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ウルトラマンアーク

ウルトラマンアーク事典
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書籍

2024'7'6〜2025'1'18 

 ニュージェネレーション11作目。メイン監督は初となる辻本貴則。

主な登場人物
飛世ユウマ (役)戸塚有輝。
 ウルトラマンアークに変身する青年で、SKIPの新米調査員。幼少時にヒーローの絵をたくさん描いていて、ある時に光と出会って、自分の望むヒーローの姿に変身することが出来るようになった。
ウルトラマンアーク (声)萩原聖人。俳優兼声優。
 飛世ユウマが変身するウルトラマン。元はルティオンという光生命体だが、ユウマが思い描いたヒーローの姿となってウルトラマンの姿を取った。尚その声はユウマの父飛世テツヤのものと同じ。
石堂シュン (役)金田昇。
 防衛隊のエリート隊員。怪獣出現が多発している星元市の調査を命じられ、そこでSKIPと行動を共にした後、出向社員として常駐することになる。コーヒーがないと取り乱してしまう。
夏目リン (役)水谷果穂。
 SKIPの先輩社員。天才的なプログラマーで、システム担当や機器開発を行う。ユピーのプログラムをしている。
ユピー (声)広瀬裕也。新世代の声優として多くのアニメ作品には出演しているが、特撮はこれがデビュー。
 SKIP星元市分所で活動する自立AI搭載型ロボット。正式名称はユピーザロボット。攻撃力はないが、会話が可能で社員とのコミュニケーションを取ったり、時に作戦を提案したりもする。基本的には電話番。頭部と身体に分離出来、頭部はユー、身体はピーと言う。同型機はSKIPの各分所に存在するが、声と性格はそれぞれ違う。
スイード (役)佐藤江梨子。愛称のサトエリで知られる元グラビアアイドルの女優。
 地球にやってきた精神生命体。ゼ・ズーの考えるゲートを防いだことでアークの元となったルティオンを裏切り者と呼び、ルティオン自身をゲートに変えるべく地球にやってくる。作戦失敗後は自らの肉体をゲートにすべくアークと決着をつけに来るが、その際怪人態に変身している。
ゼ・ズー  ルティオンが元いた星の指導者。膨張する恒星ソニアのエネルギーを別次元に送ることを提唱したが、その出口に地球があった。最終話ではその力をスイードに託して現れる。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 未来へ駆ける円弧

  監督:辻本貴則
  脚本:継田淳
 怪獣が現れるのが日常の世界の中、怪獣防災科学調査所SKIPに入隊したばかりの飛世ユウマは、みんなを守りたいという思いを込め、日々忙しく働いていた。星元市にある怪獣モノホーンの遺跡に異変が起こったことで調査を開始したところ、そこから小さな怪獣が飛び出てきた。

 敵は宇宙寄生生物ウーズ。16年前に地球に飛来し、仮死状態のまま潜伏していたが、復活してシャゴンに寄生する。そして鎧甲殻獣シャゴン。地中から現れた獰猛な怪獣。ウーズに寄生されてしまってコントロールされた。
 新シリーズ第1話。主人公が新米隊員というのはありがちな設定ながら、属する組織が怪獣退治ではなく怪獣調査チームというのがこれまでにはなかった設定ではある。立場としては「ウルトラマンコスモス」に近いか?撃退こそ出来ないものの、怪獣関係のことなら何でもやるため、大変忙しい。防衛隊とは異なるため、怪獣などの情報共有も不完全で、足りない情報の中で活動しなければならないとか、リアルな設定だ。なんとなく特車二課っぽさがある気はする。
 この世界は日常的に怪獣が現れ、既にウルトラマンアークも活動中だった。実は既に飛世ユウマがアークで、これまでも二人で戦っていた。そのため第1話から戦い慣れている。
 今回のユウマとアークの関係は、互いに会話をしながら戦うパターンで、これは「ウルトラマンZ」以来になる。アークはユウマの想像力によってパワーを増すらしいことが分かった。単に物理的な力だけではないため、かなり変わったウルトラマンのようだ。
 SKIPに防衛隊から石堂シュウという男が出向してきたが、エリート然としながらもどこかコミカルなキャラで、コーヒーがないとパニックになるとか主人公よりもキャラが立っていた。ウルトラマンアークの名前を付けたのもこの人で、ウルトラマンが飛んだ後で綺麗なアーチが空に現れたからということらしい。
 …ということは、アークはarcで、「聖櫃」を意味するarkではなかったということか。ウルトラマンノアが出てくると思ってたが、当てが外れたかな?
<ウルトラマンが「シュワッチ」と言うのはなんだか随分久しぶりだ。
 バリアーを張るのは他のウルトラマンでもあるが、そのバリアーを両手で持ち上げて敵を殴るとか、バリアーをパキッと割って敵に突き刺すとか、意表を突く使い方をしてるのが笑える。>
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第2話 伝説は森の中に

  監督:辻本貴則
  脚本:継田淳
 防衛隊からSKIPに石堂が出向でやってきた。そんな折、星元市ではマンション建設の工事現場から古代遺跡が出土していた。工事現場長の息子ハヤトはSKIPに連絡し、そこには怪獣がいると訴えるのだが…

 敵は古代怪獣リオド。工事現場から出土した古代遺跡から現れた怪獣。雷撃や高熱の泥、鼻から空気を吸引して突風を起こすなど多彩な技を使う。
 工事現場から怪獣が現れるという話。昔から「ウルトラマン」シリーズでは定番の一つだが、高度成長時代のものと現代ではテーマは同じでも結論が変わるのが面白い。時代は着実に流れている。この作品では、怪獣災害を想定しつつ、安全な工事を継続するという結論に至った。
 本作の特徴となるのが主人公飛世ユウマと、防衛隊隊員の石堂シュウのバディものになっていること。シュウの方が偉ぶらないので心地よいバディ関係を保っている。ただ、シュウにはSKIPのメンバーには見せていない冷徹な一面を垣間見せている。SKIPには秘密で何かを探しているらしい。
 戦いは辻本監督らしいアングルの凝り方で、完全ウルトラマンアーク支店での戦いや、それが怪獣支店に切り替わるなど新機軸の撮影を色々試しているようだ。敵の鼻をくすぐってクシャミをさせるとかの笑いも取りつつ、倒さずに封印だけするなど、色々変わったこともしている。
第3話 想像力を解き放て!

  監督:辻本貴則
  脚本:継田淳
 時は遡り、ユウマがSKIPに入社したときの物語。初出勤のユウマは夏芽リンと共に異常な自然現象を観測していたが、その時に過去両親を失った時のことを思い出していた。

 敵はディゲロス。かつて星元市に現れたというモノゲロスと似た怪獣で、頭にある角は二本。星元市にあるモノホーンと角が共鳴する。ユウマと合体したウルトラマンアークの初めて倒した怪獣となった。
 ユウマがSKIPに入った時のことを改めて語る話で、更に過去の出来事を遡ることでユウマがアークと出会った出来事も描いていく。最後は現代にもどるので、都合三つの時代を並行して描くという珍しい話になった。
 幼少の頃、ユウマは両親とともに怪獣出現現場に居合わせて、災害に巻き込まれて死にかけたのだが、そこに突然現れた光によって命が救われ、光がその肉体に宿ったことにより、かつてユウマが夢見てきたヒーローの姿を取ったということが分かった。ここでのウルトラマンの姿は子どもの夢そのものということになる。
 アークの誕生はパターンとしては基本「ウルトラマン」と同じだが、子どもというのが大きく違った部分。「ウルトラマンコスモス」っぽさもある。
 最初の戦いはまだ戦い慣れていないために危機の連発だが、それをカメラワークで見せ付ける。それが辻本監督の良さだ。
 敵が弱ってない状態での必殺技は失敗フラグなのだが、アークのアークファイナライズは任意で光線をねじ曲げることが出来るので、張ったバリアーを迂回して攻撃するという変則的な方法で倒した。
 SKIPは防衛組織でないため、怪獣が出ても現場に行けないという時もあり、その辺が面白い。
第4話 ただいま怪獣追跡チュウ

  監督:武居正能
  脚本:足木淳一郎
 馴染みの商店街で悪さをするネズミがいると聞かされるリンとユウマ。あまりにもその被害が大きいため、何かの変異体かと調べることとなったSKIP。

 敵は電鼠怪獣ネズドロン。電気を食べる新種のバクテリアを宿したネズミが巨大化したもの。最初は二メートルくらいだったが、捕食した電気により更に巨大化していく。鼻に当たる部分がとても固く、アークの攻撃もはじき返した。
 大きなネズミ騒ぎが元となった、少々コミカルな話。SKIPの活動は多岐にわたるので、商店街の騒ぎにも出張っていく。市民に付き添った活動はシリーズ随一と言える。意外にリンは商店街での受けが良く、それも日常描写に花を添えている。
 ウルトラマンアークに新しい装備ソリスアーマーが登場。子どもの頃のユウマが描いた絵で、太陽の鎧とのこと。パワータイプの装甲らしい。 
第5話 峠の海

  監督:武居正能
  脚本:根元歳三
 星元市で恐竜の化石が発見され、恐竜博士と言われる牧野博士が調査にやってきた。憧れだった牧野に会えると喜ぶユウマと、かつて牧野の弟子だった伴ヒロシは複雑な思いを持っていた。

 敵は巨鯨水獣リヴィジラ。星元市の地下で冬眠していた怪獣。星元市の地下を自分の好む環境へと変えるべく多量の塩を用いて地下を汚染する。
 SKIPの所長である伴ヒロシの中心回。なんと怪獣の出現を最初に提唱したのはヒロシだったことが分かった。恩師である牧野に、そんな生物がいるはずがないと突っぱねられて袂を別った。そこでSKIPに入隊したという。
 そんな二人が協力して怪獣捜しをするという話で、アークの登場は最後になって。昭和時代のシリーズを彷彿とさせる。
 今回は初の回虫での戦いになるが、敢えて光を抑えて暗闇の中で戦ってるのは面白い演出だ。
 SKIPの任務は怪獣の調査なので、聞き込みや地質調査などを丁寧に行っていることが描写される。これも新しい。
<リヴィジラは対外環境を自分の住みやすいように変えると言うが、そのために必要な塩が体内にあるというのは矛盾してないだろうか?そういう論理無視だからこそ怪獣なのかな?>
第6話 あけぼの荘へようこそ

  監督:武居正能
  脚本:継田淳
 怪獣が出現したという目撃情報を得たSKIPからユウマたちは山間にある旅館あけぼの荘へとやってくるのだが、そこにいた番頭がなにか不思議なことを話し始める。

 敵は茸狩宇宙人クロコ星人。シャンピーム系銀河から茸採取にやってきた宇宙人で、地球で茸狩りをしていたところ、K−DAYで帰れなくなってしまったそうだ。そして鎧甲殻獣シャゴン。1話に登場したのとは別個体で二体登場する。
 微妙なコメディ回というか人情噺。調査のために昔地球にやってきて帰れなくなってしまった宇宙人の話となる。宇宙に帰りたいと願いつつ、地球で働いていたが、地球の居心地が良くなってしまったという。最後は怪獣から旅館の従業員を守るために特攻したが、生き残ったというオチ。結局宇宙には帰れなくなってしまったけど、既にこの土地で受け入れられていたのでしばらくは地球に残ることになった。
 SKIPは怪獣専門の調査会社で宇宙人は対象外だそうだ。これまで事案はあったものの、すぐに防衛隊に引き継いだため、これが初めての宇宙人との遭遇だとか。防衛隊員であるシュウが中心となった。宇宙人の言うことが本当かどうか確かめるために尋問していた。基本シリアスキャラだがSKIPの中ではコミカルさの方が強調されていた。ここでやっと本来の姿を出せた。
 クロコ星人が出してるサインを見たシュウとユウマの反応の違いというのも見所。シュウはそれを何らかのメッセージを伝えるものと考えたが、ユウマはそれは心の交流と見ていた。
 宇宙人のヌマタ役はアキラ100%だった。服を着てるから一瞬誰か分からなかった。
<宇宙に帰れなくなってしまって旅館で働いてる宇宙人って、確かにどこかで観たことがあるぞ。>
総集編 SKIPフジヤマ市分所にて

  演出:村上裕介
  脚本:足木淳一郎
 SKIPフジヤマ分所では、怪獣騒ぎも全くなく、暇な日常を過ごしていた。その職員も中村イチロウとユピーと同型AI搭載型ロボットのチャッピーの二人だけ。することがないので、星元市での怪獣の分析を始める二人。

 1〜6話の総集編。「ウルトラマンブレーザー」どうよう特別なキャラを登場させてこれまでの話の解説をさせるパターン。全く違う地方での人物なので、本編に登場することがあるのかどうかは不明。
<チャッピーによれば、「俺は自分の眼で見たものしか信じない」だそうだが、散々その目でユピーは怪獣見てる。スタンドアローンでAIの並列処理はしてないのだろうか?>
第7話 満月の応え

  監督:越知靖
  脚本:勝冶京子
 急激に星元市の気温が上がり、SKIPの職員もバテていた。そんな時に現れた怪獣ホムガーがガスタンクからガスを吸収し始める。どんなエネルギーも吸収してしまうホムガーにアークもなすすべがないのだが…

 敵は灼熱怪獣ホムガー。地下から現れた獣型の怪獣で、あらゆるエネルギーを吸収する。そのエネルギーを一気に放出することで子どもを産む。アークによって爆発が抑えられた結果、出産は先送りになった。
 現実世界における近年の気温上昇を受けたネタ的な話。なんと50度近くにまで上がっている。かつては30度でも暑すぎと言われていたのだが、時代は変わってしまった。
 今回登場した怪獣は出産のために地上に上がってきただけで、敵意はない。ただし、出産時に爆発してしまうことがわかり、アークは親子共々その怪獣を救おうとして、その心が新しい力ルーナアーマーを作り出した。現時点では怪獣のエネルギーを抑えることで爆発を抑え、出産を先送りにしてほむがー本体の命を救った。
<ユピーの淹れたコーヒーを一口飲んだシュウは「キンッキンに冷えてる」と言っていた。お前はカイジか。>
第8話 インターネット・カネゴン

  監督:越知靖
  脚本:吉上亮
 星元市で流通している電子通貨「ホシペイ」がデジタル怪獣に食べられてしまい、市が経済危機に陥ってしまう。SKIPに怪獣退治の願いが出されるが、電子怪獣になすすべがない。そこでユウマとシュウの二人はホシペイの開発者に話を聞くことになる。

 敵はインターネット・カネゴン。星元市のデジタル地域通貨「ホシペイ」を身体に貯め込み続ける完全デジタル怪獣。元はホシペイのPR用自立型AIだった。
 完全現代版のネットでのお金のやりとりを主題にした話で、ヴァーチャル配信者とか投げ銭とか地域デジタル通貨とか、本当に近年ならではの話になってる。
 お金に関する話なので、そこで現れるのがカネゴンとなる。デジタル通貨とは何かの初歩をちゃんと講義しているので、教育にもなってる。お金というのは流通して初めて意味があるので、ただ貯め込むだけのカネゴンは、星元市の経済を駄目にしているとのこと。
 そのためにすべきことは、カネゴンにお金を使うことを覚えさせることが今回の作戦となる。結局アークが電子の世界に入り込んでカネゴンを押さえる話となった。デジタルデータでの戦いになるため、アークも勝手が違っており、ユピーも参戦して一緒にカネゴンを抑えている。
 話としては現代版の「電光超人グリッドマン」に近いが、直接怪獣と戦うのとは違っているが、話は上手く落とし込んでる。
 コーヒーのためならなんでもやるシュウは、受け狙いのためにSKIPの機密情報を配信に入れようとまでしていた。本当に防衛隊の一員か?
<シュウとユウマがやってる配信はグリーンバックでの結構本式のものなのだが、肝心のグリーンバックが全体を覆ってない。これでは意味がないはずなのだが、画面はちゃんと出来ている。>
第9話 さよなら、リン

  監督:湯浅弘章
  脚本:根元歳三
 透明怪獣ネロンガが星元市に出現した。電気を流すことで姿を現すことが分かったため、SKIP星元市分所はSKIP本部所属の怪獣分析班・山神と共同作戦を取ることとなった。山神はかつてリンとは古い知り合いだったのだが、実は快獣細胞の横流し疑惑が持たれていた。

 敵は透明怪獣ネロンガ地底怪獣パゴス。冒頭に登場したネロンガは防衛隊とSKIPによって加重電気を加えられて倒れたが後に復活。パゴスは元々地下でネロンガと戦っていて、ネロンガを追って地上に現れた。
 マニアに高額で売れることから、怪獣の細胞の横流しをしている人がいるという。こういう経済観念を作品に盛り込むのは「パトレイバー」っぽさがあって良い感じ。
 それで怪獣細胞を横流ししている疑惑を持った人物を探るリンだが、恩師を探るのに良心の呵責を覚え、結局ばらしてしまっている。既に妻子のある男に対して、はっきり恋心を打ち明けたりもしてるが、SKIP職員としてなすべきことはきっちり行っている。なかなかほろ苦いストーリーだ。
 お陰でアークの出番はオチを付けるためだけになってしまったが、これはこれで良し。
 山神によると、ネロンガ、ガボラ、パゴス、マグラの四種類の怪獣は祖先が同じだという。「ウルトラマン」で着ぐるみ流用したものをこうやって説明に入れたのは上手い。ちなみに今回登場したネロンガとパゴスの二体は『シン・ウルトラマン』にも登場していた。
 今回の監督は湯浅弘章。かつて辻本監督と共に押井守の実写作品を支えた撮影監督で、実写版『パトレイバー』も何話か監督している。
<怪獣の細胞を回収するのは困難らしいが、これまでの戦いで相当な細胞が飛び散っていると思われる。回収の機会はそれなりにあったと思う。
 リンが力になりたいと言ったらすっかり信用してしまう山神。単純すぎるやろ。
 今回はアークによって怪獣二体が真っ二つに切断されている。近年では珍しい描写だ。>
第10話 遠くの君へ

  監督:内田直之
  脚本:足木淳一郎
 ユウマの同級生だった木崎カズオはアマチュア無線愛好家で、毎日のように「フィオ」と名乗る謎の女性と交信を続けていた。だがその二人の交信にひかれて宇宙から怪獣がやってくる。

 敵は騒音怪獣ノイズラー。宇宙を飛行し、音波を捕食する怪獣。特殊な電波が発せられていることを探知して地球にやってくる。音波であればなんでも食べるため、周囲の音が消える。
 今時アマチュア無線の話が展開。70年代に流行ったものだが、一回り回って新しい話かも。そのアマチュア無線で、宇宙からのメッセージを受信してしまったためにそれが怪獣を呼び込んでしまう。
 たまたまその張本人がユウマの中学の同級生だったことからドラマが展開していく。人と距離を置くタイプの人間で怪獣よりも自分の思いの方を優先するとか、性格もちょっと典型的すぎたようだし、そんな男に無理矢理距離を詰めようとするユウマとか、オチも含めて話も少々古くさい感じもある。今の時代だからこその解決方法を提示してほしかった気はする。
 今回もアークはオチを付けるためだけに登場。昭和の時代からのパターンだが、これはこれでドラマを深めるには良い感じ。
<アマチュア無線と言うことは電波で通信しているのだが、電波が異星に届くまでにはどう短くても数年かかる。だから同時通信できるためには何らかの方法があるはずなのだが、それを全く提示できなかった。こういうのは無理矢理にでも説明してなんぼ。>
第11話 メッセージ

  監督:武居正能
  脚本:本田雅也
 星元市で起こっている陥没事件について調査していたSKIP。それは地中からやってきた怪獣オカグビラのものだった。ウルトラマンアークに変身してオカグビラと戦うユウマだが、空から突然光と共に巨大な物体が現れる。

 敵は古代地底獣オカグビラ。星元市で行われている道路工事を妨害するために地中から現れた怪獣。そして機械巨像ギヴァス。宇宙からやってきた機械のような姿をした人型の物体。攻撃するものに対しては反撃するが、それ以外は動かずにうなり声のような謎の音を繰り返し発する。繰り返すフレーズからギヴァスと名付けられた。後に音声解析から「ギヴァス」というのは「敵」という意味と分かる。
 前後編となる話の前編で、地球にやってきた人型の巨大な物体が敵か味方かを探る話となる。ただ佇むだけで何もせず、コミュニケーションも取れないのでこれが敵か味方か全く分からないが、ユウマはギガスがオカグビラから女の子を救ったのを目撃したため、ひょっとしたら友好的な存在かもしれないと調査をすることになる。
 この調査に関しては調査専門部門であるSKIPと防衛隊とでは温度差があり、そこが見所でもある。この作品ならではの話だ。それでユウマはついシュウに向かって酷い言葉を投げてしまった。
 ウルトラマンがダメージを受けてそのまま人間の姿に変わるという描写があった。等身大のヒーローでは定番だがウルトラマンではかなり珍しい。
<シュウの運転する車が去った直後にユウマはアークに変身しているが、バックミラー見たら一発でばれると思うぞ。>
第12話 お前はギヴァス

  監督:武居正能
  脚本:本田雅也
 ギガスと交渉すべきか攻撃すべきかを巡って意見が対立するユウマとショウ。確かにギヴァスには意思が宿っていることを確信するユウマは防衛隊による攻撃の前にギヴァスの中に入ってその意思を聞こうとする。

 敵は機械巨像ギヴァス。そして古代地底獣オカグビラ
 前後編の後編。ファーストコンタクトをじっくり時間を掛けて描いた作品で、これまでの作品にはなかった、先の見えない展開となっていた。
 ギヴァスが発したメッセージで「ギヴァス」という言葉を「敵」と訳したことで混乱するのだが、実はそれは「友」という言葉だった。かつてギヴァスの中には一人のメグマ星人が乗っていたのだが、彼は宇宙の旅の途中で死を迎え、ギヴァスをさみしがらせないように死を隠してきた。やがて友が出来たときに新しい生き方をしてくれることを願って。
 ただ、地球では友は得られず、ギヴァスは本当の友を見つけるために再び宇宙へと向かった。普通の作品だったら地球人、またはアークが友となっていくだろうが、それを敢えて行わず、宇宙に送り出すという終わり方はなんか釈然としない。ただなんかこれは伏線っぽさもある。
 今回クロコ星人のアキラ100%が再登場。風呂にやってくるので笑ってしまった。流石裸芸人。
<ギヴァスが作られたのは惑星メグマだそうだ。メグマというと大槻ケンヂの小説「新興宗教オモイデ教」で出てきたメグマ波か?>
第13話 シュウのレポート

  監督:鈴木農史
  脚本:足木淳一郎
 これまでの星元市の怪獣出現と顛末をレポートにして防衛隊に送っていたシュウは改めてこれまでのSKIPの活躍を振り返る。

 シュウの目からこれまでのSKIPを見た総集編。シュウの発案で他のメンバーもそれぞれ事件を振り返り、自分が関わった怪獣事件を通して振り返っている。一度振り返ってみると、随分この作品はバラエティ豊かだ。
 これが単なる振り返りでは終わらないのが、本作は未だかなりの謎が残っていて、それを言語化していること。特にアークに関しては変身しているユウマ自身にも理解出来ていない状態。
 一方前回のギヴァスとの交信はシュウにとって重要なもの。前回少々納得のいかない描写があったが、やはりそれが引っかかったようだ。
 更にユウマは何故シュウがその姿を見ただけで「ウルトラマンアーク」という名前を付けたのかと疑問を感じている。
<シュウは幻のコーヒーであるコピルアクの匂いまで分かる。つまり一度は飲んだことがあると言うことだろうが、よく分かるな。コピルアクに関しては「怪奇大作戦セカンドファイル」でも出ていたが、そこではルーアクになっていた。>
第14話 過去の瞬き

  監督:辻本貴則
  脚本:継田淳
 ギヴァスが星元市に落下した理由を調査していた防衛隊は、星元市に特異点がある事を突き止めた。その中心となるのが16年前に生じたモノホーンだった。その調査を命じられたシュウ。一方、ユウマに語りかけるアーク。

 敵は宇宙獣ザディーメ。スイードが連れてきた怪獣で、空間を割って出現するため、神出鬼没。ウルトラマンアークと同等以上の力を有し、アークをねじ伏せる。
 話は一気に前進。アークがこの星にやってきた理由と、星元市にあるモノホーンの関連性について語られる。
 そしてもう一つ。これまでほぼ何も言っていなかったアークがユウマに対して自らの過去を語っている。アークの元となったルティオンは、元々別な宇宙の人間。そこで自分たちの天体の恒星が危機を迎え、それを抑えるために地球を犠牲にしようとする指導者を止めようとする勢力から、地球を守るために送り込まれてきた。そしてゲートを防ぐことには成功したが、それを阻止しようとする勢力との戦いでユウマの両親を守れなかった。そのゲートこそモノホーン。これを開くと地球は破滅するという。
 宇宙かもう一人の精神生命体スイードが登場。ただしはアークの元となったルティオンを裏切り者と呼んでおり、アークも彼女をはっきり敵と呼んでいた。彼女が指導者側の人間らしい。
 これまでSKIPと仲良くやってきたように見えたシュウだが、やはり防衛隊の秘密任務があるらしく、ユウマにも隠れて何かを調査している。
 今回は心象風景的な描写が多用されている。かつての実相寺演出を思い起こさせる。ウルトラマンの戦いでも、お互いに遠隔操作をする武器同士のぶつかり合いが長く続くなど、これまでにない描写も映える。
<アークの存在自体謎だったが、ここでちゃんと全部説明された。親切だが、前作「ブレイザー」は最後まで推測させられたからあっけない。>
第15話 さまよえる未来

  監督:辻本貴則
  脚本:継田淳
 スイードによってついに封印の証が姿を現した。その事実を前にしたSKIPの面々は防衛隊が何か知っているのではないかとシュウに問いただす。そこでシュウが語ったのは、地球破滅に関する重要な秘密だった。

 敵は宇宙獣ザディーメ
 シュウがSKIP星元市分所に出向した真の理由が明らかになる。それはコードネームオニキスと呼ばれる特異点が星元市にあるからで、それを探るためだった。まさにその特異点を解放し、惑星ソニアの余剰エネルギーを地球に向けるためにやってきたのがスイードだった。ザディーメにはその力がある。
 ただし、封印を解かないとやがてエネルギーは飽和し、ほどなく決壊して地球は滅びる。そのことを知りつつ、アークは問題を先送りにしたのだという。
 コードネームオニキスが解放されたら直後に地球は破滅するが、当然封印を解いたスイードも巻き込まれる。本人はそれでも構わないと言っていた。
 アークはこの地球を救う術は思いつかないが、それでも未来に希望をつないだという。その希望こそがユウマの存在とのこと。
 最後の希望を賭けてアークはザディーメに立ち向かうが、全く敵わなかったのだが、ユウマの想像力によって、アークは新たな力ギャラクシーアーマーを手に入れる。これを含めソリスアーマー、ルーナアーマーも合わせた力を使うことが出来るようになった。
 一応これでザディーメは一度追い出すことは出来たものの、根本的な問題は先送り。このままでは程なくして地球は滅びることは確定している。
総集編 SKIPミヤコ市分所にて

  演出:村上裕介
  脚本:足木淳一郎
 SKIPフジヤマ分所からミヤコ市分所に出向となった中村イチロウ。そこには京都弁のAIロボットまいこッピーがいた。

 二回目の総集編。一回目同様中村イチロウが新しい分所でやはりアークの戦いを振り返る。今回は主にアークの鎧。ソリスアーマー、ルーナアーマー、ギャラクシーアーマーの三つを集中して紹介する。
第16話 恐れの光

  監督:越知靖
  脚本:根元歳三
 オニキスの反応が消えたことで星元市の調査は終了し、シュウは防衛隊に帰ることになった。そんな時、星元市に怪獣が現れる。その手から放たれる光線を浴びてしまった人間は皆恐怖心が増幅してしまう。

 敵は幻視怪獣モグージョン。両手から人の恐怖心を増大させる光を出す。巨像と実体を自由に切り替えるため、攻撃を完全にすり抜け、一方的に攻撃できる。アークアイソードで幻影の光をはじき返して逆に自らの恐怖心を拡大させられて倒された。
 冒頭で出向期間が終わったシュウがSKIPから去る描写があったのだが、それを撤回することが本作の流れ。男二人のバディというのがこの作品の大きな特徴になっているが、それを大切にしているのがこの脚本でも分かる。
 最後に関わった怪獣の攻撃を受けたシュウが恐怖心を拡大させてしまって、それを乗り越えてSKIPとの共同作戦を展開。自身に与えられた危機も分析するあたり、良い味出したキャラだ。新しい危機が来たということで、分所での活動継続となった。
 そしてアークの危機に更なる新しい宇宙人が登場。その剣士姿は腑破十臓…ではなく「ウルトラマンブレーザー」に登場したザンギルだった。今回はラストにちらっと出ただけで思わせぶりな行動を取っている。 
 透明になった巨像への攻撃でちゃんと背後のビルが爆発してるのが芸細か。
<ストーリーの都合上構わないところではあるが、スマホを人に勝手に操作されるシーンあり。この世界はあんまりセキュリティを細かく言わないらしい…カネゴンの例もあったし、この世界はセキュリティにだいぶ問題があるようだ。>
第17話 斬鬼流星剣

  監督:越知靖
  脚本:中野貴雄
 ユウマとシュウの前に現れた宇宙人はザンギルを名乗り、今地球に危機が迫っていると語る。その言葉の通り、空に開いた次元の裂け目から次々と怪獣が現れる。

 敵はタガヌラーゲードス。どちらも「ウルトラマンブレーザー」に登場した怪獣。ヘルナラクによって蘇った怪獣で、ヘルナラクに供給するエネルギーを求めて地球に来た。そしてザンギル。既に死んでいるのだが、ヘルナラクによって蘇らされ、そのヘルナラクを止めるために戦っている。
 地球の危機を告げに来たと言った割に変わった行動ばかりする宇宙人ザンギルを前に戸惑うばかりのSKIPの面々の戸惑いと、一方では地球は今異次元からの大進撃に遭う直前で危機に瀕していることの切実さというのが同時にやってきている。
 ザンギルと戦っているのは闇将軍と呼ばれる存在で、闇幕府を地球に作ろうとしているとか。なんだか時代劇っぽいぞ。異次元では他のウルトラマンが戦っているそうだが、ザンギルはそれをゲントと呼んでいた。なるほど客演のフラグか。
 ザンギル自身実は既に死んでおり、ヘルナラクで蘇ったが、ヘルナラクの危険を知り、ヘルナラクと戦っていたとのこと。残された命はさほど長くない。
 何故かコーヒーが大好きなザンギルに、シュウはすっかり心酔してしまう。コーヒーの味の分かる人に対しては完全にオタク口調で話している。
 アークは分身攻撃を手に入れ、ソリス、ルーナ、ギャラクシーの三つのアーマーを纏って多数の怪獣と戦っていた。ウルトラマンが分裂するのは「ウルトラマンマックス」以来か。
 結局今回の話はザンギルの強烈な個性を眺めるだけで終わってしまった感はある。ここまで個性出せるキャラは珍しい。
<ザンギルを見たリンはその姿のまま「包丁」と言っていた。その通りだが、そう呼ばれるのはギロン以外のキャラが出てくると寂しい。
 この世界でウルトラマンというのはシュウが命名したのだが、ウルトラマンは他の次元にもいるらしい。言葉の使い方がちょっと変な気もする。
 「ウルトラマンブレーザー」では串焼きにされたゲードスはここでは開きにされている。明らかに遊んでいる。
 ザンギルは斬鬼流星剣をユウマに託すると言っていた。しかし託されたのはウルトラマンアークで、ユウマの横にはシュウがいた。これでアークの正体が分からなかったら阿呆だろ。>
第18話 アーク協力要請

  監督:武居正能
  脚本:足木淳一郎
 次々とヘルナラクから来る怪獣達と他戦い続けるウルトラマンアーク。この終わりのない戦いを終わらせるため、シュウはSKIPと防衛隊との連携により次元の裂け目を封じる作戦を立案する。だがそれにはアークの協力が必須だった。

 敵はタガヌラーバザンガ。共にヘルナラクによって蘇った怪獣。そしてヘルナラク。別次元に存在し、次元を超えたアークの前に現れた。
 パワーアップしたアークによって次々に怪獣は撃退されていたが、ヘルナラクも馬鹿ではなく、物量を送りつけるだけでなく、手を替え品を替え地球の疲弊を狙っていたようだ。
 アークが目に見えて疲弊していることに気づいた防衛隊は次元の裂け目自体を防ぐことを目的にした。そのために必須なのがウルトラマンアークと交信を試みようとするSKIPの頑張りを描く話だが、その交渉相手にされたのがユウマという皮肉な話でもある。シュウも察してるのかどうか分からないが、妙にユウマに頼っていた。ユウマとしては仕方なくあっち行ったりこっち行ったりしてごまかしていた。
 アークの使うオニキシウム粒子を拡散させることで次元の裂け目を攻撃することには成功したものの、怒ったヘルナラクは自ら次元をこじ開けて出てこようとしていた。そのヘルナラクを押し返したところ、アーク自身が別次元へと入り込んでしまった。
 前回のザンギルとの会話で異次元には他のウルトラマンがいることが分かったが、アークが入った別次元でもう一人のウルトラマンと出会うようである。今回アースガロンが登場したので、出てくるウルトラマンはブレーザーとなるだろう。
第19話 超える思い

  監督:武居正能
  脚本:根元歳三
 次元の裂け目を塞ぐことは成功したものの、ウルトラマンアークは次元の向こう側に行ってしまった。なんとかしてアークを戻そうとするSKIPの面々。一方次元の裂け目の向こう側に行ってしまったユウマはそこでヘルナラクと戦うもう一人のウルトラマンを目撃する。

 敵はヘルナラク
 前作「ウルトラマンブレーザー」では用いられなかったウルトラマン客演がここでなされた。ただ、ここは厳密には「ウルトラマンブレーザー」の世界ではなく、アークの次元との並行次元にあるようだ。実はこの世界にもユウマは存在するが、ユウマ自身はウルトラマンではない。相変わらず野獣のような雄叫びを上げながら戦うブレーザーの姿が微笑ましい。
 別次元にはアースガロンがいたが、アークの次元ではそこまで科学力は進んでいない。この世界と較べるとだいぶ文明が進んでいるという設定だろうか?
 ブレーザーの次元ではヘルナラクは倒しきれず、ヘルナラクはアークの次元へと逃げていった。そこでアークは単独で戦うことになる。次元を超えたことでアークもパワーアップしており、ブレーザーキューブを生成。別次元からのパワーを受けてヘルナラクを打倒することが出来た。
第20話 受け継がれるもの

  監督:秋武裕介
  脚本:三浦有為子
 ヘルナラクの襲撃を撃退してから怪獣騒ぎは鳴りを潜め、束の間の平和が星元市に訪れていた。そんな時に伴所長の娘ツグミが高校の職業体験でテレビレポーターとなり、気が気でない所長はこっそり娘を観察していたのだが、そこに怪獣が現れ…

 敵は古代怪獣ゴメス。これまでの個体とは異なり、弱点であるシトロネラアシッドが通用せず、更に重力を操って飛行も出来る。その正体は宇宙からやってきた謎の生物スペッキオが擬態していた。そして宇宙生命体スペッキオ。宇宙からやってきた不定形鉱物の生命体で、ゴメスに擬態していた。
 シリーズでは一話くらい長官の家庭の話があるもので、この話もそのフォーマットに則った話になってる。反抗期を迎え少々距離の開いてしまった父と娘の関係の変化が描かれていく。
 アークは偉大なヒーローだが、ヒーローだけで平和を作る事が出来ない。一人一人が平和の意思を持って何かをなしていくことが大切だという結論。
 今回登場したのはゴメス。この世界ではそれなりに現れる怪獣らしく、その対処方法も確立しているのだが、対策が全く通用せず、更に空まで飛べるという特殊な存在。
 ゴメスがあまりにも固すぎるため、アークの攻撃もほとんど通用しなかった。なんか今回アークの戦い方がワイルドで、まるでブレーザーみたいだ。
 今回の敵はちょっと含みがあったようで、これから先何かの伏線になってる感じがある。
ゴメス 画像 <A> <楽>
スペッキオ 画像 <A> <楽>
第21話 夢咲き鳥

  監督:中野貴雄
  脚本:三浦有為子
 リンの学生時代の同級生で雑誌編集者のアオイは小説家になりたいという夢を持ちながら日々の仕事に忙殺される日々を送っていた。そんな彼女の前に謎の赤い玉が現れた。なんでも夢を叶えてくれるその玉に次々に願いを言う。

 敵は夢咲き鳥怪獣ザンドリアス。芝アオイが会いたいという夢咲き鳥が具現化した姿。最初は手乗りくらいの小さな姿だったが、ほどなく2メートルクラスの怪獣になる。そして最強合体獣キングオブモンス。この世界をぶっ壊せという芝アオイの願いを聞いた赤い玉が変化した巨大怪獣。アークだけでは抑えきれず、ギヴァスの力を借りて撃退できた。
 リンが中心の話で、一人の人間の望みが地球の危機を招いてしまうと言う、それなりに作られているパターンで、何でも夢を叶える力を持った存在に「この世界をぶっ壊せ」と命じたことから起こる悲劇。
 今の時代夢を持つと言うことがどれだけ贅沢かということを突きつけられてしまう、結構グサッとくる話になっていた。
 キングオブモンスの猛攻に耐えられなくなったアークを助けたのはなんと先に宇宙へと向かったギヴァスだった。月で一休みしていたらしい。パターンからすると他のウルトラマンの登場だが、その代わりになるようだな。
 赤い玉は生物の欲望を叶える存在なのだが、際限なく欲望を叶えることで破滅へと向かうことになる。善悪の概念はないらしいが、これまでいくつもの文明を破壊してきたため、自ら消去されることを願っている。
ザンドリアス 画像 <A> <楽>
キングオブモンス 画像 <A> <楽>
第22話 白い仮面の男

  監督:越知靖
  脚本:本田雅也
 毎日が天気で少しうんざりしている日常。何気ない日常の中にほんの少し違和感が入り始めていた。SKIPのみんなもなんか気が抜けていたり、過去の記憶を少し失ったり。そのなかでシュウはこれが宇宙人の干渉ではないかと気づく。

 敵は楽園夢想人。元は人間の考古学者だったが、人の不安や苦しみをなくすることを考え続けた結果、人の記憶を操る事が出来るようになった人物。
 かつてウルトラマンシリーズには一話くらい戦うのよりも不条理な描写で作られた作品があったのだが、そんな一話を再び作ってみた感じの作品。カメラアングルの妙な凝り方と言い、実相寺昭雄っぽさを強調していた。描写的にはなんか押井守の『Avalon』っぽさもある。これも押井守の『ビューティフル・ドリーマー』っぽくて現実と巨像が入り交じったような描写が魅力的。描写としてはアニメの「ラーゼフォン」っぽくもある。
 今回の敵は人間としての存在を消してしまった人物で、常に石仮面をかぶっていたが、それを外したとき、顔が虚空になっており、その中心にリンゴが浮かんでいた。マグリットの絵じゃないか。
 結局話は明確なオチはなく、一旦は記憶を失ったユウマがアークのお陰で記憶を取り戻してアークに変身したら柱が砕け散って終わり、あとは元通り。こういうもやもやした感じも良い。
 楽園夢想人の声は津嘉山正種。超ベテランの声優だが、特撮参加はなんと「マグマ大使」以来だという。
<次回予告が終わり、アークがいつものように「夢を見る力を忘れないでほしい」と言っているのだが、今回に関してはすごい皮肉になってる。>
第23話 厄災三たび

  監督:越知靖
  脚本:足木淳一郎
 徐々に肉体に疲労が溜まり、軽い失敗を続けるユウマ。そんな最中に又しても宇宙獣が現れる。肉体の疲労で待機を命じられたユウマだったが、そんなユウマに語りかける存在があった。

 敵はトリゲロス。宇宙からやってきた怪獣で、モノゲロス、ディゲロスに続いて三体目の宇宙獣。両手を光の剣に変えて攻撃するが、これまでのアークの戦いを熟知している。
 話は最終章。かつて星元市にあったオニキスを破壊したことでゼズーは地球侵攻を中断したが、実はユウマの中にオニキスが存在し、それを介して恒星ソニアのエネルギーを地球に流し込もうとしている。恒星ソニアは膨張を抑える方法が見つかりかけているらしいが、ゼズーはその前に恒星エネルギーを他次元に送り込む方法を強行しようとしている。
 恒星ソニアを止めるどころか、自分自身がそのゲートになってしまったユウマ。
 トリゲロスの狙いがユウマであることを知り、ユウマに何か秘密がある事も分かったが、それについては不問にして逃げることを選択するシュウの姿もなかなか格好良い。ただ「君を失いたくない」はやりすぎだが。
 そしてユウマは地球に向かう脅威と戦い続けることを宣言し、トリゲロスに向かって行く。
トリゲロス 画像 <A> <楽>
SKIP星元市分所のみなさまへ  新設された南の島サンボン島分所に移動になった中村イチロウは暑さにぼやきながら、SKIPのこれまでの戦いを振り返る。

 三回目の総集編。相変わらず中村イチロウが紹介しているが、何故か異世界のユウマの戦いまでフォローしてる。ユウマ以外の誰も知らないはずだが、イチロウは一体どんな存在なんだろう?
第24話 舞い降りる夢幻

  監督:辻本貴則
  脚本:継田淳
 宇宙から降下したトリゲロスによって星元市は壊滅状態となってしまう。そしてトリゲロスとの戦いの中大爆発の中に消えるウルトラマンアーク。そこでユウマは再びアークの姿をしたルティオンから恐るべき真実が語られる。

 敵は夢怪獣ギルバグ。スイードが連れてきた巨大怪獣で、人に幸せな夢を見させて動けなくさせる。どことなく獏に似たフォルムなのはそれを意識してのことか?
 ルティオンとの会話再び。そこでルティオンが語ったのは、ユウマは7歳で、事故に遭った瞬間に、それからの未来を一瞬で観た夢だったという。まさに胡蝶の夢。ただ、宇宙生物もユウマの妄想であったという言葉でユウマはこれがスイードによる嘘である事を見抜く。危うくアークの力を手放すところだったが、ギリギリで踏みとどまることが出来た。
 オニキスを破壊することでゼ・ズーの地球侵攻を止めたのだが、オニキスそのものをアークが取り込んでしまい、アーク自身がゲートになってしまった。その影響でアークはかなり弱っている。
 ラスト。ギルバグと戦い星元市を守るため、SKIPのみんなの前でアークに変身するユウマ。だが既にアークのエネルギーも少なくなっており、変身した途端にカラータイマーが点滅していた。
<ユウマとシュウの友情を描くのは良いのだが、ちょっとやり過ぎのような気もせんではない。
 ユウマが言ったギルバグという名前をそのまま受け入れるSKIP。みんなユウマがアークだと分かってるのでは?>
ギルバグ 画像 <A> <楽>
第25話 走れ、ユウマ!

  監督:辻本貴則
  脚本:継田淳
 既に力を失い、戦う力のほとんどなくなってしまったアークはギルバグの前に倒れる。倒れるアークの中でユウマは両親の生きている世界に生きる夢を見る。

 敵は夢怪獣ギルバグ。そしてスイード。ゲートを取り込んで巨大な怪獣形態となった。
 最終回。敗北を受け入れアークと分離する事で夢の世界に生きるように強いられたユウマは、それでも前を向くことを決断した。それに答え、アークも力を振り絞ってユウマと共に戦う。
 夢を作り出すギルバグの攻撃を防いだのはSKIPとシュウの連携だった。人間の側の努力によってウルトラマンが救われると言うのがニュージェネレーションの大きな特徴でもある。
 スイード達がユウマにこだわった理由は、その想像力が宇宙をも変える力を持っていたからだという。実はユウマには宇宙さえも変えるほどの力があることが分かり、アークの望みによって宇宙を変えるために宇宙へと旅立つ。
 ただ帰ったときは必ず電話をすると約束しており、ラストシーンで電話が鳴るところが真のラスト。
<この作品のもう一つのテーマはユウマとシュウの友情だったと思うが、最後についに抱き合っていた。
 とりあえず危機は回避したものの、現時点ではルティオンの故郷の崩壊は止められなかった訳だよな。
 ギヴァスの話もまだ中途半端なんだが、色々取り残しが多くないか?>
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