007 ダイ・アナザー・デイ |
2002ゴールデン・グローブ歌曲賞(マドンナ)
2002ゴールデン・ラズベリー最低助演女優賞(マドンナ)、最低音楽賞(マドンナ)
2003MTVムービー・アワード女優賞(ベリー) |
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ニール・パーヴィス
ロバート・ウェイド(脚) |
ピアース・ブロスナン |
ハリー・ベリー |
トビー・スティーヴンス |
ロザムンド・パイク |
リック・ユーン |
ジュディ・デンチ |
ジョン・クリーズ |
マイケル・マドセン |
ウィル・ユン・リー |
ケネス・ツァン |
エミリオ・エチェバリア |
コリン・サーモン |
サマンサ・ボンド |
マドンナ |
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ボンド(ブロスナン)は、英国諜報部員の精鋭たちと共に北朝鮮のムーン大佐(リー)暗殺のため朝鮮半島に潜入するのだが、任務遂行目前にして正体を見破られてしまった。ムーンを崖から突き落とすことには成功したものの、ボンドは捕われてしまい、拷問に耐える日々が続く。14ヶ月後、ボンドは南側で捕虜となっていたムーン大佐の腹心ザオ(ユーン)との交換によりようやく自由の身となった。しかし、MI6のMはボンドが拷問に負け情報を漏らした事を疑い、諜報部員の資格を剥奪したうえ施設内に幽閉してしまう。ボンドは施設を脱出すると、鍵を握る男ザオを追ってキューバへと向かうのだった。そこで謎の女性ジンクス(ベリー)と出会う。
今回のボンドの移動は北朝鮮〜キューバ〜ロンドン〜アイスランド。地球をほぼ一周してる。かなり意外なことに、ボンドが劇中で太平洋を渡ったのは、これが初めてだったりする。
アクション映画はあんまり劇場で観る気が起きないんだけど、このシリーズはやっぱ別格。だって好きなんだもん。
前作『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(1999)が私にとっては今ひとつの印象だったのだが、ブロスナンのボンド役は歴代ボンドの中でもかなり好き。ブロスナンはかつてコメディ作品にいくつか登場していただけあり、飄々としたボンドがなかなかはまってる。
本作だとむしろかつてのショーン=コネリーを思わせる、悪っぽい部分が強調されていて、ちょっとだけ男前が上がり、その分だらしなくなった感じ(「朝は殺人、夜は女」って、まさにボンドなんだけど、これが久々にはまった。って感じ)。でもキャラクターとしてはとてもバランスが取れた、これぞボンド!と言った雰囲気になってる。もう一作彼で作るそうだけど、今の雰囲気を保つなら、充分やれそうだ。
今回は北朝鮮から始まり、キューバ、イギリス、アイスランドと、これまでのシリーズでは一番広い範囲で活躍しており(勿論『007 ムーンレイカー』(1979)は除くけど)、最初が寒々しい北朝鮮、次に常夏のキューバ、最後に氷に閉ざされたアイスランドと、舞台の変遷が観ていて楽しい。そう言やキューバで煙草を吸うシーンがあったけど、ボンドがタバコ吸ったのってかなり久々なんじゃないか?
キャラが兎に角立っているのが本作の嬉しいところ。ボンド・ガールに抜擢されたハル=ベリーはちゃんと分をわきまえた演技をしてくれるし(どんなに強くても最後はボンドに良いところを上げるとかね)、ミランダ=フロストも綺麗さが際だっていた。アクション部分も、確かに多少「何これ?」という部分ももちろんあるけど、充分。マドンナの歌もテンポは良かったし、言うほど酷いとは思わなかった。全体的に堪能できたよ。
そう言やQ役がジョン=クリーズになったけど、どうもこれは違和感があるな。仕方ないけど…
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