戦慄!プルトニウム人間
The Amazing Colossal Man |
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バート・I・ゴードン(製)
バート・I・ゴードン
マーク・ハンナ(脚)
グレン・ランガン
キャシー・ダウンズ
ウィリアム・ハドソン
ジェームズ・シーイ
ラス・ベンダー
ジャド・ホールディン |
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★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
2 |
2 |
3 |
1 |
2 |
特撮事典 |
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グレン=マニング陸軍大佐(ランガン)は、プルトニウム爆弾の演習中、たまたま墜落してしまった飛行機を助けようとしたところ、爆風に巻き込まれてしまう。奇跡的に助かったが、全身大やけどを負った彼は、甲状腺の異常によって何と巨大化してしまう。婚約者のキャロル(ダウンズ)と医師団の献身的な努力にもかかわらず、巨大化を止めることは出来ず、とうとう巨人となってしまう。絶望したマニングは病院を脱走するが…
SF映画の古典的名作と言われる本作。その後多くの模倣映画(テレビも含め)が作られるほどだから、アイディアは確かに良かったと思うし、その功績は私も認めたいと思う。
ただ、残念なことに、ストーリーそのもののバランスがあまり良くない。巨大化して凶暴化するのならば、主人公マニング大佐の描写をもう少し突っ込むべきだったのでは?
“巨大化してしまった”存在としての、哀しみの演出が中途半端で、更に凶暴化してからは弱い怪獣ものになってしまった。哀しい存在として、あるいは極端に強いか凶暴なキャラクターとして突出させればもう少し良くなったんじゃないかな?救いようのないラストを活かす方法を考えて欲しかった。
もう少し色々な部分で努力すべき作品だったと思える。
B級感溢れる特撮部分はかなり頑張ってると思うし、あの巨大注射器はかなり笑えた(あそこであの注射器を人間に対して投げつけなければ救いがあったんだが)。それとやっぱり設定上、あの腰布は笑えた。
後に東宝で作られる『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965)とか、あるいはほとんどストーリーまで同じのウルトラQの22話「変身」方が遙かに完成度が上だぞ。日本のテレビに負けるような作品だったわけか…いや、この作品があったからこそ、出来たんだろうけどね。
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