司祭 1994 |
1995ベルリン国際映画祭国際評論家連盟賞(バード) |
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ジョージ・フェイバー
ジョセフィン・ウォード
マーク・シーヴァス(製)
ジミー・マクガヴァーン(脚)
ライナス・ローチ
キャシー・タイソン
ロバート・カーライル
ジェームズ・エリス
クリスティン・トレマルコ
レスリー・シャープ
ロバート・パフ
トム・ウィルキンソン |
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★★★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
5 |
5 |
5 |
4 |
5 |
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若きカトリック司祭のグレッグ(ローチ)は伝道の理想に燃えて教会に赴任してきた。ただ彼には男しか愛せないという隠された一面があった。昼には教会で働きつつスポーツジムで汗を流し、夜になると僧衣から黒の皮ジャンに着替え、男との出会いを求めてバーに通う二重生活を送っていたのだが、ある日、信者の少女から父親との近親相姦の悩みを打ち明けられる。そのことがひいては彼自身の秘密の暴露へと展開していき…
公開当時、カトリック教会から目の敵にされ、ローマ法王が抗議声明まで発表したという曰く付きの映画だが、予告を見て、これは絶対に観に行かねばなるまいと思っていたのだが、残念ながら公開当時は時間が無く見ることは出来ず。レンタルビデオで見ることになったのだが、情けない話で途中からはもう涙涙。そんなときに丁度知り合いが訪ねてきて、非常に決まりの悪い思いをした記憶がある。
内容は極めて重く、司祭のゲイ行為や近親相姦など数々のタブーを直視し、カトリック教会の矛盾を暴こうとするが、これが又本当に直球勝負!全く妥協無く作られたその作りに圧倒させられた。しかもそれできちっと感動させられる。しかもアメリカ映画にありがちな感動の押しつけではなく、現実を見据えた、等身大の人間を描いたところに特徴がある。むしろこの作りはかつての邦画が持っていたコアの部分が現れているように思えるのだが…唯一不満だったのは、カトリック最大の禁忌であるはずは、同性愛ではなく自殺の方にあるはず。そちらの方が全くツッコミなしなのはちょっと残念ではあるが。
ちなみに私はこの作品と『フル・モンティ』(1997)を観て、イギリス映画の楽しさを覚えた。
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