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ウルトラQ

ウルトラQ事典
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1966'1'2〜7'3

 「これから三十分、あなたの目はあなたの体を離れ、この不思議な時間の中に入っていくのです。」というナレーションで知られる、実質的に以降の「ウルトラマン」シリーズの魁となった作品で、本作を持って日本の特撮テレビシリーズは新しい時代へと入っていく。
 特撮の神様と呼ばれ、映画の特技監督として活躍していた円谷英二氏が設立した円谷プロによる、テレビシリーズの第一弾。元々はフジテレビで「WoO」という、宇宙人同士が戦う話を企画していたらしいが、結局この話は流れてしまい、TBSの方で「アンバランス」という名前で新しい企画が立ち上げられた。この世界を「バランス」として、この世界ならぬ存在が世界に入り込んでくる話で、これがタイトルを変え、「ウルトラQ」となる。ちなみに「WOO」の企画は、後の「ウルトラマン」へと昇華していくことになる。
 最初の路線は怪現象がメインだったのだが、折角『ゴジラ』(1954)の円谷英二が手がけているのだから、東宝特撮映画のような怪獣を出してくれと頼まれ、途中から路線変更し、怪獣がメインとなっていく。結果、その路線がかつての企画「WOO」を巻き込む形となり、後の「ウルトラマン」へと転換していくことになる。
 本作は円谷プロ第一作と言うこともあってか、大変な力の入れようで、半年の放映のために用いられた期間はなんと1年3ヶ月!それが製作話と放映話の違いという形を取ることになる(端的に表されるのが第1話で、これは製作は12番目となっている。放映時にそこまで話を作っていたのが凄いところ)

主な登場人物
万城目淳 (役)佐原健二。東宝のヒーロー役を良く演じる人で数多くの特撮作品の主人公も張ってる。怪獣映画を語るなら、外してはならない人物。特撮テレビシリーズでは本作が代表作に数えられるだろう。
 星川航空のパイロットでSF小説も書いている。毎日新報の由利子とは名コンビで、彼自身もいくつもの事件を解決するが、一平との絡みで時折三枚目も演じて、芸域の広さを見せてくれる。立場としては、「頼れる兄貴」ってところかな?ほぼ全話に登場してくれる。ちなみに佐原は大の飛行機嫌いで知られているため、セスナ運転はスタントマンが行っていたとのこと。
江戸川由利子 (役)桜井浩子。怪獣ものの映画の出演は劇場版『ウルトラマン』の何作かを除くと多分無いはずだが、本作及び次作のTV版『ウルトラマン』ではノリに乗った感じで実に良い配役だった。
 毎日新報の記者兼カメラマンで好奇心旺盛。なんでも首を突っ込み、その結果淳と共にアンバランスゾーンに巻き込まれることもしばしば。淳とは仲の良い友達であり、同志って所。一方一平に対しては姉のような存在で、まるで子分のように彼を使ってるのが、作品に花を添えていた。
戸川一平 (役)西条康彦。東宝映画にはよく出演するが、その風貌からか、三枚目の脇役が多し。映画、テレビを含めて本作がやはり代表作になるだろうか?
 万城目の助手でパイロット候補。本シリーズでは実はこの人物が一番視聴者の視点に近いので、感情移入がしやすく、ストーリーを一番良く引っ張っていた。淳と由利子のコンビではハードになりそうな展開も、彼の存在によってほどよい笑いの演出が可能となっていたため、貴重な存在でもある。実は隠れた物語の進行役でもある。
一の谷博士 (役)江川宇礼雄。この人も数多くの映画に出演してる。デビューは何と1921年。黎明期から邦画を引っ張ってきた人物。監督や脚本もこなしてる。(これだけ出演してるのに、現時点では私の観た作品は一本もないけど)
 世界的に有名な科学者で、一体何を専門としているのか分からないが(笑)、あらゆる事に精通してる貴重な人物。三人の相談役として登場するが、この独特な風貌と相まって存在感は極めて高し。

 

話数 タイトル コメント DVD
第1話 ゴメスを倒せ!

  監督:円谷 一
  脚本:千束北男
  特殊技術:小泉 一
  (制作番号12)
 建設中の東京〜大阪を結ぶ東海弾丸道路のトンネル工事現場に、突如現れた地下空洞。そこに怪物が現れた。新聞記者の由利子は友人のパイロット淳とその助手の一平と共に現地に飛び、そこで怪獣ゴメスに遭遇する。一方、ゴメスと一緒に見つかった石からゴメスの天敵であるリトラが誕生する。洞窟に閉じこめられた由利子と淳の安否を気遣いつつも、動こうとしないリトラに苛立ちを覚える一平だったが…
 登場怪獣は
ゴメスリトラ。設定によると、恐竜のような格好をしてるゴメスは学名ゴメテウスと言う哺乳類。そうすると、蛹から誕生するリトラは、実は昆虫って事になるんだろうか?設定は結構凄いぞ。
 本能に従っただけとは言え、結果人間を救うために命を落とすリトラ。ちょっと泣ける。
 第一話という事でかなりの気合いが入っているように見えつつ、ちょっと意外なのは、主人公として登場する由利子、淳、一平の三人組の設定が既に固定している点。これは単純な理由があって、放映こそ一番最初だとしても、製作は結構遅く、12番目に製作された作品だったからだろう。
 形を見れば分かるが、ゴメスはゴジラの着ぐるみの改造。円谷は当時東宝から離れていたため、これを借りるのは結構ややこしかったらしい。

<A> <楽>
第2話 五郎とゴロー

  監督:円谷 一
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:有川貞昌
  (制作番号11)
 淡島のロープウェイに巨大な猿が現れた。一方、淡島にある野猿観察研究所では研究中の新種の青葉クルミが猿に奪われており、留守番の五郎が叱られていた。青葉クルミを食べすぎると猿は甲状腺に異常をきたして巨大化してしまうのだ。そして五郎は、ゴローの餌を手に入れるため盗みを働いてしまい警察に捕まってしまう…
 登場怪獣は
ゴロー。巨大なだけの猿なのだが、存在感はかなり良い。
 巨大猿というと、『キング・コング』(1933)を意識したかのように思えるし、事実それっぽい演出はあるけど、むしろストーリー展開は往年の東宝特撮シリーズである変身人間シリーズに近い。怪獣にされてしまった存在の哀しみと、その怪獣を愛する人間が存在すること。東宝特撮の良い所って、やっぱり怪獣の哀しみというものを表したところにあるからなあ。
第3話 宇宙からの贈り物

  監督:円谷 一
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:川上景司
  (制作番号5)
 取材帰りの由利子と淳は、謎の物体が海に落下するのを目撃した。実はそれはかつて火星で破壊されたはずの火星探査ロケットのカプセルだったのだ。カプセルの調査に当たった一の谷博士は落下に使われたパラシュートは地球のものではないことを発見。更にカプセルの中には不思議な金色の球が二つ入っていた。偶然熱に当てられた球の一つは見る間に巨大化し、怪物を産み出してしまう。
 
怪獣はナメゴン。ウルトラQを代表する怪獣の一体で、ぬめぬめした質感が実に気持ちいい(?)。その姿は生理的嫌悪感を起こさせるので、本当に怖い怪獣ってのは、実はこういう奴だったりする。これだけ大胆なデザインの怪獣を作った事に拍手。
 由利子・淳・一平の三人の役どころがはっきりした回でもある。一平のお調子者ぶりとうっかり者ぶりがシャレにならない状況を生み出してしまうが、ちょっと叱られただけで済んでしまうのが微笑ましいところ。
第4話 マンモスフラワー

  監督:梶田興治
  脚本:金城哲夫
      梶田興治
  特殊技術:川上景司
  (制作番号1)
 丸の内ビル街に頻発する地震の取材で、由利子・淳・一平の三人は皇居の堀に妙なものが浮いていると聞きつけ、調査を開始するが、そこには巨大な根のようなものがあった。やがて根はビル街にも壁を突き破って現れ始める。動く根は人を襲って血を吸い、猛毒ガスを吐く。一の谷博士は一刻も早い退治を提案するが、植物学の権威である源田博士は調査のため攻撃を止めるよう言うのだが…
 
怪獣はマンモスフラワー。ジュランという名前。日本の特撮では結構珍しいコマ撮りアニメーション合成が用いられている。円谷プロのチャレンジ精神の証だ。
 本作の製作は一番早く、タイトルが決まる前
(『アンバランス』となるはずだった)に既に作られていた作品。自然界のバランスを人間が崩したことで起こる脅威が主軸に捕らえられているのが特徴。方向性は良いんだが、この路線で突っ走ったら、多分これほどのヒットは望めなかっただろうな。
第5話 ペギラが来た!

  監督:野長瀬三摩地
  脚本:山田正弘
  特殊技術:小泉 一
  (制作番号15)
 南極観測船に特別取材班として乗船した淳。彼の目的は3年前に南極基地で起きた友人である野村隊員の失踪の謎を解くことだった。淳が着いたその日から異常寒波に襲われる南極基地。そして現れる怪獣。
 
登場怪獣はペギラ。冷凍光線を吐き、重力を操ることさえ出来る。
 生身の人間には到底かないそうもない、巨大怪獣のペギラ。数多いウルトラQの傑作怪獣の一体
(後にウルトラマンでチャンドラーになった)。あの巨大感と言い、雪の中吹き飛ぶ雪上車の描写と言い、特撮の傑作でもある。特に吹雪の中不意に現れるあの姿は文句なく格好良し。
 ストーリーもどことなくもの悲しく、印象に残る一本だ。

VOL.2
第6話 育てよ!カメ

  監督:中川晴之助
  脚本:山田正弘
  特殊技術:小泉 一
  (製作番号8)
 浦島太郎少年は飼っている亀が99センチになると龍宮城に連れていってもらえると信じ、授業中でも亀の世話をしていた。ある日太郎は学校の近くで銀行強盗を目撃するのだが、学校に逃げてきた強盗に亀が食いついたことから、亀を追って強盗と一緒にトラックに乗り込んでしまう。捕まえられた太郎はやがて夢を見るのだが…
 
怪獣はガメゴンおよび怪竜。ガメゴンはただ大きいだけの亀。なぜか巨大化。背中にスピードメーターを装備し、マッハ3で空を飛ぶことができる。怪竜は太郎が連れてこられた雲の上の竜宮城の乙姫が呼び出す。
 第5話でハードなストーリー展開を見せたのに、いきなり方向転回してしまった。殆ど子供の夢の話だし、いきなり原子爆弾を投げつけるなどと言う…
とんでもないぞ。いや、これも又シリーズの方向性としては正しい選択なんだろう。
 荒唐無稽を絵にしたような作品なのだが、本作の構造はどこかで…ギャングに拉致されてしまう夢見がちの少年と言い、夢の世界で怪獣に会うというシチュエーションと言い、まさにこれって『ゴジラ ミニラ ガバラ オール怪獣大進撃』(1969)そのものじゃないか?年代を見たらこっちの方が早いので、映画のプロトタイプになったのかな?
 本作にもいつもの三人組は登場するが、ただ出てきただけと言う感じが強い。
第7話 SOS富士山

  監督:飯島敏宏
  脚本:金城哲夫
      千束北男
  特殊技術:的場 徹
  (制作番号20)
 富士山噴火の危険について取材すしていた由利子と一平は富士火山研究所を訪問する。そこで富士の樹海に住むタケルという野生の少年のことを知り、彼について取材を始める。そんな中、吉野の池から飛び出した大岩石が飛び出し、人を襲い始める。
 
怪獣(?)はゴルゴス。単なる岩の塊なのだが、何故か鳴き声を上げる(不思議なことにゴジラの声とそっくりだったりして)
 相手が明確な怪獣でない分、物語はパニックものっぽく作られていて、むしろ映画的な手法に溢れていた。やや地味って感じはするけど、私は結構気に入ってる。まあ、タケルの描写はちょっとやりすぎたような気もするけどね(笑)
第8話 甘い蜜の恐怖

  監督:梶田興治
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:川上景司
  (制作番号10)
 一平の訓練飛行をサポートしていた淳は地面が異様に盛り上がり汽車が脱線するのを目撃した。そのことに興味を持った一の谷博士と由利子を連れ、農事試験場を訪れるのだが、そこで青年科学者木村により生物を巨大化させる効果を持つハニーゼリオンを見せてもらう。その後地面の盛り上がりが再び目撃され、そこからハニーゼリオンによって巨大化したモグラ、モングラーが現れる。
 
怪獣はモングラー。劇中の設定でも単に大きくなったモグラ。
 本作は怪獣そのものより、人間のエゴの醜さを描いたと言う点で評価されるべき作品で、木村の成功を妬んだ、やはり青年科学者の伊丹がシャレにならない結果を生み出す。確かに地味目な作品には違いないけど、物語の完成度は高い。
 尚、本作で後の
『ウルトラマン』でハヤタを演じる黒部進が青年科学者木村役で登場してる。
 又、本作はウルトラQで最高の視聴率
39.5%を記録する。
第9話 クモ男爵

  監督:円谷 一
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:小泉一
  (制作番号13)
 パーティーからの帰り道、近道をしようとして淳たちは道に迷ってしまった。更に、一平たちが底無し沼に落ち、熱を出してしまう。困った彼らの前に突然現れた洋館。助けを求めてその家に入った淳達だったが、そこには誰も住んでおらず、ただたくさんの蜘蛛だけが…
 
怪獣はタランチュラ。ただ大きいだけのクモだが、アメリカではよく巨大クモがパニックものの定番として用いられているだけあって、やっぱり怖さの表現は良い感じ。若林映子まで登場し、セットにもかなり力が入っていて、テレビでやるのが勿体ないくらいの演出でもあった。
 ウルトラQと言うより、むしろ
『怪奇大作戦』っぽい演出で、実は本シリーズ中私が一番好きな作品。一平の体当たりのドジぶりと言い、徐々に明らかになっていく洋館の真の姿。その辺は演出の巧さで、本当に怖く思えてくる。
 クモそのものはあまり動きが活発ではないけど、にじり寄ってくるクモの生理的嫌悪感の演出は見事。
 この不気味さがなんとも言えず心地良い。
 ちなみに本作が高野宏一の初クレジット作となる。

VOL.3
第10話 地底超特急西へ

  監督:飯島敏宏
  脚本:山浦弘靖
      千束北男
  特殊技術:的場徹
  (制作番号25)
 東京から北九州までを3時間で結ぶ地底超特急“いなづま号”の公開試運転が行われ、由利子はその取材に向かう。一方星川航空に人工生命の輸送が依頼されるのだが、一平が間違ってそれを持ち出してしまい、いなづま号に乗り込んでいた。さらに無断で乗り込んだ靴磨きの江戸っ子少年イタチの健を交え、いなづま号は出発するが、その途中で人工生命体M1号が目覚め、戦闘車両を占拠してしまう…
 
怪獣はM1号。愛嬌のある表情をした猿の化け物みたいな怪獣で、そんなに大きくはない。
 科学の進歩というものを色々詰め込んだ作品で、特にスピード感の描写が良く、手に汗握る展開を見せてくれる。最後のオチもなかなか強烈。
 しかし一方で、夢の超特急が出来た駅の構内にはシューシイャンボーイがいる。この作品がまだ戦後というものを引きずっていることをまだ意識している感じだが、それだけにSF感とのギャップが面白い。
 ところで宇宙に飛び出してしまった少年イタチは、やっぱりあのままなんだろうか?あの後を考えると、凄く重い話になるんだが…
 ラストで地球周回軌道に乗ったM1号の台詞
「ワタシハカモメ」は名台詞。
第11話 バルンガ

  監督:野長瀬三摩地
  脚本:虎見邦男
  特殊技術:川上景司
  (制作番号17)
 土星より帰還したロケット・サタン1号が大気圏突入に失敗し爆発した。最後の通信で「燃料がゼロだ!あぁ、風船が!」という謎の言葉を残し…一週間後、事故現場付近を飛んでいた淳は突如燃料切れを起こしてしまう。ラジエーターのところに小さな風船のような生き物が引っかかっている事を発見するのだが…
 
怪獣(?)はバルンガ。あらゆるエネルギーを吸い尽くして大きくなる風船状の謎の物体。
 今回は一の谷博士が大活躍。こういうマッド入った科学者って私のあこがれだったから、これはかなり嬉しい。
 考えてみると、これこそが「ウルトラQ」の本質なのかもしれない。怪獣を力押しで倒すのではなく、科学的根拠から怪獣の本質にアプローチしつつ、偶然を味方に付けて退治するという一連の流れが素晴らしい。やっぱり怪獣退治はストーリーで見せるのが嬉しい。
 そしてこの話ではバルンガの出現によって、東京という都市は、ようやく静けさを取り戻すことになる。その部分に着目するとしっかり文明批判も入っている。
第12話 鳥を見た

  監督:中川晴之助
  脚本:虎見邦男
  特殊技術:川上景司
  (制作番号7)
 動物園から全ての動物がいなくなるという怪事件が発生。ただ一人の目撃者も「鳥を見た」と言う台詞を残して絶命する。更にある漁村に出現した古い幽霊船の調査に向かった淳たちは航海日誌と小鳥を発見するが、船はすぐに崩れ去った。一の谷博士は、その船は998年前のものだという。そして、発見された小鳥は古代の巨鳥、ラルゲユウスにそっくりだった。一方、漁村に住む三郎少年は幽霊船の小鳥になつかれ、一緒に暮らしていた。
 
怪獣はラルゲユウス。大きさを任意に変えられるらしい。本作ではただ飛んでるだけだが、特撮効果が素晴らしく、今観てもそれだけで幸せな気分になれるほど。
 ホラー風味満載で送る怪獣もの。どことなくラドンを思わせる
(ってか、『空の大怪獣ラドン』のバンクフィルム使ってるだろ?)ラルゲユウスにまつわる話。子供と怪獣の心の交流など、見所は多い話なのだが、特撮に隠れてしまったためか、他の印象は薄い。尚、本編の三郎少年は「ウルトラマン」のホシノ少年役の津澤彰秀。
 ちなみにラドンの映像は円谷英二が東宝に持っていた円谷特殊技術研究所」から借り出したらしいが、未だ東宝に許可を取ったのかどうか分かってないとか。
第13話 ガラダマ

  監督:円谷 一
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:的場徹
  (制作番号27)
 弓ヶ沢村で小学生が発見した隕石。それを調べた一の谷博士はこの隕石が宇宙の物質であるチルソナイトで作られたものであり、しかも極超短波が発せられている事を知る。現地調査に向かった一の谷博士と淳達だったが、そこで巨大隕石がダムに落ちるのを目撃する。そこから突然現れた巨大怪獣…
 
怪獣はガラモン。これ又シリーズを特徴づける怪獣(正確にはロボット)で、あの風貌と言い、コミカルな移動方法と言い、非常に個性的。尚、ネーミングは弓ヶ沢村では隕石のことを「ガラダマ」と言い、そこから現れたからなのだそうだ。
 ガラモンがダムを壊して現れるシーンはシリーズ屈指の存在感。スチールでもよく用いられているが、それだけのことはある。ただ、その存在感が大きすぎたため、物語そのものは大変単純。
 ちなみにガラモンはよく口に手をやっているが、これは中に入ってる人が口の部分で見てるから、時折開けてやって視界を良くしてるためだそうだ。

<A> <楽>
第14話 東京氷河期

  監督:野長瀬三摩地
  脚本:山田正弘
  特殊技術:川上景司
  (制作番号16)
 突如起こった寒波により羽田空港が氷漬けになってしまう。その頃、由利子は出稼ぎ労働に来ている父親を探しに来た少年に出会っていた。父親は戦時中の名パイロットだったが、現在は身をやつし、強盗となっていた…
 
怪獣はペギラ(2回目)。南極の温暖化により北上してきたのだと言うが、1回目ほどの存在感はなし。
 むしろ本作は人間のドラマの方に主体がある。身を落としていた少年の父親が自分の使命を知り、ペギミンHをペギラにぶつけるために突っ込んでいくシーンは
まさに特攻!格好良いよ。
 更にラスト、田舎に戻る少年が乗った汽車の座席の脇に骨壺が…
泣ける
第15話 カネゴンの繭

  監督:中川晴之助
  脚本:山田正弘
  特殊技術:的場徹
  (制作番号21)
 両親には金の亡者はカネゴンになると脅されるほどお金が大好きな加根田金男はある日、振ると金の音がする繭を見つけて大喜び。その晩、繭は巨大化し、金男はその中に引き込まれてしまう。次の朝、なんと本当にカネゴンになってしまった…
 
怪獣はカネゴン。特異なフォルムで人気が高い。大きさは人間の大人程度で、攻撃力は皆無。しかもお金を食べ続けないと死んでしまうと言う極めて情けない怪獣。でも、その情けなさこそがカネゴンの魅力だ。生きるために労働を余儀なくされる姿とか、仲間のこども達に見捨てられて、追いかけてくる姿とか、思いあまって銀行強盗を働くとか、一種異様なシュールなリアリティで楽しませてもらった。子供って残酷な面があるからねえ。
 カネゴンから人間に戻る方法のコミカルさも面白かったけど、その後にやってくる強烈なオチには唖然。監督の中川は子供を使った話が多いが、その中でも特出した出来だろう。
 本作のみいつもの3人組が登場せず。外伝的な要素が強い気がするが、シリーズの方向性も良く、巧い作品だった(何でも出演しないとギャラが入らないため、三人は円谷に直接交渉にまで行ったそうだが、円谷一の笑顔の前に何も切り出せなかった。とは後の桜井浩子の述懐)。
第16話 ガラモンの逆襲

  監督:野長瀬三摩地
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:的場徹
  (制作番号28)
 天体物理学研究所に補完してあったチルソナイトの電子頭脳が盗み出されてしまった。由利子と淳たちが向かった電波監視所の花沢主任によって、電子頭脳から発信される誘導電波が観測された。誘導電波を追う由利子達だったが、その頃無数のガラダマが東京に飛来し、ガラモンが現れて破壊を始めてしまう。
 
怪獣は2回目の登場となるガラモンと、ガラモンを操るセミ人間。このセミ人間の着ぐるみは後の「ウルトラマン」におけるバルタン星人の元となった。それ故良く似てるんだが、実は彼の仲間が乗る宇宙船もバルタン星人のものと同じだったりする…あるいはバルタン星人の幼生だったりして?
 ガラモンは1回目の時と異なり、やや知能が高くなったようで、単純に動き回るだけでなく、明確に破壊活動を行っているのが特徴。
 非情な掟に縛られる宇宙人と、人間側の確執が興味深い一本。
 ちなみに制作番号で見ると、
本作が最終作になる。最後に残虐な宇宙人に対し一平が叫んだ「チクショー」という言葉は、視聴者の代弁であり、その思いを持って、次のシリーズである「ウルトラマン」が成立する運びとなる。
第17話 1/8計画

  監督:円谷 一
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:有川貞昌
  (制作番号16)
 人々が群がっているビルに通りかかった由利子はそこに「1/8計画」と書かれた看板が見えた。好奇心からその建物に入った由利子は由利子はうやむやの内に縮小されてしまう…
 怪獣は登場せず。
敢えて言えば淳と一平がそうなるのかな?
 人口増加を防ぐために人間を1/8にすると言うのは、昔のSFでは定番の設定でもあり。人間が1/8になるって事は、容積は1/212になることだから、地球の持つ問題を一気に解決できるという夢のような計画。これからの地球にとって一番必要な計画なのかも知れない。
 1/8にされてしまった由利子が日常製品を持ち上げるシーンはかなりの見所。合成技術のみならず、本当に8倍の縮尺で作られた電話など、力が入っているし、人間が巨大化(じゃないけど)して街を壊さないように注意して歩く姿とか、演出的に優れていて、見ていて楽しい。
<A> <楽>
第18話 虹の卵

  監督:飯島敏宏
  脚本:山田正弘
  特殊技術:有川貞昌
  (制作番号24)
 濃縮ウランを輸送しているトラックが地下から出現した怪獣に襲われた。その際に金色の虹が発生していたことから、淳はこれがかつて北京を襲った地底怪獣パゴスの仕業ではないかと考える。一方、さざめ竹の花を見つけた少女が、更に虹の卵を見つけると何でも願いがかなうと聞かされ、祖母の足を治してもらうために金の卵を見つけに行く。ようやく見つかった金の卵。だが、それは濃縮ウランのカプセルだったのだ。濃縮ウラン目指して突き進むパゴスから、少女を守ろうと淳達は決死の活動を行う。
 
登場怪獣はパゴス。意外なことだが、こういったストレートな怪獣退治の話は本シリーズではそう多くない。本作とペギラの話くらいだろう。“人間対怪獣”だと縮尺が違いすぎるから単純に戦わせるわけにはいかないからだろうけど、その縮尺の違いこそが演出を際だたせている。
 パゴスの着ぐるみがバラゴンのものであることは周知だが、実は操演者も同じ中島春雄だったとのこと。そりゃ中島の体型に合わせて作られた着ぐるみだから、一番フィットするのは間違いない。
第19話 2020年の挑戦

  監督:飯島敏宏
  脚本:山田正弘
  特殊技術:有川貞昌
  (制作番号23)
 各地で人間の蒸発事件が続出。眼前で人間が消えてしまい、驚いて淳に報告した由利子だったが、なんと淳までもが消えてしまう。一平は一連の事件が神田博士の書いた「2020年の挑戦」という小説にそっくりだと言うことに気付く。神田博士の下に駆けつける一平。そして遊園地で淳を発見した由利子の目の前に、ケムール人が現れる。
 
登場するのは宇宙人ケムール人。人間っぽさを持ちながら左右非対称で、明らかに宇宙人っぽいそのフォルムは造型の妙。
 これもシリーズの特徴的な話。割合ストレートな宇宙人による地球侵略ものだが、しっかりその理由が明らかにされ、非常に分かりやすい話に仕上がっている。
 この作品ではなんと言ってもケムール人の存在感。これに尽きる。車から逃げる時のスローモーション撮影や、遊園地で淳に変装していたのがばれるシーン。そして最後の巨大化と、全編に渡って露出してるケムール人の雄志!
(あのスローモーションで走る演出は後の『ゴジラVSキングギドラ』(1991)で下手くそにパクられてる)
 ラストのケレン味も良し。
 ところで本作に防衛庁の天野の役で後のウルトラマンのムラマツ隊長を演じることになる小林昭二が登場してる。更にはケムール人の中に入っているのは後のウルトラマンとなる古谷敏。二人ともここでの演技が認められての起用なのだそうだ。
第20話 海底原人ラゴン

  監督:野長瀬三摩地
  脚本:山浦弘靖
      野長瀬三摩地
  特殊技術:的場徹
  (制作番号26)
 伊豆で海底火山が爆発し、由利子は取材のため淳・一平のヘリに乗り岩根島に向かう。その島に住む石井博士は、これは岩根島が沈没する前兆だと語る。丁度その時漁船が妙な物体を引き上げ、それを石井博士の元に持ち込んできた。それが海底原人ラゴンの卵ではないかと推測する博士だったが…
 登場する怪獣は
海底原人ラゴン。2億年前に地球を支配していた爬虫類から進化した生物。自分の産んだ卵を取り返しに来ただけなのに、排斥され、最後はその習性を利用されて崖から落とされてしまう。救いようのない物語となってる。ファーストコンタクトものなのだが、人間の都合で殺されてしまう描写は、可哀想なもの(海外特撮の『地球へ2千万マイル』(1957)と展開が似てる)。尚、後のウルトラマンでは巨大化して登場する。ところでこのラゴンは雌らしく、乳房を持っているのだが…あれ?ラゴンって爬虫類じゃなかったか?
第21話 宇宙指令M774

  監督:満田かずほ
  脚本:上原正三
  特殊技術:的場徹
  (制作番号18)
 船旅を楽しんでいた由利子は怪獣ボスタングが地球に侵入したと警告するメッセージを聞く。又、淳と一平は訓練飛行の最中に機体が暴走し、山中に強制着陸させられる。やがて合流した彼らの前に現れた女性はルパーツ星人ゼミと名乗り、キール星人が送り込んだボスタングが地球を襲う事を聞かされるのだった。海から現れるというボスタングを倒すため、巡視船に乗り込む3人とゼミだったが…
 登場する宇宙人は
ルパーツ星人、キール星人、そしてボスタングだが、ルパーツ星人は人間と同じ姿に化けているし、ボスタングは大きいだけのエイ。キール星人に至っては名前だけ。ちょっとしょぼかったかな?
 ラストのケレン味はなかなか良し。
「あの人も、あの人も、宇宙人かも知れない」か。なんだか『メン・イン・ブラック』(1997)を先取りしたような内容だったな。
 実は本作は脚本家上原正三氏のデビュー作でもあるのだが、本当ならばこの話は、小さな宇宙生物が石油タンクに張り付いてどんどん巨大化するという、『ゴジラ対ヘドラ』のような物語だったそうだが、ストレートに公害問題を描いたためにボツにされてしまい、このような形になったのだとか。
<A> <楽>
第22話 変身

  監督:梶田興治
  脚本:北沢杏子
  特殊技術:川上景司
  (制作番号2)
 蓼科山で巨大な人間の足跡が発見された。雪男ではないか?と言うことで取材に向かう由利子だったが、調査は失敗。由利子も調査隊から外されてしまう。その後彼女の元にやってきた友人のあや子は、雪男の正体は実は一年前にモルフォ蝶を追いかけて蓼科に入った婚約者の浩二ではないかと語る。その話を聞いて現地に飛ぶ由利子たちはそこで暴れまわる巨人と遭遇する。その姿は確かに浩二…
 
怪獣(?)は巨大人間
 本シリーズの主題「アンバランス・ゾーン」を代表するかのような話で、これは非常に好みだ。ストーリーとしての完成度も高いが、これは東宝がかつて変身人間シリーズとして作ってきた資産のお陰だろう(ついでに言うなら『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965)の資産もあり)。似た素材の『戦慄!プルトニウム人間』(1957)と較べても、完成度の高さはこちらの方が上。
第23話 南海の怒り

  監督:野長瀬三摩地
  脚本:金城哲夫
  特殊技術:的場徹
  (制作番号14)
 コンパス島近海で第五太平丸が遭難した。この海域は「魔の海域」と呼ばれ怖れられている海域で、既に何隻もの船が遭難していた。由利子たちは関デスクの命令で取材に向かった。一方コンパス島では、第五太平丸の乗組員である雄三が島に流れ着き、島の娘アニタに救われていた。彼らがそこで見たものは…
 
登場怪獣はスダール。大ダコだが、この登場シーンは『キングコング対ゴジラ』(1962)のバンクだとか。
 今回はストレートに人間対怪獣の戦いが描かれる。巨大すぎる怪獣に貧弱な武器で挑む人間の姿は激燃え。
 東宝お得意の伝奇もの、人間のエゴ、そして怪獣の巨大感となかなか盛りだくさんの内容だが、全部かつて東宝が劇場で出した作品で見かけたようなものばかりというのはちょっといただけないかな?それでもそれだけの資産があるってことなんだろう。
第24話 ゴーガの像

  監督:野長瀬三摩地
  脚本:上原正三
  特殊技術:的場徹
  (制作番号22)
 アーブ博物館から盗み出された、古代アランカ帝国のゴーガの像が日本に密輸された。ゴーガの像をX線撮影したところ、像に異変が生じ、砕けた像の中からアランカ帝国を滅ぼした貝獣ゴーガが現れる。密輸団の陰謀を暴くべく、国際文化財保護委員会の秘密捜査官リャン・ミンと協力し、調査を進める由利子と淳だったが…
 
ゴーガ登場。第3話のナメゴンがナメクジだったが、こちらはカタツムリ。目から溶解液を出し、尻尾(?)はドリルになってる。地球産の怪獣で、文明が進みすぎたと判断すると、その文明を破壊する使命を持っているらしい…横山光輝の『マーズ』によく似た設定だ。
 核を操ることが出来る文明は危険領域にはいる。文明批判になってるし、間接的に核の危険性を警鐘もしてる。ラストがしょぼいのを別にすれば、かなり完成度が高い作品だ。
第25話 悪魔っ子

  監督:梶田興治
  脚本:北沢杏子
  特殊技術:川上景司
  (制作番号3)
 東洋魔術団で大人気の少女リリー。彼女は父親によって催眠術をかけられると、幽体離脱して、空中を自在に歩く事が出来るのだ。一方、何もないはずの場所で車が次々と事故を起こすという不思議な事故が続発していた。被害者は一様に浮遊する少女を見たと言い、事故にあった車からはつまらない小物が姿を消していた。それらはリリーが大切にしている小箱から出てくるのだが、リリー自身は全く身に覚えが無いという…
 怪獣は登場せず。これもどっちかというと
「怪奇大作戦」っぽい話で、ホラー仕立てで、面白い。現実世界とほんの僅かずれたところにあるというアンバランス・ゾーンというものを、ここでもしっかり描いていた。
 幽体離脱の特撮シーンはさほど言うべき事はないのだが、ここは白黒撮影の強みで、不気味さが強調できていた。
 幽体離脱した精神が自分自身を殺そうとすると言う衝撃のラストの緊張感も特筆すべき。これも好みの作品だ。脚本の北沢杏子の女性ならではの繊細なタッチが良い。
 ちなみに走ってくる列車の前でリリーを助けようとするシーンは特撮無し。佐原の体当たり演技。

<A> <楽>
第26話 燃えろ栄光

  監督:満田かずほ
  脚本:千束北男
  特殊技術:的場徹
  (制作番号19)
 無敵のボクサーとして名を馳せたダイナマイトジョー。彼は常に予告通りのラウンドにKO勝ちしていた。だが彼は世界チャンピオン、ロニー・カンポとの対戦を1週間後に控えていながら突如失踪してしまう。しばらくして、由利子はホテルのショーに出演しているピエロがジョーであることを見抜き、早速取材を申し込む。実はペットのピーターと名付けた深海生物アリゲトータスが予知能力を持っており、その言葉に従うことでこれまでKOの山を築いていたのだ。だが、タイトル戦で負けを予告されてしまったため、逃げていたのだ。そして気落ちするジョーに追い打ちをかけるようにピーターまでいなくなってしまう…
 
出現怪獣はアリゲトータスのピーター。熱によって巨大化するのだが、劇中の説明によれば、これは単なる深海生物で別段珍しくもないそうだ…
 怪獣と人間が共生関係にあるってのは、後のウルトラマンのシリーズだと否定的に捉えられることが多いのだが、ここではむしろ肯定的に捉えられていることが特徴。物語全体としてはあんまりぱっとしないが、アイディアは良い。こう言うのがあってのシリーズだ。
第27話 206便消滅す

  監督:梶田興治
  脚本:金城哲夫
      山浦弘靖
  特殊技術:川上景司
  (制作番号4)
 淳と一平が乗った旅客機206便が突如レーダーから消えた。一の谷博士と由利子は彼らの身を案じるが、実はその頃、彼らは雲の上のような不思議な空間にいた。その騒ぎに乗じて、護送されていた凶悪犯オリオン太郎が脱走し、それを追った淳達の前には巨大なトドの怪獣が…
 
登場怪獣はトドラ。名前通りトドが巨大化したもの(実は『妖星ゴラス』(1962)に登場するマグマの流用)。
 全然話にまとまりがない。何でもかんでも詰め込んでしまえ!と言う雰囲気を持つ作品だが、逆にこれが「アンバランス・ゾーン」と言う主題に見事にはまっている。次から次へと危機がやってきて、展開が全然見えないからこそ面白い作品…果たしてこれがヌーヴェルヴァーグを意識してのことなのか、
苦し紛れの偶然の産物だったのかは不明(笑)
第28話 あけてくれ!

  監督:円谷 一
  脚本:小山内美江子
  特殊技術:川上景司
  (制作番号6)
 深夜のドライブに出かけた淳と由利子は、電車を見ると「あけてくれ!」と叫ぶ不思議な酔っぱらいを目撃し、彼を保護する。その男沢村に催眠術をかけて話を聞くと、沢村は深夜不思議な電車に迷い込んだという。その電車にはSF作家・友野健二が乗っており、この電車は現実のしがらみに満ちた世界を離れ、新しい世界へ導いてくれるのだという。荒唐無稽な話ではあったが、実際窓の外には走馬灯のように現実の光景が移り変わっていく。そしてかつての妻と子の姿を見た沢村は、「俺はまだ行けないんだぁ。あけてくれ!」と叫ぶのだった。
 怪獣は登場せず。強いて言えば空飛ぶ電車と友野健二というSF作家
(これは天本英世が演じているだけに、存在感が無茶苦茶不気味)
 これはモロに大人向けの作品で、こう言うのが容認されるのが本シリーズの面白いところ。確かにあるもんなあ。こんな列車に乗ってみたいって気持ちになる事って…
 実際ここに登場する情けない男、沢村は家に帰っても職場にいても疎外され、行き場を失ってしまった存在として描かれているし、そんな彼の願望を叶えるためにやって来る空飛ぶ電車。そして一旦降りてしまえば又しても現実に押しつぶされ、もう二度と電車に乗ることが出来ない…
 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にリスペクトされたんだろうな。多分。考えてみれば、宮沢賢治の世界観こそが「アンバランス・ゾーン」をよく言い表しているし。
 これが一応のシリーズ最終回となるが、実は本放送では流されなかった。再放送時に初めて登場したという、一種貴重な作品でもある。なんでもプロデューサの円谷一が強引に1話に「ゴメスを倒せ!」を入れたため(当初は「宇宙からの贈り物」が入るはずだった)、その意趣返しに外されてしまったのだとか、本当だか嘘だか分からない話もあり。