ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 1993 |
1993米アカデミー視覚効果賞
1993ゴールデン・グローブ音楽賞 |
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キャロライン・トンプソン(脚) |
クリス・サランドン |
キャサリン・オハラ |
ウィリアム・ヒッキー |
ダニー・エルフマン |
ポール・ルーベンス |
グレン・シャディックス |
ケン・ペイジ |
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★★★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
5 |
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年に一度の晴れ舞台のため、来る日も来る日もハロウィンの準備をしているハロウィン・タウン。その町の実質的な長であるカボチャの王ジャック・スケリントンは、そんな日々が虚しく、疲れを感じ始めていた。そんなジャックが外の世界で偶然迷い込んだ別の町。そこは毎日が喜びと楽しさに満ち溢れたクリスマス・タウンだった。クリスマスに魅せられたジャックは早速ハロウィン・タウンでもクリスマスを再現しようとするのだが…
クレイアニメショーンとセルアニメ、そしてCGの合体という、当時としては(今でもか?)画期的な作品。まさしく当時の技術の粋を集めて作られたアニメーション技術に酔うことが出来る。昔のカクカクしたクレイアニメーションを知っている世代としては、ここまで技術が上がったのか。と隔世の感に堪えず。しかし、今だったら、CGで全部やってしまうんだろうな。あの涙と努力の技術をこそ、評価したい。特にこれを異形のミュージカル仕立てにしたことで、実に見栄えのする作品に仕上がっている。
どこかで書いたと思うが、アニメーションで“哀しみ”を表現するのは至難の業。その表現を可能にする一つの方法としてミュージカルは確かに上手い方法だ。歌に込めて感情の変化を表すなら、オーバー・アクションもOK。それに何より演じる者全てが異形の姿をしてるので、見栄えも最高!オープニング部の「This is Harrowin,This is Harrowin,Harrowin
Harrowin…」は耳にこびりつくねえ(先日DVDを購入。再見してすっかり嬉しくなった)。
それでストーリーの方も文句無し。何せ発想が無茶苦茶ツボにはまった。“クリスマスに憧れるハロウィンの住民達”とは、何という発想か!しかも劇中で笑い、主人公の心の成長、ラブ・ストーリー、アクション全てを見事に詰め込んだ作りは称賛に値する。
主人公ジャックがクリスマスにあこがれ、理解できない部分を自分の知識によってカバーしようとする涙ぐましい努力。冷静に見れば破綻が分かり切っているのに、希望に溢れ、町に出ていくジャックの姿は滑稽ながら見ていて本当に痛々しい(初見は女性と一緒に見ていて、思わず涙ぐみそうになり、慌てて強がりを言ったっけ)。そして町の人間は誰も自分をサンディ・クローズ(ん?)と認めてくれず、ついに高射砲(!)により撃ち落とされたジャックの哀れさ。
そして何より、そこで自分の役割というものをはっきりと理解し、立ち直るジャックの姿は無性に格好良いぞ!自分の丈に合わないものにあこがれ、それに向かって努力するのは正しいし、それで失敗する度に自分のすべき使命を分かっていく。まさしくこれはジャックのみならず、人が通っていく心の成長過程だ。そしてこれを見て思った。「バートン、頼むから君はあくまで娯楽に徹した作品を作り続けてくれ。決してスピルバーグみたいに、文学的やリアリズムに走るな。ジャックが感じたように、君の本当の才能はそこでこそぴったり合うのだ!」と。
ところで“カボチャの王ジャック”と言えば、ハロウィンでは定番の、まさしく“ハロウィンの王”にぴったりだけど、『スヌーピー』のライナスが望んだのは本当に彼だったのか?あんなプレゼントもらったら絶対トラウマになるぞ。
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