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チャオ・ジー
Zhao Ji

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2020 ナタ転生 監督
2019 白蛇:縁起 監督
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ナタ転生
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モー・チュアン(脚)
ヤン・ティエンシャン
チャン・フー
シュアン・シャオミン
リー・シーモン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 水不足にあえぐ地方都市の東海市で犯罪まがいの運び屋で日銭を稼ぎながら、大好きなバイクレースに明け暮れる青年・李雲祥(リ・ウンショウ)は、ある日東海市を牛耳る権力者徳会長の息子三公子に目を付けられてしまう。幼なじみや家族を襲われ、更に不思議な力を操る三公子によって命が危うくされる。命の危機の瞬間、李は、自分が3000年前に生まれた英雄哪吒太子(ナタ)であることを思い出す。謎の男に助けられた李は、彼から徳会長こそがかつてナタと戦い続けた宿敵である東海龍王であることを伝えられる。因縁の決着を付けるべく、ナタの力を引き出す訓練を受ける李。

 今や映画における中国市場はハリウッドに張り合うほどの興行成績を誇るようになってきており、様々なジャンルでの映画を量産し始めている。
 その中にはアニメーションも入っており、こちらの方がまず日本にも入り始めている。実際先日『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』(2019)を観たとき、そのクォリティに驚かされたものだ。『羅小黒戦記』の方はCGを使った2D作品だったが、本作は同じアニメーションでも3Dの方。だいぶ雰囲気が違うが、これも画面のクォリティは大変高く、CGアニメーションの進化は凄まじいものがある事を思わされる。
 本作をわざわざ劇場に観に行ったのは、コロナによる自粛ムードで観たい映画がなかなか劇場にかからないというのが最大の理由だったりするが、他にも本作には結構思い入れがあるからでもある。
 本作の主人公はナタの転生体というが、ナタというのは中国では大変人気の高い半神で、英雄として数多くの作品に登場してる。初出は「封神演義」かと思われるのだが、この本は文庫版が出たときには真っ先に買って、ノートにメモを取りながら高速で読みふけったものだ。そこでのナタ(ここではナタク)の存在感は大変面白く、登場人物の中では最も印象深い存在として覚えている(日本の漫画でも「封神演義」はあるが、そこでのナタは感情のないロボットのような存在。これはこれで印象深い)
 だが実はナタは「封神演義」を読む以前にも何度か作品の中で見かけている。
 例えばそれは「西遊記」でも登場してる。天界では孫悟空と戦ったが、後半はお使い役でしかなかった後になってその関係性に気づいて驚いたものだ。
 そしてもう一つ。私にとっては重要な作品がある。随分昔になるがNHKで中国製のアニメーションと言うことで放映された作品があったのだ。タイトル自体も覚えてなかったのだが、つい最近、友人とSNS越しで話をしていて、竜と戦う子どもの話の話題が出て、その中でその映画が『ナージャと竜王』(1979)というタイトルの作品であると教えてもらった。主人公はナージャとなっていたが、今なら分かる。これはナタのことだ(ナタはは言語読みするとNrzhaで、「ヌァーザ」となる)。「女神転生」というゲームでも登場してる。
 更にナタは『羅小黒戦記』にも(たいして活躍しないけど)登場してる。自分の中でナタブームが起きているその時にこのタイトルを見たもんだから、絶対に観ようと自分の中で盛り上がった結果だ。これまでの読書歴がピタッと収まってくれたお陰だ。

 ポスターに描かれていたのは主人公が巨大な竜に立ち向かう姿。これは『ナージャと竜王』と何か関わりがあるのではないかと期待していた。それも観る気になった一つの理由。

 それで観てみたところ、物語そのものは極めてシンプルに仕上がってた。主人公は運動神経が良いだけの普通の青年だったが、それが自分の宿命を知り、その力の使い方をメンターによって教えられて本物の英雄になる。龍王との戦いも、強大な力を持つ東海龍王の力に圧倒され、危機の連続の中で真の力を覚醒して勝利する。単純だが90分のアニメだとこれくらいが最もバランスが良い話となる。
 それでも本作にはいくつかのトピックがある。一つには前述した『ナージャと竜王』との関わりがちゃんとあるということ。東海龍王およびその子三公子はそこでも登場するし、画面の何カ所かでモロにそのいくつかのシーンが出ていた。なるほどこれは続編という位置づけなんだな。オールドアニメファンには楽しい瞬間だ。
 それと、本作のラストで明らかになるのは、ナタの物語はまだ終わってないということ。前世のナタが持っていたアイテム宝貝の内、一つは手に入れたが、他のものもあることが分かっており、それを取らねばならないということが暗示される。これによって続編が確定している。ただし単なる続編にはならないようなのだ。ラストにナタに対して何か含みを持って接触する男が存在する。更にナタの先生となる猿男は、これから数多くの英雄の転生体が現れることを匂わせていたし、東海龍王は封神演義のやり直しを宣言している。
 「封神演義」は周の時代の話。今から3000年ほど前の話である。それを現代で再びやり直すという事は、それ以降の物語の主人公達が登場するように見える。
 それ以降の話となったら、中国の多くの多くの作品が入る。それこそ「西遊記」「三国志」「水滸伝」など。それらに登場する人物達が転生体となって戦うとなったら、なんか凄くワクワクするものを感じてしまう。
 まさにそれは中国版の「アベンジャーズ」になるのではなかろうか?
 本作はその始まりの話と考えるならば、とてつもなく巨大なシリーズの幕開けなのかもしれない。もしそうなら、追いかける価値がありそうだ。
 なんかワクワクしてきたぞ。
製作年 2020
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