大怪獣出現
The Monster That Challenged the World |
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ジュールス・V・レヴィ
アーサー・ガードナー(製)
パット・フィールダー(脚)
ティム・ホルト
オードリー・ダルトン
ハンス・コンリード
バーバラ・ダロウ
ケイシー・アダムス |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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海軍の海上への降下訓練を行う兵士と、ボートの乗組員が海上で失踪した事件が起こる。カリフォルニアの海軍基地では調査に乗り出すが、犠牲は民間人にまで及ぶようになった。そして明かとなった、原爆実験により呼び覚まされた太古の巨大な軟体動物の群が海中に潜んでいるのが発見される。水路を塞き止め怪物の巣の壊滅を図る海軍だが、サンプルとして海軍研究室に捕獲されていた怪物の卵が孵化しようとしていた…
元々日本では『大怪獣メギラ』という題で短縮版を劇場公開した作品。メギラと(勝手に)日本で呼ばれているこの怪獣の姿は秀逸で、海外物のSF作品の紹介記事を見ると、『大アマゾンの半魚人』(1954)の半魚人や『宇宙水爆戦』(1954)のメタルナ・ミュータントなどと共に必ず紹介されているほどメジャー。残念ながらその本物に出会うことは今まで無く、これを観るのはとても楽しみにしていた。
ただ、実際に見てみると、この怪獣、それほど迫力がある訳じゃなかったな。ウルトラマンとかでテレビシリーズで出ても、多分このままじゃ見劣りしてしまうって感じ。大体怪獣の名前自体、「メギラ」ではなかった。
劇中ではクレイカと呼ばれていたこの怪獣はカタツムリの突然変異体という位置づけで、名前自体、単体の名前ではなく、種としての名前だった。しかも人間対怪獣の息詰まる戦いと言うより、彼らは本当に単なる動物の一種で、巣ごと人間に駆除されて終わり(最後に一波乱起こしてはいるけど)…ちょっと寂しい。
前に『放射能X』(1954)のレビューでも言及したのだが、アメリカ産のSF作品で出てくる怪獣は、戦う対象ではなく、駆除する対象でしかない場合が多い。こんな所でも日米のSF作品の違い、怪獣の捉え方の違いを感じさせられることとなった。
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