熱いトタン屋根の猫
Cat on a Hot Tin Roof |
1958米アカデミー作品賞、主演男優賞(ニューマン)、主演女優賞(テイラー)、監督賞(ブルックス)、脚色賞、撮影賞
1958英アカデミー作品賞、国外男優賞(ニューマン)、国外女優賞(テイラー) |
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ローレンス・ウェインガーテン(製)
リチャード・ブルックス(脚)
ジェームズ・ポーエリザベス・テイラー
ポール・ニューマン
バール・アイヴス
ジャック・カーソン
ジュディス・アンダーソン
マデレーン・シャーウッド
ラリー・ゲイツ |
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| ★★★☆ |
| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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大農園主ポリット家の当主“ビッグ・ダディ”(アイヴス)の誕生日を迎え、長男のグーパー(カーソン)と妻メエ(シャーウッド)、次男のブリック(ニューマン)と妻マギー(テイラー)が迎えた。ガンで余命幾ばくもない“ビッグ・ダディ”の遺産を狙い、表向き孝行息子を装うグーパー夫妻と、父との確執からこれまで家に寄りつかなかったブリック。ディックは有名フットボール選手ではあるものの、親友スキッパーの自殺から自暴自棄になり、フットボールを止め、マギーにスキッパーの自殺の責任があると思いこんでおり、マギーとも全然上手くいってなかった。異様な雰囲気の中、誕生日会は進むのだが…
テネシー・ウィリアムズのヒット舞台劇の映画化で1958年全米興行成績3位。『欲望という名の電車』(1951)などで知られるようにこの人の戯曲は本当に人間性を剥き出しにした脚本が有名だで、本作でもエキセントリックのキャラクタ。心をえぐるかのような台詞の応酬など、特に中盤の展開は観てるだけできつくなるような話となっている。原題の『Cat on a Hot Tin Roof』というのは、焼けたトタンを渡る猫を指し、いたたまれない気分を表すらしいので、題もぴったりだ。
特にこういうのは私は苦手なので、かなり引いていたのだが、逆にそのきつさがラストの感動へと変えられているのは事実。ためにためて不快感を増していき、最後は和解へと持っていくのは映画としては正しい作り方。
まあ、本作の場合そう言う物語よりもキャラを見る作品であることは確か。ちょっと老けたけど、相変わらず綺麗なリズの精神崩壊ギリギリの演技と言い(本作は夫マイケル・トッドの死後まもなくの撮影で、そのショックにより本作撮影中も拒食症発症中)、タフガイを気取りつつ、実は心が弱いという役柄のニューマンの演技も流石だ。人を苛立たせる役を敢えて演じた長男夫婦の偽善者ぶりとエキセントリックぶりもなかなかキてて良い。それぞれが難しい役どころを上手く演じている(テイラーの美貌を際だたせたシンプルなドレスは2度のオスカーに輝くヘレン・ローズによるもの。全米から問い合わせが殺到し、ローズはアパレル・ビジネスを始めるきっかけとなったとか)。
ちなみにニューマンが演じるブリックは原作ではホモセクシャル。この時代では直接的には描くことが出来ず、台詞の言い回しなどもかなり苦労していることが見て取れる。ニューマンとリズの会話にそれは見て取れるが、あの会話はなかなか歯がゆい所があるよ。最初私も「おや?」と思ったが、実際に裏設定を知ることで納得いった。しかし、そうなると最後にマギーが妊娠してるって話はどうなるんだ?それが当時のハリウッドコードって奴だったのかな?
尚、ここで名演を見せたテイラーだが、撮影中に三番目の夫マイク・トッドが飛行機事故で亡くなっている。それを越えて演技をしているために鬼気迫る姿に見えたのかもしれない(撮影後、歌手のエディ・フィッシャーと再婚し、それで一気に非難に変わったそうだが)。 |
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