ブラックアダム |
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ボー・フリン
ドウェイン・ジョンソン
ハイラム・ガルシア
ダニー・ガルシア
トビー・エメリッヒ
リチャード・ブレナー
デイヴ・ノイスタッター
クリス・パン
ウォルター・ハマダ
アダム・シュラグマン
ジェフ・ジョンズ
エリック・マクレオド
スコット・シェルドン(製) アダム・スティキエル
ローリー・ヘインズ
ソフラブ・ノシルヴァーニ(脚)
ドウェイン・ジョンソン
ブラックアダム(テス・アダム)
オルディス・ホッジ
ホークマン(カーター・ホール)
ノア・センティネオ
アトム・スマッシャー(アル・ロススタイン)
サラ・シャヒ
アドリアナ
マーワン・ケンザリ
イシュマエル
クインテッサ・スウィンデル
サイクロン(マクシーン・ハンケル)
モー・アマー
カリーム
ボディ・サボンギ
アモン
ジェニファー・ホランド
エミリア・ハーコート
ピアース・ブロスナン
ドクター・フェイト(ケント・ネルソン) |
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★★★☆ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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5000年前にブラックアダムというヒーローによって邪悪な王が倒されたという伝説を持つ地カーンダックでは、考古学者のアドリアナ・トマズ(シャヒ)が、王が使っていたというサバックの王冠の在処を探り当て、その発掘に成功した。しかしその直後、彼女を見張っていた政府軍によって襲われ、命の危機を迎えた。彼女は偶然知った呪文をそこで唱えると、封印されたヒーロー、ブラックアダムも復活する。政府軍をあっという間に倒してしまったブラックアダムを家に連れ帰ったアドリアナだが、そこで彼女の息子アモン(サボンギ)と意気投合する。しかしブラックアダムの復活を知ったJSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)は、ブラックアダムを再び封印すべく、四人のヒーローを送り込んできた。
なんか迷走の体を呈し始めたDCエクステンデット・ユニバースだが、ここにきて元のシリーズにつながる作品を投入してきた。一応本作はメインストリームの中の一本という位置づけ。
そこで現れたヒーローはブラックアダムという。彼は『シャザム!』(2019)と同じ先代のシャザムから同じ力を与えられた人物だが、ヒーローとしてその力を受け継いだのは息子の方で、その力を継承した人物という設定。息子のような高潔な精神を持たないため、破壊神として目覚めてしまい、アンチヒーローとしてヒーローと戦う宿命を帯びた人物として登場する。
彼は前述したシャザムと似たような立場の人物と言える。ただ、シャザムの力ってかなりいい加減なものだ。先代シャザムはちゃんと人物を見て、この人なら後継者に相応しいと思って力を与えたのに、肝心の受け継いだ人物が普通の人に力を継承させてしまったために起こった悲劇となる。
ここで重要なのはブラックアダムというのは、最強の力を受け継いだ一般人だということになる。彼は何ら使命を持たず、さりとて自分自身で成し遂げたい欲望もない。彼にとってすれば、自分を攻撃する人間がいたらそいつと戦うという程度の存在で、完全に受け身となる。そのために彼自身は物語を引っ張っていけない。彼は基本的に何の目的もなく、ただ自分を害しようとする存在を払いのけることしかしないのだが、それは自分勝手なものなので、ヴィランではないが、ヒーローでもない。まさしくアンチヒーローである。
本人としては単に放っておいてほしいだけなのだが、そういかないという話はマーベルのハルクに近いが、本人は隠れようとしないというところが違っていて、結果として余計な戦いをし続けることになる。
その結果として、ブラックアダムを危険視するジャスティス・ソサエティ・アメリカと、サバックの子孫がブラックアダムに対してちょっかいをかけることで物語を作っていく。強いけど使命感を持たない人物。ヒーローでもヴィランでもないために彼はアンチヒーローとなる。
だからむしろ本作ではタイトルとは異なり、むしろその周囲の人物達が中心となって、ブラックアダムに対応する話になってるところが大きな特徴だろう。
その意味で主人公と言えるのはアドリアナと息子のアモン。そしてJSAのホークマン、ドクター・フェイトとなる。特にホークマンとドクター・フェイトのやりとりはたいへん面白く、なんか主人公放っておいてブロマンス的な会話を楽しめるし、この二人はヒーローとしてお互い信頼してるけど、性格が合わないため、会話になると喧嘩ばかりしてながら、肝心なところになるとしっかり連携を取れるという関係性が素晴らしい。更に年長組のこのコンビに若くて使命感も感じてないアルとサイクロンという二人のヒーローを組ませることで、本当に凸凹クインテットになってるのが実に良い。老人が燃えてるのに対して年少組二人のZ世代っぽさが絶妙。型にはまらない本当に新しいタイプのヒーロー像を見せている。一方のアドリアナとアモンも一般人の代表として、基本敵にツッコミ役として上手く機能していた。
そう言う意味では概ね高水準にまとまった話だった。更にブラックアダム役のドウェイン・ジョンソンがはまり役ですげえ楽しかった。
それでも点数が伸びないのは、全く奥行きがなくて、観てて楽しいだけで終わってしまったから。特にラストシーンでスーパーマンに出てこられてもなあ。既に崩壊してるエクステンデット・ユニバースに引き戻すのはやめて欲しかったので、気持ちが冷めた。 |
製作年 |
2022 |
製作会社 |
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ジャンル |
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売り上げ |
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原作 |
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関連 |
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キーワード |
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