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クリエイティブ喧嘩術(書籍) _(書籍) |
2021 | |||||||||
2020 | るろうに剣心 最終章 The Beginning 監督 | ||||||||
るろうに剣心 最終章 The Final 監督 | |||||||||
影裏 監督 | |||||||||
2019 | |||||||||
2018 | 億男 監督・脚本 | ||||||||
2017 | 3月のライオン 後編 監督・脚本 | ||||||||
3月のライオン 前編 監督・脚本 | |||||||||
2016 | ミュージアム 監督・脚本 | ||||||||
秘密 THE TOP SECRET 監督・脚本 | |||||||||
2015 | |||||||||
2014 | るろうに剣心 伝説の最期編 監督・脚本 | ||||||||
るろうに剣心 京都大火編 監督・脚本 | |||||||||
2013 | |||||||||
2012 | プラチナデータ 監督 | ||||||||
るろうに剣心 監督・脚本 | |||||||||
2011 | |||||||||
2010 |
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2009 | ハゲタカ 監督 | ||||||||
白洲次郎 演出・脚本 | |||||||||
2008 | |||||||||
2007 |
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2006 | |||||||||
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2004 |
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るろうに剣心 最終章 The Beginning | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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動乱の幕末。新しい日本を作ろうと青雲の志に燃える緋村剣心(佐藤健)は長州藩のリーダー桂小五郎を訪ね、そこでその腕を買われて討幕派の暗殺者として雇われる。それ以降多くの人間をその手にかけ、人斬り抜刀斎の異名を持つほどとなった。そんな中、人斬りの現場に偶然居合わせた若い女・雪代巴(有村架純)と出会う。いつしか二人は惹かれあい、剣心は彼女に癒やしを求めていくようになっていった。 『るろうに剣心 最終章 The Final』と並行して作られた緋村剣心の過去の物語。多数のキャラが出演して演出も派手だった『The Final』と較べ、だいぶ落ち着いた感じの作品になった。ただ派手さはないが、しっとりした雰囲気と人間関係に力が入っている分、見応えはこちらの方が上。レビューでも書いたが、ストーリーの薄さが気になっていた『The Final』と較べるとストーリーの良さが出ている。むしろ『The Final』なんか作らずにこっちの方に集中しても良かったくらい。 本作の良さは歴史とちゃんとコミットしていることで、人斬り抜刀斎が何故誕生し、そして何故彼が必要だったのか。時代の要請として彼の存在がある事を丁寧に描いていたことにあるだろう。 時代の激流の中に自らを置いた剣心が、自分自身の存在意義について考え直し、抜刀斎ではなく緋村剣心として生きるに至るまでの葛藤もちゃんと描けているのも好感度高い。 少年時代の剣心は、幕末という歴史的な出来事を前に、自分に何が出来るのかを考えて自らの力を役立てたいという思いで長州の桂小五郎に会う。そこに自分の考えはなく、誰かに使ってもらうことによって存在意義を示そうとしていた。そこで与えられた役割は人斬りだったが、自分は道具であると割り切っていた剣心は与えられた任務をただこなしていた。人斬りも任務として割り切っており、感情を排して人を人として見ないように心がけていた時代である。だが実際は自分が斬ったのは人間であり、そこには感情も家族もある。それを見ないように心がけてはいたが、否応なくその光景を目の当たりにさせられる。そこで徐々に剣心の心は削られていった。 そんな時に出会ったのが雪代巴という女性だった。剣心が人斬りであることを知りつつ、彼を支えようとした巴に触れることで剣心の心は変わっていく。削られた心が癒やされ、人斬りではなく人として生きる選択肢が提示されたのだ。 ただ生真面目な剣心は、これまで人斬りとして幾多の殺人行為を行ってきたため、良心が頭をもたげてきて自己嫌悪に転換してしまう。人として生きる事は出来ないと思い知らされることで何も出来なくなってしまった。 全く動きはなかったが、その間のモラトリアムの時間こそがこの作品の最大の見所だった。巴の献身的な看病で心が少しずつほぐれていくが、ほぐれていけばいくほど自己嫌悪に陥るばかり。この時間は彼にとっては拷問のような時間である。この辺りの葛藤をしっかり描けたことが本作の良さになっている。 皮肉な話だが、巴の裏切りこそが剣心を生かす理由になっていく。そこから抜刀斎は一人の人間として償いのために生きる事を選択するのだから。 本作は派手さは少ないが、心理に踏み込んだかなり深い作品になっていて好感度は高い。 問題があるとしたら、佐藤健が成長してしまったという事だろう。一作目の『るろうに剣心』よりも前の話なのに、剣心が凄く老成してしまっていたので、それがとてもちぐはぐになってしまったという点だろう。こんなに渋めの演出させなきゃ良かったのに。 |
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るろうに剣心 最終章 The Final | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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志々雄真実との死闘を乗り越えた緋村剣心(佐藤健)は、東京の街に戻って神谷道場の師範として仲間たちと平穏な日々を送っていた。そんなある日、馴染みの牛鍋屋と、剣心が指南している警察署に何者かが襲撃を賭けてくる。そこには“人誅”と書かれた紙が残されており、その筆跡から、それが剣心の“十字傷の謎”を知る男・雪代縁(新田真剣佑)であると知る。 前作から6年。完結編として二本の作品が登場した。本作は『るろうに剣心 伝説の最期編』からの直接の続編となる、コミックの人誅編と呼ばれる一編の映画化となる。本作Finalともう一作Beginingは補完構造となっていて、共通のキャラクターが登場したり、剣心の過去を探ったりと言うことがあるが、本作は概ねは純粋なアクション作品として観る事が出来る。 演出は相変わらずクオリティが高く、ワイヤーアクションを加えた縦横無尽の殺陣シーンは見栄えする。 でもその部分はこれまでのシリーズでよく分かってる。問題は内容だ。 本作はこの一本だけでなくもう一本の『るろうに剣心 最終章 The Beginning』と合わせることで評価される作品である。この二作品は剣心の過去と現代を行き来することで相互補完の関係にある作品なのだから。しかしその辺の連絡が密接と言うほどではなく、ちぐはぐな印象だし、実は今回の敵雪代縁とかつての人斬り抜刀斎時代の剣心との関わりがもう少し欲しかったかな? 設定のちぐはぐさととってつけたようなストーリーの薄さから、どうにもはまり込めない。格好良さだけで見るべきなんだろう。 |
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億男 2018 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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弟の借金の保証人になったことから、3000万円の借金を抱えてしまった大倉一男(佐藤健)は、家族とも別れて昼夜の区別なく働いていた。そんなある日、たまたま福引きで当たった宝くじで1億円が当たってしまった。有頂天になりそうな心を引き締め、大学時代の友人で現在大富豪になってる古川九十九(高橋一生)の元を訪れ、この金をどう遣ったら良いかを訊ねたところ、全ての金を銀行から引き出せと命じられる。そして九十九の主催するパーティに出席するのだが、酔いつぶれて起きた時、1億円の金と共に九十九が消えていたことを知る… 川村元気によるベストセラー小説の映画化。 書店や新聞で書影はよく見かけたのだが、原作は未読。お陰で映画単体として新鮮な思いで観る事が出来た。 予告を見る限り、てっきり親友に金を持ち逃げされた男をめぐるサスペンス作品かと思ってた。監督も佐藤健と組んで『るろうに剣心』作った人だし、てっきりアクションをふんだんに使うのかと思ってたのだが、蓋を開けてみたら意外な展開が待っていた。 本作の大部分は会話で構成される。正確には誰かの一方的な金の持論を主人公が黙って聞いてるだけ。ほとんど喋りまくって終わってしまった。これだったら映画にするよりも舞台劇にした方が映えそうな作品だ。 とは言え、物語自体はとても興味深い。 金というのは一体何者か?というストレートな問いが物語の基調となるのだが、観てる内に、わたし自身金というのを全く理解してなかったということに気づかされる。 実際私の持つ金についての理解というのは低い。 金とは何かを得ようとする過程の存在だと言う事くらいか。金は基本的に万能な兌換券であり、持っていれば大概のものは手に入るものというのが基本的な知識だし、金について語るとすれば、執着の度合いを測る程度の認識しかない。 だから、目的を持たずに金を手にするのは虚しく、金そのものに執着するのはばからしいと思いつつ、それでも金が欲しいと思う心といつも対面させられてるというくらい。改めて貧困な知識しか持ってない。 本作は、その事実を突きつけられた気分になった。 結局本作は「俺にとって金とは何だろう?」と主人公が考え尽くす話なのだが、それは同時に視聴者にとって「あなたにとってお金とは何ですか?」と問う作品になってることに気づかせるものとなってることに気づく。 小説であればそれで良いんだが、それが映画として成り立ってるかどうかが問題だろう。小説を読んでいない私としては、映画でもちゃんとメッセージを受け取れたと思うのでこれで良いと思うが、小説のファンだったらどうなんだろう?とは思う。 あと、一つ苦言を呈するなら、主演の佐藤健と高橋一生の二人は大学時代の姿もあるのだが、全く若く見えないのはちょっと無理がある感じではある。北村一輝とか藤原竜也とかの脇を固めるキャラが立ってた分、そこをもうちょっと丁寧に。 |
3月のライオン 後編 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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3月のライオン 前編 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ミュージアム 2016 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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るろうに剣心 伝説の最期編 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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戦いに敗北し、死にかけた剣心(佐藤健)が目を覚ました時、そこには剣の師匠である比古清十郎(福山雅治)がいた。助けられたことを知った剣心は志々雄を止めるために飛天御剣流の奥義伝授を願い出る。そんな時、志々雄は着々と東京攻略を開始していた。自らをこのような姿にした大久保を脅迫し、明治政府が表立って手出し出来なくした上で、罪を剣心にかぶせようとしていた。 前作『るろうに剣心 京都大火編』と並行して撮影された直系の続編で、志々雄編の完結編となる。割と溜めが多く、ストーリーを追う形となった前編と比べ、後編の本作はひたすらアクションに主眼が置かれており、かなり見栄えのする作品になっている。 アクションに関してはもう手慣れたもので、最大限の効果で観られる。見応えに関して言うならば充分すぎるほどだ。刺客一人一人に見所が用意されているし、最後の志々雄の戦いはほぼ特撮ヒーローの最終回。大変見応えがある。 ただ、次々に現れる刺客を一人一人倒していく構造は、昔のジャンプ漫画の王道過ぎて、時代の古さというものを感じさせることになったし、ワンパターンなのでもうちょっと演出に工夫が必要だったんじゃないかな? 前作ラストに登場した謎めいた人物だった福山雅治も、結局ただ助けただけだったし、刺客の一人一人がただ出てくるだけと言った印象で、どうにも投げっぱなしといった感じ。折角良い役者使ってるんだから、もう少し演出に気を遣っても良い感じがする。 迫力ある演出に目が行くが、細かいところがもう少し足りない感じ。佐藤健主演と言うこともあって、「るろうに剣心」よりは仮面ライダーっぽい感じと言っても良いか? |
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るろうに剣心 京都大火編 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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緋村剣心(佐藤健)がかつて人斬り抜刀斎と呼ばれていた時代。剣心と共に人斬りとして大勢の幕府武士を斬っていた男がいた。その名は志々雄真実(藤原竜也)。鳥羽・伏見の戦いを機に足を洗った剣心だが、その時に大火に巻き込まれて志々雄は死んだものと思われていた。だが大火傷を負い、奇跡的に命ながら得た志々雄は怪力と火を操る力を得、自らを追い込んだ明治政府と剣心への復讐を心に誓って着々と準備を進めていた。いち早く志々雄の計画を知った、現在警官となった斎藤一(江口洋介)は志々雄に迫るも剣士達に阻まれ、一歩届かなかった。志々雄が狙っているのが剣心であることを知った一は、今は江戸にいる剣心に志々雄と戦うことを頼む。 『るろうに剣心』でチャンバラ映画に新しい一石を投じた大友監督&佐藤健コンビによる第2弾。一作目の出来に自信を得たのか、今度はいわゆる志々雄編を前後編で作り上げた。売れるという確信があったからだが、気合いの入った作品である。 前作『るろうに剣心』に続いて続投のキャラのみならず、今回登場する役者も有名どころばかり。かなり豪華な話になったし、全員全力での演技は見応えあり。更に前作を超える演出もあって全般的に見応えは増している。 概ねこれで充分だが、やはり前後編という事で、やや出し惜しみしてる部分がある事と、雰囲気だけで終わってしまった部分もあること、そして雰囲気優先でストーリーをかなりないがしろにしたところもあって、私自身の評価的には伸び悩み。 前作とは異なり、実在した人物もかなり出てきてるので、そっちをもう少し演出に取り入れられれば名作入りも出来たのだが、細部が甘い。 |
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プラチナデータ 2012 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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るろうに剣心 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2012日本アカデミー新人俳優賞(武井咲) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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明治初期、政府に雇われ反抗する旧幕府側の武士を次々に殺していった暗殺者、人斬り抜刀斎と呼ばれた男がいた。それから時が経った明治11年。緋村剣心(佐藤健)は「不殺(ころさず)の誓い」を掲げて日本各地を旅しながら、か弱き人々を剣の力で守り助ける流浪人(るろうに)として生活していた。そんな剣心が東京に流れ着いた頃、新型阿片の密売と“神谷活心流
人斬り抜刀斎”を騙る辻斬りという、2つの事件が進行していた。神谷活心流の師範代の神谷薫(武井咲)は、剣心を犯人と勘違いして挑みかかるが、軽くいなされてしまった。ところがその後本物の人斬りに襲われてしまった薫を救ったのは剣心だった。 和月伸宏が週刊少年ジャンプに連載していた「るろうに剣心」は既に過去アニメ化されており、劇場版も公開されている。それから20年余。ついに実写劇場版が公開される。そのニュースを聞いた私の感想は「ふ〜ん」だった。 これまでジャンプ系のマンガの実写化はいくつかあったが、概ねは失敗作であり、本作も期待は出来ないと思っていたので、劇場はスルー。しかし公開当時結構話題にもなっていたので、軽く気になっていたのでレンタルして観てみた。 正直、劇場で観ても良かったかも。思った以上に面白かった。 物語は原作よりも単純化されているが、映画としては当然のスリム化だし、剣心をいかに格好良く撮るかというのは成功しているし、出てくるキャラ一人一人に見所をちゃんと用意しているところがなかなか気に入った。かなりバランスは良い。 本作での最大の成功点は剣心がちゃんと剣心しているという点だろう。剣心を描くのに重要なのは、静けさの中にある気弱な部分と、刀を握ったときの凜々しさと激しさのギャップにあると思う。これはこれまで多くの人々を斬ってきた後悔と、人とのコミュニケーションが上手くないことから来る韜晦から来ている通常の時。そして死を恐れぬような立ち居振る舞いを見せる戦闘時。この二つを違和感なく演じられる人物と言えば、真っ先に挙がるのが佐藤健だろうし、それに見事に応えてくれた。月並みな言い方をすれば、緋村剣心こそが佐藤健の代表作となるだろう。それだけ見事なはまり具合だった。 あと、本作を際立たせるのには剣劇シーンというのがある。古き良きチャンバラとは一線を画したアクロバティックな動きと、何度切り結んでも全く体力が落ちずに何度でも戦い続けるその姿は新時代のチャンバラっぽくてむしろ良し。見所ありまくりなので見応えある。漫画原作なのだから、これくらい派手でも構わない。古くからのチャンバラ好きだったらこんな演出は否定したくもなるだろうが、これは時代劇ではなくチャンバラ寄りの特撮だと思えば問題なし。 色々細かいところ言えば文句も多いが、キャラとチャンバラさえしっかりしていれば成り立つ作品で、その二つをちゃんと抑えているので、充分楽しい作品だ。 |
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