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1965 | 6'7 誕生 |
タイトル | |||||||||||||||||||||||
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世界でいちばん不運で幸せな私 Jeux d'enfants |
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幼なじみのジュリアン(カネ)とソフィー(コティヤール)の二人はこどもの頃にあるゲームを始めた。それはどんなに理不尽であっても相手が出した条件をクリアするというもので、それを交互に繰り返す。と言う遊びだった。だが二十歳を過ぎて、お互い好き合っているにもかかわらず、ゲームは暴走し、ついには喧嘩別れとなってしまった。そしてそれぞれに道を歩み始めた二人だったが… う〜ん。これは一応純愛物語の中に入るんだろうか?ちょっと首を傾げてしまうような一風変わったラブロマンス作品。系統としてはどことなく『アメリ』(2001)に近いものがあるが、あの作品では割と上手く回避されていた変態的な要素が強く出ているのが特徴か? 劇中でもジュリアンのモノローグでこのゲームは「悪趣味」と言っていたけど、ここまでくると、一種のSMの世界であり、まさに変態そのものだって気がする。なんせこのゲームが高じると、相手の人生そのものを壊してしまう(と言うか、ラストは完全に壊してるし)。 しかも、互いが互いの人生を壊しかけた事に気づいて離れるわけだが、その離れている間にも、互いの命令を待ちわび続ける。そして最後は破滅と分かっていながら、会ってしまうと命令を出さずにはいられなくなる。これを変態と言わずしてなんと言わんや。である。 彼らはこれが命を賭けるほどの危ない趣味であることが分かっていながら、それでも引き合ってしまう。一旦知ってしまった禁断の快楽から逃れることが出来なかったのだ。まさにこの二人は、純粋すぎるほどに純粋な人間だった。 そして最後の最後、あのオチには唖然とさせられたものの、しかし考えてみると、あの終わり方は最も洒落てる終わり方だったとも思えてしまう。これまで築き上げてきた家庭を崩壊させ、犯罪行為を繰り返さざるを得なくなり、行き着くところまで来てしまった二人に残された最後の賭けは、こうなってしまう。 確かに唖然とさせられたが、これはこれで充分ありだろう。 ここまで明確に変態の愛情を描きつつ、それを直球のラブストーリーに仕上げてしまった監督の力量には感嘆せざるを得ない。勿論一般受けはしないだろうが、映画にはこんな変則的な可能性もありだろう。わたしは肯定する。 |
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