| ウルトラマンダイナ事典 | |
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1997'9'6〜1998'8'29
「ウルトラマンティガ」の後番組で純粋な続編となる作品。差別化を図るためか、「ティガ」と比べると、かなり遊びが強くなっているのが特徴。主人公も、真面目さよりも、自分を天才と信じるタイプ(いわゆるオレ様系)という、これまでウルトラマンシリーズにはなかったキャラ描写で、なかなか攻めたキャラ描写になっている。一方、どれだけ尊大であったとしても、基本は目の前で苦しんでいる人を助けずにはいられないという心を持っていることと、人任せにせずちゃんと反省もしているため、「熱さ」となってるのが特徴だろう。
主人公のアスカの性格に合わせたように、ストーリーもやや軽めというかコメディ色が強い話も多く、以降のシリーズに幅という重要な要素を付け加えることができた。
ハネジローという初のレギュラーマスコットキャラの登場も印象深い。これまでウルトラマンシリーズに足りなかったものはこれか!と思った事実。
| 主な登場人物 | |
| アスカ・シン ウルトラマンダイナ |
(役)つるの剛士。バラエティタレントとして現在大人気タレント。役者としての代表作は本作。 本編主人公でウルトラマンダイナに変身する青年。こどもの頃憧れだった父が宇宙で行方不明となってしまい、その父の幻影を追いかけ続けている。あらゆる能力が常人離れした、一種のスーパーマンだが、それ故前半は自信過剰に陥ることも多かった。多くの経験を経て精神的にも成長した。ウルトラマンダイナの意思は完全に一致している。 |
| ヒビキ・ゴウスケ | (役)木之元亮。 スーパーGUTS隊長。声が大きく、乱暴者のように思われがちだが、実は細やかな思い遣りを持った人物。アスカのもう一人の親代わり。 |
| コウダ・トシユキ | (役)布川敏和。歌手兼俳優。シブがき隊メンバー。テレビを中心に多くのドラマに出演。特撮のゲスト出演も多い。 スーパーGUTSの副隊長格でヒビキ隊長の片腕。隊の和を保つことに苦心し、常に冷静さを崩さないように見えるが、実は熱く、特に仲間が馬鹿にされたりするとキレることもある。 |
| ユミムラ・リョウ | (役)斉藤りさ。アイドルを経て役者に転向。その後役者業は隠退し、プロデューサーとして働いている。 スーパーGUTS隊員のエースパイロット。アスカをスーパーGUTSに推薦した本人でもある。一番アスカを叱っているが、何だかんだでかなり良いコンビぶりを見せるようになる。 |
| カリヤ・コウヘイ | (役)加瀬尊朗。後に本名の加瀬信行へと改名。特撮は本作一本だが、多くのテレビ番組に出演。 スーパーGUTS隊員。ガンナー担当で宇宙考古学のエキスパート。非常に有能ながら、部下に対する思い遣りの心にはやや不足しており、時折空気を読まない発言をして引かれる。 |
| ナカジマ・ツトム | (役)小野寺丈。石ノ森章太郎の実子。劇団主として脚本・演出・出演をこなす他、小説家としても活躍。特撮役者としては「星雲仮面マシンマン」の亀太役。「仮面ライダーBLACK
RX」吾郎役など。 スーパーGUTS隊員。怪獣の解析、道具の開発を担当する。科学万能主義者で、科学的に説明できないものを真っ向から否定する傾向あり。怪獣の殲滅方法などを立案するが、怪獣のネーミングはセンスがない。 |
| ミドリカワ・マイ | (役)山田まりや。 スーパーGUTS隊員。10代の最年少隊員で自称「スーパーGUTSのスーパーレディ」。超の付くエリートだが、年相応の若さを見せることもしばしば。ダイナの名付け親でもある。 |
| ハネジロー | (声)河島順子。 迷子珍獣。メラニー遊星に迷い込んだどこかの異星人が飼っていた小動物で、怪我をしていたのをアスカに手当てしてもらってなつく。ちなみにネーミングはアスカによるもので、「羽根があるから」だそうだ。実はファビラス星にいた珍獣ムーキットというのがその正体。 |
| スフィア | 宇宙球体。突如飛来した謎の飛行物体で、ZEROでの訓練中の訓練生を襲う。35話では冥王星の遺跡に擬態し、地球でジオモスを作り上げる。何度となくダイナの前に現れたが、最終的な敵として登場する。 |
| 話数 | タイトル | コメント | DVD | ||||||
| 第1話 | 新たなる光(前編) 監督:小中和哉 脚本:長谷川圭一 特技監督:大岡新一 |
ウルトラマンティガの活躍で地球の闇を克服した人類はネオフロンティア時代となり、宇宙へと進出していた。だがそれは新たな脅威との遭遇でもあった。宇宙に浮かぶ訓練施設ZEROでは、次期宇宙飛行士養成のため、アスカ・シンが訓練に励んでいたが、その訓練を経てスーパーGUTSに入隊した後、ZEROが何者かに襲われてしまう… 敵は宇宙球体スフィア。突如飛来した謎の飛行物体で、ZEROでの訓練中の訓練生を襲う。そして合成獣ダランビア。スフィアが火星の岩や砂と融合して誕生した怪獣で、三本脚の蜘蛛のような怪獣。ダイナに粉砕された後、今度は四足怪獣として復活する。 冒頭から既に本作が「ウルトラマンティガ」の正統なる続編と言うことが宣言され、その証拠としてかつての主力機ガッツウイングが訓練機として登場していたりする。 今回の主役となるアスカ・シン。凄い能力を有するのだが、今時の若者で、登場時点で喧嘩をしてたり、ナンパしたりとやりたい放題。色々な意味で型破りな青年として描かれてる。なんか父親の話も出ているが、どうもこの父親は後々意味を持つかのようだ。 そしてそのアスカが謎の飛行物体と交戦し、光に包まれる。これが新しいウルトラマンの誕生となる訳だが、「ウルトラマンティガ」の時と同様、言葉はなく、ただ光のビジュアルのみ。この辺やっぱり続編っぽく作られてるな。 一方、「ウルトラマンティガ」には無かったワンダバマーチが復活。やっぱウルトラマンはこれだよな。結構色々と反省も活かされているようだ。 <ストリートファイトをしているアスカの必殺武器は…カンチョーだった。訓練着はファウルカップが付いてるんじゃないかな? 最初の内はまだ演技は見られるのだが、ヴェテラン木之元氏が演じるヒビキ隊長が登場した途端、他のキャラの拙さが見えてしまう。演技力が圧倒的に違う。 アスカは「逃げろ」という上官の命令を完全無視。こんなの隊員にして良いのか?スーパーGUTS?> |
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| 第2話 | 新たなる光(後編) 監督:小中和哉 脚本:長谷川圭一 特技監督:大岡新一 |
火星でウルトラマンダイナに変身し、ダランビアを倒したアスカだが、自分の身に何が起こったのか戸惑うばかり。誰にも打ち明けられないまま悶々とするアスカの前に現れたのは… 敵は超合成獣ネオダランビア。ダランビアが進化した姿だが、ダイナによってあっけなく粉砕された。そして溶岩合成獣グラレーン。スフィアが地球のマグマと融合して誕生した怪獣で、TPC基地を襲う。超高熱で、冷却弾も通用しなかった。 ウルトラマンになってしまったアスカの成長が描かれる話。シリーズを通して、ウルトラマンになった主人公がこんなに悩んでるのは初めての描写になる。それもダイナが一切アスカに語りかけてこないためだと思われる。 前回無鉄砲な突進をしていたアスカだが、それを叱られ、チームワークの大切さと言うものを告げられる。体調から問われたのは「何故スーパーGUTSに入隊したのか」だった。当初アスカは自分の力を誇示するためにエースになろうとしていたのだが、本当に大切なものが何であるかを自分で見つけ、そしてそこで地球を守る一員としてダイナの光を受け入れる事になる。物語は単純だが、丁寧な作りなのでとても好感度が高い物語。 「ウルトラマンティガ」のエース機ガッツウイングが大活躍する描写も、ティガを知ってる人には良いサービス。この辺も丁寧さを感じさせる。 この話で光の巨人に「ウルトラマンダイナ」の名前が付けられる。命名者はマイだが、それは「ダイナミック」の略語だとか。他の隊員から、「ジャイアン」とか「スーパーデラックス」とかも言われていたが、ウルトラマンスーパーデラックスってのも安っぽくて良いね。 細かいところだが、ダイナの登場シーンは、シリーズ初のCGが使われている。戦いもCGがふんだんに使われていることから、その辺は結構挑戦的な作りになってる。 <チームワークの大切さを知ったはずのアスカは、「俺の超ファインプレー」と叫んでる間にやっぱり攻撃されてる。前回と全く同じだが、どこが天才なんだ?> |
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| 第3話 | 目覚めよアスカ 監督:石井てるよし 脚本:吉田伸 特技監督:佐川和夫 |
訓練でスーパーGUTSの中でもトップの成績を収めるアスカだが、リョウを始めとする仲間達はアスカの増長を心配していた。そんな中、宇宙からサイクロメトラが飛来する。一人でサイクロメトラを倒そうとするが… 敵は宇宙寄生獣サイクロメトラ。小型怪獣三体飛来し、二体はアスカによって倒されたが、もう一体は生き延びてグロッシーナに寄生する。怪獣に寄生すると大爆発を起こす。そして再生怪獣グロッシーナ。10年前に旧GUTSによって撃退された地底怪獣だが、地底で仮死状態にあったところをサイクロメトラに寄生されてしまう。 前回の話でチームワークの大切さを知ったはずのアスカだが、やっぱりスタンドプレイしまくってる。これまでの生き方ってなかなか変えられないようだね。特に前半はこれで良いんじゃないかな?叩かれて叩かれて、それで本当の強さを見つけていくパターンに思える。 物語として「帰ってきたウルトラマン」8話「怪獣時限爆弾」に似た話で、初期の郷のスタンドプレイにこれも似てる。自分の意志でウルトラマンに変身できないシークェンスも同じシーンがあり。 そしてそんなアスカを止める役が周囲の役割。特にヒビキ隊長は厳しいながら、アスカのことを本当に心配してるようで、彼が親代わりになってるようだ。 <最初の訓練で標的になってるのは手書きの怪獣だった。70年代から変わってないのか? 二つのミスを連続してしまうアスカは、それでも懲戒免職になってないのは誰のお陰だか、全然考えてないみたい。思いっきり空気読めない人間で、会社員としてはもの凄い失格人間だが、社長タイプの人間だな。 グロッシーナの腹の中から飛び出すサイクロメトラの描写はそのまんま『エイリアン』だ。 サイクロメトラを倒して去っていくダイナは、まるで逃げ出すように見えてしまった。もうちょっと格好良い去り方は出来なかったか?> |
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| 第4話 | 決戦!地中都市 監督:石井てるよし 脚本:右田昌万 特技監督:佐川和夫 |
地下都市建設のジオフロンティアプロジェクトが推進されていた。だが、その工事の際用いられるPWウェーブの影響で怪獣ダイゲルンを呼び出してしまう。社長であるタチバナはあくまで工事続行を命じるのだが… 敵は肉食地底怪獣ダイゲルン。地中に長く住んでいたが、ジオフロント作業で用いられたPWウェーブの影響で地表に現れる。 とりあえず最初の3話で紹介偏を終え、ここからバラエティ豊かな話へと転換していくことになる。その最初の話となる本話は、行きすぎた開発が自然破壊をもたらすという、古くからの特撮で用いられた手法で手堅くまとめている。 会社の社長と共に地下に封じられてしまうというシークェンスは「ウルトラマン」24話「海底科学基地」と同じで、社長のあくまで前を向いてる姿勢も同様。 その夢を理解したからこそ、アスカはダイゲルンに対し怒りをぶつけることになるのだが、この部分怪獣の立場を全然顧慮してないのはいかがなものか? 今回ダイナは初めてストロングタイプにフォームチェンジする。ただ、CGモーフィングだと、体格がスリムになりすぎる感じ。 <タチバナ社長に対しタメ口を叩くアスカ。一応立場としてはどんな人にも敬語を使わねばならないと思うのだが、それもアスカらしさか?ラストシーンではちゃんと敬語使ってるんだけど。> |
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| 第5話 | ウイニングショット 監督:原田昌樹 脚本:古怒田健志 特技監督:北浦嗣巳 |
アメリカでのメジャーリーグ“ニューヨークナイツ”で活躍中のヒムロが帰国した。ハイスクール時代の同期生であるアスカは、大ファンのマイにせっつかれてヒムロに会いに行くが… 敵は変異昆虫シルドロン。地底から現れた昆虫型の怪獣で、高純度エネルギーを求めて地上に現れた。堅い外骨格を持ち、非常に高い予測能力で攻撃のことごとくをはじき返していた。ダイナの変化球攻撃“ウルトラフォーク”で弱点の腹を射貫かれて爆発する。 珍しいスポーツを主題にした話。アスカ自身高校時代は野球選手で、その時のチームメイツでライバルでもあったヒムロとの関わりが描かれている。それと、かなりマイがミーハー的な性格を持っている事も明らかに。 高校時代もスーパーマン的活躍をしていたアスカだが、投げる球が直球だけしかなかったため、その分緩急付けるヒムロには絶対に敵わなかったという。相手をねじ伏せて自分の力を誇示しようとしたアスカらしさがよく出ていた高校時代だな(その後、勝つこと最優先でだんだん卑怯さを覚えていったんだろうけど)。 一方、当のヒムロもメジャーリーグに行ったのは良いけど、スランプにあえいでいる。そんな二人と野球、怪獣を絡めてウルトラマン風に仕上げてみせた。これまでにはなかった話で、なかなか面白い作品。 アスカとヒムロの関わりはそのままダイナとの関わりにも通じる。これも成長物語になるのか? なんとダイナが投球フォームを使ってエネルギーボールを野球風に投げるシーンまであり。スタッフも楽しんで作ってることが分かる。 <シルドロンの防御の高さは予測と外骨格の硬さにあると見たヒビキ隊長は「デフェンスを崩せ」と訛ってる。年齢の高さを窺わせるね。 エネルギー備蓄基地に向かうシルドロンを見たアスカは一言「ヤヴァイ」とつぶやき、ダイナに変身する。緊張感のカケラもないな。 ウルトラフォークを投げるダイナは、炎をバックに左足を高々と上げてエネルギーボールを投げてる。お前は星飛雄馬か? それ以前に普通に光線技を変化させるのはウルトラマンの得意技じゃなかったっけ?なんで投球フォームを真似る必要がある?…野暮か。> |
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| 第6話 | 地上最大の怪獣 監督:原田昌樹 脚本:武上純希 特技監督:北浦嗣巳 |
ある晩、何者かのメッセージを受け取ったコンピュータが突然「さよなら人類」というメッセージを送り出し、直後に巨大な植物が地中から現れ、町を覆ってしまうのだった。 敵は菌糸怪獣フォーガス。地中に菌糸を伸ばす巨大な菌類で、人類の作ったアースネットを使って知力を蓄え、無限に進化する知能と、菌糸を用いて人類を超えようとする。菌糸を使って複数の怪獣形態を取る事も出来る。全てを統合している核があり、これをつぶされて消滅した。 オープニングからいきなりアスカの馘宣言から始まるという、妙な開始で、全体的にコミカルな雰囲気に溢れた物語に仕上がっていて、どことなく「ウルトラQ」を思い出させる雰囲気を持ってる(4話「マンモスフラワー」がメインだが)。何をするわけではないのだが、何をやってもフォーガスには通用しないというのも、「ウルトラマン」34話「空の贈り物」っぽくもあり。そうそう「マタンゴ」の設定も入ってる。 一方、コンピュータや都市開発、軍備拡張などが実は人類を脅かすことになるという現代的な観点もしっかり入っていて、これも時代の作品であることが分かる。他に、人類は既に進化の袋小路に入り込んでしまったため、フォーガスに渡せと言うのも、話としては面白い。 設定的にも大変ユニークなのだが、一つ残念なのが、菌糸に本体なるものが存在し、それをつぶしたら終わりになってしまったこと。これでは折角ネットワークを持ちだした意味がない。 <ここでのアースネットというのはインターネットを更に拡大したようなものだが、今やソフト面でそれらを凌駕した時代に入っている。 最初にコンピュータが「さよなら人類」を打ち出した瞬間「今日人類が木星に着いたよ」とかいう歌を思い出したのは…やっぱり歳か? アスカに対し「馘だ」と叫ぶヒビキ隊長。TPCという上部組織の職員である以上、その権限は無いはずだが、勿論その前提で騒いでいるんだろう。 最後はこの手の作品の常として、山盛りキノコに囲まれるところで終わる。スーパーGUTSの中で一番神経が太いのは実はマイなのかも知れない。> |
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| 第7話 | 箱の中のともだち 監督:村石宏實 脚本: 川上英幸 特技監督:村石宏實 満留浩昌 |
怪獣に両親を殺され、悲しみに暮れる少女吉村由香は、ある日小さなクリスタルのような檻に閉じ込められた小動物を見つける。だがそれを狙って謎の宇宙人が現れる。 敵は凶悪怪獣ギャビッシュ。凶暴な宇宙生物でダイス星で暴れ回った後、無害な小動物に化けて地球に飛来する。地球の大気によって巨大化し、由香を人質に街を破壊するが、ダイス星人によって由香を保護され、ダイナに尻尾を切断されて破壊された。そして特別捜査官ダイス星人。ダイス星を破壊したギャビッシュを追って地球にやってきた。地球人の人的被害を最大限抑えようとした結果、ギャビッシュによって殺されてしまう。 空から落ちてきた怪獣の話は、それこそ「ウルトラマン」の時代からの伝統だが、この話については、無害で可愛い宇宙生物が実は凶悪な宇宙生物で、凶悪な顔をした宇宙人の方が善玉だという、なかなかひねりの利いた物語に仕上がっている。特に前半部分はどう見ても善悪が逆に見えるところがミソ。短い時間に上手く仕上げてる。 特にオープニングでさりげなく保育施設のカトレア学園の事が触れられるのだが、「ウルトラマンティガ」の時代からの続きだけに、その間にも多くの犠牲が出ていることが分かるように出来ているのがなかなか細かい。捜査官であるダイス星人も殺されてしまったし、意外に重い内容を持つ物語とも言える。 <TPC内の宇宙生物研究施設の名前は二つ。名前を合わせるとR2D2になるが、勿論狙ってのことだろう。 ツッコミではないが、シリーズの中では久々に切断技を見せるダイナ。「ウルトラマンA」までは当たり前だっただけに、これもノスタルジーを感じさせる。> |
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| 第8話 | 遥かなるバオーン 監督:村石宏實 脚本: 太田 愛 特技監督:村石宏實 |
ふるべ村に隕石が落ちてきた。スーパーGUTSは調査のためふるべ村に向かうが、村の住民は全員眠りこけていた。 敵は催眠怪獣バオーン。隕石に乗ってふるべ村に落ちてきた怪獣で、「バオーン」という鳴き声を聞いた人はみんな眠ってしまう。赤い色を遊んでくれるものと見なし、くっつっいていく習性があり、それを利用して宇宙に返された。 ネオフロンティアの話とは全く別に、ノスタルジー溢れる妙なお話。悪ノリの話とも言えるが、本作が太田愛の初脚本。しんみりした話を得意とする太田脚本にしては、不思議なノリを持ったものになってる。 それで中東辺りの動物学者が何故か登場し、バオーンと友達になるとか言ってる…何の意味があるんだこのキャラ? 耳の遠いお爺さんがキーパーソンとなるが、バオーンの声を聞いて眠らないのはこのお爺さんだけ。実に分かりやすくはある。 単に遊びたいだけのバオーンに対するスーパーGUTSやダイナも結構ノリノリで、「ウルトラマン」34話「空の贈り物」っぽい数々の作戦が展開して、失敗する度みんなが眠ってしまったり。ダイナも赤いストロングタイプになって四股を踏んで見せたり、ダイナまで眠ってしまったりと、変な話になってる。そんで村人も喜んでしまい、いつの間にか祭りになってたりもする。 あらゆるものを眠らせるというバオーンを「最強の怪獣」と言うヒビキ隊長。搦め手の怪獣だけに、こう言うのもありか? 細かいところだが、アスカがダイナに変身する際、ガッツイーグルを自動操縦にしてから変身してる。これは結構重要な点じゃないかな? <ストロングタイプになると肉体的にハードな戦いが展開することが多いのだが、今回の場合はなんか脱力系。ダイナは酔拳まで披露してる。 なんかちょっと浮いてることが多いアスカも、今回は完全に溶け込んでる。結構卑しいところもあることが発覚し、両手におにぎりを持って両方食べてる姿もあり。> |
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| 第9話 | 二千匹の襲撃 監督:石井てるよし 脚本:長谷川圭一 特技監督:佐川和夫 |
突如現れた怪獣ギアクーダを倒したスーパーGUTS。あっけない勝利に自信過剰となる面々だったが、街のあちこちに分身体ギアクーダが現れ、電気を吸収して街を暗闇に染めていくのだった。 敵は吸電怪獣ギアクーダ。電気を求めてやってきた巨大怪獣だったが、ガッツイーグルとダイナの連携でバラバラにされる。その後、破片が電気を吸収して小さなギアクーダとなる。充分に電気を吸った状態で合体したところをダイナのミラクルタイプで宇宙に放り投げられ、更にブラックホールに吸い込まれた。 前回とはうって変わって真面目な内容の話が展開。とは言え、最初から怪獣とダイナの戦闘があったり、ダイナもしっかりストロングタイプに変身したりと、冒頭から見所が多い。 そしてそのギアクーダの無数の破片をどうするか。と言うのが本作の肝。実際大きな怪獣より、こういった小さな怪獣の方が扱いに困るのは、6話を観ても明らか。なんか本作はこういった捻ったタイプの怪獣がよく登場する。小さなギアクーダの登場は、なんか『ガメラII』に似てるような?そんな細かいのを一つにまとめるにはどうするか?いくつかの作戦が立案され実行されるが、これは前回8話に続いてる。ダイナも自分の力ではなく、人類が考えた作戦をちゃんと遂行してくれる律儀さを持っていた。 ギアクーダの登場はどこかの遺跡からだったし、アスカ自身も「人間に何か大切な事を忘れさせない為に地球の意思が送り込んだのでは?」と呟いていたが、その辺深めてはいけなかった感じ。 そう言えば今回初めてダイナはミラクルタイプとストロングタイプの両方に変身してる。 <小さいギアクーダは二千匹いると言っていたが、合体した姿を観ると、せいぜい百匹にも満たない。 ギアクーダは戦いの最中でダイナに抱きついて、まるで宇宙に返してくれ。と言ってるかのようだった。それでダイナがやったのはバラバラにしてブラックホールに投げ込む…酷い奴だな。 戦いの後、帯電体質になってしまったというアスカ。あの作戦で電気を多量に受けたのはダイナだけなんだが、その辺の> |
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| 第10話 | 禁断の地上絵 監督:石井てるよし 脚本:右田昌万 特技監督:佐川和夫 |
南米に突如巨大な鳥のような怪獣が現れ、TPC南米支部の戦闘機を撃墜して姿を消した。時を同じくしてカリヤの恩師アキヅキ博士宅で怪人を見たとの報告が入る。胸騒ぎがしたカリヤはアキヅキの家へと向かうが… 敵は念力種族ゼネキンダール人。大昔に地球を支配していたという伝説の種族で、3匹の怪獣を使い地球を征服し、アンデス山中に文明を築いた。アキヅキによって蘇り、デキサドルを復活させて侵略を開始する。そして高速怪獣デキサドル。ゼネキンダール人が地上絵にして隠していた3匹の怪獣の一体。高速飛行が特徴。 前半はスーパーGUTSのカリヤが中心となった話。全般的に雰囲気を暗く作り、ホラー要素をふんだんに取り入れた話となっている。特に家屋を上手く使っているのが特徴。 そして後半はデキサドルとガッツイーグルの高速バトルが展開。スピードにおいてはフラッシュタイプを凌駕するデキサドルのスピード。ミラクルタイプの特殊能力など、見所はあり。 結局地上絵怪獣はデキサドルだけが復活したが、これも伏線にして後で出して欲しかった気がするね。二足歩行と四足歩行の怪獣だったようだ。 普通、こう言った作品の場合、「こんな危険な研究はもう止めよう」で終わるのだが、そんなアキヅキに対し、「研究を続けて下さい」と訴えるカリヤの姿があるが、全てをポジティヴに考える本作の特徴が現れているようだ。 <アキヅキの家にペンタグラムを描いて怪獣を呼ぶゼネキンダール人たち。この絵は世界共通なのか? ガッツイーグルαでデキサドルの高速勝負に出るアスカ。「速度違反で切符切るぞ」という台詞はともかく、「俺に限界はねえ」と叫びながらダイナに変身するのは、みんなにモロバレだと思うぞ。 怪人がいると通報を受けてるくらいだから、アキヅキの家は誰かに見られてるはずなのだが、ゼネキンダール人は平気で庭でデキサドルを操ってる。> |
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| 第11話 | 幻の遊星 監督:原田昌樹 脚本:川上英幸 特技監督:原田昌樹 |
冥王星探査に行った無人探査船ネクストが、太陽系内に侵入してきたメラニー遊星を発見。早速探査を開始する。なんとその遊星には地球環境と同じ自然環境が整っていた。その謎を究明するため、スーパーGUTSに指令が下り、アスカ、リョウ、ナカジマ、カリヤがガッツイーグルで出発する。ヘルメットまで必要がないという遊星にナカジマは頭を傾げるが… 敵は破壊獣モンスアーガ。メラニー遊星に棲息する巨大怪獣で、メラニー遊星に侵入した生物に幻覚を見せ、捕食する。通常の攻撃は全く通用しないが、頭部の一部のみに弱点があり、それをハネジローに教えてもらったダイナのストロングタイプによって倒された。そして迷子珍獣ハネジロー。メラニー遊星に迷い込んだどこかの異星人が飼っていた小動物で、怪我をしていたのをアスカに手当てしてもらってなつく。 本作品の顔の一つと言えるマスコットキャラのハネジローが登場する話。そのハネジローがきっちりみんなを助ける話になってる。愛嬌のある姿のみならず、羽根を使って飛び上がった途端落ちるなど、お茶目な部分もあり。ちなみにネーミングはアスカによるもので、「羽根があるから」だったらしい。なんかポ○モンみたいだが、そう言えば丁度この時期に大流行したんだった。 物語自体は「ウルトラセブン」18話「空間X脱出」にかなり近い話で、異空間に張られた罠からの脱出話になってる。 今回はスーパーGUTSの一人一人にかなりスポットが当てられてるのが特徴。科学万能を信じるナカジマは、メラニー遊星の存在そのものを否定して見せたと思えば、機械を見つけた途端、危険を顧みずに突っ込んでいくとか、カリヤがリョウに対し「花を摘んだりするのがこんなに似合わない女もいるもんだなぁと思って」と真顔で言ってみたり…コメディ編じゃないのだが、かなりキャラを掘り込んでいる。一応ナカジマはアスカに対して先輩面しようとしているのだが、直情のアスカに全部引っ張られてしまってる人間関係も上手く描写されてる。何だかんだ言っても後輩のアスカをちゃんと心配してるのも良い。 <メラニー遊星の大気が大丈夫と分かった途端、真っ先にヘルメットを脱ぐアスカ。怖いもの知らずと言えば良いのだが、仮にこれがダイナ頼りだったとしたら、他の人に凄い迷惑。 今回岩の裂け目にリーフラッシャーを落とし、それを取ろうとするアスカの姿もあり。昭和ウルトラマンのオマージュだろう。 この遊星がある意味捕食用の罠であることを推測し、それを得々と語るナカジマ。それはそうと、自分たちの置かれた立場は?学者って奴は… こんな所にも突然現れるダイナ。それを何の疑いもなく受け入れるスーパーGUTSの面々。何という勘の鈍さだ。> |
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| 第12話 | 怪盗ヒマラ 監督:原田昌樹 脚本:太田愛 特技監督:原田昌樹 |
スーパーGUTSの元に謎の通信が入る。そこに書かれていたのは「マチヲイタダク ヒマラ」というメッセージ。何が何だか分からないまま出動させられるアスカとカリヤだが、突然町の一区画が異空間に包まれて消滅してしまう。次々に消滅していく町々 敵は怪宇宙人ヒマラ。侵略など野蛮なことはしたくない。と言って美しいものは全て自分のものだと宣言し、夕焼けに照らされた町を縮小して小箱に入れてしまう。別段強くはなく、ダイナのパンチで自分の宇宙船まで吹き飛ばされて宇宙に帰っていく。 やはり太田愛脚本。ひねくれまくって美しい物語が展開する。出てくる宇宙人ヒマラも味があるキャラで、青野武の声と相まって魅力的な話に仕上がってる。なんかヒマラは「ウルトラマン」33話のメフィラス星人を更に迷惑にしたようなキャラ(声からすればザラブ星人だが)。以降の作品だとこう言うキャラ結構出てくるんだが。レトロチックな風景と単調で妙に耳に残るBGMも特徴的な使い方だ。 今回ナカジマが謎の究明に一生懸命になってるが、自分の理解できない事態に直面するとパニックを起こすのが面白い。一方、隊長はいつに増して熱血度高い。 <ヒマラが美しいものと認めたものの中にはモアイとか狸の置物とか二宮金次郎像もある。この人の趣味って分からないな。 ヒマラが根城にしてるのはどっかのビルの屋上だが、なんかゴミ屋敷みたいになってる。「ウルトラセブン」のメトロン星人みたい。 ヒマラの箱から出てくるダイナを目撃するナカジマ。なんでそれでアスカとダイナを結びつけないのかがやっぱりよく分からない。 ヒマラが強くないと分かったダイナは、一旦上空を指さし、そこを向いたヒマラにアッパー一発…いじめっ子かよ。> |
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| 第13話 | 怪獣工場 監督:北浦嗣巳 脚本:川上英幸 特技監督:北浦嗣巳 |
嘘つきで有名な遠藤武士少年は、不気味な工場に出入りする人間が宇宙人に変身するのを目撃してしまう。しかしいつも嘘ばかりついている武士の事を誰も信用してくれなかった。 敵は知略宇宙人ミジー星人。三人の秘密工作員で、かねてから地球侵略のために地球に潜入し、工場をカモフラージュに工作を続けていた。人間に化けているが、クシャミをすると元の姿に戻ってしまう。そして三面ロボ頭獣ガラオン。本来400メートルを超える巨大ロボットになる予定だったが、頭が完成した時点でばれてしまい、そのまま戦っている。しかし、お陰で凄い不格好な姿になってる。三つの顔を持っていて、普通の顔、怒りの顔、笑いの顔がある。笑いの顔からは笑気ガスを出し、ダイナも笑わせている。結局倒されることなく宇宙に逃げ帰ってしまった。 これも古い作品にはよくあるタイプの作品で、「ウルトラセブン」44話「円盤が来た」にもパターンは似ている感じだが、全般的に「ウルトラマン」的。主人公が子供だけに、低年齢層を意識した実に楽しい話になってる。 主人公も武士少年も良い性格していて、ミジー星人と遭遇すると泣き叫ぶが、それに逃げると百面相して小馬鹿にした発言をしてるし、アスカを「訴えてやる」と脅して言う事を従わせるとか、なかなか良い性格。 ミジー星人も桜金造がやっているため、とてもコミカル。 今回ヒビキ隊長が実に良い味出していて、いかめしい顔のままマンガ読んで笑ってるシーンなんかは、子供が観たら泣きそうだ。 肉体を使ったシーンも力入っていて、アスカと武士少年のすぐ側で爆発が起こるなど、結構危険なシーンも多い。巨大戦になっても、周囲が下町の工場街という設定なので、足下に町工場がたくさんあったり、ガラオンに対抗すべくミラクルタイプが三体に分離したりと、見所満載。 <子供の家に入り込んで勝手にマンガ本を読んで笑ってるアスカ。地球を守る戦士は小さな子供の迷惑を顧みないのだ。 ガラオンの笑気ガスを吸ってしまい、地面叩きながら大笑いするダイナ。声出して大笑いするウルトラマンなんて前代未聞だ。 根本的な問題だが、400メートルのロボットなんて、なんで地上で組み立てる必要があったんだろう?> |
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| 第14話 | 月に眠る覇王 監督:北浦嗣巳 脚本:古怒田健志 特技監督:北浦嗣巳 |
月の裏側に存在する謎の古代遺跡。何者が何のために作ったのか分からないままだったのだが、その探索のメンバーにスーパーGUTSのカリヤ隊員が選ばれる。ガッツディグで地下に潜る調査隊のメンバーだが、そこには巨大空間が広がっていた。 敵は宇宙帝王ヌアザ星人。かつて宇宙を支配していたという星の住民。この帝王であるイシリス。 話としては、古代からの因縁によって地球に飛来した宇宙人。と言う、ややフォーマット寄りの作品で、スケールが大きい割に話は単純だった。本作らしさと言えば、宇宙が舞台だったと言う事かな。これまでのシリーズで最も宇宙での戦いが多いダイナらしさは保っている。 何かと中心になることが多いカリヤが今回も活躍し、イシリスの復活と封印を行う。やってることは10話の恩師アキヅキと同じ事なのだが、どんなことが起こっても研究を止めない。と宣言するのがカリヤの性格らしい。 今回は無重力での戦いもあり、特撮も色々工夫が見られる。アクティブな特撮のアイディアがテレビサイズで観られるのは結構嬉しい。 <月の遺跡が発見されたのは1970年代だという。と、すると、やっぱりNASAの陰謀説か? イシリスを封印すべくスーパーGUTS基地に入る宇宙人に憑依された調査員達。剥き出しの剣を持ったまま普通に基地に入れるものなのか? その宇宙人達はかつて太陽系に住んでいたと言うが、どこに住んでいたかは明らかにされていない。地球だったら「ウルトラセブン」のノンマルトみたいになるんだが。 月の落下は始まっていて、ラストシーンでは基地から大きな月が見えているんだが、これって天変地異が起きないだろうか?> |
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| 第15話 | 優しい標的 監督:村石宏實 脚本:長谷川圭一 特技監督:村石宏實 |
地球付近を漂流する宇宙船を保護し、宇宙人を保護するTPC。ところがマイがその顔を見て一目惚れしてしまう。シオンと名乗ったその宇宙人は、何の質問に対しても口を閉ざす。ただマイを呼んでくれと言うシオン、そしてそれに答えようとするマイだが… 敵は尖兵怪獣ギャンザー。シオンによって操られる怪獣で、電磁波によって任意に姿を現したり消したり出来る。体を破損されると、そこから鞭状の武器を繰り出す。そして諜報宇宙人クレア星雲シオン。自称クレア星雲から来た惑星調査員で、マイと心を通わす。実は侵略のために遣わされた宇宙人で、ギャンザーを操る。 マイとリョウが中心となった話で、哀しい恋物語が描かれる。「ウルトラマンティガ」には割と隊員の心情を掘り下げるこう言う話が多かったが、本作では結構珍しい。感情に流されるマイに対し、あくまで冷静に物事を対処しようとするリョウも良い対比。冷静に見えて、「乙女の純情」を犯す者には容赦せず、マイを傷つけないように嘘を言うなど、色々心情は複雑っぽい。ただ尺が短いためアスカの出番も少なく、ダイナは都合で出てきた感じ。 明らかに罠って分かる話なのだが、それでも部下を信じようとするヒビキ隊長の姿もあり。 アスカがギャル語を使ってるシーンあるが(ご丁寧に目をぱちぱちさせ、手を組んで上目遣いで喋ってる)、こう言うのが普通に出来るのがつるの剛士のキャラクタか。 シオン役は宍戸勝。「超力戦隊オーレンジャー」のオーレッド役だったが、子役時代に「ウルトラマン80」にも出ていたらしい。 <本当に珍しく逃げ惑う市民が描かれるが、やっぱりみんな怖そうな表情には見えない。なんかぶすっとした表情のが多い。 今日もアスカのガッツイーグルの撃墜と共に現れるダイナ。これを誰も不思議に思わないのが…今回は落ちる前にガッツイーグルが光ってダイナが登場してるし。 ギャンザーの攻撃で起こった山火事を消したダイナだが、その技はウルトラ水流だった。平成ウルトラマンでも使えるんだね。> |
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| 第16話 | 激闘! 怪獣島 監督:村石宏實 脚本:川上英幸 特技監督:村石宏實 |
TPC基地に保護され、調査を受けていたハネジローだが、調査に当たっていたオオトモ博士によって持ち去られてしまう。スーパーGUTSはオオトモ博士の専用機が消息を絶ったザリーナ地帯に向かうが、そこにはかつて倒されたはずの怪獣達が闊歩していた。 敵は剛力怪獣クローンシルバゴンと変異昆虫クローンシルドロン。二体ともオオトモ博士によって再生させられたクローン怪獣。そしてハイパークローン怪獣ネオザウルス。ザリーナ地帯で発見された古代怪獣をオオトモ博士が復活させたもので、ビームなどの武器を。ハネジローの知性を組み込む前に目覚めさせられたため、極めて凶暴。硬い装甲と怪力で、フラッシュタイプのダイナでは全く敵わず、ストロングタイプの力押しで倒された。 謎の怪獣島が舞台の話。「ウルトラマン」8話「怪獣無法地帯」と37話「小さな英雄」をくっつけたような話になってる。 11話以来のハネジロー登話。今回は完全にハネジローが中心になった話で、意外にハネジローの体は研究対象としては重要らしいことが分かった。 今回登場したオオトモ博士はまさしくマッドサイエンティストの典型例。最初に登場した時は穏和に見えたのだが、その奥にはどろどろしたものが流れていたのだろう。自分が作り上げたネオザウルスによって殺される際、「私はお前の親だぞ」は定番だが、マッドサイエンティストの独壇場。 オオトモ博士がやっていることは、遺伝子操作によって怪獣を人間でコントロールできるようにすることで、そのために穏和で知的なハネジローの遺伝子を組み込もうとする。遺伝子操作は特撮では概ねマイナスに取られることが多いが、実際怪獣を使役して人間のために戦わせるような行為は実際は結構よくあるので、その辺が多少矛盾してもいる。 <明らかに「怪獣無法地帯」を意識してるのは、シルバゴンがわざわざ岩を抱えて投げていることから明らか。平成のレッドキングか。 水槽に閉じ込められたハネジローを見て「虐待」というナカジマ。怪獣を殺すのは虐待以上だと思うが? レーザーの檻を作ったオオトモ博士は「そのレーザーには7千ボルトの電流が流れている」とか言ってた…光に電流が流れるか?> |
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| 第17話 | 幽霊宇宙船 監督:石井てるよし 脚本:右田昌万 特技監督:佐川和夫 |
突如町の上空に現れた謎の宇宙船。宇宙船から発せられる光線を浴びた人間は黒く変色して倒れてしまう。宇宙船内部を捜査するスーパーGUTSだが、中には誰もいないことが分かる… 敵はゾンビ怪人シルバック星人。既に死んでいる宇宙人で、その肉体はゾンバイユによって操られている。死んでいるために何度致命傷を受けても立ち上がってくる。そしてゾンバイユ。宇宙船型の宇宙生物で、魂をプラズマ化させ吸収させてエネルギー源としていた。体を分解再構成することで分身攻撃が出来る。離れていると絶大な力を持つが、ダイナフラッシュタイプの近接戦闘で倒された。 本作品では初のホラー編。宇宙人のリビングデッドという捻った話。一応SFなので、魂はプラズマであり、それを捕獲する宇宙船という事になるが、プラズマ化した人間は半透明で、火の玉まで出てくる。リョウが幽霊化してしまったが、幽霊になったら妙にしおらしい台詞を言うようになったのも特徴。 話の端々に「ウルトラマン」12話「ミイラの叫び」のオマージュが見られる。リビングデッド化した宇宙人が出てきたり、久々の二人羽織の着ぐるみゾンバイユに馬乗りになって攻撃するダイナとか…って、こう考えてみると、「ウルトラマン」って、随分実験性が高かったんだな。 最後に死んだふりしたアスカに騙されるスーパーGUTSの面々の反応が見られるが、どうやらアスカはスーパーGUTSに無くてはならない存在に成長しているようだ。 <幽霊船に魂を取られたなら、取り返す方法がきっとあると主張するアスカ。この論点だと、死んだ人間が生き返る事もあり得る訳だ。 宇宙船の中には記録データが残されていた。それは文字列だったのだが、再生すると音声データになっていた。 プラズマを吸い取られても生き残り、ダイナに変身するアスカ。なんでも「俺はやりたいことがいっぱいあるから」だそうだ。論理的には無茶な話だ。> |
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| 第18話 | 闇を呼ぶ少女たち 監督:石井てるよし 脚本:長谷川圭一 特技監督:佐川和夫 |
S地区で深夜若いカップルの消失事件が相次いだ。その中に聖南女子学園の生徒が複数入っていたため、アスカとリョウは学園に聞き込みに行くが、リョウは学園長の部屋に多数の魔術書が置いてあるのをみかける。 敵は大魔獣ビシュメル。古来人間から悪魔と呼ばれていた存在。一種のエネルギー生命体。聖南女子学園の学園長にすり替わり、女生徒達に黒魔術を授けていた。魔力の九州が完了して実体化。吸収した人間を体に封じ込めているためダイナも攻撃が出来なかったが、魔法陣を封印され、人質を解放した上でミラクルタイプのレボリュームウェーブで封印される。 前回に続き今回もホラー編。最初の方は女子校を舞台にしたホラーよりはオカルティックな感じ。女子校とオカルトというのは相性が良いようだ。いつの間にか薄っぺらい友情物語に変わってたけど。ここで面白いのは、力を手に入れ、好き放題出来る人間が決して幸せには見えない所だろうか。上手く作られてる。 それで前回魂抜かれてたリョウが、今度は呪いをかけられてたりするが、完全にアスカを食ってた。 妙にオカルトに詳しいリョウ。本人曰く「未知の世界の探求もネオフロンティアの一環」なのだそうだが、ネオフロンティアって便利な言葉だな。それよりもリョウの詳しさは度を超えてる気もする。 幽霊のようなものを見かけて銃を向けるアスカとリョウ。意外なことにちゃんと効いている。 <何というか、女子校侵入の任務になった時、微妙に嬉しそうなアスカの顔が。これも人徳って奴か? 学園長の眉毛が妙に太いというか、変な形をしてるのはどうして?と思ったら、こいつが悪魔だから。と言う事らしい。なるほどね。 「絶対逃げないことが俺の信念」と言い切るアスカ。それでダイナに頼る訳ね。確かに逃げてないけどさ。 最後、女学生達と和やかに話しているアスカを見て、一人でさっさと帰ってしまうリョウ。いつの間にやらそう言う心境になってたの?それ以前に女子校に勝手に侵入しちゃいけないよね?> |
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| 第19話 | 夢幻の鳥 監督:原田昌樹 脚本: 武上純希 特技監督:原田昌樹 |
かつてオートレーサーの恋人タクマを失ったTPC医局長のシンジョウ・マユミが夢でタクマと再会する。その夢の中でタクマが示したものは?その頃、謎の飛行物体を追跡中のアスカは姑獲鳥と出会う。 敵は凶獣姑獲鳥。中国原産の巨大な鳥で、その口の中に女性の顔がある。プラズマエネルギーの固まりなので、通常攻撃は通用せず、レーダーにも映らない。アンチプラズマ弾で一度は退けられるが、その後電気エネルギーを吸収して復活。復活後はアンチプラズマ弾もはじくようになった。ダイナミラクルタイプにエネルギーを吸収されて破壊される。尚、ここでは「こかくちょう」と呼ばれているが、日本では「うぶめ」と呼ぶのが当節の常識…ある本のお陰で。 「ウルトラマンティガ」でもTPCの医局に勤めていたシンジョウ・マユミが医局長となって登場。設定は「ティガ」から受け継いだ本作だが、実際キャラクタまで出てきたのはこの話が最初となる。「ティガ」15話のガゾートに殺された恋人タクマの思い出話をしている。そしてその弟のハルチカが登場。 話そのものも「ウルトラマンティガ」の話に似ている…と言うか、意識的に似せた感じのある作品で、姑獲鳥自体ガゾートと同じ空を飛ぶプラズマの固まりだし、同じようなシーンがいくつか見られる。マユミも過去を引きずっているため、黒い服装ばかりだし、性格もちょっと暗くなってるみたい。 そんなマユミの過去を断ち切ると言うのが本作の特徴だろうか。一見似た物語に見せておき、ラストでポジティブなものに持っていく。前ばかり向いているアスカだから出来る力づけ方とも言えるか。 マイのミーハーっぷりも展開。5話で大リーガーのヒムロに夢中だったが、今度はアオキというレーサーを追いかけてる。それがタクマの弟ってのは出来すぎた設定だけど。 最初に寝入りっぱなを起こされたスーパーGUTSの面々の話が展開してるが、この辺りのシークェンスは「ウルトラマン」34話「空の贈り物」に準じている。ところでアスカはハネジローと一緒に寝ているらしい。完全専用ペット状態だな。 後、ダイナのミラクルタイプはプラズマエネルギーを吸収して自分のエネルギーにすることが出来るらしい。ウルトラマンがエネルギーを吸収するというのは初めての設定じゃないかな? EDで今のマユミとタクマが肩を組んでるシーンあり。スタッフからのプレゼントだろうか? <マイがハルチカの応援に行ってる間緊急事態が発生。リョウがオペレーターの代わりをしてるけど、緊急召集とかないの? ハルチカの台詞が棒読みでなんだな。と思ったら、本物のレーサーだったのか。通りで。> |
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| 第20話 | 少年宇宙人 監督:原田昌樹 脚本:太田 愛 特技監督:原田昌樹 |
ケリガン星系の惑星ラセスタが消滅したニュースが流れたその日。悟少年は良心から衝撃の事実を告げられる。実は自分は地球人ではなくラセスタ星人であり、10歳になる前に、トナカイ座にある惑星イリスに集まらねばならないと言う事を告げられた。 瑠璃色宇宙人ラセスタ星人登場。数十年前に地球にやってきた異星人で、その大部分は同化しているが、母星消滅時、悟少年だけが年齢が若かったため、ラセスタ星人の本来の姿を取り戻してしまった。その本当の姿は巨大で、力の制御を失って街を破壊してしまう。 太田愛脚本の、ファンタジックな物語。もし自分が宇宙人だったらどうなる?というテーマで、その友達との友情が描かれていく。ダイナもその宇宙への旅立ちをサポートする形を取っている。それなりにダイナの登場の必然性もちゃんとある。 今回はナカジマがエキセントリックな演技で楽しませてくれる。異星人反応が現れると大騒ぎして、消えた途端尻切れトンボにゴニョゴニョごまかす。それに一々反応するヒビキ隊長の律儀さも楽しい。と言うか、今回は明らかにナカジマが中心の話になってる。 異星人に変わってしまった悟少年を囲んで、やっぱり仲良しの三人組。不思議な描写だ。で、外を出歩く時に「目立たないように」サングラスとマフラーで変装。その後、悟だけが目立たないようにと、三人とも同様の変装を…そっちの方が絶対目立つって。 <ナカジマは「オジサン」と呼ばれる事を異様に気にしてる。そらそうだろうけど、認めた方が楽になるぞ。 ラセスタ星人は羽根を持っていて、それで空を飛ぶ。だけど羽根が羽ばたいてないし、そもそも宇宙で羽根は必要なのか?> |
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| 第21話 | 発熱怪獣3000度 監督:北浦嗣巳 脚本:古怒田健志 特技監督:北浦嗣巳 |
真冬というのに、TPCは時ならぬ高温に悩まされていた。その原因を調査するスーパーGUTSの面々。 敵は超高熱怪獣ソドム。火の神と称される伝説の守り神。何と体温は2500度もあり、TPC基地を高熱地獄へと落とし込む。地上に出ると、ますます赤くなって暴れ回るが、実は風邪を引いていただけだと判明。ミラクルタイプで活火山に運ばれて姿を消す。 前半はギャグ編で、完璧にだらけきってるアスカとコウダ。金太郎姿のナカジマ。水着に着替えてトロピカル気分のマイ。一方、外に出られて寒さを満喫してるリョウとカリヤ。更に長官達は上だけはびしっと決めながら、下は半ズボンで氷盥に足を付けてる。それぞれがそれなりに楽しんでる間、一人ヒビキ隊長だけが「たるんどる」と怒鳴り続ける。なんかドリフのコントを見てるみたい。 いつの間にやら丸くなったリョウは、今回はかなりコミカル。随分変わったな。最後、ダイナがガッツイーグルに迫ってきて驚かされた時、まるで叱るかのように「ダイナ」と睨んでるシーンもあり。今回はダイナも結構お茶目だ。 中盤こそ、ソドムをどうするかで真面目な話が展開。特に同じくソドムの事を知るカリヤとナカジマのアプローチの仕方が面白い。具体的にはカリヤは世界中の伝説と怪獣を結びつけて考え、ナカジマは科学的に分析する。この対比がなかなかよろしい。 で、オチ部分は再びコメディに戻る。なんとソドムの高熱は単に風邪を引いただけだったとか、高熱の余波でスーパーGUTSの面々は全員風邪を引いてしまったり。 <ツッコミではないけど、ソドムってネーミングはセンスないぞ。 防護服から簡単にリーフラッシャーを取り出すアスカ。どこに入れてたんだ?> |
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| 第22話 | ツクヨの兵士 監督:北浦嗣巳 脚本:太田 愛 特技監督:北浦嗣巳 |
ある工事現場で青銅の鏡が発見された。これは古代日本のツクヨという戦闘部族のものと分かった。ツクヨの兵士はモズイと呼ばれる神に祈願し、無敵の力を誇ったのだという。しかし、この青銅鏡を解析したリョウの先輩綾野博士は、モズイの真実の力を知ってしまう… 敵は妖獣モズイ。古代日本においてツクヨの兵士を無敵にしたという一種の神。人間の怖れを封じる事が出来る。その恐ろしさに気付いたツクヨによって凍れる泉と呼ばれる青銅鏡に封じられていた。鏡を用いて瞬間移動したり怖れを食らった後の石を高速で吐き出して攻撃する。現代の兵士スーパーGUTS隊員の怖れを食らおうとするが、リョウとダイナに阻まれる。 太田愛脚本作品。いつもはファンタジックな作品を描くが、今回は伝奇ホラーっぽい。一方ギャグ編を多く手がける北浦監督だが、ホラー風の作品も結構得意らしく、暗い雰囲気の作品を上手く仕上げている。無機質なコンクリートと紫がかった巨大な月の対比が良い感じ。言葉を喋れないダイナが怖れを覚えるシーンも、画面を揺らしたり、効果的な煽りを用いてちゃんと表現している。 今回のテーマは「怖れ」だろう。怖れを封じられることによって無敵の兵士となったツクヨの兵士。綾野博士が襲われたのを見て竦んで動けなかったリョウ。そしてその怖れは人間にとって必要なものであることを説くヒビキ。そしてその怖れに正面から向かっていくリョウ。伏線から結論まで上手くできた話だ。更にモズイと対峙したダイナにも怖れが生じているし、ついでに最後、綾野の投げキッスを恐れるアスカの姿まであった。 何故か怪奇編になると被害を受けやすいリョウ。なんか取り憑かれてるんじゃないのか?今回はかなりしおらしかったり、はしゃいだりと表情豊か。だんだん幅が出てきたな。 <古代史研究所の所長は若い女性だとヒビキ隊長に言われたカリヤは「残念ながらリョウの先輩だ」と答える?何が残念?とは言うまでもないか。 ところで、綾野の投げキッスを怖がって逃げたリョウに対し、ちゃっかりとそのハートを受け止めたナカジマだが、ナカジマの運命やいかに?> |
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| 第23話 | 夢のとりで 監督:小林義明 脚本:大西信介 特技監督:佐川和夫 |
ネオフロンティア計画の一環として作られた海洋研究所トライトンJ2。そこにはコウダの研修生の同期フジクラがいたが、怪獣に襲われて壊滅してしまう。生き残りの研究院2人を救出するため、コウダとアスカがガッツマリンで向かう。だが、そんなガッツマリンに怪獣がくっついてきた。 敵は深海竜ディプラス。巨大な蛇のような怪獣で海底研究基地トライトンJ2を破壊した。触覚から赤い光線を撃ち、巻き付いた相手に電流を流す。 「ウルトラマン」24話「海底科学基地」同様海底での緊張感ある話が展開。海底だと舞台が限定されるため、その分丁寧に作られている。丁寧すぎてあんまり個性がないのだが、ここで監督を務めているのは小林義明。東映特撮の監督を多く務め、円谷系だと多分これが初めてだと思われる。そつなくまとめてくれている。 これまであんまり目立てなかったコウダが初めて中心となった話。見た目の通り熱いキャラで、それがアスカとかぶるためあんまり出せなかったと見える(どっちかと言えばツッコミキャラだった)。 こんな二人を組ませるヒビキ隊長。隊長によれば「一人が熱くなればもう一人は冷静になるから」だとか。その通りで、熱くなりすぎるアスカをきっちりコントロールしていた。ところがリョウと組むと、今度は無茶苦茶キレるまくる。意外に使い勝手の良いキャラじゃないかな。 こう見てみると、アスカ〜コウダ〜ヒビキという熱い三人組の構図も見えてくる。 怪獣の造形では、ここまで蛇っぽいデザインのものはほとんど出てこなかった。海の底が舞台だからこそ出来たとも言える。 <怪獣と見るといきなりレーザーをぶっ放すアスカ。こんなのが隊員だってのが怖い組織だ。と言うか、今回コウダを目立たせるためだろうか?必要以上にやんちゃなキャラ描写になってる。 ガッツマリンが圧壊するほどの海底から普通に海上に浮上してるアスカを見て、なんとも思わないコウダとリョウ。海底にダイナが現れたことと関連を見いだそうとしないのか?> |
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| 第24話 | 湖の吸血鬼 監督:小林義明 脚本: 川上英幸 特技監督:佐川和夫 |
久々のまとまった休日が取れ、趣味の釣りに出かけたナカジマ。だが釣れたのは青いマリモのような不思議な生物。興味を覚えたナカジマはTPC科学調査班と共に調査を開始するのだが… 敵は吸血生命体マリキュラ。マリモに似た青い毛玉のような生物。実はヒルのような体構造をした凶悪な吸血生物。合体して巨大化する。弱点の口をガッツイーグルに攻撃された上でダイナストロングタイプに倒された。 ナカジマを中心とした話。軽くマッドが入っている科学者タイプのナカジマは何かといじられやすいが、ここでもコミカルな演出がなされつつ、実はかなりホラー性の高い話を作っている。 近年の特撮作品では血を流すシーンは嫌われる傾向にあるが、ものが吸血生物だけに、かなり血を流すシーンが多いのがこの話の特徴。登場するマリキュラ自体が、普通の毛玉がいきなりグロテスクに口を開くとかのシーンもあり、ホラーっぽさに拍車をかけてる。霧の中、女性の歌声が流れるシーンも幻想的。 ナカジマ主体とはいえ、スーパーGUTSの面々の個性もよく表れた話で、なんか普通の女の子っぽくはしゃいでいるリョウや、アスカを凌ぐ熱血ぶりを見せるコウダの描写も含め、初登場時から性格が変化している事を窺わせられる。 ただ、マリキュラとダイナの戦い自体はとてもコミカルなもので、まるでサッカーボールで遊ぶかのようにマリキュラを弄ぶダイナの姿がある。 <マリキュラの弱点は口だが、もの凄いタラコ唇してる。分かりやすい弱点だな。 最後に車で小さなマリキュラを踏みつぶすシーンがあるが、その際、多量の血が流れてる。つまり人を襲っていたと言う事だから、事件は終わってないと言う事になる。それで帰ってしまうのか?> |
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| 第25話 | 移動要塞浮上せず!(前編) 監督:村石宏實 脚本:長谷川圭一 特技監督:村石宏實 |
南極の氷が溶け出すという事件が起こり、スーパーGUTSはエジリ博士の指揮で調査に向かう。だが同時期、移動ベースのクラーコフNF−3000に異変が起こっていた… 敵は水棲生命体スヒューム。自称「宇宙で最も優れた知的生命体」。人類が宇宙に出たことに危機感を覚え、クラーコフNF−3000のメインコンピューターを乗っ取り、人工太陽を地球に落とそうとする。そして宇宙海獣レイキュバス。南極の氷を溶かしていた怪獣で、眼が赤いときは火球を、眼が青いときは冷凍ガスを吐き、ダイナを凍らしてしまう。そして半魚人兵士ディゴン。スヒュームの手足となって働く生物で、クラーコフを襲ったのは実質的にはこいつら。 宇宙と地球の二面で同時並行で起こる事件を扱った話。規模が大きい分、話も前後編となっている。宇宙から落下する人工太陽を防ごうとしたら、海底から怪獣が出てくるとか、見所も満載。宇宙から飛来するものを防ぐために南極で戦うという構図は、『妖星ゴラス』っぽくもあるな。 マイが初の前線活動。緊張するマイの姿がなかなかよろしい。それでエジリに怒鳴られてしゅんとなったり、コウダがちゃんとフォローしてたり、自分の部下を全面的に信用していると断言するヒビキなど、人間的な描写が良い。 この作品では全般にわたって最初善人と思って登場したら、実は性格が悪い。という人物が結構出てくるが、今回のエジリ博士はその典型的な例。珍しく前線に出てきたマイを小馬鹿にした発言をしている。 戦いに関しても、初のダイナの等身大変身が見られる。 <ハラシマの娘サオリの歌声が入っているのはMD。時代を感じさせる描写だ。 スヒュームに襲われ、危機に陥ったアスカが言った台詞は「これからが男の戦いだぜ」だった。まだマッチョが許されていた時代の話。 ところでスヒュームって名前は1話に登場し、結果としてダイナの変身を促すこととなったスフィアと似ているが、なんか関係はあるんだろうか?> |
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| 第26話 | 移動要塞浮上せず!(後編) 監督:村石宏實 脚本:長谷川圭一 特技監督:村石宏實 |
スヒュームによって人工太陽の落下が残り2時間に迫り、スーパーGUTSメンバーも全員海面下。ダイナもレイキュバスの冷凍ガスによって凍らされてしまった。絶体絶命の危機に陥った人類だが… 敵は前回に続き水棲生物スヒューム、宇宙海獣レイキュバス、半魚人兵士ディゴン。 前回ラストでダイナが凍らされてしまい、後は人間の活躍に全てがかかっていく。これは「ウルトラセブン」39話40話「セブン暗殺計画」の話と同様の構造だが、スーパーGUTSの一人一人にちゃんと焦点を当てて、きっちり見せているところに特徴がある。全然別の場所にいるスーパーGUTSの面々が、自分たちのなすべき事をやってる内に連携が取れていく過程が良い。特に密室の中にいつつ、答を探し続けるリョウとマイの二人の描写が素晴らしい。 一方、レイキュバスによって凍らされてしまい、身動きが取れないダイナも、その心の中で父カズマと出会い、限界を超えた力を手にする。今回は一貫してミラクルタイプで戦っていたが、その超能力の描写が映えてた。 そして本当に絶体絶命状態での逆転劇。全員が自分のなすべき事をフルにこなしてのチームワークによってなされているだけに、溜飲が下がる下りになってる。人工太陽落下も危機をチャンスに変えるなど、脚本も練られてる。前半ラストの話としては充分すぎる出来。 前話と本話では番組のエンディングソング「君だけを守りたい」が効果的に用いられていた。それと、今回名台詞が多い。「残り15秒です」「それだけあれば充分だ」とか、「私もスーパーGUTSの一員です」とか… <氷付けになったダイナに対し「いつまでそうやって寝てるつもりなんだ」と怒鳴るヒビキ隊長。人間の方がこれを言うのは前代未聞。上手くはまってるけど。 難点があるなら、スヒュームが一貫してこどもの声だったため、違和感が残り続けたことくらいか。> |
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| 第27話 | 怪獣ゲーム 監督:児玉高志 脚本:吉田 伸 特技監督:佐川和夫 |
怪獣作成ゲームを楽しんでいた太一少年が作り上げた怪獣デマゴーグがトーナメントで戦う相手はなんとウルトラマンダイナだった。一方、宇宙人によってその身が狙われたアスカだが… 敵は双体宇宙人チェーン星人。二体で一体の宇宙人で、そのどちらがダイナを殺せるかで賭をしていた。ライトの方は直接アスカを狙い、レフトの方はゲーム会社を立ち上げ、そこで売ったゲームから最強怪獣を抽出してダイナにぶつける。そしてスーパー必殺怪獣デマゴーグ。太一少年がゲーム内で作った怪獣で、トーナメント優勝した怪獣。チェーン星人により実体化させられてダイナと戦わせる。両手を巨大化させ相手の攻撃を防ぎ、長い尻尾が必殺の武器になっている。 特撮は時事ネタを扱いやすいが、ここでは勉強漬けになったこどもが社会に対し鬱屈した思いを持っていることを示した話となった。虚ろな目をしてゲーム画面でダイナと戦ってるシーンなんかは結構寒気を覚えてしまう。 前回が極めてハードタイプな話だったのに対し、今回は子供視点で作られた話になってるのも面白いところ。この幅が本作の味だ。今回のダイナはあんまり強くなく、スーパーGUTSのサポートを受けてデマゴーグを倒すことが出来た。それにしても怪獣に食われそうになるヒーローってのも情けないもんだ。今回が児玉高志監督の初監督作となるが、意外に手慣れた作りになってる。平成シリーズは人間のサポートで怪獣を倒す話が多いが、その辺もきちんとこなしてる。 <スーパーGUTSが狙われてる事を知り、怯えるマイだが、しなを作って「私って可愛いからすぐ狙われちゃう」とか…狙いすぎだって。 ダイナを倒すためにチェーン星人レフトがやったことは、ゲーム会社を立ち上げ、こどもにゲームを配り、それで最強の怪獣を作らせてダイナと戦わせる…なんと時間のかかる方法を。lこれだったらこどもを洗脳してダイナと戦わせるとか… 「これからが本番だ」と言いつつ、倒れたビルの下敷きになって死んだチェーン星人…狙ってるのは分かるけど、だったら引けよ。> |
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| 第28話 | 猿人の森 監督:児玉高志 脚本:武上純希 特技監督:佐川和夫 |
西アジア開発地区に円盤らしいものが落下したとの情報を得たスーパーGUTSは調査を開始する。生命体反応を発見したアスカが先行するのだが、気流のせいでガッツイーグルは不時着を余儀なくされる。そんなアスカの前に巨大な猿人が現れた… 巨大猿人ギガンテス登場。西アジア開発地区にひっそりと棲息し続けていた巨大な猿人。雄と雌の二体が存在する。雌の方が捕まったため、雄が暴れ出す。雌の方に振り向いて欲しいと頑張る雄の心に打たれたダイナがわざと敗北を演出して見せた。 開発と自然保護に怪獣を絡めた話で、旧シリーズでは定番の一つ。平成の世になってやるのもやや時代錯誤っぽくはあるが、コメディ編に仕上げたため、結構楽しい。武上脚本は結構バランス取れてるね。 惚れた女に男の甲斐性を見せようというのは、人間も猿人も同じ。そんな単純な論理で動く男の単純さが、ある意味愛おしくなる話。でも、いつの時代でも強いのは実は女の方。こんなのをよく特撮でやろうと思ったよ。 ダイナとギガンテスの戦いは、ストロングタイプのダイナには勿論全く敵わない訳だが、それでも保護のためには負けねばならないダイナの動きもコミカルで良し。地面に突っ伏して負けた振りまでしてる。 ここに出てきたウルトニウムは「ウルトラセブン」20話にも登場していた。旧シリーズとは世界が異なるはずだが、いくつかこう言うものが出てくるのも面白いところ。 <ガッツイーグルが不時着したのは全部アスカの責任なのだが、一体何度壊せばいいのやら。それについて全然おとがめ無し? 「開発は必要です」「そのとおり」。「怪獣の保護は必要です」「そのとおり」…って、ヒビキ隊長、あんたのアイデンティティはどこにあるんだ? ラスト、リョウに見合い写真と称して猿人の写真を持ってくるアスカ。勿論鉄拳制裁となるのだが、その頭の上をハネジローが飛んでる。こんなところに凝ってどうする。> |
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| 第29話 | 運命の光の中で 監督:北浦嗣巳 脚本:吉田 伸 特技監督:北浦嗣巳 |
月面基地ガロアでのテストパイロットに選ばれたアスカ。そこでアスカを待っていたのは“鬼のダイモン”と呼ばれる鬼教官と、父カズマが乗ったまま行方不明となったテスト機プラズマ百式だった。 敵は彗星怪獣ガイガレード。地球に向けて飛来した巨大彗星に乗って現れた。小惑星地帯でダイナと戦うが、その目的は不明。後にネオガイガレードが現れることから、スフィア絡みかと思われる。 話の根幹をなす物語が展開。アスカの父が何故行方不明になったのかが描かれる。カズマは光の速度で航行するというゼロドライブ計画の中、光の中に消えてしまったという。この光というのは、かつてアスカが出会った光と同じものなのかは今のところ不明。アスカからすれば、そうではなさそうだが、見た目は同じに見える。 物語としては、父の失踪にこだわり続けるアスカが、それを乗り越え、自分のため、人類のために一歩踏み出す過程が描かれ、特撮物語の醍醐味を味わえる話になってる。 そのため、コミカル色はやや薄れている。最初こそテストパイロットに選ばれたことをおちゃらけた表情で喜ぶアスカだが、徹底的にしごかれることで、その表情がどんどん精悍になっていく。 <ゼロドライブ計画の要となるプラズマ百式だが、実験失敗した機体をそのまま使用するのはいかがなものか? 地球に向けて飛来したという巨大彗星だが、地球に到達するまではかなり時間があるので、テスト機体であるプラズマ百式を使う必要性はなさそうだ。 ところで「百式」とか「メガランチャー」とか、どこかで聞いた名前がよく出てくるのは、なんか意味があるんだろうか?> |
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| 第30話 | 侵略の脚本 監督:北浦嗣巳 脚本:川上英幸 特技監督:北浦嗣巳 |
かつて地球侵略に失敗したミジー星人は、故郷に帰る方法を失い、ただダイナに復讐する事だけを思い下町のアパートに棲息していた。脚本家三上の書いた「地球完全降伏」というシナリオにインスパイアを受けた三人は、このシナリオを使いダイナを追いつめようとする。 敵は知略宇宙人ミジー星人。13話で登場したドジな宇宙人だったが、今度はダイナを倒すために活動中。そして三面ロボ頭獣ガラオン。宇宙に逃げたように見えたが、実は無傷。エネルギー切れを起こし、奥秩父の山中に隠されている。雷のエネルギーで復活し、ダイナを追いつめるが、後一歩のところでエネルギーが尽き、今度こそ完全に破壊される。 前回が物語の根幹をなす物語が展開していたのだが、今度は同じ北浦監督による完璧なコメディ作品。この両極端な物語が本作の大きな魅力になってる。 この作品に関してはツッコミ入れることを前提として脚本書かれているため、敢えてツッコミ部分は書かないでおく。 ちなみにミジー星人の三人は今も下町で棲息中。カマチェンコはオカマバーで働き、ウドチェンコはビデオ屋でバイトをしてる。リーダーのドルチェンコは一人、ダイナを倒す計画を練っているが、何をしても上手く行かない。今回も作戦失敗したが、やっぱり生き残ってる。 そして今回登場するのは三上秀男という脚本家。書くシナリオが全部没にされ、アパートの家賃も払えないほど困窮してるが、おそらくはこの話の脚本を書いた川上英幸の自虐ギャグだろう。 三上の妄想では笑気ガスによって笑いながらガラオンと戦ってるスーパーGUTSの描写あり。それがリョウとアスカの弔い合戦ってのだから、シュール。 北浦監督らしく、ハネジローも出てくるが、今回はただ作戦本部で飛んでるだけ。ほのぼの描写にはぴったりだ。 |
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| 第31話 | 死闘! ダイナVSダイナ 監督:原田昌樹 脚本:増田貴彦 特技監督:原田昌樹 |
パトロール中、突如出現した怪獣に遭遇するアスカ。ダイナに変身しようとするのだが、アスカの前に現れた謎の男がダイナに変身し、怪獣を倒してしまう。意外な展開に驚くアスカだが… 敵は宇宙格闘士グレゴール人。ヘラクレス座M16惑星からやってきた宇宙人で、地球最強と呼ばれるダイナと戦うために挑戦する。そしてニセウルトラマンダイナ。グレゴールが侵略目的と間違えられないようにと変身したダイナの偽物。きちんとタイプチェンジもする。そして破壊獣モンスアーガII。グレゴール人が自分の強さを見せつけるためだけに呼び寄せた怪獣で、前に戦ったとき(11話)よりも装甲が強化されている。 かつての特撮シリーズでは大概一話くらい出ていた偽物作品。ただし、今回は偽物と言ってもダイナを陥れることが目的ではなく、ダイナと戦いたいため。というストレートさが面白い。色々罠は張ってるが、ただダイナと戦うだけが目的という潔さも良い。微妙にデザインが違っているが(目の回りに隈があったり、つま先がとがっていたり)、それに誰も気付かないというのもお約束。二体のダイナの戦いは見応えあり。 一方では、一人の少女との交流を通し、又成長したアスカの姿も見所。話は少々単純化されているものの、ダイナが強いのは、個体の強さではなく、守るべき人が応援してくれるからという展開も良し。これは「ウルトラマンティガ」の時のメインの物語だった。 ハネジローが結構よく出てるのも面白い。モンスアーガを見た時「アーガ」と喋ってるが、言葉を覚え始めたか? ちなみに途中、背後にモズイを纏わせてゲームに興じてる男がいたが、これは北浦嗣巳監督自身だとか。 <グレゴール人は自己紹介で「グレゴール人」と言ってる。こう言う時は個体名を名乗るのが普通じゃないか? ナツミの言葉でグレゴール人攻略のヒントを掴んだアスカ。「そうだ。当たって砕けるだけだ」…って砕けてどうする? ところで今回ストロングタイプに変身したダイナがえらく太くなってるんだけど、着ぐるみを変えた?それとも中の人の問題? グレゴール人との戦いは、お約束通り(?)クロスカウンターで決まるが、カウンターを当てられた方のダイナの方が勝ってしまった。これって単純にダイナの方が腕の長さがあるからってだけじゃね?> |
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| 第32話 | 歌う探査ロボット 監督:原田昌樹 脚本:右田昌万 特技監督:原田昌樹 |
TPCが作り上げた史上最高の探査ロボット“ラブモス”が搭載された宇宙船が、新しく発見された土星の衛星ソルビーノで機能停止して発見された。一体ソルビーノで何が起こったのか?そして最後にラブモスのメッセージ「ウタガキコエル」とは? 敵はモンスターマシンラブモス。制式名称探査ロボットTM−39。ソルビーノの調査に向かったが、そこで発見された謎の石像の音波を聞いたことで、電子頭脳が変化し、破壊兵器となって甦る。TPC本部を取り込み、巨大ロボットとなった。ダイナを全く敵としないパワーを持つが、マイの愛の言葉に正気を取り戻した。 マイが中心となった話。大好きなラブモスの事を言われるとムキになる姿が描かれる。夢にまで出てきて、デートしてる姿まである。 話の中心は古典的な機械の反乱話としてまとめられている。SFマインドがたっぷりで楽しいが、それを超えるのが「人の愛」というのも70年代っぽい着地の仕方。しかし、その原因が全く謎にされてるのが少々不思議な感じだが。 そのラブモスだが、機械だけに、カメラアングルによって可愛くも、不気味にも見えてしまう。この辺は流石に手慣れたカメラの使い方だ。 今回も作戦本部でハネジローがいるが、すっかりラブモスにお株を奪われた感じ。 さりげなくガッツウイングが出てくるあたりも、なかなかポイント高い。手動でこれを動かさねばならないとなったとき、妙に嬉しそうなヒビキ隊長の姿もいい。と言うか、今回のヒビキは目立ちすぎ。一方、主人公のアスカが全然存在感なし。何をやっても無視されるか、全然意味ない。ダイナになるだけが今回の存在意義。というか、ダイナになってもたいして活躍できてない。 今回のラブモスとダイナの戦いは、人間の科学力だけでダイナと互角以上に戦ってる事が分かり、この部分もなかなか興味深い。 <マイに怒鳴ったヒビキ隊長はあっという間に「ラブモスに謝って下さい」と反撃を食い、「ごめんね。ラブモス」とかプラモデルに対し声色まで変えて謝ってる。可愛い?> |
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| 第33話 | 平和の星 監督:小中和哉 脚本:長谷川圭一 特技監督:佐川和夫 |
頻発する怪獣来襲に、スーパーGUTSは武装強化を余儀なくされつつあった。そんな姿勢に異議を唱え、ヒビキ隊長に食ってかかるフリーの記者ハスミ。そんなハスミの前に一人の少女が現れ、友達が宇宙人に性格を変えられた事を調べてくれるように、という奇妙な依頼を受けることになる。 敵は超悪質宇宙人ナルチス星人。心の中にあるマイナスエネルギーを科学の力で消してしまうことに成功し、争いのない星を作り上げた宇宙人。地球人を宇宙を食い荒らす存在と断定し、地球人の持つマイナスエネルギーを使って地球を滅ぼそうとする。そして生物兵器メノーファ。ナルチス星人が地球人のマイナスエネルギーを集めた不定形生物。ナルチス星人を取り込んで破壊活動を繰り広げる。ダイナのソルジェント光線も通用しなかったが、完成前に付けられた傷をダイナストロングタイプにぶち破られた。 話としては、「平和とは何?」という重い話題をはらみつつ、珍しいヒビキ隊長の話。主人公となるのは初登場となるハスミという記者で、かつてのGUTSは科学者集団だったのに、スーパーGUTSとなったら、軍隊になってしまったことをヒビキに問い詰める。 そこから話がいきなりヒビキ隊長の家庭の話へと意向。「平和」という前提条件があるのだから、もうちょっとそれに沿った話にした方が良かったと思うけど。 意外に家族思いのヒビキ。しかし、やっぱり仕事で忙しすぎるため、コミュニケーションは上手く取れてないよう。最後に素直な娘よりも、正直な娘の方が良い。と言っている辺りは、流石に真っ直ぐな人らしい。 とにかくダイナが全く目立たない話だった。色々詰めてるからね。 <ハスミはフリーの記者のはずなのだが、普通に探偵の真似事までやってる。何やってる人なんだ?あるいは自分の主張を聞いてもらうために記者の振りをしたか? ナルチス星人は珍しいメイクの宇宙人。それはそうと、その頭の形はもの凄く卑猥に見えるんだが? 根本的な問題だが、マイナスエネルギーを持たない存在が地球を滅ぼそうなんて考えるものなんだろうか?> |
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| 第34話 | 決断の時 監督:小中和哉 脚本:吉田 伸 特技監督:佐川和夫 |
視察のため宇宙発電所へリオに向かったヒビキ隊長。その留守を任されたコウダだが、その矢先、ヘリオが怪獣に飲み込まれてしまったとの報を受け取る。電気エネルギーを食い尽くすその怪獣バゾブは、豊富なエネルギーを持つ地球へと進路を向けた… 敵は宇宙スパーク大怪獣バゾブ。電気エネルギーを求め地球に目を付け、宇宙発電所ヘリオを飲み込み、地上へと降下する。周囲3キロの電気システムを全てダウンさせてしまう。グライダーに乗ったコウダに触覚を攻撃され、電気捕食能力を失い、ダイナミラクルタイプに体内に突っ込まれて倒される。 コウダが中心となった話で、副隊長とはどのような存在か?と言う事が語られた話。そこでコウダが言った理想の副隊長は『ティガ』のムナカタを例に挙げている。確かにあの話では隊長が女性だったので、そのサポートとしては大変重要な役割を担っていた。ちなみに意外だったが、コウダはこの話まで副隊長ではなかった。 そして特撮では繰り返し問われ続ける「大を生かすために小を殺すか?」という問がストレートに語られる。隊長を飲み込んだバゾブを攻撃するか否か。コウダの苦悩が存分に描かれていく。しかし、ここで彼の下した答こそ、ヒビキが考えている事と完全に一致。名実共にここで隊長と副隊長の絆が出来上がった。 29話に登場したファイナルメガランチャーを使用するかどうか。と言う話もある。しかしこんなもん地上で使ったら大惨事が起こるのが分かっているものだが、それだけ切羽詰まったと言う事だろうか? 前回に続き、今回もダイナはあんまり目立てなかったが、バゾブの中に取り残されたヒビキとコウダを助けるためにダイナが最後に行った作戦は、一旦ミクロ化してリョウのガッツイーグルに飛び込み、そこから手を突き出して発射してもらうこと。これ「ウルトラセブン」38話でクレージーゴンに対してセブンが行ったことと同じ。 今回ちらっとではあるが伴大介が登場している。 <どうでも良いがバゾブのデザインってゲームの「ドラゴンクエストIV」に出てきたデスピサロにそっくりじゃないか? 電気機器が使えないからと言って手榴弾で怪獣に立ち向かうアスカ。こう言うことを想定して武器が置いてあるとか、ないんだろうか?度々こういう事って起こると思うんだが。 結局大を生かすために小を殺す事が出来なかったコウダ。そのため自分まで捕まってしまい、「俺に構わず撃て」という定番を言う…って、それ完全に責任放棄だろ?> |
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| 第35話 | 滅びの微笑(前編) 監督:村石宏實 脚本:長谷川圭一 特技監督:村石宏實 |
かつてのGUTS隊員達は、それぞれの道を歩んでいた。子供達に囲まれながらコスモネット計画を遂行していくホリイ。そしてシンジョウは宇宙飛行士として初の冥王星有人着陸を成し遂げた。そのシンジョウが冥王星で見つけた謎の遺跡を解析するため地球に持ち帰ろうとするのだが… 敵は宇宙合成獣ジオモス。ロムロス3世を取り込んだスフィアが六甲山の岩盤を取り込んで誕生する。亜空間を操ることが出来、ダイナの攻撃を全て凌いで見せた。 本作の中心となるスフィア絡みの話となるが、ここに「ウルトラマンティガ」の旧GUTSの面々が絡むことで、話は異様に豪華に展開することになる。 前後編の強みを活かし、旧GUTSの面々が今何をしているのかが丁寧に描かれている。例えばシンジョウは宇宙パイロットとして、ホリイはコスモネット計画の主任として充実した日々を送っている事が分かる。後編になると、ここにイルマやムナカタまで登場する。お祭り的に楽しい話になってる。細かいところだが、ホリイが子供の誕生日に仕事で行けなくなってしまったのはミチルの父エザキ崎博士と同じ。それで子供達に高級ホテルで食べさせてるのがお好み焼きとたこ焼きってのも、全然変わって無くて良い。 …その分アスカとダイナが完全にハブられ、良いところ全然なしで終わってしまうのが悲しいが。リョウがシンジョウを尊敬していることを知り、なんとか自分をアピールしようとしてるのに、完全に背景にされてしまってるし、言動全てがシンジョウの存在感を増させるだけ。ダイナになったらなったで、攻撃全部防がれ、空の彼方に吹っ飛ばされて終わり…ここ数話ダイナの弱さばかりが強調されてる気がするぞ。 しかしながら物語そのものはスフィアが絡むだけに結構硬質で、「この宇宙は誰のもの?」というメッセージが含まれている。奥行きのある物語も前後編の強味だな。 <冥王星に遺跡があると知らされ、喜ぶカリヤ。11話とか14話とかでその遺跡のお陰でえらい目に遭ってるのに、全然懲りてない。 六甲山に落ちた隕石はCGの合成が上手く行ってないので、もの凄く軽く見える。 吹っ飛ばされて空の彼方に飛んでいくダイナ…これほど情けないウルトラマンの姿は珍しい。> |
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| 第36話 | 滅びの微笑(後編) 監督:村石宏實 脚本:長谷川圭一 特技監督:村石宏實 |
ダイナとの戦いに勝利したジオモスは、地下に姿を消した。やがて現れるであろうジオモスへの対抗策を討議するTPCだが、その頃アスカは自分の胸からリーフラッシャーが消えていることに気付く… 敵は前回に続き宇宙合成獣ジオモス。脱皮して皮だけを地上に出して陽動に使われた。そして超宇宙合成獣ネオジオモス。ジオモスが地下で脱皮した姿で、ジオモスと較べると痩身だが、更にパワーアップしている。GUTSとスーパーGUTS、ダイナの連係攻撃で倒される。 前後編の後編だが、ここで旧GUTSのイルマ、ムナカタが登場。新旧GUTSのそろい踏みと言った感じ。 イルマは今はシイナ参謀の直属となっており、今もGUTSに在籍しているムナカタは西アジアで教官になっている。イルマは相変わらず人類のことを口にするが、ずっと落ち着いた感じで、光の巨人の存在は、人類を進歩させるためにあるもので、それに頼ってはいけないという理論を展開している。そのために敢えてウルトラマンの情報を隠蔽している節が見られる。 それで新旧GUTSの共演となるが、描写が結構上手い。例えば同じ小太りキャラで、しかも兵器開発のホリイとナカジマだが、明らかにホリイの方がしっかりしているとか、ヴェテランのシンジョウがアスカを励ますとか、細かいところが面白い。 この話は「ウルトラマン」26話、27話の「怪獣殿下」のオマージュが多い。前後編で舞台が関西だし、リーフラッシャーを落として、子供に拾われるのまで再現してる。決戦場所に大阪城(こちらはCGだが)のサービスまであり。 前回は全然良いところ無かったダイナだが、これはジオモス本体よりも展開される亜空間バリアによってだった。バリアを外された状態のネオジオモスとの格闘はかなりプロレスに近い。 最後にガッツの面々に向かってサムズアップを行うダイナ。ダイナだからこそOKな描写だ。 そしてラストシーンは新旧GUTSのそろい踏みで写真撮影。こう言うのがあると凄く幸せな気分になる。この際「ウルトラマンティガ」のEDが使用されているのも小憎らしい。 <大阪の町を表すのには、通天閣とかに道楽と大阪城…趣味に溢れた描写だ。 意外なところから無くしたリーフラッシャーを受け取るアスカ。偶然が変な形で現れたわけだが、いくら嬉しいからってリーフラッシャーの受け取り方がぞんざいだぞ。 > |
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| 第37話 | ユメノカタマリ 監督:服部光則 脚本:村井さだゆき 特技監督:服部光則 |
どんどん増えるゴミの量に、TPCもゴミ減量作戦を開始する。一方、東京のゴミ処理場では“センセー”と呼ばれる男がゴミを集めてはなにやら作っている様子だった… 敵はゴミ塊物ユメノカタマリ。人間に捨てられたゴミが集まって出来た怪獣だが、最初はただ集まってくるだけだったが、ダイオキシンを出し、最後は怪獣化する。バラバラの個体の塊のため、多少ダメージを受けても問題なく、更にどんどんゴミを吸って協力になる。ダイナストロングタイプにより空で破壊されるが、その後一週間ゴミが降り続く結果になる。 前回が物語の根幹に関わる話だったので、今回は軽めのコメディ編。いわゆるゴミというのは、元は人の夢を体現するものばかり。ゴミそのものが夢の塊と言う事で、なかなか深みのある話になってる。下手に説教じみた話にはなってないのも好感度高い。ただ、登場人物が話しに直接絡まないのは、ちょっと問題あるか?説明するためだけだったし。 ゴミに埋もれた怪獣が登場するというのは「帰ってきたウルトラマン」22話「この怪獣は俺が殺る」を代表として何話か作られているが、ゴミそのものが意志を持って人間に反逆するというのは初めてのことで、これも面白い。ナカジマによれば、エントロピーの法則を逆行させるのが生物の務め。ユメノカタマリが生物とされるのはこの性質によるものだとか。生物の定義っていろいろあるな。 これまでただ真面目にゴミ処理をしていた人物が責められるって描写はちょっと悲しいものがある。結局真面目な人が割を食うことが多いのがこの世の中ではある。 TPCでのゴミ減量作戦では10項目の重点事項が書かれているが、その9番目に書かれているのは「α号はなるべく落とさないように アスカ、お前だ!」だった。どんだけ落としてるんだよ。 ユメノカタマリとダイナの戦いは、ダイナが一方的に光線技を連発するが、まるで通用してない。エネルギーは大丈夫なの? <堂々たる格好で作戦室にやってきたフカミ総監がやったのは、半紙に筆で「ユメノカタマリ」と書いただけ。何満足そうな顔をしてるんだか。 ラスト。一週間ゴミが降り続いた。と言うナレーションが、まるで良いことのように語られてるのがなんかシュール。> |
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| 第38話 | 怪獣戯曲 監督:実相寺昭雄 脚本:村井さだゆき 特技監督:佐川和夫 |
突然「怪獣ブンターが来る」と叫びだし、街を徘徊する人物が現れた。そしてその直後、謎の物体が地球にゆっくりと降下し、巨大な塔を形作るのだった。TPCのメディカルセンターに収容された男は記憶を失っていたが、彼の持っている鍵から、1年前に失踪した鳴海浩也の執事である事が分かったが… 敵はバロック怪獣ブンダー。劇作家鳴海浩也が錬金術で作り上げた妄想の怪獣。時に塔のように、時に触手を伸ばし、時に怪獣のような姿に変化し、ただ町を破壊する。 怪獣をこよなく愛する劇作家の妄想が生み出した怪獣が登場する話で、夢か現実か分からない物語が展開する。監督は…当然こんなの作るのは実相寺昭雄しかいない。舞台劇とマンガのコマ割りと凝りまくったカメラアングルと光と影。カスパー・ハウザーの話まで出てくる。明らかに監督の趣味で好き放題やってる感じ。「ウルトラマンティガ」37話「花」に続いての実相寺作品だが、明らかにこっちの方が趣味に走っている。これを包括できるのが本作の強味か。 スーパーGUTSの面々がそれぞれ個性を出しているが、こう言う話になると不思議とよく出てくるカリヤが概ね中心となって話が展開していく。 そしてダイナの登場も、「お前はダイナの夢を見ているだけだ」という、虚々実々の台詞回しで、まともな戦いにすらならない。 実相寺作品得意のメタフィクションは、ダイナという存在に疑問を入れるだけではなく、ウルトラマンが最後に登場し、怪獣を倒すというフォーマット自体に対するアンチテーゼも含まれているよう。鳴海浩也はその結末が気に入らなかったのでこの劇を封印したのだそうだ。 あまりのメタフィクションぶりに、ツッコミを入れようにも入れられないのが実相寺作品の特徴でもある。しかしこんなのよく放映したよ。下手すればトラウマものだぞ。 <この物語自体が嘘なのかもしれないが、少なくとも鳴海浩也と、その手記を読んだカリヤの二人はアスカがダイナであることを知っていることになる。> |
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| 第39話 | 青春の光と影 監督:児玉高志 脚本:吉田 伸 特技監督:佐川和夫 |
かつてスーパーGUTSが倒した怪獣ダイゲルンが再び現れた。その時、謎のガッツウイングが現れ、ダイゲルンを破壊する。それは実はTPCの新しい組織ブラックバスターが開発したステルス機能を搭載した新型機ガッツシャドウであり、その登場者としてかつてアスカとスーパーGUTS入隊を争ったフドウの弟ケンジが乗っていた。 敵は超異形進化怪獣ゾンボーグ。遺伝子研究家のヤマザキが自分の体にエボリュウ細胞を使用することで怪物化した。そして異形進化兵士ゾンボーグ兵。ヤマザキが開発したクローン生物でヤマザキが立てこもるロックランドを守護していた。そしてオープニングに4話に登場したダイゲルンのクローンである肉食地底怪獣クローンダイゲルンが登場している。 最初に登場したフドウケンジ。かつてアスカとスーパーGUTS入隊を競ったフドウの弟だが、そのフドウ自身はテスト機試験の最中に死んでしまったという。特撮ものは戦いを描いている割に人がなかなか死なないと陰口をたたかれるが、これはその一つの答なのかもしれない。 怪獣を倒すためには犠牲を厭わないというケンジと、あくまで人名を優先するスーパーGUTSの精神に準じるアスカ。この二人のコンビがこの話の中心になるが、この二人の立場はそのままこの作品のスタンスを表している。「何故怪獣を倒すのか?」これは人を救うために他ならないのだから。 一方この話では、エボリュウ細胞(「ウルトラマンティガ」11話「闇へのレクイエム」参照)によって人類を進化させようというヤマザキが登場。一人の人間が勝手に人類を進化させるという考え自体がウルトラマンシリーズにはそぐわないことをよく示したキャラ。まあ、自分が創造主になったと悦に入ってるキャラに描かれてるし。 そしてフドウの子を知らされたアスカは、自分がスーパーGUTSに入ったのも、ダイナになれるのも、単純に運の問題ではないか?と悩むことになる。アスカ、ケンジ、ヤマザキが三者三様の悩みを持ち、それをぶつけているのが興味深い。特にケンジは心に闇を持ち、ヤマザキともどこかで共鳴している存在であり、アスカにとっても良いメルクマールになってる。 それに合わせたか、ケンジの抑えに回るアスカの姿があり。これまでとは全く逆の立場だが、アスカも成長したと言う事だろうか?人間としての力を見せるため、なんとリーフラッシャーをケンジに託している。 後、ここでゴンドウ隊長が作ったと言うブラックバスターが初登場するが、これはラストストーリーに向かっての重要な布石。 これを僅か30分弱でやったというのだから、結果として異様な程に見所満載の話となった。たいしたもんだ。 <ケンジに「ダイナに頼りすぎだ」と言われ、即座に「俺たちだってダイナに頼ってる訳じゃない」と返すアスカ。どの口からそんな言葉が出るんだ? ヤマザキの立てこもるロックランドを守っているのはゾンボーグ兵士とされるが、これはやっぱりエボリュウ細胞を使ったのだろうか?だとすれば、ヤマザキの逃亡から随分時間が経っていることになるけど。しかし、師匠のオオトモと較べると、優秀すぎないか? ケンジがアスカに出した手紙を「ラブレター」と言ってからかうマイ。しかし、そこに書かれている内容が「アスカ隊員の手が触れた時、確かに光が見えた気がします」…これは確かにそう取れなくもない。> |
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| 第40話 | ジャギラの樹 監督:児玉高志 脚本:六本木学 特技監督:佐川和夫 |
森野町から通報を受け、手製の宇宙人探知機を持って出動するナカジマ。実はその町には昔の彼女ノリコがいたので、半ばデートがてらだったが… 敵は宇宙魔樹ゴッドジャギラ。森野町にあるジャギラの樹がジャギラ星人を取り込むことで誕生する。人を催眠状態に陥らせる花粉と、鞭のような触手で攻撃する。 ナカジマが中心となった話。全般的な話でもややコメディリリーフ的な存在で、今回も格好良いんだか悪いんだか。三枚目を地でやってる感じ。本作の脚本担当六本木学は素人のウルトラマンファンクラブ会員なのだとか。ただ、ナカジマのキャラが立っていた割には物語は割とあっさり目。コメディにもなりきれてなかったし。 具体的な物語としては200年もの時間をかけ、人間を改造していたという植物怪獣の設定は面白い。 ナカジマの発明した宇宙人探知機はシステムを逆転させると地球人探知機になる。それでダイナに地球人反応が出るという面白い描写もあり。 珍しくTPCの一般職員らしき存在も登場。単なるやられ役なのは仕様か? <ナカジマのネーミングセンスの悪さは前からだが、宇宙人探知機の名前を「オマエダー」と付けるセンスはどうだろう?それじゃ装置を反転させた地球人探査装置は「オレダー」か? 「ゴッドジャギラは地球を一瞬に植物の惑星にできる」と言っていたアオキ。その割には一瞬どころかあっけなく倒されてしまったのが悲しい。200年の時間って何だったんだろう? カリヤが不時着したアルファSをあっという間に修理し、宇宙人探知機まで一瞬で装着してしまったナカジマ。恐るべき天才ぶりを見せている…と言うか、何というか。> |
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| 第41話 | ぼくたちの地球が見たい 監督:川崎郷太 脚本:太田愛 特技監督:川崎郷太 |
木星衛星軌道上のステーションで生まれた第一宇宙世代の子供6乗せた輸送客船ガゼル号が地球へと向かっていた。だがその途中で怪獣ダイオリウスの襲撃を受け、船内に幼虫を植え付けられてしまう。 敵は宇宙昆虫ダイオリウス。宇宙を羽ばたく昆虫型怪獣で、見つけた生きものはなんでも食べてしまう。輸送船ガゼル号に幼虫を生み付け、地球に降りられなくしてしまった。 ネオフロンティア計画の中、宇宙で生まれた子供がこれから増えていくことを前提に、そう言った子供達の行く末を案じる話になっている。新しい子供達はあらゆる物事に対し妙に達観しているのが印象深い。 話としてはこれが本作で初監督となる川崎郷太と太田愛脚本のコンビ作品で、貴重な数人の命と、数百万の命を天秤にかけねばならない地球人。その一方でスーパーGUTSが意地を賭けて誰も殺されないよう努力を重ねる。小品ではあるものの、かなり完成度が高い。 ここで防御衛星ユニコーンが登場。宇宙世代で、地球を守るために執らねばならない措置なのだろうが、それを向けられるのは宇宙人ではなく地球の船というのが皮肉だ。 今回スーパーGUTSの全員がきちんとキャラ立ちしているのだが(TPC決定の前に行動を開始し、救出活動を認めさせるヒビキ隊長。真っ先にガゼル号に乗り込み、乗員を救おうとするカリヤ。絶望的な通信を傍受して肩を震わせるマイなど)、その中でアスカの立ち位置が結構面白く、これまでならまず変身していただろう時も、あくまで人間として人を守ろうとする。最初の時とは随分成長したようだ。 <「“へ”が書けない」と絶望するカリヤ。これは「ようこそ地球へ」の最後の言葉だが、ぱっと聞いてると「絵が描けない」に聞こえるぞ。 普通スペースノイドは身長が大きく、低重力に慣れている。と言うのが痛切だが、ここではそう言うことはないらしい。 ところでダイオリウスはなんで宇宙で羽根を震わせて飛ぶ必要性があるんだろう?> |
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| 第42話 | うたかたの空夢 監督:川崎郷太 脚本:川崎郷太 特技監督:川崎郷太 |
火星で発見された膨大なエネルギーを内包するスペシウム鉱石。これを元に強力な兵器スペシウム砲が完成した。それを受領に行くアスカとマイだが、地球人があまりに大きな力を持つことを懸念したレギュラン星人がことごとくそれを妨害してくる。 敵は悪質宇宙人レギュラン星人。「ウルトラマンティガ」に続いての登場で、自らを「宇宙位置の嫌われ者」と言う悪賢い宇宙人。地球人がスペシウム砲を持つことを懸念し、その受領をことごとく邪魔する。そのリーダーはズウォーカー将軍。 「ウルトラマンティガ」28話「うたかたの…」に続き、川崎郷太が監督・特技監督・脚本を全てこなした作品で、宇宙規模で見た地球人の立ち位置というものを示した作品…なのだが、オチがあまりに強烈なため、本作品の最大の問題作と呼ばれている。オチに至るまで、登場人物の性格がちょっとずつ変わっていることに違和感を覚え続けることになる。特にヒビキやコウダが暴走状態で、それをツッコムにも突っ込めないリョウとか、誰の話も聞かないアスカと、それにつきあわされるマイとか。他にも旧GUTSの面々が意外な登場の仕方をしてるとか。勿論マイの乗ったマウンテンガリバー5号の勇姿もあり。ちなみに私はこう言う話が無性に好きだ。 今回登場するレギュラン星人は妙に自己顕示欲が高く、真面目な話に彼が登場すると一気に話がおちゃらける。しかもスーパーGUTSの面々、誰も聞いてないし。 過去のウルトラシリーズからの引用がやたらとたくさん出てくるのも本作の特徴だろう。火星で発見されたのがスペシウムってのは「ウルトラマン」2話「侵略者を撃て」からで、発射シーンやα号の分離合体シーンはモロ「ウルトラセブン」のウルトラホークのものとそっくりにわざわざ作ってる。 スーパーGUTSと宇宙人との空戦はシリーズ最高レベルの出来。ここまでのものがテレビで出来るか?と言うレベル。宇宙戦艦まで出てきてる。演出も外し方が良く、誰かが熱血の発言すると、絶対無視されるため、過剰に盛り上がらないように配慮されているのも良い。 35、36話に続き、ホリイが火星でのスペシウム砲開発に当たっている。で、そのホリイが作り上げたというのがマウンテンガリバー5号。なんと地球人が開発したロボットで対抗する。どっちかというとロボットアニメっぽい作品に仕上がってる。他にもキティ小隊隊長としてレナが登場(35話では場面がなかった)。ムナカタとシンジョウが宇宙海賊となって出動…ってやりすぎ。雰囲気としては「トップをねらえ!」にそっくりだったり。 その分割を食ったのがダイナの方で、ほとんど存在意義なし。アスカはアスカで孤独に出撃したらレギュラン星人に生身で袋だたきに遭ってるし、ダイナになったらなったで誰も応援してくれないし、石ぶつかって気絶するし。 <スペシウム砲を取りに行くことになったマイは「私デート」と反論するが、アスカから「誰と?」と突っ込まれる。そう言えばこのキャラ、好きになる人が多すぎるんだっけ。 ホリイが出してきたロボットの名前はマウンテンガリバー5号。マウンテンガリバーって、確か「ティガ」に最初に付けられそうになった名前だったな。細かい。 出撃できる機体がないと言われたアスカの前に何故かα号が。すかさず整備員から「あんたが前に落とした奴だ」と言われる…どんだけ落としてるんだよ。 上から落ちてきた石に頭をぶっつけて気絶するダイナ。ここまで情けないウルトラマンは今までなかったぞ。 寝坊したアスカの服を投げつけるマイ。その中にはリーフラッシャーまであった。ちゃんと保管しておけよ。> |
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| 第43話 | あしなが隊長 監督:村石宏實 脚本:右田昌万 特技監督:村石宏實 満留浩昌 |
怪獣災害で親を失った子供達を保育している施設に匿名で援助しているヒビキ隊長。そのきっかけとなったのは、初めてGUTSと戦った霧門岳での出来事だった。そんな思い出の少女と、よりによって霧門岳の噴火で再び出会ったヒビキ。 敵は超古代怪獣ゴルザII。「ウルトラマンティガ」第1話に登場したものとは別個体で、パワーに関してはダイナよりも上を行ってる。なんとソルジェント光線さえも跳ね返してしまう。パワーではなく、ピンポイントで攻撃を加えることで倒せた。 本作は「ウルトラマンティガ」の後日譚が何作か作られているが、本作もそうで、「ティガ」第1話で現れたゴルザとGUTSとの戦いの背後で何が起こっていたかが丁寧に描かれる。救援活動を行っていたヒビキは、親友を失い、そこで少女と出会ったことが回想シーンで登場。その際、姿こそ見えないがきちんと「ティガ」という言葉が発せられているのも良い。 一方で10数年が経過した今、あの時のヒビキと全く同じ反応を示しているのがアスカ。これまたちゃんと時が経過している。ラストでアスカが「格好良すぎるぜ」と言ってるとおり、今回のヒビキ隊長は本当に格好良い。 あの出来事から10数年という時間が流れているらしく、ヒビキが出会った少女は、今は養護施設で働く職員になっている。時間の経過もあるんだね。しかもちゃんと子供を思いやりつつ、厳しい女性に育っている。 それで現れたのが「ティガ」第1話のゴルザってのも良い。あの時あっけなくティガにやられた怪獣が、これだけパワーアップしてるのも良い感じ。ただ、ラスト部分でひょっとしたらゴルザの復活はスフィアの仕業?という疑問もあり。 特撮部分も色々力が入っているが、通常戦車で怪獣に立ち向かうシーンとか、森の木々をなぎ払いながら怪獣に向かっていくビーム兵器とか、ジャイアントスウィングがあったり、怪獣が爆発せずに倒れるだけと、昔の円谷特撮の良い部分をちゃっかり使用してる辺り、頬がゆるむ。 変化球の多い本作にしては大変ストレートで、クサい台詞が多かった以外にツッコミどころが無い作品だった。 |
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| 第44話 | 金星の雪 監督:村石宏實 脚本:長谷川圭一 特技監督:村石宏實 満留浩昌 |
ネオフロンティア計画の一環でテラォーミング計画のため金星に送り込んだ探査機が消息を絶った。そこに搭載されているバクテリア“アイス・ビーナス”を回収するため、スーパーGUTSはクラーコフを送り込む。だが、何者もいないはずの金星大気中で怪獣に襲われる。 敵は灼熱怪獣グライキス。金星の大気を変えるべく送り込まれたアイス・ビーナスがスフィアの干渉を受けて怪獣化した。金星の大気中を自在に動き回るが、司令塔となっていた頭部を破壊されることによってアイス・ビーナスへと戻る。 物語の根幹に関わるスフィアとの関わりが展開する。今回はあくまでグライキスの背後で糸を引く親玉って感じ。 ここでは金星のテラフォーミング計画が描かれていくのだが、スフィアがここで語っているのは、安定した環境の金星をわざわざ変えていくと言う事は、人類の思い上がりなのだと言うことかも知れない。しかし同時にそう言うスフィア自身が同じ事をやっているのも事実。意外に深い。そう言えばこの設定は、クラーコフが出た25、26話と丁度反転した設定になっていることに気付く。 スーパーGUTS内の人間関係も大分変化している。アスカは相変わらず熱いが、何も考えずに行動することは無くなり、その熱さが他のメンバーにも良い影響を与えているっぽい。特に冷静沈着を旨としているコウダがいきなり熱くなってるのが楽しい描写。 ダイナがウルトラスラッシュを出し、怪獣がそれをはじき返すシーンは「ウルトラマン」38話「宇宙船救助命令」のキーラとの戦いからだろう。 <金星の過酷な環境では生物はいないと断言するナカジマ。しかし、ここよりも過酷な環境でたくさんの怪獣が出てきたぞ。 又しても撃墜されるアスカのα号。ここでダイナが現れてるんだから、流石にアスカとダイナの関係を疑う人間がいても不思議はないんだが。> |
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| 第45話 | チュラサの涙 監督:高野敏幸 脚本:上原正三 特技監督:高野敏幸 |
マイがファンであるミヤタ参謀の誕生日を祝うスーパーGUTSの面々。そこに宇宙怪獣トロンガーが現れる。その姿を見た途端、急に怒り出すミヤタだが… 敵は宇宙超獣トロンガー。過去ギガール星を襲い、その際撃退されたため、その復讐のため、今度は地球にやってくる。等身大から怪獣サイズまで大きさは自在。 スーパーGUTSではなく、参謀の一人が主人公という変則的な話。そのミヤタ参謀を演じているのは円谷浩。円谷英二の孫にして、「宇宙刑事シャイダー」のシャイダー役。 実に久々の上原正三脚本作品。デビューは「ウルトラQ」だったのに、いつの間にか東映のメインライターになっていた。特に宇宙刑事シリーズは全て上原氏がメインで手がけていた事もあり、円谷浩主演の話と言う事で出てきたのだろう。 なんかその思い出があるのか、わざわざ「超獣」の名前を使っているのが興味深い。ちなみにここに出てくるチュラサとは、沖縄の言葉で「美しい」の意味。沖縄出身の上原氏らしい…と言うか、おそらくこれが上原氏の思いがこもってるんじゃないのか?しっとりした作品に仕上げられてるが、単純に静かな作品と言うだけでなく、祖国を蹂躙され、命を失った人間の哀しみを描こうとしているかのようにも見える。久々の上原正三の本気を見せられた感じだ。 ただ、それを受け止めるだけの技量は、これがデビュー作となる高野敏幸監督には無かったのが惜しい。もう少しキャラの心情に突っ込んでくれてれば、素晴らしい作品に仕上がっていたのに。この話に関しては監督を小林義明にしてくれれば、本当に宇宙刑事のトリオで作れたのに。 ダイナも2回も変身した割に全然活躍の機会なかった。惜しい話だ。 <ミヤタの誕生日を祝うため、宮田と腕を組みはしゃいでるリョウの姿がある。キャラとは違う気がするけど。 アスカが乗ったα号は落ちる運命にあるとはよく言われるが、今回も見事にカリヤを乗せたまま不時着してしまった。二度目の出撃もα号の中で変身したから、当然落ちただろうし、一話で二回も落としたことになるよ。> |
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| 第46話 | 君を想う力 監督:原田昌樹 脚本:右田昌万 特技監督:原田昌樹 |
落下した隕石により松本市に突如映えてきた黒い花。その花の付近に過去ダイナが倒した怪獣達が次々と現れるのだ。故郷の松本へと帰り、調査を開始するリョウだが… 敵は恐怖エネルギー魔体モルヴィア。松本市に落下した隕石から生じた黒い花の素粒子が集まって誕生する。人間が思う恐怖心が具現化した姿。 リョウが中心となった話。11話にもリョウと花の組み合わせがあったが、なんか相性がいいみたい。ちょっとファンタジックな話に仕上がってる。こどもの頃のリョウの姿もある。 リョウの故郷は松本市。そこで幼なじみとの再会などが描かれていく。元々がきつい性格だが、幼なじみのヒラオに対しては、そのきつさは数倍増し。恐るべきツンデレ…違うか?でも二人が考えを合わせると、もの凄いコンビネーションを見せる当たりも楽しい。 ちなみにその幼なじみのヒラオ・テルヒサ役は脚本家の右田昌万自身。 次々と過去の宇宙人達が現れるが、次々に出てくる名前に頭が追いついていかない。そう言えば松本で酔っぱらって「フォーガスが怖い」とか言ってたのは、6話に登場していた警備員か。なかなか細かい。 ちなみに、私は一時期松本に住んでいた事があって、妙に懐かしい場所が出てきたりもする。何箇所かは確かに私が知ってる場所がある。 <ヒラオとリョウのやりとりがこっぱずかしく、妙にクサい台詞が出てくる以外はツッコミ所は少ない。 墜落と不時着の違いを言い合ってるアスカとマイの姿あり。アスカにとっては、墜落とは言いたくないんだろうな。> |
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| 第47話 | さらばハネジロー 監督:原田昌樹 脚本:川上英幸 特技監督:原田昌樹 |
すっかりスーパーGUTSのマスコットと化したハネジロー。今日もファンの小学生がハネジローに会いに来ていた。そんな時、TPC基地を破壊する謎の宇宙人が出現。コウダとカリヤに化け、TPCにやってきたその宇宙人はハネジローの姿を見て驚くのだった。 敵は放浪宇宙人ファビラス星人。故郷を失い、ミクロ化した80億もの同胞を宇宙船に乗せて移住先を求めて放浪している宇宙人。元々は穏健な宇宙人だったが、様々な星で攻撃を受けて心が荒み、更にその一体はムザン星で魔石を取り入れたことによって巨大化して暴走する。ダイナミラクルタイプにより魔石を取り外され、元の穏健な宇宙人に戻る。そして魔石超人デビルファビラス。魔石の力を取り入れてファビラス星人が巨大化。更に魔石を鎧のように覆っている。ダイナのソルジェント光線をも跳ね返した。 ハネジローとの別れが描かれる話。この作品のマスコットとして何かと出ることが多かったハネジローの正体はファビラス星で神と崇められているムーキットという生物だった。今やハネジロー一体しか残っていない。最後にはファビラス星人の宇宙船に乗り、新たな故郷を求めて旅立つ。 設定として「ウルトラマン」2話「侵略者を撃て」のバルタン星人と同じような目的でやってきたファビラス星人(ちなみに数は4倍になってる)。基本は穏健な宇宙人なのだが、そのうちの一人が暴走してしまった。 ハネジローを発見したメラニー遊星は、かつてファビラス星人が移住地にしようとしていた星だったらしい。結局先遣隊が捕食されてしまったため、ハネジローだけが生き残ったらしい。 ファビラス星人と共に行くというハネジローの声を聞いたダイナは、まるで泣いてるかのように見えた。これは揺れるカメラを上手く使った演出だ。 そして、そんな地球人とファビラス星人を和解させようと奮闘するハネジロー。攻撃力は皆無に近いものの、その行動力で、和解を成立させた。 ただ、本作の問題点は前の物語とのつながりを持っていた割には随分ご都合主義な話になってしまったことか?突然出てきたファビラス星人のつなぎ方も今ひとつ。なんで魔石が手に入ったのかも説明されなかったので、出来れば先に一回くらいファビラス星人を出していてくれれば。 <シリーズのお約束とは言え、最終回近くになると、簡単に基地に侵入されてしまう。セキュリティはどうなってるんだ? エンディングでこれまでのハネジローとの思い出が次々に登場するが、最後にダイナ登場の真似してる姿が妙に面白い。前回の予告でこのシーンが出て、どこに使うんだろう?と思ってたよ。> |
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| 第48話 | ンダモシテX 監督:北浦嗣巳 脚本:右田昌万 武上純希 特技監督:北浦嗣巳 |
良き父親であり、いつもニコニコして、決して怒らない男として知られているムサシ・ホウサク。だがその正体は凶悪で知られるチャダビン星人だった。 敵は地底怪獣モゲドン。本来おとなしい地底生物だが、チャダビン星人が地中に埋めた強力な爆発物ンダモシテXが喉に刺さって暴れていた。そして変心宇宙人チャダビン星人。宇宙で三本の指に入るという凶悪な宇宙人だが、ここに登場するのは末端で、自分が生物を滅ぼそうとしていた事を反省している。自分の不注意で死んでしまった本物のムサシ・ホウサクの代わりに地球で棲息している。 通常話の最後となる話だが、本作らしく軽いお祭り騒ぎで終始させていた。やっぱりこう言う軽さってのが本作には必要なんだ。 ところで本作の脚本は右田昌万と武上純希の二人がクレジットされているが、本当は京本正樹が書いたものだとか。 ゲストも京本正樹と赤井英和と、何気なく豪華。京本正樹は「ウルトラマンティガ」48話「月からの逃亡者」に登場したハヤテと同一人物。赤井英和は…後に「ウルトラマンコスモス」で、ムサシの父親役で登場。同じムサシなんだが? 勿論嘘だが、地球が爆発するシーンが二回も出てくる。笑いが取れるかどうかは結構微妙だが。 <スーパーGUTSの誰もンダモシテXの正式名称を言えないのに、何故かヒビキ隊長だけはさらりと言ってのけた。 モゲドンの口の中に入るミッションを遂行中のハヤテとムサシ。でも二人で梯子担いで真面目な顔してると、何か凄くおかしいぞ。 「ウルトラマンティガ」からは相当な年月が経ってる設定だが、ハヤテは全然歳食ってない…そもそも京本正樹からして妖怪みたいに歳食わない人なんだけど。> |
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| 第49話 | 最終章T 新たなる影 監督:小中和哉 脚本:長谷川圭一 特技監督:大岡新一 |
3年ぶりに火星を訪れたアスカ。だがそこに突然現れたスフィアとダランビアIIによって、アスカのα号は落とされてしまう。ダイナに変身してネオダランビアIIを倒したものの、スフィアは今度は火星基地に侵入していた。一方、TPCではゴンドウ参謀によって、地球を守る最終兵器としてダイナのコピー体を作り出していた。 敵は宇宙球体スフィア。本作を通しての敵であり、様々なものに取り憑いては怪獣化させてしまう。そしてスフィアが火星の岩石に取り憑くことで誕生する超合成獣ネオダランビアII。ダランビアから進化し、亜空間バリアを張れるようになった。そして超合成獣人ゼルガノイド。ゴンドウ参謀が作り出した人造ウルトラマンテラノイドにスフィアが取り憑くことで誕生した、いわば悪のウルトラマン。光のエネルギーを奪われて満足に動けないダイナを苦しめたが、ソルジェント光線を連発して受けて破壊される。 第1話のスタッフトリオによって展開される最終章。第1回からもう3年の月日が経過したことが冒頭で語られて、時間の経過をはっきり語るのは珍しい。3年の経過は、アスカの精神的成長も促したらしい。随分落ち着いた雰囲気になってる。それで必要な時には熱くなるので、バランスが取れたというべきか。そして1話で自分の力を誇示するような嫌味な存在だったリョウがいつの間にか、アスカのことを真剣に心配するようになっているのも見所。 「ウルトラマンティガ」でマサキ・ケイゴがやろうとしていた人造ウルトラマン計画は、まだ終わってなかった。ゴンドウ参謀の肝いりで新たなウルトラマンテラノイドを完成させた。その際、ウルトラマンを完全解析し、アスカがダイナであることを突き止めていた。まあ、分からない方がおかしいのだが。 結果としてウルトラマン同士の戦いがここで実現。偽物との戦いはシリーズの中でも結構多いが、ここでは初めて、明らかに能力に勝るウルトラマンとの戦いとなってるのが特徴。 本作全体を通して何かとTPC内部を引っかき回したゴンドウは、彼なりに地球を守る責任感と使命感を感じているらしい。彼にとってウルトラマンとは得体の知れない存在であり、地球は地球人類によって守られねばならないという持論を持っていた。ただ性急に過ぎるため、極端な方法を使っていただけ。ガッツシャドウも人造ウルトラマンも、ただその使命感を果たそうとした結果だった。最後は自分の地球を守ろうという思いを込めた生体エネルギーをダイナに与えることで瀕死のダイナを復活させた。嫌味な奴だったが、最後は格好良い。 <スフィアが現れた際、「我らがウルトラマンの力を見せてやる」と言ってテラノイドを発進させるゴンドウ。テストもしてない最終兵器をなんでそんな自信満々に出せるんだ? 「ウルトラマンティガ」のラストで少しだけ描かれたが、ウルトラマンのエネルギー源は人の思いだった。すると、人造ウルトラマンを動かすためには毎回生贄を捧げる必要があるのでは?> |
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| 第50話 | 最終章U 太陽系消滅 監督:小中和哉 脚本:長谷川圭一 特技監督:大岡新一 |
スフィアが作り出したゼルガノイドを倒すことに成功したダイナ。だが火星基地の爆発に巻き込まれ、アスカとリョウは行方不明となってしまう。そんな時、太陽系外から巨大な闇が近づいていた… 敵は暗黒惑星グランスフィア。惑星規模の大きさを持つ球形生命体。スフィアの母体であり、このまま侵攻すると太陽系そのものが消滅してしまう。そして超合成獣ネオガイガレード。ガイガレードにスフィアが合体して誕生した合成獣。ネオマキシマ砲発射を阻止するためグランスフィアから送り込まれる。 最終章の第2部。前回でリョウにも自分がダイナであることを知られてしまったアスカが、自分自身に悩む所から始まり、地球最大の危機との関連で話が構成される。 敵が惑星規模ってのは、シリーズを通してもおそらくは最大。「ウルトラマンレオ」のブラックスター、「帰ってきたウルトラマン」23話のバキューモンくらい?それに対抗する武器はネオマキシマ砲。これは劇場版に登場した兵器。 ここでアスカが出会った人間は、ダイゴだった。唯一この人だけ出てなかったのは、最終回に溜めたためだったか。先輩ウルトラマンであるだけに、一瞬でダイゴがウルトラマンであることを見抜いたようだ。登場時間こそ短いが、重要な意味合いを持っている。 かつてティガとして戦ったダイゴも、今はGUTSを抜け、火星で植物を育てる研究者になっている。今も尚、光の意味を探し続けているらしい。ついでにガニメデにはやはり元GUTSのヤズミもいた。これでGUTSメンバーは全員登場。 前回、アスカがダイナであることを知ったリョウだが、妙にしおらしい発言をしてるのも見所だろうか。恋人宣言なのか、それとも、アスカを気遣ってのことなのかははっきりしないが。ヒビキの「アスカも一緒だな」と言われ、一拍置いて「はい」と答えるのも良い。自分も含め、小さな犠牲で地球が救えるなら躊躇なく命令を下すヒビキ、最後の最後まで優しさを捨てきれないカリヤ、副隊長として責任を果たそうとするコウダなど、他のスーパーGUTSの面々も一人一人の個性がきっちり出た話だった。それに呼応してパワーを増すダイナも重要。ウルトラマンは人の心をパワーにするという設定はここにも活きている。 最後はネオガイガレードとダイナの戦いとなるが、宇宙での戦いはかなり見応えあり。多分正攻法ではダイナよりも強さは上。ダイナが今までの経験を生かしての攻撃が出来たから倒すことが出来たように描かれている。最後にリョウを人質に取るなど、姑息な手も使うようになった。 エンディングソングが初期の「君だけを守りたい」に戻り、その中でスーパーGUTS面々の過去の思い出が展開していく。最後にダイナ=アスカがリョウに叫んだ「君だけを守りたい」という台詞に合わせてのことだろう。上手い合わせ方だ。 <そう言えば48話でハヤテは「次は冥王星にでも行くか?」と言っていたが、もしそうならグランスフィアに飲み込まれてしまったんだろうか?到底死ぬとは思えないけどね。 「私は構わないから撃って」とは、特撮の定番だが、ここでそれを出すのは結構不思議な感じ。> |
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| 第51話 | 最終章V 明日へ・・・ 監督:小中和哉 脚本:長谷川圭一 特技監督:大岡新一 |
人類の希望をかけて発射されたネオマキシマ砲だが、グランスフィアのバリアによって防がれてしまった。グランスフィアに飲み込まれかけたクラーコフはダイナによって救われたものの、その頃世界各国にはグランスフィアによるメッセージが届いていた。 敵は前回に続き暗黒惑星グランスフィア。あらゆるものを呑み込み、完全無欠な存在となった宇宙生命体で、地球も呑み込もうとしている。 最終回。スフィアとは何であるのかがはっきりと示された。スフィアとは、有機物無機物全てを包括した群体生命体であり、人類によって地球が滅ぼされかけていることと、人類が宇宙に進出しようとしていることに危機感を覚え、人類を取り込むためにやってきたことが分かった。スフィアによれば、かつて同じようにして他の人類を既に取り込んでいたという。なんか「新世紀エヴァンゲリオン」の人類補完計画っぽいな。 そんなスフィアに対し、人類は不完全だからこそ素晴らしいと言い放つヒビキ隊長と、それに共鳴し、最後の作戦を敢行するスーパーGUTSの姿が描かれていく。どっちかというとダイナの活躍も、スーパーGUTSの面々との連携で描かれる事になる。これは「ウルトラマンティガ」の最終回で示された人類と光の共闘に通じるもので、きちんと続編として機能していることが分かる。それぞれのメンバーが今回もしっかりと個性持って描かれている。 そして、1話目から謎として最後まで残されていたアスカの父カズマの存在意義が示される。カズマはアスカの先を走っていたのだという。そしてカズマに追いついたアスカも又、光となって、今度は人類の先を走っていくことになる。 ただ、それは理屈では分かるものの、これはアスカがもう戻ってこないことを端的に示したものでもあり、これがハッピーエンドかどうかは難しいところ。仲間達にとってのアスカは死んでしまったも同然だから。そう言えばウルトラマンの死で終わった話は現時点ではこれが唯一ではないだろうか?(後に何回か劇場版で復活してることはさておき) <アスカがダイナであることはヒビキも知っていたらしい。と言うか、スタンドプレイばかりなので、分からない方がおかしいという話もある。 アスカがダイナに変身するのは地球に全中継されていたらしい。地球人全員がダイナの正体を知ってしまったと言う事か。 |
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