ブーメラン 1992 |
1993MTVムービー・アワード歌曲賞(ボーイズUメン)、ブレイクスルー演技賞(ベリー)、コメディ演技賞(マフィー)、魅惑的な女優賞(ベリー) |
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ブライアン・グレイザー
ワーリントン・ハドリン
マーク・リプスキー(製)
バリー・W・ブラウンスタイン
デヴィッド・シェフィールド(脚)
エディ・マーフィ
ロビン・ギヴンズ
ハリー・ベリー
デヴィッド・アラン・グリア
マーティン・ローレンス
グレイス・ジョーンズ
ジェフリー・ホールダー
アーサ・キット
クリス・ロック
ティシャ・キャンベル |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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シャントレス化粧品の副社長マーカス(マーフィ)は特に会社のコマーシャル面で実力を持っていたが、名うてのプレイボーイでもあった。いい女と見かけるとすぐに声をかけ、ベッド・インまで持っていくのだが、本当に完璧な女性を求めていた。そんな時にレディ・エロイーズ社による会社の買収に絡み、彼の上司としてジャクリーンという魅惑的な女性がやってくる。早速彼女に声をかけ、首尾良くベッド・インしたマーカスだが、思いもしないことに彼女にのめり込んでしまう。それで仕事も手に付かない彼を彼の部下のアンジェラ(ベリー)が心配するのだが…
それまでのエディ=マーフィーのマシンガン・トークがなりを潜め、大人の恋愛劇が展開される。彼の新しい側面がそこにはあり、決してその転換は嫌いではないが、残念なことに、世間にはあまり認められなかったらしく、この辺りからエディ=マーフィーの評価は下降線を辿ることになる。残念な話だ。
ところでこの作品では結構面白い試みがされている。主要人物が全員アフリカ系アメリカ人であるとか、通常女性がすべき役割を男が担っているとか(料理をしたり、外から帰ってくるのが女性の方で、男の方が仕事帰りの彼女を待っているとか)、精神的な部分をかなり強調しているのもこの時代にしては珍しかった。スター・トレック好きには嬉しいカルトっぽいクイズも良かったね(スポックの本名は私も知らなかった)。
女性の中で揺れ動く男心と、親友の彼女を寝取ってしまった事による友情の危機と再生、それがエディ=マーフィーがやった。と言う点を、私は評価したい。ハル=ベリーも可愛かったし、満足度は高い。
ただ、特に日本でこれが受け入れられなかった理由として、テレビのトレンディ・ドラマの存在が大きかったんじゃないかな?こういうのって、実は日本のトレンディ・ドラマでは既に何度も描かれていたし、アフリカ系アメリカ人が主人公になると、感情移入も出来にくい(私はその手のドラマをあんまり観てなかったので免疫が無かったのかも知れない)。その点でも残念と言うべきか。
ところで一言。マーフィ扮するマーカスは「完璧な」女性を捜し求めているのだが、端から見たらこれ、単なる足フェティでは?
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