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マイケル・アプテッド
Michael Apted

Michael Apted
Wikipediaより
<A> <楽>
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鑑賞本数 7 合計点 20.5 平均点 2.93
書籍
2010 ナルニア国物語 アスラン王と魔法の島 監督
2009
2008
2007
2006 アメイジング・グレイス 監督
2005
ROME(1st~2nd)
<A> <楽> 監督
wiki
2004
2003
2002 イナフ 監督
2001 エニグマ 監督
2000
1999 007 ワールド・イズ・ノット・イナフ 監督
1998
1997
1996 ボディ・バンク 監督
1995
1994 瞳が忘れない/ブリンク 監督
ネル 監督
1993 ハード・ジャスティス 製作総指揮
1992 インシデント・アット・オグララ 監督
サンダーハート 監督
ドラキュラ 製作総指揮
イントルーダーズ/第四の遭遇 製作総指揮
1991 訴訟 監督
1990
1989
1988 愛は霧のかなたに 監督
1987
1986 S.O.S.ドクター・ノーグッド! 監督
1985 スティング/ブルー・タートルの夢 監督
1984 ゴーリキー・パーク 監督
家族の絆 監督
1983
1982 初恋キッパーバン 監督
1981 Oh!ベルーシ絶体絶命 監督
1980 歌え!ロレッタ愛のために 監督
1979 アガサ 愛の失踪事件 監督
1978
1977
1976 ザ・コレクション 監督
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950
1949
1948
1947
1946
1945
1944
1943
1942
1941 2'10 バッキンガムシャーで誕生

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ナルニア国物語 アスラン王と魔法の島 2010
2010ゴールデン・グローブ歌曲賞
2010ツィッタートレンド第9位
2011サターンファンタジー作品賞、若手俳優賞(ポールター)、衣装賞、特殊効果賞
<A> <楽>
クリストファー・マルクス
スティーヴン・マクフィーリー
マイケル・ペトローニ(脚)
ジョージー・ヘンリー
スキャンダー・ケインズ
ウィル・ポールター
ベン・バーンズ
ティルダ・スウィントン
ローラ・ブレント
ゲイリー・スウィート
テリー・ノリス
ブルース・スペンス
アナ・ポップルウェル
ウィリアム・モーズリー
シェーン・ランギ
アーサー・エンジェル
アラベラ・モートン
レイチェル・ブレイクリー
スティーヴン・ルーク
ナサニエル・パーカー
リーアム・ニーソン
サイモン・ペッグ
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第3作
特撮事典
朝びらき丸東の海へ <A> <楽>
C・S・ルイス (検索) <A> <楽>
 エドマンドとルーシーのペペンシー兄妹は、兄ピーターと姉スーザンが両親と共にアメリカへ滞在中、いとこのユースチスの家に預けられることに。ある日、壁に掛けられた帆船の絵が動き出し、3人はその絵の中に吸い込まれてしまう。すると次の瞬間、彼らはナルニアの海にいた。そして、溺れかけたところをナルニアの王となったカスピアンやネズミの騎士リーピチープが乗る帆船・朝びらき丸に救われ、喜びの再会を果たす。朝びらき丸の一行は、カスピアンの亡き父王の友人である7人の貴族(七卿)を見つけるため、彼らが消息を絶った離れ島諸島を目指していた。やがて、父王が七卿に1本ずつ与えたというナルニアの剣を東方の島にあるアスランのテーブルに全て並べれば悪の魔法を取り払うことができることを知る一行。しかし、彼らの行く手には不気味な霧とそこに潜む悪が立ちはだかる。こうして、一行はナルニアに訪れた危機を救うべく、数々の試練に立ち向かうこととなるのだが…
 全七章のC・S・ルイスによる壮大なファンタジーの映画化第三弾で、これまで2作を製作したブエナ・ビスタが消滅したため、20世紀FOXによって受け継がれた
「朝びらき丸東の海へ」の映画化。第一章ではピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーの四人、第二章ではそこにカスピアン王子が入り五人が主人公となっていたが、ここではピーターとスーザンが抜け、代わりにユースチスが入る事で、再び四人主人公へと変わっている。ここでは随分成長したエドマンドが、まるで過去の自分のようなユースチスの面倒を観ていることから、第一章からもそれなりに時代を経ていることを感じさせる作品となっていた。
 本作は、
実は映画としてはそんなに上手く作られている訳では無い。たとえば一作目、二作目と比較しても、特にクライマックスでは相当に見劣りがしてしまうし、それに至る冒険についても小出しにしすぎた感があり。映画としての完成度を高めるためには、明確な悪の存在を出して、最後のクライマックスシーンでの戦いを盛り上げていくのが常套手段だが、本作は敢えてその方法を取っていない。むしろ本来小さな出来事として軽く済ませるべき事柄を殊更強調して、クライマックスを小出しにしてる感じ。全ての出来事がほぼ均等に物語に関わってくる分、冒険が比較的あっさり終わってしまった感じはある。短く時間を区切って等分にクライマックスを作る造りは、むしろテレビのものっぽさもある。
 それに本作の目的の一つであったユースチスの精神的成長もさらりと流してしまった感あり。折角の映画なんだからもっと精神的な作品として作ってくれるもんだと思ったのだが…イベントの連続よりも、そちらの方に力入れて欲しかったのが本音。
 と、言うことで本作を俯瞰してみるならば、とても薄味。ちょっと食い足りないというか、映画的な快感には乏しい。でもこれは何も映画として見る必要は無いのかも知れない。どこを切ってもそれなりに見所があるし、二時間ちゃんと楽しめるのだから。ビデオ向きの作品と考えればそれで良いのかな?
イナフ 2002
2002ゴールデン・ラズベリー最低主演女優賞(ロペス)
<A> <楽>
ニコラス・カザン(脚)
ジェニファー・ロペス
ビリー・キャンベル
ジュリエット・ルイス
テッサ・アレン
ダン・ファターマン
ノア・ワイリー
フレッド・ウォード
ジャネット・キャロル
ビル・コッブス
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 下町のレストランで働いていたスリム(ロペス)はある日、そのレストランでミッチ(キャンベル)という親切な男に出会った。その後、仲が進展して建設会社の社長であるミッチと結婚することとなる。玉の輿で、幸せいっぱいのまま娘グレーシー(アレン)と親子三人、仲睦まじく生活していたが、グレイシーが5歳になった頃に、ミッチは突然その本性を現し、暴力で家庭を支配しようとする。夫の暴力からグレイシーを連れて逃げ回るスリム。だが、財力にものを言わせ、行く先々で彼女たちを捕まえようとミッチが待ちかまえていた…
 最近日本でも問題となってきたDVの問題および家族のあり方を正面から捉えた作品…
のはずだったんじゃなかったか?
 80年代の価値観で現代の問題を描こうとするとこうなってしまうと言う悪い例となったのは確か。
なんだよ。あの女セガールは?そりゃまあ、やられっぱなしは腹が立つものだし、悪い奴に鉄槌を下したいと言うのは分からなくもないのだが、そのお陰で本作はサスペンスでもDVを扱った作品でもなく、単なる暴力作品になってしまった。一体監督は何をしたかったんだ?この手の作品で重要なのは肉体的じゃなくて法的にどう勝つか。と言うのが一番重要なんじゃないのか?
 設定的なアラも多いし、時間の飛び方も不規則で、全然歳食ったと言う演出もなされておらず。更に6年前に一目会った人間を一瞬で克明に思い出せる
主人公の記憶力の良さもふざけすぎ。評価できるのはジェニファー=ロペスのいろんな姿が観られた位か?
 当初観る予定だったのだが、これを劇場で観なかったことはありがたかった(多分点数も更に低くなっていたはず)。
 ところで、
『Enough』という題はやっぱりアプテッド監督だけに『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』から来たのかな?しかし、それをそのまま邦題にしたのはいかがなものか?それだけ日本人の語学力が上がったという証なのか、それとも単にやる気がないだけなのか…絶対後者だと思う。まるでセンスが感じられない。
007 ワールド・イズ・ノット・イナフ 1999
1999ゴールデン・ラズベリー最低助演女優賞(リチャーズ)、最低スクリーン・カップル賞(ブロスナン&リチャーズ)
<A> <楽>
ニール・パーヴィス
ロバート・ウェイド
ブルース・フィアスティン(脚)
ピアース・ブロスナン
ソフィー・マルソー
ロバート・カーライル
デニース・リチャーズ
ロビー・コルトレーン
ジュディ・デンチ
デスモンド・リュウェリン
ジョン・クリーズ
マリア・グラツィア・クチノッタ
ゴールディー
セレナ・スコット・トーマス
サマンサ・ボンド
コリン・サーモン
クロード=オリヴィエ・ルドルフ
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第19作
007 <A> <楽>
イアン・フレミング (検索) <A> <楽>
007 ジェームズ・ボンド全仕事
俺たちの007(書籍)
 MI6本部内で石油王ロバート・キング卿が爆殺された。M(デンチ)から主犯の元KGBのテロリスト、レナード(カーライル)が卿の娘エレクトラ(マルソー)をも狙っていることを知らされたジェームズ=ボンド(ブロスナン)は彼女の護衛に付くが…。
 今回のボンドの移動は
スペイン〜ロンドン〜ロシア〜スペインと、ユーラシア大陸を縦横に駆けめぐる。
 不思議と劇場で観る機会が無かった007シリーズだが、これが私にとって劇場で観た初めてのシリーズ作品となった。割合ストーリー的にはしっかりしているし
(ブロスナン・ボンドの特徴だな)、演出的にも充分見応えはあるが、ボンドが組織の全面バックアップを受けてあちこちに派遣されるだけってのはちょっと立場的に弱い部分。ボンドの意志力が今ひとつ弱い感じなんだよな。連続する見せ場も的も絞り切れてなかったようで細切れの印象でしかない(質そのものは高いんだが)。金を多量につぎ込んだ割には印象が薄かった。
 ただ本作での最大の売りはキャラクター
(特に女性)にあったんじゃないかな?ソフィー・マルソーがくるくる変わる性格を魅力的に演じていた(確かにこれは彼女のはまり役だったと思う)。彼女の裏切りは意外だった。そしてその代わりとして登場したのは、一発でこいつがボンド・ガールだと分かるリチャーズ(教授でありながら、童顔であんな巨乳だって設定は媚びすぎだぞ)。更に今回はM役のデンチが結構迫力あったので、以降是非活躍して欲しい存在でもある(見せ場をもっとハードにして欲しかった)。それとQ役のリュウェリンは今回で見納め(今回Rとして登場したクリーズが次回作以降Qになる)。ボンドとQのやりとりは相変わらずとはいえ、やっぱり歳食ったなあ。
ネル 1994
1994米アカデミー主演女優賞(フォスター)
1994
シカゴ映画批評家協会主演女優賞(フォスター)
1994ゴールデン・グローブ作品賞、女優賞(フォスター)、音楽賞
1995MTVムービー・アワード主演女優賞(フォスター)
<A> <楽>
ウィリアム・ニコルソン
マーク・ハンドリー(脚)
ジョディ・フォスター
リーアム・ニーソン
ナターシャ・リチャードソン
リチャード・リバティーニ
ニック・サーシー
ロビン・マリンズ
ジェレミー・デイヴィス
オニール・コンプトン
ショーン・ブリジャース
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 ノース・キャロライナの開業医ジェリー(ニーソン)は人里離れた山間の小屋で、現代社会とは全く隔絶され奇妙な言葉を話す女性ネル(フォスター)を発見する。保護者だった母親が亡くなり、たった一人となったネルをジェリーは保護するが、やがて彼女の存在がマスコミに発見されてしまい…
 ジョディ=フォスターが立ち上げたエッグスタジオ第一作。フォスターの体当たり演技が光る作品。彼女自身が脚本に惚れ込んでこの作品を作るために製作会社まで立ち上げたそうだが、確かに役者としてかなりのレベル・アップが図れた作品ではあっただろう。
 だけど、ちょっと気になるのだが、フォスターの年齢(当時32歳)でこれをやったと言うのはかなりの無理が無かったかな?
 大体パターンからして、こう言うのはもっと初々しいのを出さない?特に既にトップ・スターの一人であるフォスターだけに、どうしてもその演技の巧さが、あくまで演技でしかないのが分かってしまうので、どうもそこで引いてしまう。
 フォスターのプロモーション・ビデオとして観るなら充分なんだろうけど。それ以上のものではないな。
 キャラクター次第の作品で、そのキャラクターの巧さの故にはまれなかった作品。
サンダーハート 1992
<A> <楽>
ジョン・フスコ(脚)
ヴァル・キルマー
サム・シェパード
グレアム・グリーン
フレッド・ウォード
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
訴訟
Class Action
<A> <楽>
テッド・フィールド
スコット・クルーフ
ロバート・W・コート(製)
キャロリン・シェルビー
クリストファー・エイムズ
サマンサ・シャッド(脚)
ジーン・ハックマン
メアリー・エリザベス・マストラントニオ
コリン・フリールズ
ジョアンナ・マーリン
ラリー・フィッシュバーン
ドナルド・モファット
ジャン・ルーブス
マット・クラーク
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
製作年 1991
製作会社
ジャンル
売り上げ
原作
歴史地域
関連
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
愛は霧のかなたに 1988
1988米アカデミー主演女優賞(ウィーヴァー)、脚色賞、作曲賞、編集賞、録音賞
1988
ゴールデン・グローブ女優賞(ウィーヴァー)、音楽賞、作品賞
1989英アカデミー撮影賞
<A> <楽>
アーノルド・グリムシャー
テレンス・クレッグ
ピーター・グーバー
ジョン・ピーターズ(製)
アンナ・ハミルトン=フェラン(脚)
シガーニー・ウィーヴァー
ブライアン・ブラウン
ジョン・オミラ・ミルウィ
ジュリー・ハリス
イアン・カスバートソン
イアン・グレン
コンスタンティン・アレクサンドロフ
マギー・オニール
マイケル・J・レイノルズ
ヘレン・フレイザー
デヴィッド・ランズベリー
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
アンナ・ハミルトン=フェラン (検索) <A> <楽>
タブ・マーフィ (検索) <A> <楽>
 絶滅の危機に瀕しているマウンテンゴリラを救うため、単身アフリカに向かった動物学者のダイアン・フォシー(ウィーヴァー)。ほとんど何も分からないままコンゴの山の中を精力的に歩き回り、ついにはマウンテンゴリラの群れを発見。その調査を開始する。密猟者の急増と、内戦の勃発により、様々な妨害を受けつつも、ゴリラへの愛情を増していくダイアン。
 実在の女性ゴリラ学者ダイアン・フォシーの半生を描いた伝記映画。
 『エイリアン』(1979)および『エイリアン2』(1986)によって遅蒔きのブレイクを果たしたウィーヴァーだが、その余波をかって、今度はオスカーを狙ったのか?と言った感じのある作品で、ウィーヴァーの体当たり演技が見所。
 確かにこんな役はウィーヴァー以外には出来ないと思う。何せ
ガタイが良くて強面。それでヒロインとして成立する存在なんて、ハリウッド史を通してもほとんどいない。そんな特異なキャラをフルに活かした適役だった。
 その点は確かで、はまり役だったのは間違いはないのだが、ただ、ちょっと気負いすぎたか、ウィーヴァーの演技に力が入りすぎてる感じがあり。気合いたっぷりでピリピリした演技のため、観てる側が落ち着かない気持ちにさせられてしまう。
 それと物語の起伏が少ないので、映画としての完成度があまり高くないのも難点。全般的に緊張感がある割に退屈な作品になってしまった。
 ただ、クライマックスシーンであるゴリラの群れの中にウィーヴァーが入っていくシーンは圧巻。よく飼い慣らされたゴリラだなあ。と観ている時は思ったけど、実は大半は造形によるものだとか。言うまでもないが、こんな造形をする人は、異様に猿の造形に血道を上げるリック・ベイカー以外にはいない。本作はベイカーの真骨頂でもある。
歌え!ロレッタ愛のために 1980
1980米アカデミー主演女優賞(スペイセク)、作品賞、脚色賞、撮影賞、美術監督・装置賞、音響賞、編集賞
1980全米批評家協会主演女優賞(スペイセク)
1980NY批評家協会女優賞(スペイセク)
1980LA批評家協会女優賞(スペイセク)
1980ゴールデン・グローブ作品賞、女優賞(スペイセク)
1981英アカデミー主演女優賞(スペイセク)
<A> <楽>
トム・リックマン(脚)
シシー・スペイセク
トミー・リー・ジョーンズ
ビヴァリー・ダンジェロ
レヴォン・ヘルム
フィリス・ボーエンズ
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 アパラチア山脈沿いの貧しい炭抗で育ち、自分もこの町で生きていくことに何の疑問も持っていなかったロレッタ(スペイセク)は13歳になった時、憧れていた年上のドゥーリトル・リン(ジョーンズ)と結ばれ、やがてドゥーの子供を身ごもるロレッタ。炭坑夫の仕事に嫌気がさしていたドゥーはワシントンに行き、そこで仕事を見つけてロレッタを呼び寄せるのだが、彼女の歌に才能があると見抜き、酒場でカントリー・アンド・ウエスタンの歌手としてデビューさせる。やがて彼女の出した“アイム・ア・ホンキー・トンク・ガール”というレコードが全米で大ヒットする。押しも押されもしない大スターとなってしまったロレッタだったが…
 実在のカントリー・アンド・ウエスタン歌手ロレッタ・リンの半生を描く伝記映画で
1980年全米興行成績5位。原題は“Coal Miner's Daughter”で『炭坑夫の娘』
 アメリカ人にとってはソウル・ソングとも言えるC&Wを主題にした作品で、多くの歌が劇中でも歌われている。おそらくこれが大ヒットの一つの理由であろう。日本ではあまり馴染みのないC&Wではあるが、スペイセク自身が歌う歌も切々とした曲調で、なかなかに聴かせてくれる。
 ところでこの1980年というのはハリウッドではなかなかに難しい年で、1960年代後半に始まったニューシネマからの脱却と、新しい価値観への転換が図られていたのだが、この年ではまだそれが確立されていなかった。エンターテインメントから真面目なもの、愛を語ったもの、実験的作品と、ヒットした作品で言っても実に様々な作品が挙げられる。
 その中でも一応2年前に『グリース』(1978)が大ヒットしたお陰で、歌を出せば売れるのでは?という模索が行われていたようで、この年ハリウッドでは『ザナドゥ』『フェーム』というミュージカルが投入。同時に殺伐とした70年代を振り返り、家族の再生をうたった『普通の人々』(1980)なども投入されている。それらの流れを上手く捉えて
アメリカのソウル・ソングと家族の大切さを同時にまとめ上げたのが本作といえようか。逆に言えば、見事にこの年のアメリカ人向けに調整された作品とも言える。よって、時代を過ぎた、外国人である私から観てさほど完成度が高い物語と見えなくても、当時のアメリカ人の心情を見事に掴んだ作品なのだと言うことは理解できる。
 しかし本作では何よりシシー=スペイセクのキャラ立ちが一番だろう。何せ『キャリー』(1976)でのスクリーミング・クィーンぶりが記憶に新しい状態で(一応この時もアカデミーノミネートされているが)これだけの演技派ぶりを見せつけられたのだから相当に驚かれただろう
(と言うか、これがスペイセクだと知った時に私が驚いた)。一回ホラー作品に出てしまうとメジャーにはなれない。というジンクスを見事打ち破ってくれた名女優であることは確か。13歳からヴェテラン歌手までの成長を見事に演じきっているが(当時既に30歳だったはずだが)、何より歌唱力には驚かされる。なんでも元々がカントリー歌手志望だったそうで、これこそはまり役という奴だったのかも知れない。
 尚、当初監督はジョセフ・サージェントだったが、スペイセクと上手くいかずに降板したとのこと。
アガサ 愛の失踪事件
1979米アカデミー衣装デザイン賞
<A> <楽>
ジャーヴィス・アステア
ガブリック・ロージー(製)
キャサリン・タイナン
アーサー・ホプクラフト(脚)
ダスティン・ホフマン
ヴァネッサ・レッドグレーヴ
ティモシー・ダルトン
ヘレン・モース
トニー・ブリットン
ティモシー・ウェスト
セリア・グレゴリー
ティム・シーリー
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
製作年 1979
製作会社
ジャンル
売り上げ
原作
アガサ 愛の失踪事件 <A> <楽>
キャサリン・タイナン (検索) <A> <楽>
歴史地域
関連
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