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現在国際的にも注目を浴びている従軍慰安婦問題。このルーツを探り始めたアメリカ国籍の監督が、日本でこの問題がどのように受け取られているのかを様々な識者にインタビューをしていく作品。 ドキュメンタリー作品とは定義で言えば記録映像のことだが、単純に事実を映し出すのではない。 作り手の意思が反映されてこそ本物のドキュメンタリーとなる。それは例えばマイケル・ムーアの作品などを観ると明確なのだが、非常に偏った思考の持ち主がドキュメンタリーを作ると、無茶苦茶ながら大変面白いものが作られる。 そしてこれがデビュー作となるデザキ監督もまた相当偏った作りで楽しませてくれた。 デザキ監督は元々はノン・ポリティカルで、大学の研究でたまたま慰安婦問題を調べてる内にこのテーマを思いついたというのに過ぎないらしいが、そこからのバイタリティが凄かった。 なにより凄いのは、インタビューを重ねて話を作るのに、いわゆるリベラル勢ではなく保守の人たちばかりから話を聞いているという事。 仮にこれをいわゆるリベラルな人たちにインタビューしていたら、とても真面目な発言が続くことになり、内容も真面目で面白みのないものになっていただろう。 しかし逆転の発想で、保守派の人たちから本音を引き出した上で、観客にそれを放り投げることで、彼らの主張がどれだけ荒唐無稽かを示すこととなった。 インタビュー受けた人の名前を見ただけでも蒼々たるものだが(wikipedia参照)、これだけの人が本当に言いたい放題言ったお陰で、大変面白いものになった。なんでもインタビューの際、デザキ監督はこれを「卒業制作のため」と言ったものだから、商業映画になると思っておらず、言いたい放題言ってしまったらしい。 思い切り本音が出ているからこそ、本当に面白い。 そしてそのコメントに対してカウンターとなるインタビューをぶつけたり、監督の実に“素直な”感想を入れたりすることによって、極めて偏ったものとなる。この作品の構造からすると、保守の論客と呼ばれる人はとても稚拙な持論しか持っていないように見えてしまうのだから。 これは保守に属する人にしては、そして本作に登場する人たちにとっては、腹立たしいことおびただしい。 映画で馬鹿にされたとしか見えないのだから。 本作が訴えられたのも宜なるかなである。でもだからこそ凄く面白い。 この作品が論争の種になることは分かるし、わたし自身この監督の主張を全部受け入れられるものではないが、ただ最後の一言だけはとても重要なもので、より多くの人に聞かせるべきだと思ってる。 「皆さんは、わたしの国と一緒に戦争することを望むのですか?」これだけは左右どちらの人も考えておくべき事だろう。 |