ネバー・エンディグ・ストーリー 第2章 1991 |
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物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
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母を亡くし、悲しみに沈むバスティアン(ブランディス)は、かつてのアトレイユとの冒険が忘れられず、再びコリアンダーの古本屋で“ネバーエンディング・ストーリー”を借り出して家でページをめくると、再びファンタージェンの女王“幼ごころの君”(ジョーンズ)の助けを呼ぶ声を聞くのだった。再びファンタジアの国へ舞い戻った彼は、アトレーユ(モリソン)たちとの再会を喜ぶが、実はファンタジアは“空っぽ”の悪の力に襲われていたのだった。アトレイユと共に“空っぽ”の女王ザイードからファンタジアを救う旅に出る。一方、現実世界ではバスティアンの父が、いなくなったバスティアンを探す内、“ネバーエンディング・ストーリー”の本を手にしていた…
『ネバーエンディング・ストーリー』(1984)の正統な続編。一作目は小説版の前半部分しか映画化されていなかったが、物語の後半は精神世界の話となっていくため、映画化は難しいだろうと思っていただけに、それをどうやって映像化するのか?と、ちょっと楽しみにして映画館へと向かった。
しかし、結論から言えば、観なくても良かった。この映画の物語自体が小説版からかなり離れてしまっていて、形式的に一作目とあんまり変わらず、更にお為ごかしのハッピー・エンドで終わらせてしまっている。キャストも一新していて、特に“幼ごころの君”の容貌がまるで変わっていたのは笑ってしまった。確かに一作目の出来自体、決して優れたものとは言えなかったが、その続編として作るんだったら、せめて一作目と似たキャラを引っ張ってくるべきだったと思うし…あ、製作国が違うのか。妙に演出が派手になったのはアメリカだったから?
しかし、本来精神的な物語が展開するはずの物語を演出“だけ”派手にしてどうするよ?バスティアンの心の成長どころかファンタージェンの存在意義さえ消えてしまった。しかもあのバスティアンとアトレイユの性格のおかしさ。「子供とはこんなもんだ」という決めつけがぷんぷん臭ってくる。あれだけ危険だ危険だと言われているのに、ちょっと優しくされると、まるでお母さんの代わりが出来たみたいに尻尾振って魔女にくっついて回るバスティアンと言い、これまで積み重ねてきた信頼関係を全く信じないアトレイユと言い、これで子供に共感を持ってもらおうと言うのは無理ってもんだ…バスティアンはあの性格直さないとオトナになったらさぞかし苦労しそうだ。
それにバスティアンのお父さんの存在意義が全く感じられないのも問題。前作はそれでも本を読んでいるバスティアンがファンタジアと関わりを持っていたというのに、ここでは本当にただ読んでいるだけ。物語を分断するためにしか役に立ってない。
多少良かったのはモンスターの造形とか演出とかは確かにレベルが上がっていると言うところか。それだって物語そのものを左右するほどではなし。
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