとも」と即答するゼニクレージー。大人だ(違うって)
 魔界島は地図にない謎の島のはずだが、爆発したら人々がみんなで「魔界島が爆発したぞ」と叫んでる…まあいいか。
 今回も子供を拷問する描写が…現代じゃ絶対出来ないよな。
第12話 魔のトライアングル作戦

  監督:まつしまみのる
  脚本:山崎晴哉
 モンスター一族の極東支部長サラマンダーの攻撃をなんとかしのいだコンドールマンだったが、マンホールから出た手に絡め取られてしまう。それはなんとかつてコンドールマンにより倒されたバーベQの妻マダム・バーベQだった。コンドールマンの活躍によりハンガー作戦が次々と失敗に終わったキング・モンスターはサラマンダーに命じ、コンドールマン抹殺作戦を指令するのだった。そして展開するトライアングル作戦。
 敵はマダム・バーベQ。バーベQの未亡人で、顔とかはそっくり。マンホールに潜み、コンドールマンを引き込むが、地下でピンボールよろしく頭を壁にぶつけられてしまう。大井小町扮する人間の姿はちょっと横に太い姿をしてるが、変身すると結構スマート。結構ドジなところも面白い描写だ。それと、これまで長々と登場していたゲムスラーがここで死亡。結構あっけなかったな。
 モンスター一族によるハンガー作戦が終了し、これからコンドールマン自身の負って立つ存在意義へと話が移っていく。サラマンダーの台詞「正義さえなければ人間は自滅してしまう」なんて台詞はまさに本シリーズのテーマそのものと言える。
第13話 大血戦!モンスター砦

  監督:まつしまみのる
  脚本:伊東恒久
 ゲムスラーとマダム・バーベQを失い、自らもモンスター一族の大幹部達から処刑されそうになったサラマンダーはコンドールマンに対し、最後の賭に出る。まこと達を人質にコンドールマンをおびき出す。だが、それこそがキング・モンスターの大きな罠であったのだ…
 冒頭でマダム・バーベQが死亡。「覚えておれ」という捨て台詞を残して逃げようとしたところをコンドールマンに捕まり、どつき回された上で自らの作り出したバーベQレンジに放り込まれて焼き殺されてしまう。
 話としては二体の怪人が死亡し、モンスター一族の極東支部爆破という大イベントが持ってきている。更に久々にモンスター一族勢揃いが観られたり、モニター越しに初めてキング・モンスターとコンドールマンが対峙したりする。ただ基本的に戦ってばかりなので、見栄えは良いが、設定的には前半と後半のつなぎとして考えるべき。
 「貴様らのような正義の人間の人間がいる限り、我々モンスター一族は非常にやりにくいのだ。よって銃殺する」…ここまで「正義」というものを明確にうち出した作品は多分本作だけだ。思い切り特化してるな。
VOL.2
<A> <楽>
第14話 モンスター一族・大襲来

  監督:まつしまみのる
  脚本:伊東恒久
 モンスター一族およびコンドールマンの誕生と、ハンガー作戦を通してのコンドールマンの戦いの軌跡を振り返る。
 基本的にシリーズ前半部分のバンクを用いた総集編。ナレーションは新録だが、ラスト部分のみシリーズ後半につなげる映像が挿入されている。
第15話 戦慄の日本炎上作戦

  監督:伊賀山正光
  脚本:山崎晴哉
 ハンガー作戦終了から3ヶ月。日本はつかの間の幸福を味わっていたが、キングモンスターは今度はコンドールマンを標的として、日本にオイルスネークを派遣する。石油コンビナートが次々と爆破され、日本は深刻な石油不足となっていくのだった。
 敵はオイルスネーク。アーブラ・ジャマという(そのまんまやん)アラブの某国大臣に化けて、日本オイル作戦を敢行する。又、その部下として魔神コンバットを束ねるギラーメンが登場しているが、コンドールマンが押さえ込んだオイルスネークの火をかけられるわ、コンドールカッターで右手を切り落とされるわで、あんまり良いところ無い。
 キングモンスターは冒頭で、これまでのハンガー作戦に失敗したモンスター一族が地獄でどうなってるのかを示す。「地獄の門番をやってろ」と言われてたサタンガメツクが本当に門番やってたりして。しかし、人間の欲望から生まれたモンスター一族って、地獄に行くのか?
 新展開と言うことで、なかなか特撮部分も力が入ってるけど、この辺りからだんだん話が普通のヒーローものっぽくなってしまうんだよなあ。
 アーブラという人間に変装して日本の中野大臣と石油の売買交渉を行うオイルスネーク。中野が見てない時はモンスターに、見てる時は人間にくるくる変わるのが面白いが、意味はないと思う。
 更にコンドールマンが大臣に直訴に行く場面がある。これって『レインボーマン』でもやってたよな。川内康範の趣味か?
第16話 絶体絶命!コンドールマン

  監督:伊賀山正光
  脚本:山崎晴哉
 コンドールマンによりバタール石油大臣の暗殺を阻止されたオイルスネークは日本最大のコンビナートの爆破を予告する。その火力発電所にはかつての一心の恋人寺田さゆりの弟次郎が保安係として働いていたのだ。一心と次郎は二人でコンビナートに仕掛けられた時限爆弾の解除に向かうが…
 敵は前回に続きオイルスネークギラーメン。HEBI作戦を二人で敢行するが、ギリギリでコンドールマンに作戦をばらしてしまったために作戦を阻止されてしまう。ツメが甘いぞ。
 ここで登場する次郎という青年は、仕事に誇りを持ち、本来義兄となるはずだった三矢一心を心の師として尊敬している。彼の使命感は大変なもので、現在では演出すらされないほどの熱血漢として登場する。熱い。熱いぞ。本来特撮作品にはこういうキャラこそ大切なんだ。
 しかも出たばかりで殉死とはなんとも凄い描写をしてくれる。
 次郎は目の前に現れた一心がコンドールマンである事を疑っていたようで、最後の一心に対する頼みは「コンドールマンに会わせて欲しい」だった。格好良いなあ。
 コンドールマン自身が主人公でなかったけど、これは良い作品だ。
第17話 火の海を突破せよ!!

  監督:伊賀山正光
  脚本:伊東恒久
 作戦のことごとくをコンドールマンに阻止されたオイルスネークは石油輸送のタンカー襲撃計画を敢行する。情報を得て駆けつけたコンドールマンだったが、まこと達が人質となってしまい…
 敵は続いてオイルスネークギラーメン。ギラーメンは爆弾を抱えてコンドールマンに特攻をかけるが、キックを受けて爆死。その後、オイルスネークもコンドールサンダーを受けて爆死する。
 右手のパイプから専用のオイルを吸い取るというオイルスネークの食事シーンが描かれるが、このパイプから火も出るんだよな。大丈夫なんだろうか?又、オイルスネークは食事を邪魔されるのを大変嫌い、キングモンスターの通信にも投げやりになるのが描かれている。
 オイルスネークによる作戦は失敗したが、散々コンビナートを爆破したため、日本の空はかなり汚れてしまった。と言う事で、半分はモンスター一族の作戦は成功していたらしい。
第18話 陸・海・空 3大モンスターの逆襲

  監督:伊賀山正光
  脚本:伊東恒久
 ようやく平穏を取り戻しつつある日本。だがコンドールマンにことごとく活動を阻止されたモンスター一族はついに最高幹部である三大モンスターを日本に送り込んできた。コンドールマンの活力源は太陽である事を見抜いたスモッグトンは早速日本中の空を毒スモッグで汚してやろうとする。
 いよいよ話も終盤。これまで何度も画面には登場していた三大モンスターがいよいよ登場する。最強のモンスターが三体も一緒に現れるというのは大変画期的。
 ゴミ、スモッグ、ヘドロとそれぞれ日本を悩ませた公害を象徴するモンスターの登場でストーリーは直接公害の話へと移行する。ただでさえ強いこの三人が共同して戦うので、さすがに強い。これまでと違ってコンドールマンも直接的に最大の危機を迎えることになる。
 コンドールマンの危機に、コンドールJrのこども達が願いが天に届く。ヒーローは単体の強さではなく、守るべき人間の強さを象徴していると言うことが端的に示される。そう、ヒーローとはそうでなくては…遠く離れたこども達が何故コンドールマンの危機を知ることが出来たかというのはちょっと説明不足だけど。更にコンドールマンの反撃を喰って慌てふためいて逃げる三大モンスターの姿が結構憐れ。
 劇中歌で「ザ・モンスター」の二番目と三番目、ヘドロンガーとゴミゴンのテーマが聴ける貴重な回(と言っても、歌ってる間場面内で喋りまくってるので歌詞はあんまり聴き取れないけど)。
第19話 死のモンスター工場

  監督:まつしまみのる
  脚本:伊東恒久
 ゴミゴンがばらまいたアメーバゴミが町に増殖する。その撃退に奔走するコンドールマンだったが、その間にゴミゴンはモンスター製造器を完成させていた。次々と人間をモンスターに変えるゴミゴン…
 敵はゴミゴンだが、そのゴミゴンの人間形態屑山が鼻をかんで捨てたティッシュが巨大化するアメーバゴミもあり。何せこのアメーバゴミはいくらでも増えるし、しかもこれは人間を喰ってしまう。そしてゴミゴンだが、なんとバラバラにされても復活できる。本人曰く「俺様は無敵だわさ」。一方、ゴミだけに火には弱いらしい事が分かる。
 あっけなくコンドールJrの知り合いが喰われてしまう描写をさらりと描いたり、こどもがゴミだらけになってやがてミニモンスター(魔人コンバットと同じ姿)になる課程を細かく描き、洗脳されて自分の意思とは別に母親を襲うなど、相変わらずトラウマ演出が冴えてる(?)
 ミニモンスターにされてしまったマサオが「お父さん、僕を撃って」と言う悲痛な声が響く。涙なしには観られないぞ。何故かその家には散弾銃が置いてあって、それを息子に向けるシーンがあるのだが、散弾銃だったら絶対母親も殺してるが…結局撃たなかったけど。
 全般的にトラウマ描写がこれでもか!とばかりに詰め込まれており、大変面白い。が、これをこどもに見せようと言うのが凄い…結局最後はきちんとフォローしているからだろうけど。
第20話 悪の空デーモンスモッグ

  監督:まつしまみのる
  脚本:伊東恒久
 コンドールマンが地上に気を取られている間にスモッグトンはいくつもの煙突にマッドXを注入し、デーモンスモッグを発生させていた。コンドールマンは北水博士の強力でマッドXの秘密を解明しようとするが…
 敵はスモッグトン。陸海空三大モンスターの一人だが、この三人は全員強いくせに妙にコミカライズされているのが面白いところ。シリーズ全般に言えることだが、話が重い分、これでバランスを取っているのかも知れない。スモッグトンは殴られると頭から煙を出すとか…スモッグを吹き払う嵐を呼び出そうとしたコンドールマンを邪魔しようとして、邪険にされた上にコンドールサンダーによりあえなく爆死してしまうあたり、ちょっと情けないぞ。
 意外なことだが、本作で初めてこどもが死ぬシーンが出てきた。しかも顔中に斑点が出ていて、苦しんで死んだという設定。身近すぎてちょっと引くな。
 マッドXは煙の出るところだったらどこからでも撒き散らすことが出来るので、車の排気ガスやタバコの煙もデーモンスモッグに変えてしまうことが出来る。これは直接公害問題に関わっていて、ストレートなメッセージ性を持っていた。
第21話 悪魔の超一流塾

  監督:まつしまみのる
  脚本:山崎晴哉
 北水博士に乗り移ったヘドロンガーはマッドサイエンダーの協力でマッドヘドロを完成させた。これを飲まされると超天才になる代わり、やがて死に至るのだ。それを利用したヘドロンガーはエリート予備校の講師になりすまし、マッドヘドロをこども達に広げる…
 敵はヘドロンガー。三大モンスターの一人だが、前話のラストで北水博士に乗り移っており、マッドサイエンダーの協力の下、その科学力でマッドヘドロを完成させる。その後、塾を開いてこども達を洗脳するのだが、その時の塾の名前が「超一流塾」で、人間名がアズマ・ダイソツ。漢字にすると「東大卒」…なんとも凄いネーミングだ。それを察知したコンドールマンを罠にはめ、マッドサイエンダーの作り出した電子回転ノコギリで切り刻もうとする。その後、コンドールマンを得意の水の中に引き込んで戦うが、ゴールデンコンドルに変化したコンドールマンのゴールデンビームにより四散。
 公害に続いて学歴社会に対する警鐘となる。ストレートに社会問題をヒーローの活躍で切り抜けよう。というのはヒーローものの常套手段だが、ここまでストレートなのは珍しい。学歴社会を「悪」としてしまうのはこの年代では卓見。
 更にコンドールマンが守るべきこども達がみんなヘドロンガーに洗脳されていて、コンドールマンを罠にはめるなど、かなり無茶な描写してくれてる。なんせ正義のヒーローがこどもを殴ることは出来ないため、ぶんぶんと空中で拳を振り上げるだけで行動できなくなってしまう。
 マッドサイエンダーが作り出した電子回転ノコギリでコンドールマンが真っ二つにされそうになる描写もなかなかキテるな。なんせ血が流れてるもんな(実験台で魔人コンバットを涼しい顔して電ノコの前に放り出すのも)。
 ラスト、子供の心がこんなに簡単に変わるという事実にコンドールマンは驚いた。と言うナレーションが入るのもなかなか面白いところ。
<こども達にマッドヘドロを多量服用する訳だが、後遺症とか大丈夫だろうか?>
第22話 生か死か?!4段化身

  監督:伊賀山正光
  脚本:山崎晴哉
 コンドールマンが倒したはずの三大モンスターが次々と復活。しかもパワーアップして復活した彼らはゴールデンコンドルの力では対抗できないほどに強力になっていたのだ。ついにコンドールマンは4段変身のドラゴンコンドルへの変化を決意するのだった。
 敵は三大モンスターのスモッグトン、ゴミゴン、ヘドロンガー。三者ともパワーアップして復活するが、一旦死んでしまうと、個性まで無くなってしまうのはお約束か。
 四段変身のための修行が描かれる回で、町に悪がはびこる中、戦いを離れなければならないヒーローの苦闘も合わせて描かれる。火山に身を投じ、体を焼き尽くすことによって、生死を賭け、そこで生き残ることが出来たらドラゴンコンドルになれるという。しかし、それまでに一本道を外れてはならないという第一の試練があった。
 マッドサイエンダーが人間に化けられる事が分かったが、よりによって少女に化けることはなかろうに。
 ところでまことの姿をしたマッドサイエンダーに騙されて少女を助けるのだが、それって一本道を外れたことになるのでは?
第23話 大暴れ!ドラゴンコンドル

  監督:伊賀山正光
  脚本:伊東恒久
 三大モンスターによる日本全滅作戦が遂行される中、タバ老人とコンドールJrの祈りによって、マグマに身を投じたコンドールマンは見事ドラゴンコンドルへの化身を果たした。そしてコンドールマンはヘドロスモッグに覆われた日本を救うべく、力強い羽ばたきで三大モンスターとの決戦に挑む。
 不死身の三大モンスターがその敵になるが、ドラゴンコンドルの力は凄まじく、ゴミゴンはドラゴンファイアで燃え尽きてしまい、ドラゴンサンダーによりスモッグトンも消失。
 とにかく圧倒的なドラゴンコンドルの威力と、ここに来てやっと化身することで空を飛べるようになったコンドールマンの姿が描かれる。
 絶大な力を持つドラゴンコンドルは光がないと化身出来ないという弱点を持つが、スモッグトンがタバコに火を付けようとしたところを化身することができた。変身さえしてしまえばなど敵ではなかったが。
 結構カタルシスが高い作品だった。
第24話 日本全滅!?キングモンスター

  監督:伊賀山正光
  脚本:伊東恒久
 ゴミゴンとスモッグトンを消滅させたコンドールマンに対し、モンスター一族は最後のヘドロ作戦に出た。そしてコンドールマンは、最後のキングモンスターへの戦いへと挑む。
 敵は最後に残った三大モンスターのヘドロンガーとキングモンスター腹心のマッドサイエンダー。マッドサイエンダーは鬼火を使ってコンドールマンを誘い込むファントム作戦を敢行するが、逆にコンドールマンにおびき寄せられてしまう。捕まった時、「儂ゃ年寄りだ」と言って命乞いする辺り、よく似合ってる。頭は良いけど攻撃力がない怪人の典型でコンドールサンダーを喰らって死亡。その後毒ヘドロを町中に溢れさせようとしたヘドロンガーはドラゴンファイアーにより倒される。
 そして最後の大ボスであるキングモンスター。ゴールデンコンドルに化身したコンドールマンの攻撃を歯牙にもかけず、ドラゴンコンドルの特攻に対しても、その攻撃を全て跳ね返してしまう。
 決死の覚悟でキングモンスターの第三の目を潰すことで撃退はしたものの、キングモンスターは新たなるモンスター一族を引き連れて戻ってくる事を約束して消え去る。このラストは間違いなく名シーンだ。
 「人間という奴の欲望は消え去ることがない。人間がいる限り私は不死身なのだ」というキングモンスターの言葉は、非常に重い。つまり、人間が死滅しない限り、キングモンスターは決して消えない。
 ラストの歌が変わってないのも、やっぱり「続く」という意味を込めて何だろうな。