19世紀後半のキューバ。コーヒー園の地主ルイス=バーガス(バンデラス)は結婚を決意し、船で来る花嫁を待っていた。愛情というものを信用できない彼は、ただ貞淑で子供を産んでくれるだけの女性を求め、文通で知り合ったアラバマの女性と結婚する約束をしていたのだ。だが、彼の前に現れたのは写真とは全く別の美しい女性ジュリア=ラッセル(ジョリー)だった。彼女の美しさにすっかり参ってしまったルイスは彼女の望むまま、何でも与えるようになる。そして彼女が本当のジュリアではない。と言うことが分かった時、ルイスの全財産を持って逃亡してしまう。
女に参った駄目男の映画。ストーリーを俯瞰すると、ただこれだけの映画。
ストーリーもありきたりで、これだったら、日本のテレビドラマの方がなんぼか複雑なストーリー作りできるのに。
プロスパー=メリメの「カルメン」を地で行く作品。とも見える。
恐らく、これが概ねの人が見る感想だろう。実際映画館もかなり小規模なところで、しかも入れ替え制で一日3回の放映しかない。18禁作品でバンデラスとジョリーと言う二大俳優の絡みがある。と言うことだけで見に行って、それだけだと思う人もいるだろう。それは否定しない。
だけど、最後にバンデラスの見せたデモーニッシュな笑い。これはまさしくベスト・ショット。そう言う難しい演技をしっかりとこなすようになったんだな。彼は大根っぽい所が魅力だったのに、すっかりヴェテランになってたのね。それも又、新しい発見。
私にとっては極めて偏愛度の高い作品だ。
あと、全く関係ないけど、『トゥームレイダー』(2001)の時のジョリー、やっぱりパッドが入ってたのがはっきり分かった(笑)
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