水爆と深海の怪物
It Came from Beneath the Sea |
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チャールズ・H・シニア(製)
ジョージ・ワーシング・イエーツ
ハル・スミス(脚)
ケネス・トビー
フェイス・ドマーグ
イアン・キース
ドナルド・カーティス
ハリー・ローター |
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★★★☆ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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5 |
4 |
3 |
特撮事典 |
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北太平洋航行中の船が遭難した。救助された乗組員によると、巨大な怪物に襲われたと言う。乗組員の言葉を人々は信じなかったのだが、唯一それを信じて調査する海軍のピート中佐は、これが太平洋における過度の水爆実験により、巨大化した深海のタコが、食物を求めて出現したのだ。と言う確信を得る。そしてとうとうサンフランシスコに上陸する巨大タコ…
『原子怪獣現わる』(1953)に続くハリーハウゼンによるモデルアニメーション作品。テーマおよび物語はまさに『原子怪獣現わる』そのまんま(つまりは『ゴジラ』(1954)と同じと言うこと)なのだが、出てくるモンスターがタコというのが特徴。タコというのは英語でdevil
fishと呼ばれる位だから、欧米人には生理的嫌悪を及ぼす存在らしく、多くのパニック映画で用いられているが(東宝の『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965)の海外ヴァージョンではラストに大ダコが現れてるのもその配慮か?)、やはりタコと言えば、これに尽きる。
モデルアニメーションで動くタコは予算の都合で6本脚になってしまったそうだが、それを感じさせないダイナミックな動きは特撮ファンには感涙もの。ゴールデンゲート・ブリッジに巻き付くあの脚の描写を見よ!二本脚怪獣には到底見られない複雑な動きを見事に演出してくれていた。
ああ言うねばねばしたものが画面一杯に出てくるのが恐怖の対象となるのは、納得できるなあ。
ストーリー展開はまあベタベタっぽいし(ロマンスを絡めて危機で絆が強まるってのはアメリカらしい)、タコの最後がちょっとあっけない感じも受けるが、力一杯“頑張ってますよ”って主張が演出面で見られるので、それでOKって感じ。
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