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ウ・ミンホ
Min-ho Woo

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2020 KCIA 南山の部長たち 監督・脚本
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レビュー

 

KCIA 南山の部長たち
<A> <楽>
ウ・ミンホ
イ・ジミン(脚)
イ・ビョンホン
イ・ソンミン
クァク・ドウォン
イ・ヒジュン
キム・ソジン
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 パク大統領による軍事政権末期。大統領直属機関KCIA(韓国中央情報部)。「部長」と称されるそのトップは大統領に次ぐ絶大な権力を振るっていた。ところが元部長だったパク・ヨンガク(クァク・ドウォン)がアメリカに亡命し、韓国大統領の腐敗を告発する証言を行ってしまった。その生々しい内容に激怒したパク大統領(イ・ソンミン)は現部長のキム・ギュピョン(イ・ビョンホン)に事態の収拾を命じる。さっそくアメリカへ渡り、ヨンガクと接触するが…

 今や世界的にも大きな発言力を持つようになった韓国。政治的にもそうだが、今や世界のエンターテインメントにもかなり大きな影響を持つようになってきており、音楽においてもいわゆるK−POPが世界中で流行。映画でも『パラサイト 半地下の家族』(2019)のアカデミー賞では初のアジア作品でオスカーを取っており、2020年代の世界のエンターテインメント業界は韓国が席巻することが予見されるほどの存在感を持っている。
 しかしそんな韓国は、近年に至るまで独裁国家で、その過程で多くの犠牲者を出してきた国家でもある。朝鮮戦争以降の激動の時代については、現在に至るまで多くの映画が作られてきている。
 この作品も事実を元にした話で、1979年に起こった朴正煕大統領の暗殺事件そのもの。実は既にこの話は『大統領の理髪師』(2004)で一度映画化されているが、あの作品は外側から見た暗殺事件だったものだが、ここでは実行犯の金載圭をモデルにした話になってる(名前がキム・ジェギュからキム・ギュピンになってる)。
 この事件に関しては、それこそ『大統領の理髪師』観たときに調べた時以来だったが、本で読むのとドラマを観るのとはやっぱりだいぶ違う。実に生々しいし、事実を元にしたという前提で考えると、本当に身に迫る感じがある。
 ストーリー自体はシンプルだが、何故大統領殺害に至らねばならなかったのかの過程が丁寧に描かれてる。独裁政治の長となるパクの行いはあまりの身勝手ぶりで、よくこれで国として成立していたもんだと妙な感心をしてしまうし、秘密警察的なKCIAも相当にあくどいことをやっていたことが分かる。権力の癒着と、一度トップから転落すると死が待つという救いがたい状況の中、国をどう動かしていったら良いのか、凄い模索の歴史だったことが痛切に感じられる。
 内容はドロドロした権力闘争なのだが、演出は抑制が利いていて、登場人物も抑えた演技が素晴らしい。アクション俳優とばかり思ってたイ・ビョンホンがこんな見事な演技見せてくれるのも新鮮な驚きだった。

 あと、ある程度知識はあったものの、当時の韓国事情に日本がこんなに関わっていたことを実際に映像で見せられると、色々考えさせられてしまう。日本統治というのが元々あったこともそうだが、当時の朴大統領が日本とのパイプをいくつも持っていたことが暗示されていて、日本と韓国という二国の関係をもう一度捉え直してみねばという思いにさせられる。当時日本とほぼ国交断絶状態である一方、これだけ日本と韓国が裏で癒着していたことがある意味衝撃的。会話の端々に日本語が使われているとか、表向き冷え切っているからこそ、大胆なスクープが日本で暴露されるとか言うのもあって、日本と韓国の関係って根が深いんだとしみじみ思わされる。

 モロに表の歴史に関わる裏歴史って感じで、しかも実話を元にしたと言うことで、本気で興奮しっぱなし。70年代ならともかく、今の時代の日本でこれ作れる人はいないよな。あと数十年したら2010年代の日本の裏と表双方の歴史映画を作ってくれることを今から期待しておこう。できるなら私が生きている間に。
製作年 2020
製作会社
ジャンル
売り上げ
原作
書籍名 <A> <楽>
著者名 (検索) <A> <楽>
キム・チュンシク
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