| 大統領暗殺裁判 16日間の真実 |
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ホ・ジュンソク(脚)
チョ・ジョンソク
イ・ソンギュン
ユ・ジェミョン
ウー・ヒョン
イ・ウォンジョン
チョン・ベス
ソン・ヨンギュ
チェ・ウォニョン
カン・マルグム
パク・フン
イ・ヒョンギュン
チン・ギジュ
ユ・ソンジュ
キム・パブレ |
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| ★★★★☆ |
| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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5 |
4 |
5 |
4 |
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1979年。朴正煕大統領が中央情報部部長に暗殺された。その事件の裁判ではエリート軍人であり、部長の秘書官パク・テジュの弁護士を誰も引き受けようとせず、弁護士会は民事事件ではどんな手を使ってでも被告を勝訴に導くチョン・インフを当てる。まるで自ら処刑されることを望むようなパクの言動に違和感を覚えたチョンは、独自にこの事件を調べ始めるのだが…
韓国では年に一回程度実際の韓国史を元にした大作映画を作ってくれる。日本では到底できない歴史の暗部を照らすこの映画業界の姿勢は本当に羨ましい。
とは言え、そこまでネタは多くはなく、もうほとんどの近代史は映画になってしまっている。そのため今は同じ歴史的事実を別な観点から描くものが多くなっていくだろう。
本作は朴正煕大統領の死から全斗煥が軍事クーデターを起こして大統領になるまでの期間を描くことで、映画では『KCIA 南山の部長たち』(2020)の直後から始まり、『ソウルの春』(2023)にいたるまでの期間を描く作品となるが、時間軸としては『ソウルの春』と完全にかぶっていて、軍事クーデターという大きな出来事の背後で何が起こっていたかということを描く事になる。
隠れていたことだが、これも又事実。朴正煕大統領を暗殺したのはKCIAだが、実行犯は複数いて、それぞれが裁判を受けている。そこには知られざるドラマがあったという形。
そして大統領暗殺実行犯という勝ち目の薄いというか、ほぼ勝ち目のない戦いを強いられた弁護士達がどのように戦ったのかという側面に注力していて、その中で人間関係の構築と、過去の哀しい歴史なども絡め、大変見応えのあるものとなっている。
ただこの作品の問題点は、歴史は固定化されたものであり、この裁判はあらかじめ分かっているものだという事である。軍事クーデターによって大統領となった全斗煥は朴正煕の軍事政権を継承する都合上、大統領を殺した犯人を許すことはできない。だからこの軍事裁判は結論は決まっている。あの軍事クーデタがなければなんとかなったかも知れないが、それこそ歴史は一つきりだから。
だから観てる側としては、敗北が決定づけられているものを見せられることになってしまう。結局昨年観た『ソウルの春』と同じ思いをしなければならないので、既に経験済みの人間にとっては結構それが苦痛だった。
もし『ソウルの春』よりも本作を先に観ていれば最高点をつけられたのだが、その点がネックになりちょっとだけ点数が落ちた。 |
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