| キューポラのある街 |
1962ブルーリボン作品賞、主演女優賞(吉永小百合)
1962キネマ旬報日本映画第2位
1962毎日映画コンクール男優主演賞(東野英治郎) |
|
|
今村昌平
浦山桐郎(脚)
東野英治郎
杉山徳子
吉永小百合
市川好郎
鈴木光子
森坂秀樹
浜村純
菅井きん
浜田光夫
北林谷栄
殿山泰司
川勝喜久雄
日吉順子
下元勉
加藤武
西田隆昭
坂本勇男
岡田可愛
青木加代子
小林昭二
溝井哲夫
青木富夫
澄川透
土田義雄
会田孝久
武田晴道
谷岸典久
杉山元
河上信夫
小沢昭一
小泉郁之助
手塚央
吉行和子
高山秀雄
木下雅弘
岩城享
峰三平
東郷秀美
松川清
高槻親作
大川隆
木村潔
北出圭子 |
|
| ★★★☆ |
| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
| 3 |
4 |
3 |
4 |
3 |
|
銑鉄溶解炉キューポラやこしきが林立する埼玉県川口市で熟練の鋳物工として働く昔気質の石黒辰五郎(東野英次郎)は、働く会社が大工場に買い取られた際、馘にされてしまった。長屋住まいの辰五郎の家はあっという間に路頭に迷うことになる。その妻トミ(杉山徳子)、中学三年の長女ジュン(吉永小百合)、小学六年の長男タカユキ(市川好郎)、次男テツハル、それぞれにこれからの家族の行く末が重くのしかかってきた。
浦山桐郎監督のデビュー作。邦画における名作の一本で、吉永小百合の出世作となった作品。ここで清純派少女を演じたことが、後々までイメージを固めた。
内容的には進学問題や組合問題、更に朝鮮人との交流などの当時の社会状況が織り込まれた社会派的作品なのだが、ドラマ部分のバランスの良さのお陰でエンターテイメントとしても充分見応えのある作品に仕上がっている(当時野球が流行っていたことは、吉永小百合が野球少女を演じていることからもよく分かる)。一説には本作はアイドル映画とされているようだが、内容を観たらそんな言葉でくくれるようなものではない。浦山桐郎監督の実力ってところだろうが、これがデビュー作と言うのは結構びっくり。手慣れたタッチだな。
父の辰五郎、娘のジュン、息子のタカユキ、三者三様に物語は紡がれ、それぞれが社会と対峙している。父は圧力的な会社に対する組合の問題として。ジュンは進学問題と、労働について、そして恋の感情について。タカユキは幼心に在日問題として。それらが一応なりとも劇中で決着は付いているが、その辺はどうかな?とちょっと首を傾げる部分もある。この時間でこれだけまとめたのだから良しとしたい。
一つ気になったのは、父の位置づけについて。昔気質の性格で、それがジュンには我慢できないところがあり、徹底的に反発する訳だが、そこについては決着が付いてない。なんかその部分だけ出来損ないの小津作品っぽくなってしまったのが残念な所。
本作は確かに社会派的内容を持っていて、今となってみると、それに啓蒙されたか、現代の社会においてある程度解決した問題もある。逆にそれによって新たな問題が生まれてもいるのだが…
良い作品であることは認めるけど、その辺がちょっと鼻についてしまい、点数は少々低めに。
|
|
|